AI資格の受験料は真ん中で8,000円です。AInformationが2026年9月5日に72本の公式ページを1本ずつ開いたところ、教育訓練給付で費用の一部が戻るのは23本でした。合格率を公表しているのは4本だけで、残る68本は受かる確率が分からないまま申し込むことになります。
- 受験料の真ん中は8,000円。いちばん安い2,200円といちばん高い40,000円で18.2倍の開きがある
- 教育訓練給付で対策講座の費用が戻るのは23本・154講座。対象の資格は受験料も高めで真ん中は13,200円
- 合格率を公表しているのは4本だけ。残る68本は受かる確率が分からないまま申し込むことになる
- 22本には学生割引がある。G検定と生成AIパスポートはどちらも5,500円まで下がる
- 自宅で受けられるのが37本、好きな日に受けられるのが52本。働きながらでも組み込める
- AI求人924件で資格名が出たのは6本だけ。うち4本は情報処理技術者試験と統計検定だった
AI資格を取ろうと決めたとき、最初に困るのが数の多さです。名前は似ていても、運営する団体も受験料も試験時間もばらばらです。しかも公式ページを開いても、肝心の金額や合格率が書かれていないことがあります。
AInformationは2026年9月5日に、AIに関係する資格72本の公式ページを1本ずつ開いて確かめました。受験料が書かれていたのは51本です。残る21本は、トップページや試験概要のページを見ただけでは金額にたどりつけませんでした。合格率にいたっては、公表しているのが4本しかありません。
この記事では、72本を全部調べて分かったことを並べます。どの資格を受けるかを決める前に、確かめておいたほうがよい点がはっきりします。

AI資格は72本ある。受験料が公式に出ているのは51本だけだった
AInformationのAI資格ナビでは、AIに関係する資格を72本収録しています。G検定やE資格のようにAIを主題にしたものだけでなく、統計やクラウドのようにAIの仕事で求められる周辺の資格も含めた数です。
この72本の公式ページを2026年9月5日に1本ずつ開いて、受験料の記載を確かめました。金額が書かれていたのは51本です。残りの21本は、申込フォームまで進まないと出てこないもの、代理店ごとに違うもの、ドル建てで日本円の表示がないものが混ざっています。
運営している団体は21ある
72本を運営している団体を数えると21ありました。いちばん多いのが情報処理推進機構の13本です。基本情報技術者やITパスポートを含む国家試験の区分がここに入ります。次いで日本統計学会と統計質保証推進協会が9本、Microsoftが8本、Amazon Web Servicesが6本と続きます。
この並びから分かるのは、AI資格と呼ばれるものの多くが、AI専門の団体ではなく既存の団体から出ていることです。ITの国家試験にAIの範囲が加わったもの、クラウドの資格に機械学習の区分ができたもの、統計の資格がデータ分析の証明として使われるもの。この3つが数のうえでは主流になります。
目的で分けると5つになる
72本を目的で分けると、データ分析が27本でいちばん多く、AIを作る側が20本、クラウドが19本、AIを使う側が15本、国家試験が13本でした。1本が複数の目的にまたがるので合計は72を超えます。
難易度で見ると、入門が18本、基礎が15本、応用が21本、専門が18本です。どこかに偏っているわけではありません。初めての1本を探している人にも、実務で使う証明がほしい人にも、選択肢はあります。
合格率を公表しているのは4本しかない
72本を調べていて、いちばん驚いたのがここです。直近の合格率を公式に出しているのは4本だけでした。残る68本は、何人が受けて何人が受かったのかを公表していません。
合格率を公表している4本
| 資格 | 合格率 | もとになった回 |
|---|---|---|
| G検定 | 83.1% | 2026年第4回。9,241名が受験し7,677名が合格 |
| AI検定 | 82.3% | 2025年度の平均合格率 |
| E資格 | 69.2% | 2026年第1回。1,317名が受験し911名が合格 |
| DS検定リテラシーレベル | 42.0% | 第12回(2026年3月)。約2,400名が受験し1,001名が合格 |
