生成AIパスポートの10月試験は9月30日23時59分で申込が締め切られます。AI求人2,542件を見ると、資格名が載っていたのは2件でした。受験料11,000円は給付金の対象外で全額が自己負担です。払う前に知っておきたいことをまとめました。
- 10月試験の申込は9月30日23時59分で締め切られる。次の回は2月まで無い
- AI求人2,542件のうち名前が出たのは2件。G検定は59件、E資格は53件だった
- 受験料11,000円は教育訓練給付の対象外。対象講座は0本で全額が自己負担になる
- 資格は無期限だが、更新テストに6,600円かかる
- 合格率は公表されていない。AI資格72本のうち出しているのは4本だけ
- それでも社内で生成AIを使い始めた人には合う。向く人と向かない人を数字で分けた
申込は9月30日23時59分まで。受けられるのは10月の1か月間だけ
生成AIパスポートの2026年10月試験は、申込が8月1日0時から9月30日23時59分までです。受験できるのは10月1日0時から10月31日23時59分までの1か月間になります。運営している生成AI活用普及協会(GUGA)の公式ページを2026年9月6日に開いて確かめた日程です。
この試験は年5回しかありません。2月・4月・6月・8月・10月の5回です。10月の申込を逃すと、次に受けられるのは2月になります。4か月ほど空く計算です。
受験料は一般が11,000円、学生は5,500円です。学生料金を使うには在学を証明できることが条件になります。試験は60分で60問。自宅からオンラインで受ける形だけで、会場に行く方式はありません。受験資格の制限は無く、誰でも申し込めます。
合格発表は受験期間が終わってから1か月以内に会員ページで知らされます。10月31日が受験期間の最終日なので、遅いと11月末になります。年内に結果を履歴書へ書きたい人は、この発表時期を見ておいたほうがよいです。
10月試験の日程を1枚にまとめる
申込から結果が出るまでの流れは次のようになります。申込の締切だけが9月中で、あとは10月と11月に動きます。

検索は前年の3.3倍。9月に入って何が調べられているか
AInformationは2026年9月6日に、Googleキーワードプランナーで「生成AIパスポート」とその周辺の言葉が日本で月に何回検索されているかを取りました。数字は2025年8月から2026年7月までの月間平均です。
「生成AIパスポート」は月60,500回でした。前年比は+232%で、1年前の3.3倍に増えています。広告の競合は「低」と出ました。人は増えているのに、この言葉で広告を出している会社は少ないという状態です。
周辺の言葉はもっと極端に伸びていました。「生成AIパスポート 申し込み」は月720回ですが前年比+841%です。9倍以上に増えています。「生成AIパスポート 過去問」は月6,600回で+523%。「生成AIパスポート 勉強時間」は月1,000回で+387%でした。
「意味ない」が月2,400回も調べられている
気になったのは「生成AIパスポート 意味ない」です。この言葉が月2,400回も検索されていました。前年比は+123%です。受けようか迷っている人が、受ける前にその価値を疑って調べているとわかります。
「生成AIパスポート 難易度」は月3,600回で+247%、「生成AIパスポート 合格率」は月590回で+238%でした。「生成AIパスポート 履歴書」は月110回ですが+180%です。取ったあとに履歴書へ書けるのかを気にしている人もいます。
この記事は、その「意味ない」と「履歴書」に数字で答えるために書きました。
9月に調べる人が増える理由
この試験は年5回で、申込の締切が試験月の前月末に来ます。10月試験なら9月30日です。つまり月末が近づくほど「申し込めるうちに決めたい」人が増えます。「生成AIパスポート 申し込み」が前年比+841%で伸びているのは、受ける人そのものが増えているからだと考えられます。
もう1つ、「生成AIパスポート 10月」という言葉も月20回だけですが検索されていました。前年の同じ時期にはほぼ無かった言葉です。試験の回ごとに調べる人が出てきたということで、受験者の層が広がっている様子がうかがえます。
AI求人2,542件のうち、資格名が載っていたのは112件だけ
資格が仕事でどう見られているかを知るには、実際の求人を見るのが早いです。AInformationはAI求人ナビで、企業の採用ページからAI関連の求人を集めています。2026年9月6日時点で2,542件・751社ぶんが入っています。
