Claudeは、高い長文処理能力と論理性を持ち、使い方次第ではレポート作成から会議の要約、データ分析まで幅広く活用できます。
しかし、いざ使ってみると「思ったような出力が得られない」「指示の出し方がわからない」といった壁にぶつかる人も少なくありません。
その原因の多くは、プロンプトの書き方が間違っているためです。この記事ではプロンプトの種類やプロンプトのテンプレート、よくある失敗と回避法までわかりやすく解説していきます。
- 書き方:Claudeのプロンプトは、ふだんの言葉で頼む文に「目的」「形」「理由」を1文ずつ足すと言った通りになりやすくなります。Anthropic公式の書き方のガイドから10の型を選びました
- コピペで使える30本:10の型で3本ずつ作った指示文を月額のMaxに送ると、30本中29本が言った通りの答えでした。残りの1本も字数は守っています
- 型なしとの差:同じ仕事を型を使わずに頼んだ10本は、答えが平均417字でした。型ありは222字です。例と理由を書かなかった2本は条件を守れませんでした
- 速さ:答えが出そろうまでは1本あたり平均8秒でした(3〜49秒)
- 公式のテンプレート:公式のプロンプトライブラリのページは、2026年10月27日には書き方のガイドへ転送されていました
AInformation編集部は2026年10月27日に、Anthropicの公式の書き方のガイドから10の型を選びました。型ごとに3本ずつ、仕事でよく頼む指示文を作っています。
30本は、編集部の月額のClaude Max(モデルはOpus 4.8)に1本ずつ送りました。毎回新しいシークレットチャットを開いて、1回だけ送っています。送る前に「250字以内」「表で3行」のような条件を決めておき、その通りになったかを数えました。
Claudeのプロンプトの書き方は?してほしいことに条件と理由を足す
Claudeのプロンプトは、頼みたいことに「何のために」「どんな形で」「なぜその条件か」を足すほど言った通りになります。公式のガイドは、Claudeを「優秀だがあなたの規範やワークフローに関するコンテキストを持たない新入社員」と考えて書くよう勧めています。
下の10の型は、そのガイドの項目をチャットで使える形に直したものです。全部を毎回入れる必要はありません。頼みごとに合う型を1つか2つ足すだけで変わります。
Claudeのプロンプトの書き方10の型(公式ガイドの項目つき)
| 型と足す一言の例 | |
|---|---|
| ① 目的と背景を書く | |
| 「目的は信頼を保つことです」 公式ガイドの項目:明確かつ直接的に | |
| ② 出力の形を決める | |
| 「2列の表にして、行は3行」 公式ガイドの項目:明確かつ直接的に | |
| ③ 役割を与える | |
| 「あなたは経験10年の人事の担当者です」 公式ガイドの項目:Claudeに役割を与える | |
| ④ 例を見せる | |
| 「例:『朝の5分で、肌が変わる。』」 公式ガイドの項目:例を効果的に使う | |
| ⑤ 順番に考えさせる | |
| 「順番に考えてから答えて」 公式ガイドの項目:思考と推論 | |
| ⑥ XMLタグで区切る | |
| <資料>〜</資料> で囲む 公式ガイドの項目:XMLタグでプロンプトを構造化する | |
| ⑦ 長い資料は先に貼る | |
| 資料を先に貼り、質問を最後に書く 公式ガイドの項目:長文コンテキストのプロンプティング | |
| ⑧ してほしいことで書く | |
| 「です・ます調で」「〜で終えて」 公式ガイドの項目:応答の形式を制御する | |
| ⑨ 条件の理由を添える | |
| 「スマホで読む人が多いので」 公式ガイドの項目:パフォーマンス向上のためにコンテキストを追加する | |
| ⑩ 分からないと言わせる | |
| 「分からないときは『分かりません』と書いて」 公式ガイドの項目:ハルシネーションを減らす |
公式のガイドは長い資料を先頭に置いて、質問を最後に書くよう勧めています。複数の資料が入ったテストでは、質問を末尾に置くと答えの質が最大30パーセント上がることがあるそうです(2万トークン以上の入力)。
「順番に考えて」と頼む型は、公式では思考の機能を使えないときの手段という位置づけです。思考を使えるモデルでは、手順を細かく書くより「よく考えて」と頼むほうが良い答えになることが多いとしています。
Claudeにコピペで使える指示文30本(10の型×3本)
30本のうち29本は、送る前に決めた条件どおりの答えが返りました。条件を満たさなかった本は0本で、一部だけ守れた本が1本です。秒は、送ってから答えの文が止まるまでの時間です。
指示文30本のうち、言った通りになった本数(10の型×3本)
| 型と結果 | |
|---|---|
| ① 目的と背景を書く | |
| 言った通り 3本/3本・平均 10秒・平均 358字 | |
| ② 出力の形を決める | |
| 言った通り 3本/3本・平均 4秒・平均 105字 | |
| ③ 役割を与える | |
| 言った通り 3本/3本・平均 26秒・平均 583字 | |
| ④ 例を見せる | |
| 言った通り 3本/3本・平均 4秒・平均 97字 | |
| ⑤ 順番に考えさせる | |
| 言った通り 3本/3本・平均 9秒・平均 380字 | |
| ⑥ XMLタグで区切る | |
| 言った通り 3本/3本・平均 4秒・平均 93字 | |
| ⑦ 長い資料は先に貼る | |
| 言った通り 3本/3本・平均 5秒・平均 116字 | |
| ⑧ してほしいことで書く | |
| 言った通り 3本/3本・平均 6秒・平均 129字 | |
| ⑨ 条件の理由を添える | |
| 言った通り 2本/3本・平均 7秒・平均 267字 | |
| ⑩ 分からないと言わせる | |
| 言った通り 3本/3本・平均 7秒・平均 198字 |
型ごとに、そのままコピーして送れる指示文を1本ずつ置きます。カードの右上のボタンで文をコピーできます。残りの2本ずつはカードの下の表にまとめました。○は言った通り、△は一部だけ守れた本です。
① 目的と背景を書く指示文
取引先へのお詫びメールを書いてください。背景:先方に約束した見積書の送付が3日遅れます。原因は社内の確認の遅れで、送付は10月30日(金)になります。目的は信頼を保つことです。件名を付けて、本文は250字以内にしてください。