4本の中でも、いちばん高いG検定の83.1%といちばん低いDS検定リテラシーレベルの42.0%では、倍近い開きがあります。同じ入門向けと書かれていても、受かりやすさは同じではありません。この差は、公表している資格だからこそ見えます。
合格率が出ていないと何が困るのか
合格率が分からないと、勉強にどれくらい時間をかければよいかの見当がつきません。8割が受かる試験と4割しか受からない試験では、準備の量が変わります。受験料が1万円前後だとすると、落ちたときの損も小さくありません。
もう1つ困るのが、会社に説明するときです。研修や資格の補助を申請するとき、合格の見込みを聞かれることがあります。公式に数字が無ければ、答えようがありません。合格率を出している4本は、この点で説明しやすい資格になります。
2026年9月5日の時点で、生成AIパスポートは合格率を公表していませんでした。公式サイトには合格発表の時期は書かれていますが、何割が受かったかの記載はありません。
公表している4本の数字の出どころ
4本はいずれも、実施した回ごとの受験者数と合格者数を出しています。G検定は2026年第4回で9,241名が受験して7,677名が合格、E資格は2026年第1回で1,317名が受験して911名が合格しました。DS検定リテラシーレベルは第12回で約2,400名が受験して1,001名が合格です。AI検定は2025年度の平均として82.3%を出しています。
受験者数まで書かれていると、その数字がどれくらいの規模の話なのかが分かります。1,000名の合格率と9,000名の合格率では、数字の安定感が違います。合格率だけを見るのではなく、母数もあわせて見ておくと判断しやすくなります。
受験料の真ん中は8,000円。上と下で18倍の開きがある
金額が確認できた51本の受験料を並べると、真ん中は8,000円でした。いちばん安いのがGenerative AI Testの2,200円、いちばん高いのがAWSの機械学習の専門資格で40,000円です。18.2倍の開きがあります。

帯ごとに数えると、5,000円から9,999円が27本でいちばん多く、10,000円から19,999円が16本と続きます。20,000円以上は6本、5,000円未満は2本しかありません。相場は5,000円から2万円のあいだ、と考えておけば大きく外しません。

金額の差は難易度の差ではない
高い資格ほど難しい、とは限りません。合格率を公表している4本で見ると、受験料33,000円のE資格は69.2%、11,000円のDS検定リテラシーレベルは42.0%です。安いほうが受かりにくいという逆転が起きています。金額だけで難しさを測ることはできません。
では何が金額を決めているかというと、試験の運営のしかたです。全国のテストセンターを使う方式は会場の費用がかかるので高くなりやすく、自宅のパソコンで受ける方式は抑えられます。難しさではなく、受け方の違いだと考えたほうが実態に近いです。
無料で受けられるのは1本だけ
72本のうち、受験料が0円のものは1本だけでした。ほとんどは有料です。仮に金額が分かっている51本を全部受けると、合計で575,780円かかります。気軽に何本も受けるという金額ではありません。だからこそ、受ける前に中身を確かめる意味があります。
試験時間の真ん中は90分。20分から180分まである
試験時間が公式に出ていたのは60本でした。真ん中は90分です。いちばん短いのがGenerative AI Testの20分、いちばん長いのが統計検定1級の180分になります。
90分という長さは、休憩なしで集中を保てるぎりぎりの線です。自宅で受ける方式なら移動が要らないので、平日の夜でも組み込めます。会場へ行く方式だと、往復の時間も勘定に入れる必要があります。
問題数と時間の組み合わせを見る
時間だけを見ても、実際の忙しさは分かりません。G検定は120分で160問程度なので、1問あたり45秒しかありません。生成AIパスポートは60分で60問なので1問1分です。同じ入門向けでも、解く速さの要求が違います。
公式ページには問題数も書かれていることが多いので、時間と一緒に見ておくと当日の感覚がつかめます。時間が長いから楽とは限りません。
教育訓練給付が使えるのは23本・154講座
受験料そのものは戻りませんが、対策講座を受けると費用の一部が戻る制度があります。厚生労働省の教育訓練給付です。AI資格ナビでは、72本それぞれについて対象講座があるかを調べています。対象講座が見つかったのは23本、講座の数で154でした。