この2,542件を1件ずつ見て、募集要項に資格名が書かれているものを数えました。結果は112件です。全体の4.4%にあたります。残りの95.6%は、資格の名前をひとつも書いていませんでした。
つまりAIの仕事の募集は、そもそも資格をあまり見ていません。求められているのは実際に何を作れるか、何を回せるかのほうです。この前提を先に押さえておくと、資格の位置づけを見誤らずに済みます。
求人の中身も見ておく
2,542件のうち年収が書かれていたのは1,841件で、その中央値は600万円でした。リモート勤務ができるものが1,614件、完全リモートは277件です。未経験でも応募できると書いてあったのは75件しかありませんでした。
職種の内訳はAIエンジニアが836件でいちばん多く、次がその他のAI職種で558件、AI営業・事業開発が328件、AIコンサルタントが325件と続きます。データサイエンティストは162件、AIプロダクトマネージャーは140件でした。作る側の職種が多数を占めています。
資格を書かない2,430件は何を見ているか
資格名が無かった求人の募集要項を読むと、代わりに書かれているのは経験の中身です。どの言語で何年書いたか、どの規模のデータを扱ったか、どんな案件を回したかといった書き方が並びます。未経験可が75件しかないことからも、実務の経験そのものを見ている求人が中心だとわかります。
これはAIに限った話ではありません。ただ資格を取ってから応募しようと考えている人にとっては、順番が逆になっている可能性があります。資格で入口が開くというより、手を動かした記録が先に見られていると考えたほうが実態に近いです。
G検定59件・E資格53件に対して、生成AIパスポートは2件だった
資格名が載っていた112件を、資格ごとに数え直しました。いちばん多かったのはG検定で59件です。次がE資格の53件でした。どちらも日本ディープラーニング協会(JDLA)の試験です。
そのあとは応用情報技術者が21件、基本情報技術者が19件、統計検定2級が19件と続きます。ITパスポートは7件でした。
生成AIパスポートは2件です。AI求人2,542件のうち2件なので、割合にすると0.1%を切ります。同じ2件でAWS ML SpecialtyとAWS AI Practitionerが並んでいました。

この2件をどう読むか
2件という数字は、生成AIパスポートが役に立たないという意味ではありません。求人票に書かれる資格は「持っていると選考で見る」と会社が決めたものです。書かれていないからといって、持っていることがマイナスになるわけではありません。
ただ「この資格を取れば転職で有利になる」と期待して11,000円を払うなら、期待どおりにはなりにくいと言えます。求人票に名前が出る確率で言えば、G検定のほうが約30倍多く登場しています。転職での見え方を目的にするなら、そちらを先に見たほうが早いです。
差はどこから来るか。求人が見ているのは作る側の技能
G検定とE資格に求人が集まる理由は、試験が測っているものの違いにあります。E資格はディープラーニングを実装する側の試験で、受けるには認定プログラムの修了が要ります。G検定は使う側の試験ですが、AIの仕組みと法律・倫理まで範囲が広く、160問程度を120分で解きます。
生成AIパスポートは60分60問で、情報漏えい・著作権・ハルシネーションといったリスクの扱いに重点があります。生成AIを仕事で使い始めた人が、危ない使い方をしないための知識を確かめる試験です。作る側の技能を測る試験ではありません。
求人の職種内訳を見ると、AIエンジニアが836件、機械学習エンジニアが128件、データサイエンティストが162件と、作る側が上位に並びます。募集側が資格を書くとき、実装に近い試験の名前を挙げるのは自然な流れです。
使う側の資格が要らないわけではない
一方でAI営業・事業開発が328件、AIコンサルタントが325件あります。ここは作る側ではありません。ただしこの領域の求人は、資格よりも業界の経験や商談の実績を見ている書き方が多く、資格名そのものが出にくい傾向があります。
合格率が公表されていない。72本のうち出しているのは4本だけ
AInformationはAI資格ナビで、AIに関係する資格72本の受験料・試験時間・合格率を公式ページから集めています。2026年9月5日に取り直したデータで見ると、合格率を公式に出している資格は4本しかありません。受験料を公式ページに書いているものでも52本です。
