Perplexity AIのAPIサービス「Perplexity API」を知っていますか?
対話型AI検索エンジン「Perplexity AI」のAPIサービスで、ユーザーが簡単にAIコンテンツを生成できるサービスです。Perplexity APIを活用すれば、複雑な設定をせずに、効率よくコンテンツを生み出すことができます。
今回はPerplexity APIの機能や活用方法を実践的な視点で解説し、他のAPIサービスとも比較します。この記事を読めばPerplexity APIの使い方がわかり、活用の幅を広げられますよ。
Perplexity APIの概要
Perplexity APIは、Perplexity AIが開発した大規模言語モデル(LLM)を活用したAPIです。APIとはApplication Programming Interfaceの略です。従来の検索エンジンとは異なり、自然言語による質問に対して、文脈を理解し、的確な回答を生成することができます。
Perplexity AIとは
Perplexity AIは、元Google AI研究者らが開発した次世代型検索エンジンで、従来のキーワード検索に生成AIの自然言語処理能力を融合させたプラットフォームです。回答生成時には常に情報源URLを提示し、学術論文から最新ニュースまで幅広い情報を参照可能な点が特徴です。詳しくは以下で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
▶︎Perplexity AIとは?使い方やChatGPTとの違い、日本語対応などを解説
Perplexity APIの機能
Perplexity APIは、主に以下の3つの機能があります。
- 検索機能
- 回答生成機能
- 参照元提示機能
Perplexity APIは、高度な自然言語処理能力を備えているため、複雑な質問や曖昧な表現でも理解できます。質問の文脈を理解し、関連する情報を結びつけて推論することにより、単なるキーワード検索では得られない、より深い洞察や知識を得ることも可能です。
また、生成した回答の根拠となる情報を参照元とともに提示します。ユーザーは情報の信頼性を確認できます。また、インターネット上の最新情報にリアルタイムでアクセスし、常に最新の情報を回答に反映することも可能です。
Perplexity APIの料金プランと課金体系
Perplexityには無料プランと有料プランがあり、APIは従量課金制です。
無料版と有料版の違い
以下で無料版と有料版を比較します。
機能 | 無料版 | 有料版(Perplexity Pro) |
料金 | 無料 | 月額20ドル |
APIアクセス | 利用不可 | 毎月5ドル相当のクレジットを提供 |
利用可能なAIモデル | GPT-3.5 | Claude 3.5、GPT-4o、Sonar、DeepSeek R1、独自モデルなど |
AIモデルの選択 | 不可 | 可能 |
検索機能 | 無制限のクイック検索1日最大5回のプロ検索 | 1日に300回以上のPro検索 |
Perplexity APIは有料プランに加入しなければ利用できません。7日間の無料トライアルがあるので、気軽に試すことが可能です。
課金体系
APIの使用量に応じて料金が発生する従量課金制を採用しています。Proユーザーには月間$5分の無料クレジットが付与されていますが、超過分は従量課金となります。モデルごとの1Mトークンあたりの料金は以下の通りです。
モデル名 | 1Mトークンあたりの料金 |
7Bモデル・8Bモデル | 0.20ドル |
8x7Bモデル | 0.60ドル |
34Bモデル | 0.80ドル |
8x22Bモデル | 1.00ドル |
70Bモデル | 1.00ドル |
Perplexity APIの使い方
ここでは実際に利用する流れを説明します。
APIキーの取得方法
perplexityのメニュー画面を開きます。
左下の歯車マークをクリックし、次に右上の「API」をクリックします。
有料プランに入り、APIを使用していない状態であれば、5ドル分のクレジットが残っています。
クレジットが残っていなければクレジットカードを登録し、チャージしましょう。最初にAPI Keyを作ります。ページ下部の+ 生成をクリックするとすぐにAPIキーが発行されます。
実装方法
APIキーを発行したら、まず安全な場所に保存し、漏洩しないよう管理してください。
公式の説明を確認し、認証方法を把握したうえで、PostmanやcURLを使って動作テストを行います。コードに組み込む際は、適切なライブラリを使って出力設定しましょう。
curlでAPIを実行してみるのが簡単なのでおすすめです。
よくあるエラーと対処法
