Geminiの「Call for me」 店への電話を丸ごと代行する
Googleが9月24日にモバイル版Geminiの新機能「Call for me」を発表した。米国の対象ユーザーに段階的に提供を始めている。
Geminiアプリで「@Call for me」と入力するとAIが店舗に電話をかけて用件を済ませてくれる。営業時間の確認や商品の在庫確認、レストランの予約、クリーニング料金の問い合わせなどができる。利用者の名前と連絡先も相手に伝えられる。
電話中のやり取りは文字起こしで追えるほか音声でも聞ける。Pixelには着信をAIが応対する通話スクリーニングや保留を代わりに待つ「Hold for Me」がすでにあった。Call for meはこちらからかける側をAIに任せる形になる。

- 2025年飲食店限定の「Ask for Me」を開始
- 9/24対象業種を広げた「Call for me」を米国で発表
カード番号は渡せない 1日の回数もGoogleは非公表だ
取引を完了させる段階になるとGeminiには意図的な制限がかかる。クレジットカード番号や支払い情報を相手に伝えない設計だ。決済の場面では「Take over」を押して人が通話を引き継ぐ必要がある。
予約の確認だけなら丸ごと任せられるが電話で注文して支払いまで済ませる用途には使えない。通話の文字起こしか音声を追いながら決済のタイミングを見ておくため、電話代行で節約できる時間には限界がある。
1日あたりの発信回数にも上限があるがGoogleは具体的な回数を公表していない。大量のエネルギーを消費する機能が過度に使われることや自動音声による大量発信への悪用を防ぐためだとみられる。緊急通報への発信も制限されている。

Geminiは「AIです」と名乗る 店側の対応は未知数だ
電話がつながるとGeminiはまず自動メッセージで「AIが話している」と相手に知らせてから会話を始める。米CNETのシニアエディターは「この機能の真価を測るポイントはAIであることをどう伝えるかと企業側がAIとの会話に応じるかの2点だ」と述べている。
電話窓口を持つ店舗の従業員がAIからの電話にどう対応するかは未知数だ。人と話すときとは勝手が違うため戸惑う可能性がある。特定の店舗にAI電話が集中して人からの電話に出られなくなるおそれもある。
店舗側はオプトアウトの手続きでGeminiからの電話を拒否できる。ただしすべての店舗がこの仕組みを知っているとは限らない。留守番電話や保留への対応もGoogleは説明していない。
月725円のGoogle AI会員でも 日本からはまだ使えない
利用条件は3つある。18歳以上であること、Pixel 11以降のスマートフォンを持っていること、Google AIサブスクリプションに加入していることだ。さらにGoogleの電話アプリのパブリックベータ版を入れてGeminiアプリを最新版にする必要がある。
Google AIは日本では月725円で入れるプランだが、Call for meの提供地域は米国のみで対応言語も英語だけだ。日本への展開時期はGoogleが発表していない。
2025年に始まった前身の「Ask for Me」は飲食店の予約に限定されていた。Call for meは対象の業種を広げた形だが店舗側の受け入れ体制が整うかが普及のカギになりそうだ。
- オプトアウト
- 事前に拒否の意思を示して対象から外れること。ここでは店舗がGeminiからの電話を受けないよう設定すること
受ける側の準備ができていない。Geminiが「AIです」と名乗って電話してきたときの対応マニュアルを持つ店舗はまずない。米国で始まったこの機能が日本に来る前に飲食店やサービス業はAI電話への方針を作っておきたい。オプトアウトの仕組みはあるが存在を知らない店が大半だ。AI電話が増えると人からの電話に出られる回数が減る。「電話窓口」の役割が変わる転換点になりうる。
- Call for meを日本で使うにはどうすればいいか
- 現時点では使えない。提供地域は米国のみで対応言語も英語に限られる。利用にはPixel 11以降とGoogle AIサブスクリプション(日本では月725円)が必要だが加入しても米国外からは使えない。日本への展開時期はGoogleが発表していない。
- Geminiに電話を任せたら支払いまでやってくれるのか
- 支払いはできない。Geminiは利用者の名前や連絡先は伝えられるがクレジットカード番号や支払い情報は意図的に渡さない設計になっている。決済が必要な場面では「Take over」を押して利用者が通話を引き継ぐ必要がある。
この記事の出典
補助資料
- [1]CNET Japanこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年9月25日
