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GeminiはAndroidが有利?iPhoneやGoogleアシスタントとの比較

GeminiはAndroidが有利?iPhoneやGoogleアシスタントとの比較

GeminiとAndroidは、どちらもGoogleが開発を行っているGoogleファミリーの一員です。

生成AIの開発競争では、GeminiはChatGPTとの激しい争いをしている一方、スマートフォンのOSではAndroidとiOSが世界シェアを二分しています。どちらの分野においてもGoogleは大きな存在感を示しており、今や検索エンジン以外の分野でもGoogleは高い技術力で業界をけん引しています。

この記事では、AndroidとiPhone(iOS)の違いや、現在のAndroid端末に採用されているGoogleアシスタントとの比較などを中心として、GeminiをAndroidで使用することのメリットをご紹介いたします。

AInformation編集部/藤井俊太のアバター

AI導入コンサルタント

藤井俊太(Shunta Fujii)

AIのスペシャリストとして、最新のAI情報を常にキャッチ、アップデートしている。自らもAI導入コンサルタントとして活動し、主に生成AIを駆使した業務効率化、生産性向上、新規事業開発を行なっている。
AIの総合情報サイト「AInformation」は、AIに関する専門的な情報やサービス・プロダクトを解説、紹介するWebメディア。AIの専門家集団の編集部がAIの活用法、最新ニュースやトレンド情報を分かりやすく発信していいます。藤井俊太のプロフィール

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目次

Androidとは?iPhoneとの違い

アップル社だけが製造・販売をするiPhoneに対して、Androidはさまざまなメーカーからスマホ端末が発売されています。これは、Androidというスマホを動かすためのOSについてはGoogleが開発しているものの、OSの利用については「自由に使って大丈夫!」とGoogle社が公開しているためです。

多くのスマホ端末のメーカーは、独自でスマホ向けのOSを開発することなく、Androidを利用することによって新しいスマートフォンを発表することができるのです。日本ではiPhoneのシェアが非常に高いですが、世界レベルで見るとAndroidの方が圧倒的に普及しています。

市場シェアiPhone(iOS)Android
日本59.17%40.60%
世界27.71%71.70%
iPhoneとAndroidの市場シェア(日本・世界)

GeminiはAndroidが有利?

同じGoogle社が開発するGeminiとAndroidは、基本的にはそれぞれ独自に開発が進められているものの、Androidには優先的に新しい技術が用いられる傾向にあります。また、Androidのスマホ端末には数多くのGoogle社のアプリが採用されているため、Geminiが利用しやすい環境になっています。

例えば、iPhoneのメールアプリは「メール」ですが、Androidの場合には標準で「Gmail」が使用されています。Geminiを活用することによってGmailでは多くの機能が利用できます。

  • メールの返信文を提案してくれる
  • 返信が必要なメールを選択してくれる
  • AIによる検索が可能になる

もちろん、iPhoneであってもGmailアプリをインストールすることで同じような機能を活用することができますが、標準搭載の「メール」アプリを使用している方が多く、メールアプリの変更には大きな手間がかかってしまいます。

新しい機能はAndroid端末から

標準搭載のGoogleアプリとの連携に加えて、GoogleではGeminiの新しい機能をAndroidから使用可能にする傾向が強まっています。2024年秋に一般向けにリリースされたGemini Liveなども当初はAndroid向けのGeminiアプリのみで使用可能でした。

Geminiの新しい機能の公開タイミングは、おおむねAndroidのほうがiPhoneよりも1か月程度早くなっています。このため、いち早くGeminiの機能を使用したいと考えているユーザーの方は、Android端末を持っておくことが必要になるでしょう。このような早期リリースのメリットを得られることで「Androidユーザーで良かった」と感じられます。

Android端末でGeminiを起動する方法

Android端末でGeminiを起動する方法には、主に次の2つがあります。

  • Geminiアプリをタップして起動させる
  • Android端末の電源ボタンを長押しする
  • 「OK,Google」と呼びかける(一部端末)

日常的な疑問や質問、調べごとをスグに確認できることが生成AIの魅力ですので、できるだけスムーズに起動したいものです。スマホのホーム画面の便利な場所にアプリを配置することも可能ですが、Android端末であれば電源ボタンを長押しすることでGeminiを起動させることができます。

電源の長押しによるGemini起動には、当然ながらGeminiアプリがスマホにインストールされていることが必須になります。最新のスマホ機種についてはGeminiが標準搭載されているケースがありますが、多くの端末では購入後にGeminiアプリをインストールしなければなりませんので、ご注意ください。

