データ分析ができるAIツールは全部で81本ある。ただし日本語がしっかり通り日本円で払えて無料で試せるという3つの条件を同時に満たすものは2026年9月11日時点で0本だった。代わりにAIに聞くとChatGPTやClaudeの無料枠を使えと返ってくる。
- データ分析AIを日本語・日本円・無料の3条件で絞ると81本中0本になること
- データ分析AIの月額中央値4,001円が14用途で2番目に高いこと
- ClaudeとChatGPTにデータ分析AIを聞いたときに何を推薦するか
- 無料で日本語と条件を足すとAIが専用ツールではなく自分自身を勧めること
- ChatGPTやClaudeの無料枠でExcelのデータ分析がどこまでできるか
データ分析AI81本を日本語・日本円・無料で絞ると0本になった
AInformation編集部が2026年9月11日時点で494本のAIツールの料金を各社の公式ページから直接調べたデータベースの中に、データ分析を用途に持つツールは81本ある。ChatGPT WorkのData agentのようにデータベースと直結して自然言語で分析できるものからExcelやCSVをアップロードしてグラフを作るものまで幅がある。
ところがこの81本に3つの条件を同時に求めると結果が一変する。「日本語がしっかり通る」「日本円で払える」「無料で試せる」の3つだ。日本でAIツールを導入するときに多くの人がまず確かめる条件だが、3つを同時に満たすデータ分析AIは0本だった。

81本のうち日本語がしっかり通るのは14本で全体の17%にとどまる。無料プランがあるのは18本で22%だ。個別にはそれぞれ存在するが3つの条件を重ねた瞬間にすべてのツールが外れる。
2026年9月13日にClaudeとChatGPTの両方に「データ分析AIを教えて」と投げてみたところ、どちらも有料でドル建てのツールを先に出した。無料で日本語と条件を足すと自分自身の無料枠を勧めてきた。この記事ではその経緯を数字ごと見せる。
データ分析の月額中央値4,001円は14用途で2番目に高い
AInformation編集部が2026年9月11日時点で494本の公式料金ページを直接見て集めた数字では、有料プランの月額中央値は全体で2,506円だった。これをデータ分析に絞ると4,001円になる。全体の中央値を大きく上回っている。会社でExcelの売上データを分析したいと思ってツールを探し始めたとき、最初に見える価格帯がこの水準だ。
14用途の中で最も高いのは問い合わせ対応の月6,156円だ。データ分析の月4,001円はそれに次ぐ2番目になる。3番目のプログラミング・開発が月3,078円なのでデータ分析はそこから1段上に出ている。仕事の管理・共有(月2,885円)や文章を書く(月2,555円)と比べても割高な用途だ。
日本円建てとドル建てでは料金に開きがある
データ分析AIを通貨で分けると景色が変わる。日本円で払えるものの中央値は月3,174円だ。ドル建てのものは月6,002円になる。同じデータ分析の用途でも通貨によって月の負担が変わる。ドル建てのツールを選ぶと為替の変動も加わるため請求額が読みにくくなる。2026年9月13日時点のドル円は153.76円で推移している。
最も安い用途は音楽を作るの月1,385円だ。データ分析の月4,001円と並べると用途によって料金に大きな開きがあると分かる。用途ごとの料金の差はこちらの記事でも詳しく取り上げている。
無料で使えるデータ分析AIは81本中18本しかない
無料率22%は14用途で2番目に低い
データ分析AI81本のうち無料プランがあるのは18本で全体の22%にとどまる。14用途の中で無料率が最も低いのは問い合わせ対応の21%で、データ分析はそれに次いで低い。つまりデータ分析は有料が前提のツールが大半を占める用途だ。
対照的に音楽を作るは72%が無料で資料・スライドは70%が無料だ。プログラミング・開発も66%に達している。これらの用途はオープンソースや無料トライアルが根づいているため入口が広い。データ分析AIは企業向けのBI基盤や統計ツールが多く含まれるため無料で試せる入口が狭くなっている。
日本語対応も81本中14本にとどまる
81本の中で日本語がしっかり通るのは14本で全体の17%だ。14用途を見渡すと日本語対応率が最も高いのは資料・スライドの42%で、データ分析の17%はプログラミング・開発の10%に次ぐ低さになる。
海外で開発されたデータ分析ツールは管理画面もレポート出力も英語のまま出ることが多い。グラフの軸ラベルや凡例が日本語で出るかどうかは社内報告の場面で重要になる。英語のグラフをそのまま共有できる職場なら選択肢は広がるが、日本語が必須の場面では14本から選ぶことになる。