講座の数がいちばん多いのはMOS Excelエキスパートの23講座です。次いで基本情報技術者が10講座、AWSの4つの資格がそれぞれ10講座で並びます。AIそのものを主題にした資格より、ITの基礎やクラウドの資格のほうが講座が充実している形です。
対象になっている23本の受験料を見ると、真ん中は13,200円でした。72本全体の真ん中が8,000円なので、給付の対象になるのは比較的高いほうの資格だと分かります。金額が高いぶん、講座と組み合わせて学ぶ形が定着しているといえます。
検索するときに気をつけること
厚生労働省の講座検索は、初期の状態では通学の講座しか選ばれていません。AI関連の講座はeラーニングが中心なので、受講形態にeラーニングを足さないと結果に出てきません。また検索語のあいだにスペースを入れると、どちらかを含む講座が全部出ます。絞り込みたいときは1語で調べたほうが早いです。
AI求人924件に名前が出た資格は6本だけだった
資格を取る目的が仕事なら、求人でどう扱われているかが気になります。AInformationのAI求人ナビには、企業の採用ページから集めたAI関連の求人が924件あります。この924件の本文に資格名が出てくるかを調べました。
AI求人924件で名前が出た資格
| 資格 | 出てきた求人の数 |
|---|---|
| G検定 | 7件 |
| 応用情報技術者 | 6件 |
| E資格 | 3件 |
| 基本情報技術者 | 2件 |
| 統計検定2級 | 2件 |
| 生成AIパスポート | 1件 |
72本のうち、求人に名前が出たのは6本です。割合にすると8.3%になります。いちばん多いG検定でも7件で、924件に対しては1%に届きません。
この数字をどう読むか
資格に意味がない、という話ではありません。AIの求人は、資格ではなく実務の経験や作ったものを見る形が主流だ、と読むのが正確です。応募の条件に資格を書いている会社が少ないだけで、書類の中で触れるのが無駄になるわけではありません。
ただし、求人に名前が出る回数を期待して受けるなら、話は別です。6本のうち4本はAIそのものの資格ではなく、情報処理技術者試験と統計検定です。AI求人で名前を見かける確率が高いのは、AI専門の新しい資格よりも、以前からある国家試験のほうでした。
自宅で好きな日に受けられるものが多い
受験の条件は、思ったより緩いものが多いです。受験資格に制限がないものが65本、自宅のパソコンで受けられるものが37本、決まった試験日ではなく好きな日に受けられるものが52本ありました。
学歴や実務経験を求める資格は少数派です。E資格のように、認定プログラムを修了しないと受けられないものが例外にあたります。この場合は講座の費用と期間が別にかかるので、受験料だけで判断すると足りません。
受け方は3つに分かれる
試験の形式で分けると、自宅オンラインが37本、テストセンターが24本、会場やその他が11本でした。自宅で受けられるものが半分を超えます。カメラで監視する方式が多いので、静かな部屋と安定した通信は要りますが、移動の時間はかかりません。
好きな日に受けられる52本は、勉強の進み具合に合わせて日程を決められます。年に数回しか実施しない資格だと、1回落ちると次が数か月先になります。この差は、取りたい時期が決まっているときに効いてきます。
取ったあとにお金がかかる資格が7本ある
受験料だけを見て決めると、あとで費用が増えることがあります。72本のうち、有効期限や更新の仕組みがあるものは7本でした。残る48本は無期限と明記されています。
更新が要る資格は、試験の範囲が変わったときに知識を確かめ直す仕組みを持っています。クラウド系の資格に多い形です。数年ごとに再受験や更新テストが必要になり、そのたびに費用がかかります。
公式ページの有効期限の欄は見落としやすい場所にあります。受験料の隣に書かれていることは少なく、よくある質問の中にあることもあります。長く効かせたい資格なら、申し込む前にこの欄を探しておくと、あとで慌てずに済みます。
学生割引がある資格は22本
72本のうち22本には、学生向けの割引がありました。G検定は13,200円が学生5,500円、生成AIパスポートは11,000円が学生5,500円です。どちらも半額以下になります。E資格も33,000円が22,000円になります。
学生証などで在学を証明できることが条件です。社会人でも、会社の制度で受験料の補助が出る場合があるので、申し込む前に確認する価値があります。給付の対象になっている23本と組み合わせれば、実際に払う金額はさらに下がります。