生成AIパスポートは合格率を公表していません。合格ラインも公開されていないと公式ページに書かれています。何点取れば通るのか、何割が通っているのかが受ける前にわからない試験です。
比べるとG検定は数字を出しています。2026年第4回のオンライン試験では9,241名が受験して7,677名が合格しました。合格率は83.1%です。JDLAが実施回ごとに発表しているので、難しさの見当を付けてから申し込めます。
合格率が出ていないと何が困るか
困るのは勉強量の見積もりです。合格率が8割の試験と5割の試験では、用意する時間が変わります。「生成AIパスポート 勉強時間」が月1,000回・前年比+387%で調べられているのは、この見積もりが立てにくいからだと考えられます。
公式が出していない以上、AInformationとしても正しい合格率は書けません。ネットに出回っている数字はどれも出どころがはっきりしないので、この記事では触れません。
3つの資格を同じ項目で比べる
| 項目 | 生成AIパスポート | G検定 | ITパスポート |
|---|---|---|---|
| 受験料 | 11,000円 | 13,200円 | 7,500円 |
| 試験時間 | 60分 | 120分 | 120分 |
| 合格率の公表 | なし | 83.1% | IPAが毎月公開 |
| 求人で名前が出た数 | 2件 | 59件 | 7件 |
| 給付の対象講座 | 0本 | 2本 | 6本 |
教育訓練給付は使えない。対象講座は0本だった
資格の費用は、厚生労働省の教育訓練給付を使えると負担が軽くなります。AI資格ナビの72本を厚労省の講座検索で調べたところ、給付の対象講座を持つ資格は23本あり、講座の数は合計154でした。
生成AIパスポートの対象講座は0本です。「生成AIパスポート」で検索しても、給付の対象になっている講座は見つかりませんでした。受験料の11,000円は全額が自己負担になります。
比較のためにITパスポートを引くと、対象講座は6本ありました。G検定は2本です。給付を使いたいなら、対象講座がある資格を選ぶという判断の仕方もあります。
なお会社によっては、資格の受験料を自社の制度で補助しているところがあります。国の給付が使えないだけで、勤め先の制度は別に確かめる価値があります。
資格は無期限。ただし更新テストに6,600円かかる
公式ページには、一度取った資格は無期限だと書かれています。ただしその後に続きがあります。シラバスが改訂されるたびに「生成AIパスポート 資格更新テスト」が開かれ、その受講費用が6,600円(税込)です。開催は年1回以上とされています。
この更新テストの金額は、2026年9月6日にGUGAの公式ページで確かめました。初回の11,000円だけで終わる資格ではないという点は、申し込む前に知っておいたほうがよいです。取得から数年使い続けるなら、合計の負担は初回だけの見積もりより増えます。
生成AIの世界は動きが速いので、内容を更新し続ける仕組みそのものは理にかなっています。ただ「無期限」という言葉だけを見て、その後の費用が要らないと読むと食い違います。
11,000円を払う価値があるのはどんな人か
ここまでの数字を並べると、向く人と向かない人がはっきり分かれます。
向かないのは、転職や社内評価で有利になることだけを目的にしている人です。AI求人2,542件のうち名前が出たのは2件でした。同じお金を使うなら、G検定のほうが求人票に載る回数は多いです。
向くのは、仕事で生成AIを使い始めていて、情報漏えいや著作権の線引きに不安がある人です。何を入力してはいけないのか、出てきたものを社外に出してよいのかを、体系立てて一度確かめられます。総務・法務・情報システムのように、社内のルールを作る側の人にも合います。
実際の困りごとで言えば、顧客名の入った議事録をそのまま貼ってよいか、生成した画像を自社の販促物に使ってよいか、AIが出した数字を根拠として社外へ出してよいかといった判断です。この線引きを知らないまま使い続けると、後から取り返しがつかない形で外へ出てしまいます。試験の範囲はここに寄っています。

会社としてまとめて受けさせる場合
部署の全員に同じ知識を入れたい会社にとっては、自宅からオンラインで受けられて60分で終わる点が使いやすいです。受験資格の制限も無いので、部署をまたいで同じ試験を受けさせられます。AI資格ナビの72本のうち、自宅で受けられるものは37本、いつでも受けられるものは52本でした。
