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【イーロン・マスクxAI社】最新AI「Grok 3」を発表!SuperGrokとX Premium+向けGrok 3も登場

このニュースのポイント
・イーロン・マスク氏率いるxAIが最新AIモデル「Grok 3」を発表。
・新サービス「SuperGrok」と「X Premium+向けGrok 3」を提供開始。
・Grok 3は数学・科学・コーディングに強みを持ち、GPT-4oを上回る性能を記録。

イーロン・マスク氏率いるxAIは、最新のAIモデル「Grok 3」を正式にリリース。今回の発表では、Grok 3の提供形態として「SuperGrok」と「X Premium+向けGrok 3」の2つの新サービスが導入されました。本記事では、それぞれの特徴と発表内容について詳しく解説します。

AInformation編集部/藤井俊太のアバター

AI導入コンサルタント

藤井俊太(Shunta Fujii)

AIのスペシャリストとして、最新のAI情報を常にキャッチ、アップデートしている。自らもAI導入コンサルタントとして活動し、主に生成AIを駆使した業務効率化、生産性向上、新規事業開発を行なっている。
AIの総合情報サイト「AInformation」は、AIに関する専門的な情報やサービス・プロダクトを解説、紹介するWebメディア。AIの専門家集団の編集部がAIの活用法、最新ニュースやトレンド情報を分かりやすく発信していいます。藤井俊太のプロフィール

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目次

Grok 3とは?

xAIが開発した「Grok 3」は、GPT-4oやGeminiシリーズと並ぶ最新のAIモデルです。画像解析や質問応答に優れ、X(旧Twitter)と連携することで、リアルタイムの情報を活用できる点が特徴です。

Grok 3の特徴
  1. Grok 3は最新のAIモデルで、X(旧Twitter)と連携しリアルタイム情報を活用できる。
  2. MoEアーキテクチャを採用し、大規模データと計算効率の向上で精度を強化。
  3. GPT-4oはマルチモーダル対応、Gemini 1.5は100万トークンの長文処理が可能。
  4. Grok 3は強化学習を活用し、画像解析や質問応答の性能を向上させている。

Grokシリーズは2023年11月に「Grok-1」が登場し、MoE(Mixture-of-Experts)アーキテクチャを採用しながら進化を続けてきました。Grok 3では計算効率が向上し、大規模なデータを活用することで精度が一段と高まっています。

一方、GPT-4oはテキスト、音声、画像に対応したマルチモーダルAIで、対話のスムーズさが特徴。Gemini 1.5は100万トークンのコンテキスト処理が可能で、長文の理解力が強化されています。

Grok 3の最大の強みはXとの連携にあります。イーロン・マスク氏は、「Grok 2の5倍の計算リソースを投入予定」と述べており、膨大なGPUを活用したトレーニングが行われています。2024年4月には「Grok-1.5 Vision(Grok-1.5V)」が発表され、テキストと画像を組み合わせた高度な解析が可能になりました。スクリーンショットや手書きメモの読み取り精度も向上しており、実用性が大きく向上しています。

また、Grok 3は強化学習(RLHF)を活用し、人間のフィードバックを反映しながら精度を向上させています。この手法はChatGPTでも採用されており、継続的な学習を通じて応答の質を磨いています。Grok 3は、Xとの統合、大規模な計算リソース、進化した質問応答能力により、最先端のAIモデルとして注目されています。

Grok 3の特徴を簡潔で分かりやすい表にまとめました。

スクロールできます
Grok 1Grok 2Grok 3GPT-4 Claude 2
開発元xAIxAIxAIOpenAIAnthropic
モデルの特徴基本的な対話AIより高度な推論大規模で高度なAI総合的に最強安全性重視のAI
学習データWebの一般データWeb + X (旧Twitter)Xの全公開投稿 + 合成データWeb + ライセンス取得データWeb + AIによる安全調整
学習計算量比較的小規模10万GPU規模20万GPU規模(超大規模)非公開(数万GPU規模)非公開(数千~数万GPU規模)
トークン数数千トークン128,000トークン128,000トークン以上8k or 32kトークン100,000トークン
マルチモーダル対応なし(テキストのみ)画像生成のみ画像・音声対応予定画像入力対応(出力なし)画像・音声対応予定
対応言語英語中心英語 + 一部他言語多言語対応強化高度な多言語対応英語最適、日本語も可
提供方法オープンソースX(Twitter)上で提供X + Web(grok.com)ChatGPT, APIClaude.ai, API
特徴シンプルなAIXのリアルタイム情報活用高度な推論、最新検索機能知識・推論のバランス最強長文要約や安全な対話が得意
モデレーション緩めやや緩いより自由度が高い厳格(規制多め)厳格(倫理ルールあり)
性能基本レベル中程度GPT-4並みの推論力総合的に最強GPT-4に次ぐ性能