また、Google Pixelなどの一部端末では、音声アシスタントをGemini Liveに切り替えることが可能になっています。

Gemini LiveとGoogleアシスタントの違いは?

iPhoneが「ヘイ!シリ!」に対して、Android端末では「OK、Google」がお馴染みです。このような音声アシスタントに似たような機能として、Geminiでは「Gemini Live」という音声による生成AIとの会話ができる機能の提供が始まっています。

Geminiの生成AIの特徴として、リアルタイムの情報を把握できることが挙げられます。このため、これまでGoogleアシスタントに聞いていたような「今日の天気は?」とか「近くの美味しいレストランは?」などの情報について、Gemini Liveでも答えを得ることができます。

Gemini LiveGoogleアシスタント
リアルタイム情報対応対応
位置情報未対応対応
会話形式割り込み可能一問一答
常時呼び出し不可可能
Googleアプリとの連携可能とても良い

いくつかの項目について、もう少し詳しく解説します。

位置情報(GPS連携)

Gemini LiveとGoogleアシスタントの比較では、GPSによる位置情報の把握ではGoogleアシスタントの方が有利です。このため、先ほど例に挙げた「近所のレストランは?」といった質問に対しては、Geminiも何かしらの答えを出しますが、やはりGoogleアシスタントの方が正確な回答が返ってきます。

会話形式

一方、会話形式についてはGeminiが優れています。なぜなら、ひとつの質問をすると回答が終わるまで待たなければならないGoogleアシスタントに対して、Geminiでは会話に割り込むことが可能であるため、「この答えは求めていない」と思ったらスグに別の質問をすることができます。

Androidユーザーであれば経験があると思いますが、Googleアシスタントへの質問に対して全く期待とは違う回答がされている場合であっても、Googleアシスタントが長々と話し続けるために回答を待つ時間がとても苦痛です。Geminiであれば、このような待ち時間が無く、回答を遮って次の質問ができます。

呼び出し方

また、スマホを手にとってスグに起動させることができるのは「OK、Google」で立ち上がるGoogleアシスタントです。一方で、Gemini Liveについては「OK、Google」のような呼び出しのための合図がなく、アプリをタップしてGeminiを起動させてから、さらにGemini Liveへと移行する必要があります。

気軽に会話によってスマホを操作したり、新しい情報を調べることが音声アシスタントの魅力ですので、この点についてもGemini Liveは十分に機能を活かすことが難しそうです。

なお、Googleが製造するGoogle Pixelなどの一部のスマホ端末では既に、「OK、Google」と呼びかけるとGeminiが起動する設定をすることが可能になっています。このため、将来的にはGoogleアシスタントは開発や提供が停止され、Gemini Liveへと移行していくことが予想されます。

AIの活用について

AIを活用するという点においては、圧倒的にGeminiの方が優れています。Googleアシスタントでは定型文によるロボットのような会話となりますが、Geminiは自然に近い言語での会話になるのはAIの力によるものです。また、Gemini Liveでは自然の会話に近い口調で質問をしても、その真意を読み取って回答してくれます。Googleアシスタントのように「理解できませんでした」を連発することはありません。

また、その他の機能全般に言えることですが、Geminiの開発は積極的に行われているため、これからも次々と新しい機能が搭載されていくことが予想されます。例えば、上でご紹介した位置情報(GPS)との連携や、常時呼び出し機能についても近い将来にはAndroid端末に実装されることでしょう。

GeminiとAndroid端末の解説まとめ

Google社が開発する生成AIのGeminiは、同じくGoogle社が開発元であるAndroidとの相性が非常に良いです。Androidのスマホ端末には当初からGoogleのさまざまなアプリや機能が備わっており、これらはGeminiとの連携がスムーズに行うことができます。iPhoneと比べると、Androidの方がGeminiの使用には有利です。

ただし、この記事の執筆段階においては、Androidに標準搭載されているGoogleアシスタントの方が、Googleの各機能との連携が簡単で、機能面でも優れていることが多いです。発表されたばかりのGemini Liveと比較しても、会話形式などでGemini Liveに優位性があるものの、Googleアシスタントの方が利便性が高いでしょう。

しかし、今後の開発によってGeminiは大きく進化する可能性が高く、Androidのスマホ端末の機能を大幅に引き上げてくれることが期待できます。生成AIとスマホOSのどちらも積極的に開発している企業はGoogleしかありませんので、スマホでAIを積極的に活用するには、Androidのほうが有利になるでしょう。

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