ただし10月試験は受験期間が10月の1か月間に決まっています。いつでも受けられる試験ではないので、社内で受けさせるなら日程を先に押さえる必要があります。
受験料の相場から見ると、11,000円はどのあたりか
AI資格ナビ72本の受験料を並べると、中央値は8,000円でした。有料のもので最も安いのは2,200円です。無料で受けられるものも1本あります。
11,000円は中央値より3,000円ほど高い位置です。G検定の13,200円より安く、ITパスポートの7,500円より高いという並びになります。金額だけで見れば真ん中より少し上で、飛び抜けて高くはありません。
ただし先ほどの更新テスト6,600円を足すと、数年使う前提での負担は変わります。初回だけで比べるか、更新まで含めて比べるかで印象が変わる点は押さえておいてください。
9月30日までにやること
10月試験を受けると決めたなら、9月30日23時59分までに申込を終える必要があります。やることは多くありません。
まず公式サイトで申込を済ませます。学生料金を使うなら、在学を証明できるものを用意しておきます。次にシラバスを見て出題範囲を確かめます。合格ラインが公表されていないので、範囲を一通り埋める進め方が無難です。
受験は10月1日から31日の好きなタイミングでできます。自宅のパソコンやスマートフォンから受けられるので、日程を後ろに寄せすぎないほうが安全です。結果は11月末までに会員ページへ出ます。
会社でまとめて受けさせるなら9月中に決める
部署単位で受けさせる場合は、人数ぶんの申込を9月30日までに終える必要があります。受験そのものは10月の1か月間に散らせるので、業務の山を避けて各自に受けさせられます。受験資格の制限が無いため、職種を問わず同じ試験を課せる点は運用しやすいところです。
費用は1人11,000円です。10人なら11万円になります。国の教育訓練給付が使えないので、社内の資格補助制度があるかどうかで負担が変わります。制度が無い会社は、まず担当者だけ受けて中身を確かめてから広げるという進め方もあります。
迷っているなら、この記事の数字をもう一度見てください。求人票での扱いは2件、給付は使えない、合格率は出ていない、更新に6,600円かかる。その上で「社内で安全に使うための知識を60分で確かめる」ことに11,000円を出す価値があるかどうかが判断の分かれ目です。
資格そのものを否定する記事ではありません。求人票に名前が出ないことと、知識が身につかないことは別です。ただ11,000円と勉強時間を使う前に、何が返ってくるのかは数字で見ておいたほうがよいと考えました。社内で生成AIを使い始めた会社が、まず全員に同じ線引きを入れたいなら選ぶ価値があります。転職の武器を探しているなら、求人票を先に見てから決めるのが早いです。
- 生成AIパスポートの10月試験はいつまでに申し込めばいいですか
- 2026年9月30日23時59分までです。受験できるのは10月1日0時から10月31日23時59分までの1か月間になります。この試験は年5回(2月・4月・6月・8月・10月)しかないので、10月を逃すと次は2月です。受験料は一般11,000円・学生5,500円で、自宅からオンラインで受けます。
- 生成AIパスポートは転職で有利になりますか
- 求人票に名前が出る回数で見ると、あまり期待できません。AInformationがAI求人2,542件を2026年9月6日に調べたところ、資格名が書かれていたのは112件で、そのうち生成AIパスポートは2件でした。同じ調べでG検定は59件、E資格は53件です。転職での見え方を目的にするなら、先に求人票を確かめることをおすすめします。
- 合格率はどれくらいですか
- 公表されていません。GUGAの公式ページには合格率も合格ラインも書かれていません。AInformationがAIに関係する資格72本を調べたところ、合格率を公式に出しているのは4本だけでした。参考までにG検定は2026年第4回で9,241名が受験して7,677名が合格し、83.1%と発表されています。
- 教育訓練給付は使えますか
- 使えません。厚生労働省の講座検索で調べたところ、生成AIパスポートを対象にした講座は0本でした。受験料の11,000円は全額が自己負担になります。AI資格72本のうち給付の対象講座を持つものは23本あり、講座数は合計154でした。ITパスポートは6本、G検定は2本です。
