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実装したAIエージェント/物流・運送

配車計画AIエージェント

受注と車両とドライバーの条件を読んで、翌日の配車と積み付けを組みます。

配車の組み立て

2時間 15分

使った道具n8n+Claude

導入まで6週間 費用の目安初期120万円前後+月額3万円程度

01BACKGROUNDどんな会社で、なぜこの業務から着手したか

中堅の運送会社です。毎日夕方に翌日の配車を組んでいました。車両30台とドライバーの資格や休みを見ながら、2時間かけて手で割り振る作業です。この組み立てをAIエージェントに任せ、配車担当の方は例外だけを見るようにしました。

この業務を最初に選んだ理由

受注管理のシステムを作りたいという相談でした。話を伺うと受注そのものは回っていて、詰まっていたのは配車でした。配車を組める方が1人しかいないので、その方が休むと会社が止まります。人が足りないのではなく、判断が1人に集まっているのが原因でした。そこから手を付けました。

運送会社の配車室。大きなモニターに地図と表が映り、その前の机に無線機と書類。窓の外にトラックが並ぶ。人の後ろ姿だけ。夕方の光

02BEFOREAIを入れる前に起きていたこと

  • 1

    毎日夕方に2時間

    受注が締まる17時から配車を組み始め、終わるのが19時過ぎでした。急な追加が入ると組み直しになります。

  • 2

    1人しか組めない

    車両の条件とドライバーの事情を覚えている方が1人だけでした。その方が休むと配車が回りませんでした。

  • 3

    積み付けが人の勘

    荷物の重さと大きさの組み合わせは、経験で決めていました。積み残しが出ることがありました。

03HOW IT WORKS実装したAIエージェントの動き

配車計画AIエージェントは次の流れで処理を進めます。AIが担当する部分と、人が確認する部分を分けています。

  1. STEP 01

    受注を取り込む

    受注システムとメールとFAXの3つから、翌日の配送先と荷物の情報を集めます。

  2. STEP 02

    条件を照合する

    車両の大きさ・ドライバーの資格と免許・拘束時間・休みの予定を照合します。法令の上限も条件に入れています。

  3. STEP 03

    ルートを組む

    配送先を地域でまとめ、時間指定のあるものから順に並べます。距離と所要時間は地図のデータから算出します。

  4. STEP 04

    積み付けを決める

    重さと大きさから積む順を決めます。先に降ろすものが手前に来る並びにします。

  5. STEP 05

    配車表を出す

    ドライバーごとの配車表と積み付け図を出します。配車担当の方が見て、直したいところだけ手で動かします。

翌日の配車表が組み上がった画面(ドライバーごとの行に、時間帯の帯で配送先が並ぶガントチャート。右に車両と資格の条件が出ている)
翌日の配車表が組み上がった画面
積み付けの順を出した画面(トラックの荷台を横から見た図。荷物が降ろす順に手前から並び、重さと大きさの数字が付く)
積み付けの順を出した画面

掲載しているのは、実際に納品したシステムの画面です。社名・氏名・金額など、お客様が特定できる情報はぼかしています。

04RESULTS何がどう変わったか

導入から3か月後に測った数字です。

項目導入前導入後
配車の組み立て 2時間 15分
組める人 1人 3人
積み残し 月5〜6件 月0〜1件
1台あたりの空車走行距離 1日38km 1日26km
「なぜこの組み方なのかが文で出るので納得できます。私以外の2人も組めるようになりました。」
物流・運送/配車担当

05POINTS実装のときに気をつけたこと

同じ道具を使っても、作り方によって現場で使われるかどうかが変わります。この案件で判断した点をまとめます。

  • なぜその割り振りかを文で出す

    配車表だけを出しても、なぜその組み方になったのかが分からないと現場では使いにくくなります。この車両を選んだ理由と、他の案を採らなかった理由を文で添えました。理由を添えてから、実際に使われるようになりました。

  • 法令の上限は固定条件にする

    拘束時間の上限は、AIの判断に委ねず固定の条件として設定しています。超える組み方は出ません。この条件を緩めると、効率は良くても法令に触れる案が出てきます。

  • 手で直せる余地を残す

    全自動にせず、出た配車表を画面で動かせるようにしました。ドライバーの方の事情は全部データにできないので、最後に人が調整できる余地を残しています。

  • 急な追加を前提に作る

    運送業では、夕方以降に受注内容が変わることもあります。組み直しが15分で終わる作りにしたので、追加が入っても慌てずに済むようになりました。

06STACK使った道具と選んだ理由

  • n8n

    受注システム・メール・FAXの3つの入口をつないでいます。処理の流れが絵で見えるので、あとから条件を足すのが楽です。

  • Claude

    条件が複雑に絡むところの判断に使っています。なぜその割り振りにしたかを文で出せるので、配車担当の方が納得して直せます。

  • 地図のAPI

    距離と所要時間は、実際の道路データをもとに計算しています。高速道路を使うかどうかで所要時間が変わるところまで入れました。

道具はここに挙げたものに限りません。予算とセキュリティの条件を伺ったうえで、御社に合うものを選びます。

07PROCESS導入の進め方

この案件では、6週間で実際に使える状態まで実装しました。

  1. 1〜2週目

    配車の条件を全部出す

    車両とドライバーの条件・法令の上限・荷主ごとの決まりを書き出します。担当の方の頭の中にある条件を文字にする工程です。

  2. 3〜4週目

    過去の配車と突き合わせる

    先月ぶんの配車を組み直して、実際の配車と比べます。差が出たケースは、その理由を確かめます。

  3. 5週目

    夕方の配車で並走する

    実際の受注で組み、担当の方が手で直した箇所を記録します。直された理由を条件に反映します。

  4. 6週目以降

    担当の方へ引き渡す

    条件の追加を社内でできる形にして引き渡します。3人が組めるようになりました。

ご用意いただくもの

  • 車両とドライバーの条件の一覧
  • 直近3か月の配車の実績
  • 配車担当の方の時間を計6時間ほど

費用の目安初期120万円前後+月額3万円程度

08FIT向く会社と、向かない会社

業務量によっては、導入しても十分な効果が出ない場合があります。この仕組みが向いている条件をまとめます。

効果が出やすい

  • 車両が10台以上ある
  • 配車を組める方が1〜2人に限られている

向いていないケース

  • 毎日同じルートを同じ車両で回る
  • 配送先が固定で組み替えが起きない

他の業種でも使えます

人と車両と時間の条件を組み合わせる仕事は、運送以外にも広くあります。訪問介護のシフト・設備工事の職人の割り当て・警備員の配置でも同じ形が使えます。業種に合わせて条件を置き換えれば応用できます。

09FAQよくいただく質問

  • 急な追加や欠車にも対応できますか

    できます。条件を変えて組み直すと15分ほどで新しい配車表が出ます。手で組み直していた頃は1時間かかっていました。

  • ドライバーごとの事情は入れられますか

    入れられます。行きたくない配送先や得意な地域、通院の予定を条件として持たせています。

  • 法令の拘束時間は守れますか

    拘束時間の上限は条件として固定しているので、超える組み方は出ません。超えそうな受注は組む前に警告が出ます。

  • いま使っている運行管理のシステムは残せますか

    残せます。配車の組み立てだけを外に出す形なので、運行管理はそのままです。

同じ考え方を、御社の業務に合わせて実装できます。

このページの事例は物流・運送のものですが、同じ考え方は他の業種でも応用できます。まずは今の業務の流れを伺い、AIに任せられる部分と人が判断したほうがよい部分をお伝えします。

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