本文へ移動
NEWS
ChatGPT

設定を1つ変えないとChatGPTの会話は数百人に読まれ続ける

読了 約4分

広告を載せており、そこから申し込みがあると紹介料を受け取ることがあります。

OpenAIのロゴが写った写真。設定を1つ変えないとChatGPTの会話は数百人に読まれ続ける
この記事の要点

OpenAIがChatGPTの実際の会話を数百人の契約者に読ませるProject Lilyが進行中だ。個人情報を隠すフィルターは万全でなく、メモリーの要約まで届く。止めるには「設定」の1か所を変える必要がある。

みんなの意見

会話を読まれてもChatGPTを使い続けるか

まだ回答がありません。最初の1票をどうぞ

SHARE
数百会話を読む契約者の規模
1か所止めるために変える設定
30一時チャットが消えるまでの期間

ChatGPTの会話を人間が読む Project Lilyが判明した

OpenAIが社内プロジェクト「Project Lily」で実際のChatGPTの会話を人間に評価させていることが分かりました。海外メディアの404 MediaとThe Next Webが報じています。

数百人規模の契約スタッフがユーザーとChatGPTのやり取りを読み、回答の品質や問題点を確かめています。生成AIの改善には文章の学習だけでなく人間による評価も必要になります。レビュー画面ではユーザー名は匿名化されていますが会話の中身はそのまま表示されます。

ChatGPTは仕事の相談だけでなく家族関係や健康の悩みといった個人的な話題にも使われています。404 Mediaは実際のユーザーの会話が評価対象になることにプライバシー上の大きなリスクがあると指摘しました。

フィルターでは防げない メモリーの要約まで届いた

OpenAIはレビューへ渡す前に「OpenAI Privacy Filter」で個人情報を取り除いています。氏名・住所・メールアドレス・電話番号がラベルに置き換えられます。

ただしOpenAI自身が「一般的ではない識別情報や文脈によって意味が変わる個人的な情報を見落とす場合がある」と認めています。404 Mediaは機密性の高い情報が残ったまま担当者へ届く可能性をOpenAIが認めたと報じました。

ChatGPTが保持しているメモリーの要約がレビュー画面に表示される場合もあります。過去の利用内容やおおまかな居住地域に関する情報が含まれるケースがあるとThe Next Webは伝えています。

ChatGPTの会話が人間に届く流れ。ユーザーが相談。仕事や健康の悩みを入力する。フィルター処理。氏名や住所をラベルに置換する。契約者が評価。数百人が会話を読んで確認する。注意 メモリーの要約はフィルターをすり抜ける場合がある。個人情報が完全には除かれない。AInformationが作ったイラスト図解(仕組みの矢印図(入口→仕組み→結果))
ChatGPTの会話が人間に届く流れ / 制作:AInformation

止める設定は1か所 オフにした後の会話だけ対象外だ

個人向けChatGPTでは標準で会話がモデル改善に利用される設定です。止めるには「設定」を開き「データコントロール」から「モデル改善に協力する」をオフにします。オフにした後の新しい会話だけがトレーニングの対象外になります。

「一時チャット」で送った会話もモデル改善には使われません。一時チャットの会話は通常30日後に削除されます。個人的な情報を含むやり取りは一時チャットで行う方法もあります。

OpenAIはヘルプページで人間によるレビューの可能性について説明しています。404 Mediaが「どこでユーザーに知らせているのか」と問い合わせたところ、OpenAIはこのページを案内しました。

ChatGPTの会話データは止められるか。ChatGPT。個人プラン。止められる。設定で学習利用をオフにできる。一時チャットなら対象外になる。Business以上は標準でオフ。止められない。オフにする前の会話は対象のまま。フィルターで全情報は除けない。メモリーの要約が届く場合あり。設定を変えても過去の会話は残る。AInformationが作ったイラスト図解(1本のできる/できない)
ChatGPTの会話データは止められるか / 制作:AInformation

Business以上なら標準で対象外 個人プランは要確認だ

ChatGPT Business・Enterprise・Eduでは会話が標準でモデル改善に使われない設定になっています。法人向けプランを契約している企業はこの点で追加の対応は要りません。

一方で個人のFreeやPlusプランは初期設定がオンのままです。社員が個人アカウントで業務の相談をしていた場合、その会話がProject Lilyのレビュー対象になりえます。自社のChatGPT利用ルールと各社員の「データコントロール」の設定を確認しておきたいところです。

OpenAIのプライバシーポリシーにはサービスの運営や改善に必要な範囲でベンダーが個人データを処理する場合があると記載されています。ChatGPTをどこまで業務に使うかの判断は設定の確認から始まります。

この記事に出てくることば
OpenAI Privacy Filter
OpenAIが会話をレビューへ渡す前に氏名や住所などの個人情報をラベルに置き換えるフィルター。完全ではなく一部の情報は通過する。
一時チャット
ChatGPTでモデル改善に使われない会話モード。履歴に残らず通常は30日後に削除される。
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

会社で個人のChatGPTアカウントを使っている社員がいないかを確認しておきたい。Business以上なら標準で学習に使われないが個人のPlusやFreeは初期設定がオンだ。取引先の情報を個人アカウントで扱っていた場合、その会話がレビュー担当者に届く可能性がある。情報システム部門はChatGPTの利用ルールを先に整備しておく必要がある。

よくある質問
学習利用をオフにしたら過去の会話も対象外になるか
オフにした後の新しい会話だけが対象外になります。過去の会話はすでにOpenAIのシステムに保持されており、オフにする前のやり取りは引き続きモデル改善に使われる可能性があります。「一時チャット」で送った会話はモデル改善に使われず、通常は30日後に削除されます。個人的な情報を含む相談は一時チャットを使う方法もあります。
ChatGPT Businessを使っていれば会話は読まれないのか
Business・Enterprise・Eduの各プランでは標準で会話がモデル改善に使われない設定です。ただしOpenAIのプライバシーポリシーには、サービスの運営に必要な範囲でベンダーが個人データを処理する場合があると記載されています。業務で使う場合は法人プランの利用を前提にしておくのが手堅い選択です。

この記事の出典

補助資料

  • [1]GIGAZINEGIGAZINE・補助的な二次資料・確認 2026-09-15この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年9月15日

SHARE
この記事に出てくるAIも、まとめて比べられます 496本のAIツールを、やりたいこと・料金・日本語対応で絞り込めるデータベースです。5日ごとに料金を取り直しています。 AIツールを探す

あわせて読みたいRELATED