Maxでは約13秒で、件名つきのメールの箱が返りました。件名・250字以内・10月30日の3つとも守っています。宛名と署名は〇〇の空欄でした
目的と背景を書く指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| 社内チャットで新人に送る、経費精算の締め切りのお知らせを書いてください。背景:毎月5日が締め切りで、遅れると支払いが翌月に回ります。読む人は入社1か月の新人です。3行以内にしてください。 | ○ 4秒・113字 |
| 来週の会議の議題を決めたいです。目的は、お客様への返信に平均2日かかっているのを1日にすることです。参加は営業3人とサポート2人、時間は30分です。議題を3つ出して、それぞれに何分使うかを付けてください。 | ○ 13秒・612字 |
② 出力の形を決める指示文
在宅勤務のよい点と困る点を、2列の表にしてください。行は3行です。
約6秒で2列3行の表が返りました。表の下には「スプレッドシートを作成」のボタンが出ます
出力の形を決める指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| 新しい会計ソフトを会社に入れるときの手順を、番号つきの箇条書きで5つにしてください。1つは20字以内です。 | ○ 3秒・54字 |
| 「顧客満足度」という言葉を、小学生にもわかるように説明してください。100字以内の1段落にしてください。 | ○ 4秒・84字 |
③ 役割を与える指示文
あなたは経験10年の人事の担当者です。中途採用の面接で応募者に聞く質問を5つ出して、それぞれに聞く狙いを1文で添えてください。
約12秒で、質問5つにそれぞれ「狙い」の1文が付きました
役割を与える指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| あなたは厳しめの編集者です。次の文の直すべき所を3つ挙げて、最後に直した文を出してください。 「弊社の新しいサービスは、とても便利で、多くの方に使っていただけると思いますので、ぜひご検討ください。」 | ○ 16秒・500字 |
| あなたは中学校の数学の先生です。一次関数のグラフの傾きを、例を1つ使って説明してください。最後に確かめの問題を1問出してください。 | ○ 49秒・636字 |
④ 例を見せる指示文
お客様からの問い合わせを、例と同じ3つの分け方で分けてください。
例:「パスワードを忘れた」→ログイン/「請求書がほしい」→支払い/「画面が真っ白になる」→不具合
分けるもの:①カードが使えない ②ログインのメールが届かない ③ボタンを押しても反応しない ④領収書の宛名を変えたい約3秒で4つとも正しく分かれました。分け方の名前は例の3つだけを使っています
例を見せる指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| 次の例と同じ形で、商品のキャッチコピーを3つ作ってください。 例:『朝の5分で、肌が変わる。』(化粧水) 作る商品:ノイズキャンセリングのイヤホン | ○ 5秒・175字 |
| 次の例にならって、会議のメモを1行の要約にしてください。 例:「A社と打ち合わせ。価格は据え置き。納期は11月末で合意。」→「A社:価格据え置き・納期11月末で合意」 要約するメモ:「B社と電話。見積もりは1割の値下げを希望。返事は来週の月曜までに。担当は佐藤。」 | ○ 3秒・33字 |
⑤ 順番に考えさせる指示文
次の計算を、順番に考えてから答えてください。定価4,800円の商品を2割引で3個買い、送料が600円かかります。合計はいくらですか。
約3秒で、式を3行並べてから合計を答えました。答えは合っていました
順番に考えさせる指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| 会議の曜日を決めたいです。考えた順番も書いてください。田中さんは月曜と水曜、鈴木さんは火曜と水曜と木曜、山本さんは水曜と金曜が空いています。全員がそろう曜日はいつですか。 | ○ 8秒・236字 |
| お店の売上が先月より下がった理由を考えたいです。まず「客数」「客単価」「来店の回数」の3つに分けて、それぞれ考えられる理由を2つずつ挙げてください。 | ○ 17秒・763字 |
⑥ XMLタグで区切る指示文
<資料>の中に書いてあることだけを使って、<質問>に答えてください。
<資料>当社の有給休暇は、入社6か月後に10日付与されます。申請は、休む日の3日前までに上長へ出します。</資料>
<質問>入社6か月で何日もらえて、いつまでに申請しますか。</質問>約3秒・37字で、10日と3日前だけを答えました。資料に無い話は足していません
XMLタグで区切る指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| <文>を英語にしてください。<条件>を守ってください。 <文>明日の会議は14時からに変更になりました。</文> <条件>ビジネスメールに使う1文・丁寧な言い方</条件> | ○ 7秒・198字 |
| <メモ>の内容を、<形式>のとおりにまとめてください。 <メモ>10/30 A社を訪問。見積もりは提出済み。次回は11/6。課題は納期。</メモ> <形式>日付:/相手:/やったこと:/次の予定:/課題:</形式> | ○ 3秒・44字 |
⑦ 長い資料は先に貼る指示文
(ここに就業規則の文を貼る)
上の就業規則の中から、次の3つに答えてください。①時差出勤は何時から何時の間で選べますか ②在宅勤務は週に何日までですか ③在宅勤務の申請はいつまでに出しますか自作の架空の就業規則(8つの条)を貼って送ると、約4秒で3つとも正しく答えました。条の番号も添えています
長い資料は先に貼る指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| (ここに議事録の文を貼る) 上の議事録から「決まったこと」だけを3つ、箇条書きにしてください。決まっていない話は入れないでください。 | ○ 3秒・61字 |
| (ここにお客様の声の文を貼る) 上のお客様の声12件を読んで、多い不満を上から2つ、それぞれ何件あったかを付けて挙げてください。 | ○ 8秒・157字 |
G の3本で貼った資料(就業規則・議事録・お客様の声12件)は、AInformation編集部が作った架空の文です。議事録の1本は、保留になった広告の話を入れずに決まったことだけを3つ並べました。