494本を3条件で絞って残った43本にデータ分析は1本もない
AInformation編集部のデータベースに載っている494本のAIツール全体を日本語・日本円・無料の順に絞ると次のように減っていく。まず日本語がしっかり通るものは494本中208本で全体の42%だ。そこに日本円で払えるという条件を足すと69本に減る。さらに無料プランがあるものだけを残すと43本になる。
43本の中身を見ると仕事の管理・共有ツールが並ぶ
この43本の用途を調べると仕事の管理・共有に使うジョブカン(月200円)やChatwork(月840円)といったツールが並ぶ。ChatGPT(月1,400円)やGemini(月725円)のような汎用AIも含まれている。ただしこれらは用途の分類が「相談・調べもの」や「文章を書く」であってデータ分析ではない。
汎用AIにExcelを添付すればデータの集計やグラフの作成はできる。だがデータ分析を主目的にした専用ツールで3つの条件をすべて満たすものは2026年9月11日時点で1本もなかった。データ分析AIは無料率と日本語対応率がともに低いため3つの条件が重なった段階で最初に全滅する用途になっている。
Claudeにデータ分析AIを5本聞いたら全部ドル建てだった
ここからは実際にAIに聞いた結果を載せる。2026年9月13日にClaudeへ「業務データの分析ができるAIツールを5つ教えて。月額料金も出して」と投げた。30.2秒で786文字の回答が返ってきた。同じ質問をChatGPTにも投げて推薦内容の違いを確かめた。
Claudeが挙げたのはChatGPTのPlus(月20ドル)とBusiness(月25ドル)、Claude Pro(月20ドル)、Microsoft Power BIのPro(月14ドル)にCopilot(月30ドル)を加えたもの、Julius AI(月16ドル)、Tableau(要問い合わせ)の5本だった。
日本円で料金を表示したものは0本だった
5本のうち日本円で金額を示したものは1本もなかった。Power BIはMicrosoft 365の契約形態によっては円建ての請求にできる場合があるが、Claudeの回答にはその説明はなかった。
Claudeは補足として「単発の探索や試作向きならChatGPTが入りやすい」と書いていた。定例のダッシュボード構築にはPower BIかTableauを勧めており、用途によってツールを分ける必要があるとの見方だった。データ分析AIの中央値が月4,001円であることにClaudeは触れていなかった。
ChatGPTに同じ質問をしたらJulius AIを先に出した
同じ質問を2026年9月13日にChatGPTに投げると51.5秒で1,699文字の回答が返ってきた。Claudeの30.2秒・786文字と比べると応答時間も分量もChatGPTのほうが多い。
ChatGPTが挙げた5本はJulius AI(Free月0ドルからPro月45ドル)、Rows(Free月0ドルから)、ChatGPT Business(月25ドル)、Tableau Next(月4,800円)、ThoughtSpot(Essentials月25ドルから)だった。
日本円の料金を出したのはTableau Nextだけ
5本の中で日本円の料金を出したのはTableau Nextの月4,800円だけだった。残りはすべてドル建てだ。
Claudeとの違いは目立つ。まずJulius AIを最初に出してFreeプランがあることを強調した。次にRowsというAIつきスプレッドシートを入れた。さらに各ツールに星つきの評価を添えて最後に「まずJulius AIをおすすめします」と踏み込んだ結論を出した。Claudeはどれも平等に並べるだけで結論を出さなかった。
ただし共通点もある。どちらのAIも日本語がしっかり通り日本円で払えて無料で試せるデータ分析ツールは1本も挙げなかった。この3条件をすべて満たすツールが存在しないからだ。
無料で日本語と条件を足すとAIは自分の無料枠を勧めた
料金を聞く質問では有料ツールが並んだ。そこで質問を変えて「Excelのデータを無料で分析できるAIツールはある?日本語で使えるものがいい」と2026年9月13日に投げた。日本のユーザーが実際に検索しそうな聞き方にした。
Claudeの回答は明確だった。「専用ツールより汎用AIチャットにファイルをアップロードする方法が一番手軽で無料・日本語対応です」。先頭に出したのはClaude自身とChatGPTとGeminiの無料枠だった。データ分析専用のツールは1本も出さなかった。39.2秒で777文字の回答だった。
