Claude月200ドル会員のトークンが第三者に盗まれた
イギリスのAIコンサルタントGrant De Swardt氏は8月4日にClaude Max 20x(月200ドル)のトークン消費が勝手に増えていることに気づきました。その日は作業をしていません。
翌日もClaudeに接続したものすべてを無効にして一切作業をしませんでしたが、トークン消費は45%から55%に増えています。スケジュール実行のタスクは完了済みでローカルのClaude Codeも動いていませんでした。Anthropicに連絡して明細を求めたところ個別の明細は出ませんでしたが、Anthropicも異常を認めました。調査の結果セッションキーが侵害されて不正なClaude Code OAuthトークンの発行に使われていたことが分かっています。

- 8/4De Swardt氏がClaude Maxのトークン消費異常に気づく
- 8月Anthropicが調査しセッションキー侵害を特定
Anthropicは使用量の合計だけ追え個別の明細は出ない
今回の問題を大きくしたのはAnthropicの課金の仕組みです。使用量の合計だけを追跡していて個別の明細を出せません。ユーザーが明細を求めても提供されないので、盗みが数カ月続いても気づけない構造です。
De Swardt氏がRedditに投稿すると80件のコメントがつき、同じ被害を訴える人が複数いました。ある人はトークン消費が12分で0%から49%に跳ねています。使ったのはプロンプト数回とウェブ検索1回だけでした。別の人は同意なく自動でアップグレードされ使用量が0%から100%になっています。3日間連続で毎日トークンを使い切られた人もいました。

日本のClaude有料会員もトークン消費を確認しておきたい
Claudeの有料プランは日本からも契約できます。Claude Maxは月200ドルで通常の5倍から20倍のトークンが使えるプランです。被害はイギリスの事例ですが仕組みに地域の違いはなく、日本のユーザーも同じリスクを抱えています。
被害を防ぐにはAnthropicの設定画面でトークン消費をこまめに確認することです。使っていない時間帯に消費が増えていれば第三者に使われている可能性があります。不審な動きを見つけたらAnthropicのサポートに連絡してセッションの無効化を依頼してください。Claude Codeで外部サービスにOAuth認可を出している場合はそちらも見直してください。
Anthropicはセッション無効化と返金で対処した
Anthropicは調査のうえDe Swardt氏のアカウントを一時停止しすべてのセッションとサーバー側のClaude Codeトークンを無効化しました。残りのサブスクリプション期間について44.49ポンドを返金しています。ただしアカウント停止で業務が止まったとDe Swardt氏は話しています。個人事業主としてエージェントの構築を仕事にしており、日常業務もすべてAI経由で動かしていたためです。
一部のユーザーにはAnthropicが能動的にメールで警告も出しています。メールには「不正な行為者がトークンを使っていることを確認した」と書かれていました。自発的に検知して通知した点は前向きです。ただし侵入経路の特定は公表されておらずトークンがどう使われたかの詳細も開示されていません。
- OAuthトークン
- 外部サービスがユーザーに代わってAPIを呼ぶための認可情報。パスワードを渡さずにアクセス権だけを委任できる
- セッションキー
- ログイン中のユーザーを識別するための秘密の文字列。盗まれるとそのユーザーになりすましてサービスを使える
Anthropicが自発的に不正を検知して一部ユーザーにメールで知らせた対応は評価できる。一方で個別の明細を出さない課金システムは構造的な弱点だ。月200ドルを払っているユーザーは何がトークンを使ったかを知る権利がある。APIには使用量の内訳が残るのに課金画面には反映されていない。Claude Codeの普及でOAuthトークンを使う場面が増えている以上セッション管理の透明性は欠かせない。
- Claudeのトークンはどうやって盗まれたのか
- TechCrunchの報道によるとセッションキーが第三者に侵害されClaude Code OAuthトークンの発行に使われていた。ハッカーはこのトークンで別のユーザーの作業を処理していたとみられる。どうやってセッションキーが漏れたかは公表されていない。Anthropicは「アカウントが外部サービスへ接続されていたか認証情報が知らないうちに取られたかのどちらかと矛盾しない」としている。
- 自分のアカウントが被害に遭っていないか確認できるか
- Anthropicの設定画面でトークン消費を確認できる。使っていない時間帯に消費が増えていれば第三者に使われている可能性がある。ただしAnthropicは個別の明細を提供していないため細かい特定は難しい。不審に思ったらAnthropicのサポートに連絡してセッションの無効化を依頼するのが確実だ。
- 被害に遭ったら返金されるのか
- 報じられた事例ではAnthropicが残りのサブスクリプション期間について44.49ポンドを返金している。200ドルの満額ではなく残りの日割り分にあたる。返金の方針が全被害者に適用されるかは不明だがAnthropicは一部のユーザーに能動的にメールで警告を出しており不正を検知する仕組みは持っている。
この記事の出典
補助資料
- [1]TechCrunchこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年9月9日
