OpenAIの研究者は1日108万円 社内のAIコード代を公開した
OpenAIは、社内でAIにコードを書かせるAIコーディングエージェントにどれだけお金をかけているかを公開しました。2026年9月6日のブログによると、利用が多い上位1割の研究者は1日に7000ドル分のトークンを使っています。日本円にすると約108万円です。ただしこれは外部向けのAPI料金にあてはめた推定額で、実際にOpenAIが支払った額ではありません。
数字は、この1年で研究者の働き方が変わったことも示しています。短い時間でプログラムを仕上げ、これまで人が担っていた作業もAIに任せるようになりました。人が対応する社内の技術サポートへの問い合わせは、2026年1月以降で半分以下に減っています。
アルトマンCEOが2025年に掲げた「指示を受けて研究を進めるインターン」の目標は達成したとしています。最もトークンを使う社員は、1か月で1000億トークンを消費しているとも明かしました。

- 7月研究部門の1日平均が162ドルだった
- 8月1日平均が600ドル超に増えた
- 9/6OpenAIが社内の利用実態を公開した
トークンマキシングにメタとアマゾンが歯止めをかけた
使う量が増えた裏には、社員にAIを競わせる空気がありました。2026年の初めには、AIを多く使う社員をランク付けする企業まで現れています。成果につながるかは関係なく、とにかく量を積むトークンマキシングに走る人が出てきました。
ところが2026年の夏になると、この使い方に疑問が向けられます。高性能なモデルの利用コストが急に上がり、使った量が生産性に見合うのか怪しくなったからです。メタやアマゾンは、社内でトークン使用量を競うランキングを取りやめました。
アマゾンのデイブ・トレッドウェルSVPは「AIを使うこと自体を目的にAIを使ってはいけない」と社員に注意しています。研究部門の1日平均も7月の162ドルから8月中旬の600ドルへ増えており、量の追求には歯止めがかかり始めました。
OpenAIが公開した社内のAIコード代
| 対象 | 1日あたりの消費 | 円換算 |
|---|---|---|
| 研究部門の平均(7月) | 162ドル | 約2万5000円 |
| 研究部門の平均(8月中旬) | 600ドル超 | 約9万2600円 |
| 上位1割の研究者 | 7000ドル超 | 約108万円 |
日本で使うならコード用AIは月3,150円が相場だ
この金額は、ふつうの会社が身構える話ではありません。OpenAIの108万円は研究開発だからこそ許される額で、日々の業務にそのまま持ち込むと費用だけがふくらみます。
AInformationが調べたコード用のAIツールは69本あります。無料で試せるのは50本、日本円で払えるのは8本です。料金が分かった48本の月額は中央で3,150円、真ん中の半分が月1,890円から月3,938円に収まります(AInformation調べ)。
桁が違うのは、使い方が違うからです。研究者は答えの出ない実験を何度も回しますが、ふつうの業務は決まった作業をこなすのが中心になります。まず自社の使い方に合う無料枠から試し、足りない分だけ有料に上げると費用を抑えられます。

Claude CodeやGitHub Copilotの使い分けを先に決める
社内でAIコーディングを広げるなら、最初に決めるのはモデルの使い分けです。重い作業だけ高性能なモデルに回し、軽い作業は安いモデルにします。こうすると同じ仕事でも費用が変わります。Claude CodeやGitHub Copilotのように、安いモデルと高いモデルを自動で切り替える仕組みも出てきました。
次に、1人あたりの上限を決めておきます。使った量を競わせると、請求だけが伸びて成果に結びつきません。情報システム部門は、誰にどこまで使わせるかを先に紙1枚で決めておくと安心です。月末の請求で驚かずに済みます。
AIにコードを任せる流れは、もう止まりません。だからこそ、量ではなく成果で測るルールを導入と同時に用意しておきたいところです。
AInformation調べプログラミングや開発に使うAIツールはいくらで使えるか
| ツール | 月あたり | 無料 |
|---|---|---|
| GeminiGoogle AI プラン最安 | 725円/月Google AI Plus | ○ |
| GrokX Premium | 980円/月プレミアム | × |
| STUDIO | 1,290円/月Mini | ○ |
| ChatGPT | 1,400円/月Go | ○ |
| Hostinger Website Builder | 1,499円/月Premium | × |
| ロリポップ!AIホームページ | 1,540円/月1ヵ月 | × |
| Perplexity | $17/月Pro/約2,678円 | ○ |
| Wix AI | $17/月Light/年払い/約2,678円 | ○ |
2026年9月30日時点でAInformationが調べたもの。金額はそのツールを使える一番安い有料プランの月あたり。プログラミングや開発に使うAIツール69本のうち、日本円で払えるのは8本、無料で試せるのは50本。表に出したのは画面が日本語のもの。外貨は1ドル157.52円で換算
- トークンマキシング
- 仕事の成果に関係なく、AIに大量の処理をさせてトークン使用量をできるだけ増やす社員の振る舞い。2026年に一部の企業で起きた。
- AIコーディングエージェント
- 人の指示を受けてコードを書くAI。できたものを人が確認して使い、開発者の作業を代わりに進める。
社内でAIコーディングを広げるとき、まず決めておきたいのは「使った量」を評価軸にしないことです。今回の1日108万円という数字は研究開発だからこそ許される額で、ふつうの業務にそのまま持ち込むと費用だけがふくらみます。メタやアマゾンが使用量ランキングをやめたのは、量と成果が結びつかないと分かったからでしょう。情報システム部門がモデルの使い分けや1人あたりの上限を先に決めておかないと、月末の請求で驚くことになりそうです。
- OpenAIの研究者は1日にいくらAIコーディングに使っている?
- 利用が多い上位1割の研究者は、1日に7000ドル(約108万円)ぶん以上のトークンを使っています。研究部門の1日平均も8月中旬で600ドル(約9万2600円)で、7月の162ドルから急に増えました。ただしこれは外部向けのAPI料金にあてはめた推定額で、OpenAIが実際に支払った金額ではありません。
- 社内でトークン使用量を競わせるのは効果があるのか?
- 成果につながるとは限りません。メタやアマゾンは社内でトークン使用量を競うランキングを取りやめ、アマゾンのデイブ・トレッドウェルSVPは「AIを使うこと自体を目的にしてはいけない」と注意しました。2026年の夏に高性能モデルの利用コストが急増し、量が費用に見合うのか疑問視されたためです。
- AIコーディングで社内の技術サポートはどう変わった?
- 人が対応する社内の技術サポート窓口への1日あたりの問い合わせ件数が、2026年1月以降で半分以下に減りました。技術的な問題の解決にもAIエージェントが使われるようになったためです。OpenAIは、指示を受けて研究を進める「インターン」の目標も達成したとしています。
この記事の出典
補助資料
- [1]ギズモード・ジャパンこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年9月30日