ChatGPTの回答も構造は同じだった。先頭にChatGPT自身を出しGeminiとClaudeを続けた。63.5秒で1,506文字の回答だった。Julius AIとRowsも名前を出したがそれぞれ「無料枠が少ない」「無料のAI Tasksは月5回」と制限つきだと断っていた。ChatGPTはさらに「特に藤井さんのように売上データ・広告データ・顧客データなどを分析する用途ならまずChatGPTで十分だと思います」と自分を勧める結論で締めていた。

AI自身が3条件で0本という現実を裏づけた
つまりAI自身が「データ分析に使える無料で日本語のツール」を聞かれたとき、専用ツールを出せず自分の無料枠を勧めた。これはAInformation編集部のデータで「3条件を同時に満たすデータ分析AIは0本」と出た結果とぴったり一致する。
AIの側もデータ分析に限っては無料で日本語の専用ツールが存在しないことを把握しているのだろう。だから代わりに汎用AIの無料枠という迂回路を出してくる。この事実を知ったうえでツールを選べば遠回りをしなくて済む。
AIが推薦したツールの料金をまとめた
2つの質問でClaudeとChatGPTが名前を出したデータ分析に関係するツールを1つの表にまとめた。同じツールでもAIによって出すプランや料金が違うことが分かる。
AIが推薦したデータ分析ツール
| ツール | Claudeの回答 | ChatGPTの回答 |
|---|---|---|
| ChatGPT | Plus月20ドル | Business月25ドル |
| Claude Pro | 月20ドル | (推薦なし) |
| Julius AI | 月16ドル | Free月0ドル〜Pro月45ドル |
| Power BI | Pro月14ドル+Copilot月30ドル | (推薦なし) |
| Rows | (推薦なし) | Free月0ドル〜Plus月8ドル |
| Tableau | 要問い合わせ | Next月4,800円 |
| ThoughtSpot | (推薦なし) | Essentials月25ドル〜 |
AIが出す料金はプランの選び方で変わる
同じJulius AIでもChatGPTはFreeプランの月0ドルを先に出しClaudeは月16ドルだけを出した。どのプランを見せるかで読者が受ける印象は大きく変わる。無料プランがあると聞けば気軽に試せると感じるし、有料プランだけ見せられると高いという印象になる。
Claudeは回答の末尾で「重要な判断は必ず元データと突き合わせて確認してください」と書いていた。AI自身が自分の出す料金の正確さを保証していないということだ。ツールの料金はAIの回答を入口にしつつも最後は公式ページで確かめるのが安全になる。
2社のAIが重なったツールと重ならなかったツール
ClaudeとChatGPTの両方が名前を出したのはChatGPT(自社の有料プラン)とTableauの2本だった。Julius AIはChatGPTだけが推薦しPower BIはClaudeだけが推薦した。どちらのAIに聞くかで出てくるツールの顔ぶれが変わる。
ただしどちらのAIも「日本語が通る」「日本円で払える」「無料で試せる」の3条件を同時に満たすデータ分析ツールは1本も挙げなかった。この点だけは完全に一致している。
ChatGPTとClaudeの無料枠はExcel分析で何ができるか
3条件を満たす専用のデータ分析AIが0本なら、現実的な入口は何になるのか。ClaudeとChatGPTの両方が最初に勧めたのは汎用AIの無料枠だった。専用ツールではないが日本語で質問できて0円から始められる。ここでは各AIの無料枠で実際に何ができるのかを整理する。
ChatGPTの無料枠でExcelを分析する
ChatGPTは無料版でもExcelファイルを添付して分析できる。2026年9月13日のChatGPT自身の回答によると「売上が下がっている原因を分析して」「店舗別の売上・利益率を比較して」のように日本語で指示を出せる。グラフの作成や外れ値の検出にも対応している。無料版では添付できるファイルの数に制限がある。
ChatGPTは「ChatGPT for Excelという機能があり無料プランでも制限付きで利用できる」とも述べていた。Excelの画面の横にChatGPTを表示して数式の確認やデータの分析を日本語で指示できる機能だ。
Claudeの無料枠でExcelを分析する
Claudeも無料版でExcelを添付して集計や傾向分析ができる。2026年9月13日のClaude自身の回答によると「複数シートを横断した分析や結果をインタラクティブなダッシュボードにする使い方が得意」とのことだった。