⑧ してほしいことで書く指示文
自己紹介の文を150字以内で書いてください。です・ます調で、最後は「よろしくお願いします。」で終えてください。私は営業部の新人で、趣味は登山です。
約4秒・120字で、です・ます調と最後の一言を守りました
してほしいことで書く指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| 次の文を、ふだんの言葉に言い換えてください。カタカナの仕事の言葉は、日本語の言葉に置きかえてください。 「本件はペンディングとし、エビデンスが揃い次第アサインします。」 | ○ 5秒・185字 |
| 新商品のお知らせ文を書いてください。文は3文にして、1文は40字以内にしてください。商品は保冷できるお弁当箱で、発売は11月10日です。 | ○ 9秒・83字 |
⑨ 条件の理由を添える指示文
スマホで読む人が多いので、1段落は2文までにしてください。ネット回線の選び方を3段落で教えてください。
約9秒で、3段落とも2文ずつの答えが返りました
条件の理由を添える指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| 声に出して読む原稿なので、記号(・や→やかっこ)を使わないでください。朝礼で話す1分のスピーチを書いてください。テーマは「あいさつ」です。1分で読めるよう250〜350字にしてください。 | △ 8秒・345字 |
| 初めてパソコンを使うお客様に話すので、むずかしい言葉を使わずに「クラウドに保存する」とは何かを3文で説明してください。 | ○ 5秒・185字 |
△の1本は、字数(250〜350字)は守りました。ただ、かぎかっこを2組使っています。記号を使わないでと頼むときは、かぎかっこまで名前を挙げておくと安心です。
⑩ 分からないと言わせる指示文
分からないときは推測せずに「分かりません」と書いてください。株式会社みどり商事という会社の今年の売上はいくらですか。
約7秒で、最初の1文が「分かりません。」でした。売上の数字は作っていません
分からないと言わせる指示文(残りの2本)
| 指示文(そのまま送れる文) | 結果 |
|---|---|
| 次の文に書いてあることだけで答えてください。書いていなければ「書いてありません」と答えてください。 文:「説明会は11月8日に本社で開きます。定員は30人です。」 質問:参加費はいくらですか。 | ○ 3秒・9字 |
| 確かなものだけを答えて、自信がないものには「要確認」と付けてください。会社員の年次有給休暇の日数を決めている法律の名前と、条文の番号を教えてください。 | ○ 11秒・289字 |
型を使わない頼み方と比べると?同じ仕事10本で数えた
型を使わずに頼んだ10本は答えが平均417字で、型を使った同じ仕事の222字より長くなりました。答えが出そろうまでも平均12秒と、型ありの6秒より長くかかっています。
型なしの10本は、思いついたまま頼んだ形です。「取引先へのお詫びメールを書いてください。」のように、背景も形も書いていません。同じMaxに同じ夜に1本ずつ送りました。
同じ仕事を型なしと型ありで頼んだ結果(10本ずつ)
| 仕事と答え | |
|---|---|
| お詫びのメール | |
| 型なし:716字・空欄16か所 型あり:○ 349字・空欄4か所 | |
| 在宅勤務のよい点と困る点 | |
| 型なし:619字・表にならず 型あり:○ 177字・2列3行の表 | |
| 面接で聞く質問 | |
| 型なし:1,019字・質問20個 型あり:○ 614字・質問5つ | |
| 問い合わせの分け方 | |
| 型なし:× 198字・分け方の名前が変わった 型あり:○ 83字・例の3つで分けた | |
| 値引きの計算 | |
| 型なし:○ 75字・合っていた 型あり:○ 141字・合っていた | |
| 有給休暇の決まりを読む | |
| 型なし:○ 79字・資料に無い例を1つ足した 型あり:○ 37字・資料のことだけ | |
| 就業規則を読む(質問を先に置いた) | |
| 型なし:○ 208字・3つとも合っていた 型あり:○ 131字・3つとも合っていた | |
| 自己紹介の文 | |
| 型なし:182字・名前の空欄あり 型あり:○ 120字・条件どおり | |
| ネット回線の選び方 | |
| 型なし:× 429字・各段落3文 型あり:○ 270字・各段落2文 | |
| 架空の会社の売上 | |
| 型なし:○ 649字・数字は作らず 型あり:○ 296字・「分かりません。」 |
差がはっきり出たのは、例と理由の2つです。例を見せずに分けさせると、Claudeは自分で分け方の名前を作りました。ボタンが反応しない件もログインに入れています。「1段落は2文まで」と頼んでも、理由を書かないと3段落とも3文ずつになりました。同じ条件に「スマホで読む人が多いので」と添えた本は守っています。
型なしのお詫びのメールは、先に状況を聞き返されました。そのあとに空欄の多いひな形が返っています。背景と日付を書いた型ありは、そのまま送れる形に近い本文でした。計算と短い資料の読み取りは、型が無くても正しく答えています。
どれも1本ずつ1回だけ送った結果です。同じ文でも回によって答えは変わることがあります。
Claudeのプロンプトとは?
Claudeのプロンプトとは、一言で言えばClaudeへの指示文です。人間がAIに対して「何をどうしてほしいのか」を伝えるための文章であり、プロンプトの質によってAIの出力内容が大きく左右されます。
たとえば、ブログ記事の構成を考えてほしい場合、「ブログ記事の見出し案を5つ、箇条書きで出力してください」といった形で文章を送信します。また、効果的に使うにはAIの役割を設定したり、出力形式を明示したりすることで、より精度が高い状態で出力することが可能です。
Claudeのシステムプロンプトとは?
システムプロンプトとは、Claudeの基本的な振る舞いを決定づける「初期設定」のようなものです。ユーザーが直接入力する通常のプロンプトとは異なり、AIの内部であらかじめ設定されている指示文です。
このシステムプロンプトによって、Claudeがどのような口調で話すのか、何を重視して文章を出力するのかがコントロールされています。
これにより、ユーザーがどのような質問をしても、一定のスタンスで回答が得られるようになっています。
ClaudeとChatGPTの違い