公式テキストが出ているのは4本
対策の材料も資格によって差があります。運営団体が公式テキストを出しているのは4本でした。公式テキストがある資格は出題の範囲がはっきりしているので、独学でも進めやすくなります。無い資格では、シラバスを読み込んで自分で範囲を決める作業が必要です。

受ける前に確かめる4つのこと
ここまでの調べをもとに、申し込む前の手順をまとめます。
1. 受験料と有効期限を公式ページで見る
金額が書かれているのは51本だけです。載っていないときは申込フォームまで進むと出てきます。同じページで有効期限も確かめてください。7本には更新の仕組みがあり、数年ごとに費用がかかります。
2. 合格率が出ているかを見る
72本のうち4本しか出していません。出ていないからといって受ける価値がないわけではありませんが、勉強の量を見積もりにくくなります。出ている4本なら、その数字を目安に準備の期間を決められます。
3. 教育訓練給付の対象講座があるかを調べる
23本には対象講座があります。受験料そのものは戻りませんが、対策講座の費用の一部が戻ります。会社の補助と組み合わせられることもあるので、人事に確認する価値があります。
4. 受け方と日程を確かめる
自宅で受けられるのが37本、好きな日に受けられるのが52本です。年に数回しか実施しない資格だと、1回落ちたときに次が数か月先になります。取りたい時期が決まっているなら、ここを先に見てください。
いま1本目を選ぶなら
この調べからいえるのは、選ぶ基準を3つに絞れるということです。合格率が公表されているか、教育訓練給付の対象講座があるか、有効期限が無期限か。この3つが全部そろっている資格なら、受ける前に見えている情報がいちばん多い状態で申し込めます。
反対に、名前の知名度だけで選ぶのは避けたほうがよいです。AI求人924件のうち資格名が出たのは6本だけで、そのうち4本は情報処理技術者試験と統計検定でした。仕事で使う証明にしたいなら、この事実を踏まえてから決めるほうが後悔しません。
72本の受験料・試験時間・合格率・給付金の対象講座は、AI資格ナビで条件を指定して絞り込めます。2026年9月5日に公式ページを見て集めた値なので、申し込む前の下調べにそのまま使えます。
資格は取ること自体が目的になりやすいので、先に費用の全体を見ておくのがおすすめです。受験料だけでなく、対策講座と更新の費用まで足すと金額が変わります。教育訓練給付が使える23本なら、講座のぶんは一部が戻ります。求人で名前が出るのは6本だけでしたが、これは資格が無意味という意味ではありません。応募の条件に書かれていないだけで、面談で話す材料にはなります。合格率が公表されている4本から選ぶと、準備の見通しが立てやすくなります。
- AI資格の受験料の相場はいくらですか
- 真ん中は8,000円です。AInformationが2026年9月5日に72本の公式ページを見たところ、金額が確認できた51本のうち27本が5,000円から9,999円の帯に入っていました。10,000円から19,999円が16本、20,000円以上が6本、5,000円未満が2本です。いちばん安いのがGenerative AI Testの2,200円、いちばん高いのがAWSの機械学習の専門資格で40,000円でした。
- 合格率が分かるAI資格はどれですか
- 4本です。G検定が83.1%、AI検定が82.3%、E資格が69.2%、DS検定リテラシーレベルが42.0%を公表しています。残る68本は直近の合格率を公式に出していません。同じ入門向けと書かれていても、G検定の83.1%とDS検定の42.0%では倍近い開きがあります。
- AI資格は転職で有利になりますか
- 求人の応募条件に書かれることは多くありません。AInformationがAI求人924件を調べたところ、資格名が出てきたのは6本だけでした。いちばん多いG検定でも7件です。しかも6本のうち4本は情報処理技術者試験と統計検定で、AI専門の資格ではありません。AIの求人は実務の経験や作ったもので見る形が主流です。
- 受験料が安くなる制度はありますか
- 教育訓練給付が使える資格が23本あります。対象の講座は合わせて154あり、対策講座の費用の一部が戻ります。受験料そのものは対象になりません。また72本のうち22本には学生割引があり、G検定は13,200円が5,500円、生成AIパスポートは11,000円が5,500円になります。
