OpenAIの「Operator」、日本で解禁!実際に使ってみた結果と使い方を徹底解説

OpenAIが開発した最新のAIエージェント「Operator」が、ついに日本でも利用可能になりました。この機能は、AIが人間の代わりにWeb上の操作を行うことができるという画期的な技術で、飲食店やホテルの予約、オンラインショッピングなどの手続きを自動化することができます。

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AI導入コンサルタント

藤井俊太(Shunta Fujii)

AIのスペシャリストとして、最新のAI情報を常にキャッチ、アップデートしている。自らもAI導入コンサルタントとして活動し、主に生成AIを駆使した業務効率化、生産性向上、新規事業開発を行なっている。
AIの総合情報サイト「AInformation」は、AIに関する専門的な情報やサービス・プロダクトを解説、紹介するWebメディア。AIの専門家集団の編集部がAIの活用法、最新ニュースやトレンド情報を分かりやすく発信していいます。藤井俊太のプロフィール

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目次

OpenAIの新機能Operatorとは?

Operatorは、OpenAIが開発したWeb操作代行AIで、ChatGPTに統合されています。従来のAIはテキストベースでの情報提供が主でしたが、Operatorはブラウザを通じて直接Webページを操作し、予約や購入手続きを実行できるのが特徴です。

この技術の核となるのは、「Computer-Using Agent(CUA)」と呼ばれるモデルです。これは、AIが画面を「視覚的」に認識し、ボタンのクリックやフォームの入力を人間のように行う能力を持ちます。特定のAPIを介さずに、ブラウザ上のGUIを直接操作するため、幅広いサイトやサービスに対応できるのが強みとなっています。

OpenAIは1月23日に米国でOperatorを発表し、最初に月額200ドルのChatGPT Proプラン加入者向けに提供を開始しました。その後、2025年2月21日から日本市場にも展開し、国内のユーザーもこの新機能を利用できるようになりました。

項目内容
概要ChatGPTに指示を出すだけで、ネット上の作業を自動で行うAIアシスタント。
主な機能・フォーム入力やボタン操作などのウェブ操作を代行
・シンプルな指示で予約や注文が可能- 誤操作を自動修正し、重要な場面では確認を促す
・特定サイト(DoorDash、Instacart、OpenTableなど)と連携
使い方1. ChatGPTのOperator対応版を開く2. 「○○をして」と指示を出す3. AIが仮想ブラウザで作業を実行
対応環境PCのWebブラウザ(専用ページからアクセス)。現在は米国限定。
料金プランChatGPT Pro(月額$200)のユーザーのみ利用可能。今後拡大予定。
競合AnthropicやGoogleも類似技術を開発中。従来のRPAより柔軟な対応が可能。
技術・GPT-4oを基盤にしたAIが画面を解析して操作
・強化学習で訓練され、ミスを自動修正
・クラウド上の仮想ブラウザを使用
メリット・ウェブ操作が簡単になる
・UI変更にも対応できる
・自動修正機能あり
デメリット・まだ対応サイトが少ない
・料金が高い($200/月)
今後の展開・使えるサービスを増やす予定
・低価格プランにも拡大の可能性

Operatorでできること

現在、Operatorは以下のようなタスクを実行できます。

  • 飲食店やホテルの予約:OpenTableやPricelineといった予約プラットフォームを利用し、希望の日時や人数を指定するだけで自動予約を完了します。
  • オンラインショッピング:ECサイトでの商品購入をサポートし、商品選択から決済直前までの手続きを代行します。
  • チケットの取得:航空券やイベントチケットの検索・予約が可能です。
  • 情報収集やデータ処理:ウェブから資料をダウンロードし、整理やデータの統合を行います。

例えば、「今週金曜日の19時に渋谷のイタリアンレストランを2名で予約してください」と指示すると、Operatorは自動で対応可能な店舗を探し、予約手続きを行います。画面上の進行状況はリアルタイムで表示されるため、ユーザーは状況を確認しながら操作を任せることができます。

また、Operatorはマルチタスク処理も可能です。例えば、レストランを予約しながら、別のタブでオンラインショッピングを進めるといった使い方もできます。

Operatorを実際に使用してみた

実際に使ってみると、簡単な指示で実際にブラウザを人間が操作しているかのように実行してくれるので驚きです。少し不安なところもあったのでずっと見守っていましたが、無事に予約画面まで辿り着けました。
途中で手動による操作に切り替えることも可能で、ログインをする際は手動でやるなど重要なところは自分の手で行うなど、用途に応じで使うのが良さそうです。

OpenAI「Operator」の使用例

Operatorの使い方

Operatorを利用するには、ChatGPTのProプランに加入する必要があります。現在は月額約3万円のProプラン限定ですが、今後は一般向けのPlusプラン(月額20ドル)への拡大も予定されています。

利用の流れはシンプルで、ChatGPTのプラグイン設定からOperatorを有効化し、チャットで指示を出すだけです。AIが仮想ブラウザを通じてWebページを開き、操作を代行します。

OpenAI「Operator」の使い方

ログインが必要なサイトや、CAPTCHA認証が求められる場合は、一時停止してユーザーが入力する仕組みになっています。決済や重要なアクションの前には、ユーザー確認が求められるため、誤操作のリスクも最小限に抑えられています。

Operatorのメリットと課題

Operatorの最大のメリットは、日常の煩雑なWeb操作をAIに任せることで、時間を大幅に節約できる点です。オンライン予約やショッピングなど、これまで手作業で行っていたタスクを「指示するだけ」で完了できるため、特に忙しいビジネスパーソンにとっては強力なサポートツールとなります。

一方で、いくつかの課題も指摘されています。

  1. 操作ミスの可能性:AIがWebページのレイアウトや仕様変更に対応しきれず、意図しない操作を行うリスクがあります。
  2. セキュリティとプライバシー:AIがユーザーの代わりに操作するため、ログイン情報の入力など、機密データの取り扱いには慎重な対応が求められます。
  3. 利用コスト:現在は高額なProプランでのみ利用可能なため、一般ユーザーにはハードルが高いです。

競合サービスとの違い

Operatorと類似するAIエージェントとして、Anthropic社の「Claude」や、Googleの「Gemini」などがあります。しかし、Operatorは特にWeb操作の自動化に優れており、

  • GPT-4の高度な言語理解と画像解析技術を融合
  • API不要であらゆるWebサービスに対応可能
  • 既存のChatGPTインターフェースで簡単に利用できる

といった点で他社の技術と差別化されています。

【OpenAI】Operator今後は?

OpenAIは、Operatorの提供対象を拡大すると発表しており、今後Plusプランなどへの導入が期待されます。また、企業向けの活用を見据えたAPI提供の可能性も示唆されています。

さらに、AIエージェント技術の発展により、

  • より高度な自動化(例えば、複雑なフォーム入力やカスタマーサポート業務の代行)
  • ユーザーごとのカスタマイズ機能
  • AIの自己学習による精度向上

といった進化が見込まれています。

現在はChatGPTの一部機能として提供されていますが、今後は専用のアプリや独立したプラットフォームとして展開される可能性もあり、AIが人間の仕事や生活をさらに支援する未来が現実味を帯びてきました。

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