| 項目 | Claude | ChatGPT |
| 長文処理能力 | 非常に高い(長文を一度に処理可能) | 高いが一部制限あり |
| 出力の一貫性 | 安定しており、論理性が高い | 創造的な表現が可能 |
| 対話の自然さ | 丁寧で控えめな傾向 | 人と会話しているかのような文章 |
| ツール連携・拡張性 | 限定的 | 画像生成やコードの補完など多機能 |
ClaudeとChatGPTは、どちらも対話型AIとして注目されていますが、設計思想や得意分野には明確な違いがあります。利用シーンに応じて適切に使い分けることで、効果的に活用できます。
特に注目したいのが、長文処理能力の違いです。Claudeは、長い文章や複雑な文脈を一度に扱える能力を持っており、特にレポートや会議議事録の要約、大量データの分析といった場面で役立ちます。これは、「Constitutional AI」のアーキテクチャにより、文脈の一貫性を重視した設計となっているためです。
一方で、ChatGPTは会話対応力やツール連携機能に長けており、画像生成やコードの補完など、多機能なサポートが特徴です。つまり、Claudeは言語の分析が強みであり、ChatGPTはツール連携と人と話しているかのような、対話性に優れるという違いがあります。
Claudeプロンプトの書き方の基本4つ
効果的なプロンプトを書くには、ただ「○○をして」と依頼するだけではなく、その依頼の目的や背景、出力形式、AIの役割、手順の流れまでを丁寧に伝えることが大切です。
目的と背景を明確に伝える