APIの利用時によく発生するエラーと、その対処法は以下の通りです。
クライアント側のエラー
- 400 Bad Request
リクエストの構文やパラメータに問題がある場合に発生します。
リクエストデータのフォーマット、必須パラメータの有無、型の整合性などを確認してください。 - 401 Unauthorized
認証情報が不足しているか、誤っている場合に返されます。
APIキーやアクセストークンの有効性、ヘッダーへの正しい設定を確認し、認証情報を再発行することも検討してください。 - 403 Forbidden
認証は通っているものの、アクセス権限がない場合に発生します。
アカウントの権限、利用可能なリソース、IPアドレスの制限など、API提供元の利用条件や設定を見直してください。 - 404 Not Found
指定したエンドポイントやリソースが存在しない場合に発生します。
URLの綴り、パス、バージョンなどが正しいかどうか確認してください。 - 405 Method Not Allowed
サポートされていないHTTPメソッド(GET、POST、PUTなど)でリクエストを送信した場合に返されます。
使用すべきHTTPメソッドをAPIドキュメントで確認し、適切なメソッドに変更してください。 - 429 Too Many Requests
一定期間内にリクエスト数が制限を超えた場合に発生します。
リクエストの頻度を減らす、リトライ戦略(指数バックオフなど)を実装する、または利用プランのアップグレードを検討してください。
サーバー側のエラー
- 500 Internal Server Error
サーバー内部の問題でリクエストが処理できない場合に発生します。
サーバーの状況を確認し、しばらく待ってから再試行するか、API提供元に問い合わせてください。 - 502 Bad Gateway / 503 Service Unavailable / 504 Gateway Timeout
サーバーの一時的な不調や過負荷、ネットワークの問題に起因するエラーです。
サーバーの稼働状況をモニタリングし、数分待ってから再試行するか、障害情報を確認してください。
Perplexity APIと他のAI APIの比較
ここでは、Perplexity APIと他の主要なAI APIであるOpenAI API、Google Gemini APIと比較し、その特徴や違いを解説します。
Perplexity APIとOpenAI APIを比較
特徴 | Perplexity API | OpenAI API |
検索機能 | 特化(自然言語検索、参照元提示) | プラグインで拡張可能 |
回答生成 | 検索結果に基づく回答生成 | 創造的な文章生成、多様なタスク処理 |
情報の信頼性 | 高い(参照元提示) | 課題あり |
リアルタイム情報 | アクセス可能 | 制限あり |
料金体系 | 従量課金制 | 従量課金制 |
OpenAI APIは、GPTシリーズに代表される大規模言語モデル(LLM)を活用したAPIであり、テキスト生成、翻訳、要約など、幅広い自然言語処理タスクに対応できます。一方、Perplexity APIは、検索に特化したAPIで、質問に対する回答とともに、その根拠となる参照元を提示する点が大きな特徴です。
OpenAI APIは、創造的な文章生成や複雑なタスク処理に強みを持つ一方、情報の正確性や信頼性の担保には課題が残ります。Perplexity APIは、検索結果に基づいた回答生成に特化することで、情報の信頼性を高め、ユーザーが安心して情報を活用できる環境を提供します。
Perplexity APIとGoogle Gemini APIを比較
特徴 | Perplexity API | Google Gemini API |
検索機能 | 特化(自然言語検索、参照元提示) | 対応(テキスト、画像、音声) |
回答生成 | 検索結果に基づく回答生成 | 多様な情報源に基づく回答生成 |
情報の信頼性 | 高い(参照元提示) | 比較的高い(Google検索連携) |
リアルタイム情報 | アクセス可能 | アクセス可能 |
料金体系 | 従量課金制 | 従量課金制 |
Google Gemini APIは、テキスト、画像、音声など、多様な情報源を統合したマルチモーダル検索が可能なAPIです。一方、Perplexity APIも、テキスト検索に加えて、画像検索や音声検索など、マルチモーダルな検索機能を備えています。
Google Gemini APIは、Googleの強力な検索エンジンと連携することで、リアルタイムな情報提供や幅広い情報収集に強みを持つ一方、Perplexity APIは、検索結果の要約や回答生成に特化していて、ユーザーが求める情報を効率的に提供します。