月数万件の問い合わせをClaudeに 商談に進む率は2倍超だ
Anthropicの営業チームは、問い合わせの多くをClaudeで作った購買エージェントに任せています。営業開発リーダーのカール・ジョンソン氏が9月30日の公式ブログで明かしました。購買エージェントは1日に数千件の会話をこなし、購入の手続きまで済ませます。
購買エージェントから人に引き継がれた見込み客は、従来の問い合わせフォームから来た人より商談に進む率が2倍を超えました。成約までの日数も約5日縮んでいます。最初にAIと人のどちらと話すかは客が選ぶ、オプトインの形です。
きっかけは毎月数万件届く問い合わせで、フォームから送った客を数日待たせることもありました。質問のほとんどは公式の説明書やサポート記事に答えがあるものでした。
見出しの2.5倍は営業担当1人の数字 全体は2倍超だ
一部の報道の見出しにある2.5倍は、公式ブログでは営業担当者1人の成約件数の伸びとして出てきます。この担当者が1件を成約させるまでのメールは、約10通から約6通に減りました。チーム全体の数字は、商談に進む率の2倍超と約5日の短縮です。

- 9/30Anthropicが公式ブログで購買エージェントの成果を公開
- 10/1日本語の購入アドバイザーはログインしないと送れなかった
人の営業は500シート以上だけ 小さい会社の窓口はAIだ
日本の会社でも、500シートに届かないふつうの導入ならまずこの購買エージェントと話すことになります。AInformationが10月1日にClaudeの日本語の問い合わせページを開くと、営業チームが受けるのは500シート以上の導入やBaaSなどの複雑な取引だけと書かれていました。それより早く答えがほしい人には、購買エージェントとのチャットを勧めています。
大きな商談や複雑な商談では、それまでの会話ごと購買エージェントが営業チームに引き継ぎます。公式ブログによると、小さなチームにはEnterpriseではなくTeamプランを勧めることが多いそうです。
勧められやすいTeamプラン 年払いなら1人月3,140円だ
Claudeの日本語の料金ページによると、Teamプランは2〜150名のチーム向けです。いちばん安いスタンダードシートは年払いで1人月20ドルで、1ドル157.0円で直すと3,140円になります。
| プラン(公式の表示) | 1シートの月額(年払い) | 月払い |
|---|---|---|
| Teamのスタンダード(2〜150名) | 20ドル(3,140円) | 25ドル(3,925円) |
| Teamのプレミアム(2〜150名) | 100ドル(15,700円) | 125ドル(19,625円) |
| Enterprise | 20ドル(3,140円)と使った分 | 表示なし |
10月1日に確認した公式の表示で、税金は含みません。円は欧州中央銀行の9月30日の参照値の1ドル157.0円で直しました。Enterpriseは使った分がAPIの単価で別にかかります。

購入アドバイザーは日本語で開く ログインしないと1文も送れない
AInformationは購買エージェントに日本語で話しかけようとしましたが、入り口で止まりました。10月1日12時26分に、料金ページの「購入スペシャリストとチャット」の先にある購入アドバイザーを開いた結果です。説明の文はすべて日本語で出ます。
入力欄には「続けるにはログインしてください」と出ていて、Claudeのアカウントが無い人は相談を始められません。ログインせずには1文も送ることができなかったため、AIの答えの中身や返事の速さは確かめていません。画面には、会話が終わるころに見積もりとプランがそろうと書かれています。
気をつけたいのは、ログインした人のアカウントを見て答える作りであることです。Claudeを使っている人なら、今のプランとシート数と使用状況まで確認できるとしています。相談はClaudeの利用量に数えず、機密情報は入力しないでほしいとあります。

Managed Agentsでまねるなら ルールより目標を渡す
購買エージェントの土台はClaude Managed Agentsです。クラウドで動くAIエージェントを作って動かす仕組みで、会話の流れやセッションの管理を受け持ちます。最初の版はエンジニア1人が数週間で作りました。
営業とコンテンツの担当者は、コンソールでシステムプロンプトを自分で書き換えています。変更はまずテスト環境で試してから客に出し、社内で試し始めて約1週間で7つ目の版になりました。
ジョンソン氏が作って学んだことは3つです。細かいルールを並べるより目標を説明するほうが効き、プロンプトはシンプルなほど良い結果になりました。エンジニアが営業と過ごす時間を増やし、売る側の知恵を作り込みに入れたことも大事だったといいます。
料金はトークン代と稼働1時間0.08ドルの2本立てだ
Anthropicの開発者向けの料金表では、Claude Managed Agentsの料金は使ったトークン代とセッションが動いている時間の代金の2本立てです。動いている時間は1時間0.08ドル(12.56円)で、返事を待っている間は数えません。トークンはモデルごとの単価で払い、キャッシュの割引もそのまま効きます。
セッションの中でウェブ検索を使うと、1,000回あたり10ドル(1,570円)かかります。問い合わせ窓口のように1日に何千件も話す使い方では、1件あたりのトークン量が費用を左右しそうです。
- 問い合わせのうち公式の説明書で答えられるものが何割か数える
- 最初にAIと人のどちらと話すかを客が選べるようにしておく
- Claudeを契約する前の相談は会社のアカウントで購入アドバイザーに聞く
Anthropicは定期実行の機能を使って、決まった時期に会社の側から客へエージェントを届ける使い方も探るとしています。
- Claude Managed Agents
- Anthropicが出しているAIエージェントの土台。クラウドで動くエージェントを作って動かせて、会話の流れやセッションの管理を任せられる
- オプトイン
- 使うかどうかを利用者が自分で選んで始める方式。今回は最初にAIと人の営業のどちらと話すかを客が選ぶ
500シートに届かない日本の会社は、Claudeを入れるときの最初の相談相手がAIになります。購入アドバイザーはログインした人のプランやシート数を見て答えるので、誰のアカウントで聞くかが提案を左右しそうです。個人のProで試していた社員が聞くと、会社の人数でなく個人の使い方を前提に勧められる可能性があります。情報システム部門が会社のアカウントで、人数とほしい管理機能を先に伝えて聞くのが確実だとみています。
- Claudeの購買エージェントはログインなしで使える?
- ログインしないと使えません。AInformationが10月1日に購入アドバイザーを開くと、説明は日本語で出たものの入力欄に「続けるにはログインしてください」と表示されました。Claudeを使っている人なら、今のプランやシート数と使用状況を踏まえて答える作りです。
- Claudeを会社で入れるとき人の営業に相談できる?
- 人の営業が受けるのは500シート以上の導入や、BaaSのような複雑な取引だけです。Claudeの日本語の問い合わせページにそう書かれています。それより小さい導入では購買エージェントとのチャットを勧めており、大きな商談や複雑な商談は会話ごと営業担当者へ引き継がれます。
- Claudeの購買エージェントに相談すると利用量は減る?
- 減りません。購入アドバイザーの画面に、この会話はClaudeの利用量に数えないと書かれています。プラン選びの相談で有料プランの使える量を減らす心配はありません。チャットには機密情報を入力しないよう求めています。
- Claude Managed Agentsの料金はいくら?
- 使ったトークン代と、セッションが動いている時間の代金の2本立てです。動いている時間は1時間0.08ドルで、1ドル157.0円で直すと12.56円です。返事を待っている間は数えません。トークンはモデルごとの単価で払い、セッションの中でウェブ検索を使うと1,000回あたり10ドルかかります。
この記事の出典
補助資料
- [1]GIGAZINEこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月1日