Claudeにプロンプトを入力する際は、「なぜそのタスクを依頼するのか」という目的と背景を明確に伝えることが大切です。これを省いてしまうと、AIが意図を誤解し、欲しい回答とは違う内容を出力してしまうことがあります。
たとえば、「商品紹介文を書いて」とだけ伝えるのではなく、「ネットショップで新商品を販売するため、30代女性をターゲットにした紹介文を作ってください」といったように、ターゲット・用途・文体の方向性を具体的に提示するようにしてください。
出力イメージを伝えると効果的

AIは人間のように「察する」ことは苦手なため、具体的な出力イメージを示すことで、期待通りの結果が得られる可能性が高くなります。
「SNS投稿用の文章を作ってください」と依頼するよりも、「Instagramに投稿する想定で、80文字以内、絵文字を2つ以上使い、カジュアルな口調で」と条件を明示することで、出力のブレが少なくなります。
さらに、「例として○○のような文体を参考にしてください」と既存の文を提示するのも効果的です。
AIの役割を指定する
「どんな立場で話してほしいか」を明示することで、文章に一貫性を持たせることが可能です。たとえば、「プロのライターとしてキャッチコピーを考えてください」や「中小企業診断士として経営改善のアドバイスをしてください」といったように、専門的な視点など役割を明確にすることで、言葉選びが変わります。
また、複数の役割を組み合わせることも可能です。「ウェブマーケティングの専門家かつSEOライターとして、初心者向けにやさしく説明してください」と指示をだすと、専門用語を説明しつつ、初心者でもわかりやすい言葉選びをするようになります。
手順を段階的に指示する