GeminiもClaudeとChatGPTの両方が名前を出した。Claudeによると「思考プロセスが見えてCanvasで見やすいダッシュボードを作れる」のが強みだ。ChatGPTによると「1回のプロンプトに最大10ファイル対応し1つ100MBまで扱える」とのことだった。
汎用AIの無料枠ではできないこと
どの汎用AIの無料枠にも共通する限界がある。データベースにつないで毎日自動で更新されるダッシュボードは作れない。チーム全体でダッシュボードを共有する仕組みもない。定期レポートの自動化が必要な場面では有料の専用ツールが要る。Claudeも回答の中で「AIが最低月・最高値などを誤答するケースが実際にあるため重要な判断は必ず元データと突き合わせて確認してください」と注意を書いていた。分析結果を鵜呑みにせず人の目で確かめる手順が欠かせない。
ChatGPT WorkのData agentは社内のデータベースに直接つないで自然言語で分析できる機能だ。こちらの記事でも取り上げたが月25ドルからの有料プランが前提になる。無料から始めて必要に応じて有料へ進むという順番で考えるのが現実的だ。
データ分析AIの月4,001円を払う前に決めること

単発の分析か定期の分析か
Excelの売上データを月に数回見る程度ならChatGPTやClaudeの無料枠で足りる。毎日の売上を自動でダッシュボードに反映させたいならPower BIやTableauのような専用ツールが要る。使い方によって必要な投資額がまったく変わるため先に自分の業務の頻度を確かめておくとよい。月に1回だけExcelをAIに渡して傾向を見る業務なら0円で済む。毎朝9時に売上の異常値を検出したい業務なら月4,001円クラスの投資が視野に入る。
日本語での操作がどこまで必要か
グラフの軸やラベルが英語でも社内で通用するなら選択肢は81本の中から選べる。日本語で操作して日本語のレポートを出す必要があるなら14本に絞られる。自分の職場で英語のグラフが通るかどうかを先に確かめておくと選びやすくなる。ChatGPTやClaudeの無料枠ならグラフのラベルも日本語で出せるがダッシュボードとして保存する機能はない。
予算はいくらか
データ分析AIの月額中央値は4,001円で14用途の中で2番目に高い。無料から始めたいならChatGPT・Claude・Geminiの無料枠が現実的な入口になる。日本円で払いたい場合は中央値3,174円を目安に見ておくとよい。まず無料枠で試して自分の業務に合うかを確かめてから有料に進む順番が安全だ。データ分析の用途は他の用途より料金が高いぶん合わないツールに払ってしまったときの痛手も大きくなる。
データ分析AIに日本語・日本円・無料の3条件を求めると0本になる。この数字を見て考えたのは入口の選び方だ。ChatGPTやClaudeの無料枠で単発のExcel分析は十分にできる。専用ツールが要るのは毎日自動で更新されるダッシュボードをチーム全体で共有するときだけだ。まず0円で試して本当に月4,001円の投資が必要か見極めてから進むのが現実的な順番だと考える。
- データ分析に使えるAIツールはいくつあるか
- AInformation編集部が2026年9月11日時点で数えたところ81本だった。ただし日本語がしっかり通り日本円で払えて無料で試せるという3条件を同時に満たすものは0本だ。専用ツールではなくChatGPTやClaudeの無料枠を使えばExcelの分析を日本語で無料から始められる。
- データ分析AIの月額はいくらかかるか
- 中央値は月4,001円で14用途の中で2番目に高い。日本円で払えるものに絞ると月3,174円になる。ドル建てのものは月6,002円だ。無料から始めたいならChatGPTやClaudeの無料枠でExcel分析をするのが現実的な入口になる。
- ChatGPTの無料版でExcelのデータ分析はできるか
- できる。2026年9月13日にChatGPTに聞いたところ無料版でもExcelファイルを添付して日本語で指示を出せば売上分析やグラフ作成ができると回答した。無料版では添付ファイルの数に制限がある。定期レポートの自動化やダッシュボードの共有には有料の専用ツールが必要になる。
- 日本語で使えるデータ分析AIはあるか
- 81本中14本が日本語に対応している。ただし日本語に対応しかつ日本円で払えて無料で試せるツールは0本だ。日本語でのデータ分析にはChatGPT・Claude・Geminiの無料枠が現実的な選択肢になる。いずれも日本語でExcelの分析を指示できる。
