Sunoがv6を発表 Warnerなど3社の版権曲だけで訓練した
Sunoは9月9日に新しいモデルファミリー「Suno v6」を発表しました。v6の訓練に使ったのはWarner Music Group・BMG・Believeの3社からライセンスを得た楽曲だけです。これまでのモデルの訓練に使われたデータは一切含まれていません。
SunoはWarner Music Groupとは昨年すでに和解しています。BMGとの提携は先月です。著作権侵害で複数の訴訟を抱えるなかで、訓練データの出所を正規の版権楽曲だけに切り替えました。

- 9/9版権楽曲だけで訓練したv6を発表
v6は3種類から選べる 無料で使えるのはminiだけだ
v6は3つの版で出ています。有料プラン向けの「v6」は出力が安定していて制御しやすい基本版です。同じく有料の「v6 wild」は実験的なモデルで、予想外の結果を引き出したいときに使います。全ユーザーが無料で使えるのは軽量版の「v6 mini」だけです。
新機能も加わりました。歌の一部をプロンプトや歌詞の単語で書き換えられるほか、テキスト・画像・動画を参考にして曲を作れます。サンプルから楽器を分離して別のビートに仕立て直すこともできます。レーベルと組んでアーティストのオプトイン制度も準備中で、許可が出た楽曲のAIリミックスが可能になります。
Sunoの最高プロダクト責任者Jack Brodyは「権利者やアーティストの新しい収益の道を作ることが今回の大きな柱だ」とTechCrunchに語っています。
v6の3つのモデル
| モデル | 対象ユーザー | 特徴 |
|---|---|---|
| v6 | 有料プラン | 安定した出力で制御しやすい |
| v6 wild | 有料プラン | 実験的で予想外の結果が出る |
| v6 mini | 全ユーザー | 軽量で速い |
Sony・UMGの訴訟は続く YouTube学習も前日に認めた
v6を出しても法的な問題は終わっていません。Sony MusicとUniversal Music Groupからの著作権訴訟は進行中です。シンガーソングライターのJason Isbellも個人で訴えており、7月にはデータ漏洩を放置したとする集団訴訟も起きました。音楽出版社によるAI企業への訴訟は広がっており、先月にはAnthropicも提訴されています。
v6発表の前日には旧モデルの訓練にYouTube動画の音声を使っていたことも認めました。こうした訴訟が相次ぐなかでの版権切り替えです。累計調達額はPitchBookのデータで8.19億ドルに達しており、法的リスクを負いながらも資金は集まり続けています。

旧モデルは全廃される 作った曲は今のうちに書き出す
Sunoは旧モデルを今後すべて廃止する予定です。旧モデルで作った曲を手元に残したい人は早めにダウンロードしてください。v6からは生成した楽曲に透かしが入り、ダウンロード数にもプランごとの上限がかかります。商用利用にはProプラン以上が必要です。
音楽生成AIはSunoだけではありません。Googleが9月4日に全ユーザーへ開放したLyria 3.5も選択肢に入ります。版権の心配なく音楽を作りたい人は合わせて試してみてください。
- オプトイン
- サービスや機能の利用を自分から許可すること。ここではアーティストが楽曲のAIリミックスを許可する仕組みを指す
音楽生成AIが著作権で問題になってきたのは訓練データの出所だった。Sunoは版権楽曲だけへの切り替えでその問題を正面から解きにいった。YouTube学習を認めた翌日の発表は旧モデルとの決別を印象づける。ここから先を分けるのは品質だ。版権楽曲だけで学習したモデルがこれまでと変わらない出力を出せるなら、他社も追随して「ライセンスを取ったデータだけで訓練する」が当たり前になる。出せなければ、どこまでの素材をAI学習に認めるかの議論はさらに続く。
- Suno v6は無料で使えるのか
- v6 miniだけが無料で全ユーザーに開放されています。v6の基本版とv6 wildは有料プラン向けです。無料のv6 miniは軽量で速い反面、有料版ほどの安定性や制御のしやすさはありません。旧モデルは廃止される予定なので、旧モデルで作った曲がある人は早めにダウンロードしておく必要があります。
- Sunoの著作権訴訟はどうなっているのか
- Sony MusicとUniversal Music Groupからの訴訟は進行中です。v6は版権楽曲だけで訓練しているため新しいモデルには訴訟の対象になった訓練データは含まれていません。ただし旧モデルについてはYouTube動画での訓練を認めており、既存の訴訟が取り下げられたわけではありません。Jason Isbellの個人訴訟やデータ漏洩に関する集団訴訟も別に進んでいます。
この記事の出典
補助資料
- [1]TechCrunchこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年9月9日