一度にすべての指示を詰め込むと、AIが処理しきれずに的外れな出力をすることがあるため、段階的なアプローチがおすすめです。
たとえば、レポート作成を依頼する場合、以下のように手順を分けて伝えると効果的です。
- 情報収集:「まず、キーワードについて要点を箇条書きで整理してください」
- 構成:「次に、導入・本文・結論の構成案を提案してください」
- 執筆:「最後に、構成案に基づいて600文字以内の文章を書いてください」
このようにプロセスを細分化することで、Claudeは各手順ごとに、正確で質の高い文章を出力することができます。
プロンプトテンプレートの活用方法
毎回ゼロから指示を考えるのではなく、目的に応じたテンプレートを活用することで、作業の効率を高めることができます。
テンプレートは、「情報整理」「文章生成」「要約」「分析」「コード作成」など、あらゆる業務に対応可能です。目的に合ったテンプレートを選ぶことで、誰でも簡単にClaudeを使いこなせるようになります。
テンプレート例
ここからは、業務で使用できるプロンプト例を紹介します。
メール文生成

「上司への報告メールを、丁寧で簡潔な文体で作成してください。件名・本文・署名を含めてください」
このプロンプトを実行すると、メールのテンプレートが出力されます。仕事内容に合わせて文章を変更すれば、そのままメールを送信することが可能です。
議事録要約
「以下の会議メモを読みやすく要約し、決定事項・今後の課題・担当者に分けて箇条書きで整理してください」

箇条書きで記録していた内容を項目別に分けて出力しました。このまま、エクセルかWardに貼り付ければ議事録の完成です。
データ分析
「以下の売上データを読み取り、月ごとの推移と傾向を200文字以内で分析してください」

プロンプトと売り上げデータを送信すると、売り上げ内容を分析するプロンプトです。これだけでも、詳しく分析していますが、商品のマーケティング戦略を伝えると、広告効果を考えた上で分析することが可能です。
プログラム
「以下のPythonコードに機能Aを追加してください。コメント付きでわかりやすく記述してください」

Pythonで、月、商品、全体の合計売上データを出すコードです。そこにCSVファイルで出力するように指示を出すと、機能を追加して出力されます。
キャッチコピー作成
「30代女性向けのスキンケア商品のキャッチコピーを5案、やさしい口調で提案してください」

実行すると、そのまま使えそうなキャッチコピーが出力されます。もし、他のキャッチコピーが欲しい場合は、具体的な商品特徴を伝えるとより商品に合った提案が得られます。
公式のプロンプトライブラリは書き方のガイドへ転送される

Claudeのプロンプトをさらに活用したい方におすすめなのが、Anthropic社が提供する公式テンプレートの利用です。
ただし2026年10月27日に確かめると、公式のプロンプトライブラリのページは無くなっていました。前のアドレスを開くと、書き方のガイド(プロンプティングのベストプラクティス)へ転送されます。テンプレートを探すより、この記事の10の型で自分の頼みごとを書くほうが早いです。
書き方のガイドは日本語でも読めます。ガイドの例文の多くは英語ですが、この記事の30本は日本語のまま送って言った通りの答えが返りました。
公式の書き方のガイド:プロンプティングのベストプラクティス(Anthropic)
Claudeプロンプトジェネレーターとは?
2026年10月27日に確かめると、プロンプトジェネレーターの説明のページも書き方のガイドへ転送されるようになっていました。Anthropic Consoleのアドレスも console.anthropic.com から platform.claude.com に変わっています。下の手順は、この記事を最初に書いた2025年10月の画面です。
Claudeプロンプトジェネレーターは、Anthropic Console内に組み込まれた公式ツールで、ユーザーが「どんな目的でClaudeを使いたいか」「どんな出力が欲しいか」など、いくつかの質問に答えていくだけで、完成度の高いプロンプト文が自動的に生成される仕組みです。
「商品説明を書きたい」「エクセルデータを分析したい」といった目的を選び、対象となる情報や希望する出力形式を入力するだけで、数十秒で最適なプロンプトが提示されます。
また、用途に応じて「書き手の立場」「トーン」「文体」「制限文字数」などを細かく設定できます。
Claudeプロンプトジェネレーターの使い方
プロンプトジェネレーターを使用するにはAnthropic Consoleにアクセスし、アカウントを作成またはログインします。

