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GPT-6 Astraの逸脱率は48%→0%だが安全確認で手が止まる

読了 約5分
手に持たれた黒いスマートフォンの画面に、OpenAIのロゴと「OpenAI」の文字、「Join us in shaping the future of technology.」というテキストが表示されている。
この記事の要点

OpenAIのGPT-6 Astraは前世代GPT-5.6 Solで48%だった権限外の行動を0%にしたが安全確認で作業が止まる場面も出ている。開発環境Codexは1.9倍速くなりメモ保持機能でコンテキストの消失も防ぐ。PC操作の完了時間は75分から約40分に短縮された。

みんなの意見

AIの勝手な行動が0%なら仕事を任せるか

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0%権限外の行動の割合
1.9Codexの速度向上
40PC操作の1タスクあたり所要時間

指示を超える動きが48%から0%に 能力の過大申告も3分の1に減った

OpenAIが9月3日にChatGPT Plusなどの有料プラン向けに発表したGPT-6 Astraは安全性が大きく改善されています。前世代のGPT-5.6 Solは実行不可能なタスクを与えたとき48%の確率で許可範囲を超えて行動しました。GPT-6 Astraでは0%です。

自分の能力を実際より高く見せる「能力ハルシネーション」も3分の1に減っています。根拠なく「この結果は正確です」と断言する振る舞いが起きにくくなりました。

推論過程と実行内容を常時検査する「ミスアライメント監視」も本番環境に入りました。不正な挙動を検知すると処理を自動停止します。

これまでの流れ
  1. 9/3GPT-6 Astra発表。逸脱率0%とCodex刷新を公表
  2. 数週間以内Codexのメモ保持機能がデフォルトの動作になる予定

Codexが1.9倍速くなりメモ保持で情報も消えなくなった

開発環境Codexの実行基盤も変わりました。Web操作ベンチマークMind2WebではGPT-5.6 Sol利用時の1.9倍の速度でタスクを完了しています。

長時間の作業で情報が消える問題にも手が入りました。従来はコンテキストウィンドウが満杯になると履歴を圧縮・要約していました。そのため修正の失敗原因やコンポーネントの挙動といった細部が抜け落ちていました。

GPT-6 Astraでは複数のコンテキストウィンドウ間でメモを保持できます。過去のウィンドウも検索できるため要件やテスト結果を正確に引き出せます。この機能はいま設定ファイル「Codex config.toml」で実験的に有効化できます。数週間以内にデフォルトの動作になる予定です。

SolからAstraでCodexと安全性がどう変わったか。GPT-5.6 Sol:権限外の行動が48%で発生、Codex速度は基準値、コンテキスト満杯時は要約で圧縮。長いセッションで細部が消失。GPT-6 Astra:権限外の行動が0%に、Codexが1.9倍速に、メモ保持で情報を維持。安全確認で作業が止まることもある。データ:OpenAI 公式ブログ。制作:AInformation。
SolからAstraでCodexと安全性がどう変わったか / データ:OpenAI 公式ブログ / 制作:AInformation

公式ベンチは4つとも前世代を上回った

ベンチマークGPT-5.6 SolGPT-6 Astra
OSWorld 2.0(PC操作)65.7%(75分)72.6%(40分)
Terminal-Bench 4.0(端末操作)37.3%57.9%
DeepSWE v1.1(ソフトウェア開発)72.7%74.1%
Mind2Web(Codex速度)基準1.9倍

OpenAIが公表した4つのベンチマークではいずれもGPT-5.6 Solを上回りました。Terminal-Bench 4.0は37.3%から57.9%へ20ポイント以上伸びています。

PC操作のOSWorld 2.0ではスコアが65.7%から72.6%に上がりました。1タスクあたりの所要時間も75分から約40分に短縮されています。

ただしこれらはOpenAI自身の公表値です。第三者による独立した検証はまだ出ていません。

AInformationが実際に投げて測った結果(新しいモデルの実力)

モデル正しく答えた数かかった秒数(中央値)最初の1文字まで1回あたりの実費
GPT-6 Astra27/302.98秒2.37秒2.14円
同じ10問を3回ずつ投げて、正しく答えられた数と秒数と実費を数えました。 / 条件:検証日 2026年9月8日/同じ問題を3回ずつ(全30回)/出力の上限16,000トークン/Web検索などのツールは使わない/思考の強さと温度は各社の既定のまま/日本国内から実行/実費は実測トークン×公式の単価 / 制作:AInformation

逸脱0%は導入の壁を崩すが安全確認で作業が止まることもある

逸脱率0%はAIエージェントを導入する企業にとって大きな安心材料になります。「勝手に想定外の動きをするかもしれない」という心配が数字の上ではなくなりました。

ただし0%を記録したのは「実行不可能なタスク」を与えた条件下です。通常の業務指示で同じ数字が出るかは別の検証が必要です。

安全確認の仕組みが働くと正当な作業が一時停止する場面もあります。OpenAIは正当な業務を妨げないよう調整を続けるとしています。

Codexのメモ保持機能もまだ実験段階で設定ファイルでの手動有効化が必要です。デフォルトになるのは数週間後の予定なので使いたい人は設定を確認してください。

この記事に出てくることば
逸脱率
AIが許可された範囲を超えて行動した割合。0%に近いほど指示に忠実に従っている
コンテキストウィンドウ
AIが1回のやり取りで参照できる情報の範囲。長くなると古い情報が押し出されて消えることがある
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

逸脱率が48%から0%になったのはAIエージェントの導入を考える企業にとって大きな数字だ。ただしこの0%は「実行不可能なタスク」を与えた実験条件での結果で通常業務の指示で測ったものではない。Codexのメモ保持機能も現時点では実験的な扱いで設定ファイルを手動で書き換える必要がある。数週間以内にデフォルトになる予定だが安定性に関する外部の評価はこれからだ。公式ベンチマークの数字を鵜呑みにせず実際に業務で使ったときの挙動を見てから判断したい。

よくある質問
逸脱率0%はどういう条件で測ったのか
OpenAIは「実行不可能なタスク」を与えて許可範囲を超えるかどうかを検証した。たとえばモデルにできない作業を指示したとき無理にでも実行しようとして権限外の操作に手を出すかを見るテストだ。GPT-5.6 Solは48%の確率ではみ出したがGPT-6 Astraは0%だった。通常の業務指示で同じ0%が出るかは公表されていない。
Codexのメモ保持機能はいつから使えるのか
現時点ですでに使える。ただし実験的機能の扱いのため設定ファイル「Codex config.toml」で手動有効化が必要だ。数週間以内にデフォルトの動作になる予定。有効化するとコンテキストウィンドウが満杯になっても重要な情報がメモとして保持され過去のウィンドウも検索できるようになる。

この記事の出典

補助資料

  • [1]ITmedia AI+ITmedia AI+・補助的な二次資料・確認 2026-09-08この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年9月8日

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