YuE2は楽譜入力に対応しSuno 5に近い品質を0円で出した
AI研究コミュニティのMultimodal Art Projectionが2026年9月10日に音楽生成AI「YuE2」を公開しました。開発チームは「Suno 5に匹敵するオープンな音楽生成モデル」としています。
テキストで曲調や歌詞を指示する方法に加え、ABC記譜法で書いた楽譜を入力して楽曲を生成できます。楽譜を直接渡せるため意図した旋律を再現しやすいのが特徴です。
開発チームが公開したグラフでは生成楽曲の品質とテキスト理解力の両方でSuno 5に近い位置にあり、8曲から最良の1曲を選ぶ条件ではSuno 5を上回りました。日本語ボーカルにも対応しており公式サイトには日本語楽曲のサンプルが複数掲載されています。

CC BY-NC 4.0のため商用利用はできない
YuE2のライセンスはCC BY-NC 4.0です。作者名を表示すれば自由に利用・改変できますが、商用目的での利用は認められていません。改変して配布する場合も同じ条件を引き継ぐことになります。
社内の企画検討やプロトタイプには問題なく使えます。ただし完成した動画のBGMや広告の音源として外部に公開するなら、商用ライセンスのあるサービスを選ぶ必要があります。自社の用途が商用に当たるかどうかは先に確認しておきたいところです。

RTX 4090なら3分半の曲を71秒で書き出せる
YuE2はクラウドサービスではなくローカルのPCで動かせます。開発チームの検証ではVRAM容量24GBのNVIDIA GeForce RTX 4090を使い、約3分半(214.85秒)の楽曲を71.04秒で生成しました。VRAMのピーク消費量は14.08GiBです。
| 項目 | YuE2の仕様 |
|---|---|
| モデル名 | YuE2-3B |
| 検証GPU | NVIDIA GeForce RTX 4090(VRAM 24GB) |
| 生成速度 | 214.85秒の楽曲を71.04秒で生成 |
| VRAMピーク | 14.08GiB |
| 配布先 | Hugging Face |
| ライセンス | CC BY-NC 4.0(商用不可) |
手元で動かせるためデータを外部に送る必要がありません。機密性の高い素材と組み合わせたい場面でもクラウドへのアップロードが不要です。ただしRTX 4090クラスのGPUが求められるため、ノートPCや一般的なデスクトップでは動かしにくくなります。
試作が0円になっても外に出す音楽はまだ有料AIが要る
AInformation調べでは音楽を作れるAIツールは18本あります。そのうち無料で試せるのは13本で、日本円で払えるのは5本だけです。YuE2のように0円で性能の高いオープンモデルが出てきたことで、試す段階のハードルは下がりました。
用途に応じた使い分けがポイントになります。社内の企画段階で曲のイメージを固めたいだけならYuE2で十分です。外に出す成果物に使う場合は有料サービスの料金と条件を先に確認しておく必要があります。
まずYuE2で自分の用途に合う品質が出るかを試し、商用利用が必要な段階で有料サービスに切り替えるのが現実的な進め方になります。
AInformation調べ音楽を作るAIツールはいくらで使えるか
| ツール | 月あたり | 無料 |
|---|---|---|
| GeminiGoogle AI プラン最安 | 725円/月Google AI Plus | ○ |
| ElevenLabs | $6/月スターター/約923円 | ○ |
| LALAL.AI | 1,185円/月Lite/年払い | ○ |
| Adobe Firefly | 1,580円/月Firefly Standard | ○ |
| SOUNDRAW | 1,650円/月Creator | × |
| Moises | —有料プラン | ○ |
| Soundful | $4.99/月Plus/約768円/画面は英語 | ○ |
| DeepAI | $7.49/月Pro/年払い/約1,153円/画面は英語 | ○ |
2026年9月11日時点でAInformationが調べたもの。金額はそのツールを使える一番安い有料プランの月あたり。音楽を作るAIツール17本のうち、日本円で払えるのは4本、無料で試せるのは12本。外貨は1ドル153.89円で換算
- CC BY-NC 4.0
- 作者名を表示すれば自由に使えるが商用利用は認められないライセンス。改変して配布する場合も同じ条件を引き継ぐ
音楽生成AIは有料サービスが中心でオープンモデルは品質で劣るという前提がありました。YuE2がSuno 5に迫る品質を無料で出してきたのは変化の入口になりそうです。企業の現場では社内動画のBGMにAIを使いたいという声が増えていますがCC BY-NC 4.0では納品物に使えません。試作が0円で高品質になることで音楽AIを業務に取り入れる入口は広がる一方で、商用利用ができるオープンモデルが出てくるまでは有料サービスとの使い分けが続くとみています。
- YuE2は商用利用できるか
- できません。ライセンスはCC BY-NC 4.0で商用目的の利用は認められていません。作者名を表示すれば個人利用や研究目的では自由に使えます。社内の企画検討やプロトタイプの制作には問題ありませんが、完成した動画のBGMや広告の音源として外部に公開するなら商用ライセンスのあるサービスを選ぶ必要があります。
- YuE2を動かすにはどんなPCが必要か
- 開発チームの検証ではNVIDIA GeForce RTX 4090(VRAM容量24GB)を使っています。約3分半の楽曲を71.04秒で生成でき、VRAMの消費ピークは14.08GiBです。ローカルで動かすにはRTX 4090クラスのGPUが必要になります。ノートPCや一般的なデスクトップでは厳しいため、GPU環境がない場合はクラウドインスタンスの利用も検討が要ります。
この記事の出典
補助資料
- [1]GIGAZINEこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年9月12日