ログイン後、ダッシュボードから「Generate a prompt」を選択します。

最後に作成したい内容を記載して、Generateをクリックすれば生成されます。ただし、1プロジェクトにつき、5ドル必要です。

Colabでも利用可能
Google Colabを使ってClaudeを拡張・運用することも可能です。Pythonコードをブラウザ上で実行できる環境で、Claude APIと連携させることで、プロンプト作成、実行、出力の自動取得といった一連のフローをスクリプト化できます。
これにより、複数のテンプレートをバッチ処理したり、CSVファイルなどの外部データと連携してプロンプトを生成したりすることもできます。
ただし、この方法はPythonコードがわかる上級者向けです。中途半端なコードを作ってしまうと、編集するファイルが壊れてしまう可能性があります。
Google Colabを利用するには、Googleアカウントが必要です。アカウントをお持ちでない場合は、Googleアカウント作成ページから新規作成してください。

次にGoogle Colabにアクセスして、グーグルアカウントでログインします。

これで、Pythonが実行できる環境が整ったのでコードを作成してプロンプトを自動で作ることが可能です。また、コード生成で詰まった時は、Geminiを活用できます。

ClaudeとExcelでデータ分析が可能
Claudeは、Excelデータの分析やグラフ化もできるので、業務にも使用できます。そのため、データ分析用のプロンプトを用意しておくと、作業効率アップにつながります。
分析プロセスをAIに任せることができる
売上実績のExceデータをコピーしてテキストとして貼り付けます。その後、「今月の売上傾向を要約してください」「前月との比較ポイントを教えてください」といったプロンプトを入力するだけで、Claudeが自動的にデータを読み取り、要点を抽出・整理することが可能です。
分析方法は簡単で、シートのデータをそのままコピーしてください。

次にチャットに貼り付けて、プロンプトを送れば分析できます。

関数作成やグラフ作成にも活用できる

Claudeは、関数の自動作成やグラフ生成の提案にも対応しています。たとえば「売上金額と仕入原価の差額を算出する関数を作って」と指示すれば、=売上-仕入のような数式と、適用先のセルを提示してくれるのです。
さらに、「月別売上の推移を棒グラフで表したい」と依頼すれば、どのデータを使ってどのグラフ形式が適しているかをアドバイスしてくれるのです。
そのままグラフを生成する機能はありませんが、「どんなふうにグラフを作ればいいかわからない」ときに便利です。
Claudeプロンプトの精度を高めるコツ
Claudeを効果的に活用するコツは、最初から完璧な結果を求めず、対話を重ねながら徐々に理想に近づけることです。
最初の回答をたたき台として「ここをもう少し詳しく」「この部分は別の角度から」と具体的にリクエストしていけば、想像以上に精度の高い文章が出力されます。
改善サイクルを繰り返す

Claudeの文章は、プロンプトの書き方ひとつで大きく変わります。そのため、理想的な出力を得るには、プロンプトを試して出力を確認、その後修正するという改善サイクルを何度も繰り返すことが効果的です。
たとえば、「もっと具体的に書いてほしい」と思ったら、「具体例を3つ以上含めてください」と追記するだけで格段に良くなることがあります。また、文体が硬すぎると感じたら、「やさしい口調で、親しみやすく」と指定して再実行してみましょう。
明示性・簡潔性・構造化を意識する

明示性・簡潔性・構造化という3つの観点を意識することで、AIが内容を正確に理解しやすくなります。
たとえば「わかりやすくまとめてください」だけでは判断基準が不明確で、AIはその解釈を勝手に行ってしまいます。
しかし、「以下の文章を100文字以内で要点だけをまとめてください」と書けば、Claudeはその条件を明確に把握できます。
さらに、指示内容を一つのかたまりとして整理しておくと、AIは全体の流れを理解しやすくなります。導入・指示・制約条件などを順序立てて説明することが大切です。
Claudeプロンプトのよくある失敗と回避法
Claudeを活用する中で、「思っていた出力と違う」と感じた経験はないでしょうか。その原因の多くは、プロンプトの書き方にあります。
プロンプトがあいまいであったり、前提条件が省略されていたりすると、AIは意図を正確に汲み取れず、期待とは異なる回答をしてしまいます。
ここでは、特にありがちな3つの失敗例と、それを防ぐためのポイントをご紹介します。
目的や背景が伝わっていない
Claudeは高い理解力を持っていますが、「何のためにその出力が必要なのか」「誰に向けたものなのか」といった前提条件が不可欠です。たとえば、「この文章を要約してほしい」という依頼だけでは、その要約の目的や読み手の想定が不明確です。
営業会議で使うのか、顧客向けの資料なのか、社内報告用なのかによって、必要とされる口調や構成は大きく異なります。
解釈違いを起こさないためにも、指示の際は、用途や読み手、目的などの情報を簡潔に添えるようにしてください。
長い文章を送って、「この文章を要約してほしい」と送信すると下記回答が出力されました。