SuperGrokとX Premium+向けGrok 3の主な特徴

SuperGrokとX Premium+の違い

  • 価格:SuperGrok(月額30ドル) vs. X Premium+(月額22ドル)
  • 機能の制限:SuperGrokの方がDeepSearchやThinkモードの使用制限が緩和
  • 画像生成:SuperGrokは無制限、Premium+は一定の制限あり
  • 利用環境:SuperGrokはGrok専用サイト(grok.com)やアプリでも利用可能、Premium+はX(旧Twitter)上のみで利用可

SuperGrok

SuperGrokは、Grok 3への優先アクセスを提供するサブスクリプションサービスです。このサービスに加入することで、最先端のGrokモデルを利用できるだけでなく、特定の機能や制限が緩和された形でのアクセスが可能になります。

  • 月額30ドル / 年額300ドルで利用可能
  • DeepSearchおよびThink機能を搭載
  • 新機能へのアーリーアクセスが可能
  • 画像生成の制限が緩和

料金

SuperGrokは月額30ドル、年額300ドルで提供されており、これはX Premium+よりも高価格帯に位置しています(参考:X Premium+は月額22ドル、年額228ドル)。価格が高い分、Grokの高度な機能をより自由に利用できるメリットがあります。

機能の特徴

SuperGrokの大きな特徴の一つが、DeepSearchThink(Big Brain)モードです。DeepSearchはインターネット上の最新情報を検索し、回答に反映する機能で、Grok 3はX(旧Twitter)の投稿や一般のウェブ情報をリアルタイムで収集・分析できます。これにより、最新ニュースや専門的なリサーチに活用できます。

一方、Thinkモードは、Grokがより深く考えて回答を生成するモードです。通常よりも時間をかけて高度な推論を行い、特に数学的な問題やコーディング、論理的な分析が求められる場面で有効です。

また、画像生成機能の制限が緩和されており、SuperGrokのユーザーは通常のX Premium+よりも多くの画像を生成できるようになっています。

項目SuperGrokX Premium+
価格月額30ドル / 年額300ドル月額22ドル
機能の制限DeepSearchやThinkモードの使用制限が緩和SuperGrokに比べて制限あり
画像生成無制限一定の制限あり
利用環境Grok専用サイト(grok.com)やアプリでも利用可能X(旧Twitter)上のみで利用可
提供内容Grok 3への優先アクセス、新機能へのアーリーアクセス標準のGrokアクセス

X Premium+向けGrok 3

X Premium+の加入者には、Grok 3を標準機能として提供します。

  • Grok 3を利用可能
  • DeepSearchおよびReasoning機能へのアクセス
  • X Premium+の全機能を含む

これにより、XのユーザーはGrok 3を活用した高度な検索や情報分析が可能となります。

Grok 3は、xAIが開発した最新の大規模言語モデル(LLM)であり、約20万台のNVIDIA H100 GPUを使用して訓練されたモデルです。特に論理的な推論能力が強化されており、チェーン・オブ・ソート(思考プロセスの可視化)を活用して、なぜその答えに至ったのかを説明することができます。

また、Grok 3は、OpenAIのGPT-4やGoogleのGemini Proと比較して、応答のスピードが速く、リアルタイムの情報を組み込める点が強みです。特にDeepSearch機能を使うことで、検索エンジンのように機能しつつ、より高度な分析を加えた回答が可能になります。

さらに、Grok 3は画像生成機能を備えており、自己回帰型の画像生成モデル「Aurora」を利用することで、よりリアルな画像を生成できます。この機能は2024年12月にxAIが発表したもので、SuperGrokの加入者はこの画像生成を制限なしに利用できます。

Grok 3の性能と競合モデルとの比較

xAIはGrok 3 Reasoning BetaとGrok 3 mini Reasoningが、数学(AIME’24)、科学(GPQA)、コーディング(LCB)でo3-mini(high)を超えるスコアを記録したとxAIは発表しています。

xAIの発表によると、Grok 3は以下の主要なベンチマークであるAIME(数学問題の評価)とGPQA(博士課程レベルの物理・生物・化学問題の評価)で、GPT-4oを上回る性能を示しています。

Grok 3には「Reasoning」モデルが搭載されていて、特に数学・科学・プログラミング関連の質問に対して論理的な思考を行いながら回答できる機能を持っています。Grok 3の「Big Brain」モードを使用すると、より高度な計算能力を利用した推論が可能です。

DeepSearch機能

Grok 3は、AI駆動型の「DeepSearch」機能を提供し、インターネットやX上の情報をスキャンして要約を生成することができます。これは、OpenAIの「Deep Research」と同様の技術であり、情報収集の精度を向上させることが期待されています。

Grok 3今後

今後数週間以内に「音声モード」が追加される予定であり、Grokが合成音声を利用した対話機能を備えるようになります。

イーロン・マスク氏は、Grokのオープンソース化の方針についても言及しました。xAIの方針では、最新バージョンのGrokが完成した段階で、前バージョンのGrokをオープンソース化する予定です。具体的には、Grok 3が安定した時点でGrok-2が公開される予定となっています。

興味のある方は、こちらからGrokを試してみてください。

参考:Elon Musk’s AI company, xAI, releases its latest flagship model, Grok 3

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