本文へ移動
NEWS
ビジネス活用

CopilotのGrokは3社目のAIだが欧州の企業は1社も使えない

読了 約5分

広告を載せており、そこから申し込みがあると紹介料を受け取ることがあります。

Microsoft Copilotのロゴが写った写真。CopilotのGrokは3社目のAIだが欧州の企業は1社も使えない
この記事の要点

MicrosoftがCopilotにSpaceXAIのGrokモデルを追加すると発表しました。OpenAI・Anthropicに続く3社目のAIです。まずはFrontierプログラムの顧客向けにWord・Excel・PowerPointで使えますが、EU・EFTA・英国は対象外です。データの扱いを定めた規約に矛盾があり、導入前の確認が必要です。

みんなの意見

CopilotでのGrok利用を社内で許可しますか?

まだ回答がありません。最初の1票をどうぞ

SHARE
3CopilotのAIモデル提供元
3Grok導入前の確認事項
2矛盾する規約文書

CopilotにGrokが加わった 使えるAIは3社になった

Microsoftが9月12日にMicrosoft CopilotでSpaceXAIのGrokモデルを提供すると発表した。対象はWord・Excel・PowerPointのCopilotだ。

最初に使えるのはMicrosoft Frontierプログラムの参加企業に限られる。Frontierは大企業向けの早期アクセス枠で、一般への開放時期は明らかにされていない。

CopilotにサードパーティのAIモデルが入るのはこれで3社目になる。もともとOpenAIのGPTシリーズが標準モデルだった。2025年9月にAnthropicのClaudeが加わり今回SpaceXAIのGrokが続いた。Copilot Studioに限ればMistral AIのモデルも使える。

Grok の公式ページ
Grok の公式ページ / 出典:x.ai / 制作:AInformation
これまでの流れ
  1. 2025年9月AnthropicのClaudeがCopilotに追加された
  2. 9/12MicrosoftがCopilotへのGrok追加を発表

Grokは既定で無効 管理者の許可が要る

Grokは初期状態で無効だ。使うにはグローバル管理者がMicrosoft 365管理センターのCopilot設定からSpaceXAIを許可し利用規約に同意する必要がある。

アクセスの範囲も細かく絞れる。ユーザー単位で指定できるほかMicrosoft Entra IDのセキュリティグループ単位で制限をかけることも可能だ。利用者にはCopilotライセンスの割り当ても要る。

プレビュー期間中はEU・EFTA・英国の顧客が対象外になっている。欧州拠点のチームがある企業はこの機能を当面使えない。

自社でCopilotのGrokを使えるか。Microsoft Frontierプログラムに参加しているか。参加しているなら。参加していないならいまは使えない(一般への開放時期は未定)。拠点はEU・EFTA・英国の外にあるか。外にあるなら管理者の許可で使える(M365管理センターでSpaceXAIを有効化し利用規約に同意する)。EU・EFTA・英国にあるならプレビュー中は対象外(欧州拠点のユーザーは当面使えない)。データ:窓の杜。制作:AInformation。
自社でCopilotのGrokを使えるか / データ:窓の杜 / 制作:AInformation

データはSpaceXAIで処理 規約の説明が矛盾する

今回の発表でSpaceXAIがMicrosoft Online Servicesのサブプロセッサーに追加された。Grokモデルはマイクロソフトの社外にあるSpaceXAIのインフラでホストされる。

サブプロセッサーの定義に従えばMicrosoftのデータ保護補遺(DPA)が適用される。しかしMicrosoftのドキュメントには「MicrosoftのDPAは適用されずxAIの規約に従う」と書かれている。同じ会社の2つの文書が矛盾している状態だ。

企業がGrokを有効にする前にどちらの条件でデータが扱われるのか最新の規約を確かめる必要がある。顧客データや社内文書をCopilot経由でGrokに渡す場合はデータの保管先と利用範囲を把握しておきたい。CopilotにWord文書を読み込ませるだけで命令が広がるAIワームの報告もあり、外部AIにデータを渡す設計は慎重に決めたい。

Grok導入前に企業が確認すべき3つのこと

Grokの導入を検討するなら次の3点を先に押さえておきたい。

1つ目はデータ保護の条件だ。DPAが適用されるのかxAIの規約に従うのか最新のドキュメントを確認する。社内の法務やセキュリティ担当と共有しておく。

2つ目はアクセス範囲の設計だ。全社に開放するのか特定の部署やプロジェクトだけに限定するのかを決める。Entra IDのセキュリティグループで制御できるので既存のグループ構成に合わせて設定する。Copilotエージェントの料金体系も含めて全体のコストを見積もっておくとよい。

3つ目は欧州拠点への影響だ。プレビュー中はEU・EFTA・英国のユーザーは対象外になる。海外チームとの作業でGrokの出力を前提にしたワークフローを組むと使えない拠点が出てくる。

この記事に出てくることば
サブプロセッサー
委託先がさらにデータ処理を外部へ再委託する先のこと。GDPRやDPAではサブプロセッサーにも同等のデータ保護義務が課される
DPA
Data Processing Addendumの略でデータ保護補遺と訳される。クラウドサービスが顧客データをどう扱うかを定めた契約条件のこと
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

CopilotのAIモデルが3社目に増えた。選択肢が増えるのは歓迎だが、今回のGrok追加で気になるのはデータ保護の条件だ。サブプロセッサーとしてDPAが適用されるはずなのにドキュメントでは否定されている。企業が業務文書をGrokに渡してよいかの判断材料がそろっていない。Frontierプログラムの参加企業は先に検証できる立場にあるので規約の矛盾が解消されるまでは小さい範囲で試すのが安全だ。

よくある質問
CopilotでGrokを使うには何が必要か
Microsoft Frontierプログラムへの参加が前提です。その上でグローバル管理者がMicrosoft 365管理センターのCopilot設定からSpaceXAIを許可し利用規約に同意する必要があります。利用者にはCopilotライセンスの割り当ても要ります。Entra IDのセキュリティグループ単位でアクセスを制限することもできます。プレビュー期間中はEU・EFTA・英国の顧客は対象外です。
CopilotでGrokを使うとデータはどこで処理されるのか
GrokモデルはMicrosoftの社外にあるSpaceXAIのインフラでホストされます。SpaceXAIはMicrosoft Online Servicesのサブプロセッサーとして追加されました。サブプロセッサーの定義ではMicrosoftのDPAが適用されますが、Microsoftのドキュメントには「DPAは適用されずxAIの規約に従う」との記載もあります。導入前に最新の利用条件を確認してください。

この記事の出典

補助資料

  • [1]窓の杜窓の杜・補助的な二次資料・確認 2026-09-14この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年9月14日

SHARE
この記事に出てくるAIも、まとめて比べられます 496本のAIツールを、やりたいこと・料金・日本語対応で絞り込めるデータベースです。5日ごとに料金を取り直しています。 AIツールを探す

あわせて読みたいRELATED