要約はされましたが、ビジネスとして使用するにはわかりにくいです。今度はプロンプトを「この文章を営業会議で使う5分間の口頭説明用に、要点を箇条書きで3つにまとめてください」に変えて送信します。
すると、リスト形式でわかりやすくまとまりました。

曖昧な指示をしていた
プロンプトの中に具体的な条件が含まれていないと、解釈の幅を広く取りすぎてしまい、出力結果にばらつきが出ることがあります。
たとえば、下記紹介文で「わかりやすく説明してください」という依頼では、「どの程度の長さで」「誰に向けて」「どんな形式で」などが曖昧です。そのため、思った通りの文章が出力されないことがあります。

「200文字以内で」「お客さんに向けて」「箇条書きを使わずに」といった形式や制限を明記することで、Claudeは指示通りのフォーマットに沿って出力してくれます。

前提知識を与えていない
専門分野に関するプロンプトを入力する場合、知識をClaudeが持っているとは限りません。「AIの改善案をください」とだけ依頼しても、Claudeが意味を把握していなければ、的外れな提案になる可能性が高いです。
AIは人工知能と顧客満足度指数、両方の意味を持ちます。

「AI(Appreciation Index)とは顧客満足度指数のことです」と一文でも背景を添えることで、出力の精度は上がります。

- Claudeのプロンプトの書き方のコツは?
- 頼みたいことに「目的」「形」「理由」を1文ずつ足すことです。AInformation編集部が公式ガイドから選んだ10の型で30本を送ると、29本が言った通りになりました。
- Claudeにコピペで使えるプロンプトはありますか?
- この記事の30本はそのまま送れます。メール・表・要約・計算・資料の読み取りなどを、10の型で3本ずつ並べました。
- Claudeのプロンプトは日本語で書いてもいいですか?
- 日本語で書いてかまいません。公式ガイドの例文の多くは英語ですが、30本を日本語のまま送って29本が言った通りの答えでした。
- Claudeに嘘をつかせないプロンプトは?
- 「分からないときは『分かりません』と書いて」と1文足します。公式の「ハルシネーションを減らす」のページも、Claudeが「わかりません」と言えるようにすることを最初に挙げています。架空の会社の売上を聞くと、数字は作らずに「分かりません。」から答えました。
- 長い資料を貼るとき、質問は先と後のどちらに書きますか?
- 資料を先に貼って、質問を最後に書きます。公式ガイドは、長い資料で質問を末尾に置くと答えの質が最大30パーセント上がることがあるとしています。8つの条の短い就業規則では、どちらの順でも3つとも正しく答えました。
- XMLタグは使ったほうがいいですか?
- 資料と指示と質問が混ざるときに使います。<資料>や<質問>で分けた3本は、3本とも言った通りになりました。短い頼みごとなら無くてもかまいません。
- Claudeのプロンプトライブラリはどこにありますか?
- 2026年10月27日に確かめると、公式のプロンプトライブラリのページは無くなっていました。前のアドレスを開くと、書き方のガイド(プロンプティングのベストプラクティス)へ転送されます。
- Claudeの始め方や料金はどこで分かりますか?
- 始め方とできることはClaudeとは?の記事に、無料版でできることはClaudeの無料版の記事にまとめています。
この記事の更新について
- 本文の最終更新
- 2026年10月28日
- 2026年10月28日本文を更新公式の書き方のガイドから選んだ10の型と、型ごとの指示文30本を月額のMaxで試した結果(秒・字数・言った通りか)、型を使わない頼み方10本との比べ、よくある質問を足した。転送されていた公式プロンプトライブラリの節を書き直した
