GitHub Copilotは、AIによるコーディングのサポートを受けられるツールですが、有料プランのユーザーが100万人を超え、注目されています。ただ、GitHub Copilotは便利なツールだという話は聞いたことがあっても、具体的に何ができるのかよく知らない方は多くはないかもしれません。
端的にお伝えすると、GitHub Copilotを活用すれば、コードの生成や自動補完の機能を使うことができ、開発作業を効率的に進められます。
そして、学生の方であれば、無料で使用でき、一般ユーザーよりもお得に使うことが可能です。もしも、そのことを知らずに一般ユーザーとして使用すれば、不要な費用を払うことになってしまいます。
そこで、本記事では、学生の場合のGitHub Copilotに登録する方法や注意点について解説します。
ぜひ、学生の特権を使って、お得にGithub copilotを活用しましょう。
GitHub Copilotとは
まず、GitHub Copilotがどのようなサービスなのかについて、説明します。
GitHub Copilotでできること
GitHub Copilotは、利用者がコーディングを行う際にサポートをしてくれるツールです。
GitHub Copilotでできることは、こちらです。
- コードの生成
- コードの自動補完
- コードのリファクタリング
- コードの翻訳
- チャットでの質問回答
1つの使い方として、利用者がコメントを日本語で書くと、その内容を実現するためのコードを生成することができます。また、利用者が関数の名称を入力することで、関数の内容の提案や、続きの内容の推測するなどの自動補完の機能があります。他にも、コードをシンプルな内容に改善するリファクタリングや、コード別言語に変換する翻訳機能、チャットで質問するとAIに回答してもらえる機能もあります。
GitHub Copilotを使用するメリット
GitHub Copilotを使用するメリットは、コーディングの作業効率が飛躍的に上がる点です。AIが提案したコードを活用することで、手動で書くコードの分量を大幅に減らせたり、エラーやバグもAIに聞くことで解決することが可能です。
これまで、コーディングを進める過程で、ネットで情報収集したり、人に聞く手間が省けます。GitHubが公開している情報によれば、GitHub Copilotを使用して、コーディング速度が最大55%上がったそうです。
GitHub Copilotの料金プランについて
GitHub Conpilotの料金プランは、こちらです。
Free | Pro | Business | Enterprise | |
料金 | 無料 | 月10ドル | 月19ドル※1 | 月39ドル※1 |
アカウントの種類 | 個人 | 個人 | ビジネス、中小企業 | 大企業 |
チャット | 50回/月 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
コードの提案 | 2000回/月 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
IP補償※2 | × | × | 〇 | 〇 |
企業向けのセキュリティ | × | × | 〇 | 〇 |
※1 一人当たり
※2 IP保証:AIが提案したコードに関する著作権侵害のリスクに対する保証
個人でプログラミングに取り組む方向けに、FreeとProのプランが用意されています。どちらにするか迷う場合は、無料で使えるFreeで始めてみて、サービスの内容が物足りなければ、Proにアップグレードするのがよいと思います。
GitHub Copilotの使用方法
Github Conpilotで使用するエディタを用意します。本記事では、Github Conpilotと相性が良いVSCodeを導入する方法を説明します。こちらのページを開き、「VS Codeをダウンロードする」をクリックしてください。
該当するデバイスのダウンロードボタンをクリックします。
そして、ダウンロードしたセットアップファイルをクリックして、インストールしてください。
インストールが完了すれば、VSCodeを立ち上げて拡張機能のボタンをクリックして、Github Conpilotで検索をかけます。候補として表示されたものの中からGithub Conpilotを選び、インストールをクリックしてください。
インストールを行うと、このような画面になるので、「Signing in to Use Copilot for freee」をクリックしてGithub Conpilotにログインします。そうすることで、VSCodeと紐付けされます。
続いて、「Continue」をクリックしてください。
さらに続けて、「Authorize Visual-Studio-Code」をクリックします。
次に、エディタ内のテキストを見やすくするために、日本語表示に変更します。こちらの手順でおこなってください。画面左下のギアマークのボタンをクリックして、「settings」をクリックして、検索フォームで「copilot locale」と検索します。
そして、「Locale Override」という項目をja(日本語)に変更してください。
拡張機能で「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」と検索して、「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」を選択し、インストールします。
メニューバーの「View」をクリックして、「Command Palette」を選択、検索フォームで「display」と検索し、「Configure Display Language」をクリックし、「日本語」を選択してください。すると、再起動が行われて、エディタ内が日本語表示に変更されます。
GitHub Copilotについて、さらに詳しく知りたい場合は、こちらのページをご覧ください。
GitHub Copilotとは?使い方や料金、使えない場合の対処法などを解説
学生としてGitHub Copilotに登録できる条件
学校に在籍している学生であれば、基本的にGitHub Copilotを無料で使用することが可能です。GitHub Copilotが公開しているこちらの条件を満たしている必要があるので、ご自身が該当するかどうか確認してください。
- 高等学校、中等学校、大学、ホームスクールまたはそれに類似した教育機関で、学位を取得できるコースに現在在籍している
- 学校が発行した検証可能なメールアドレスを持っているか、現在の在学状況を証明する書類を所有している
- GitHub 個人アカウントを所有している
- 年齢が13歳以上である
特別な条件は特にないですが、13歳以上の方が対象となるため、小学生は使用することはできません。
学生がGitHub Copilotを使用するメリット
GitHub Copilotはプラグラムの開発に関わる人であれば、大いに役立つツールですが、学生が使用する場合もメリットがあります。大学で情報関係の分野を専攻している学生であれば、プログラムを書く機会が少なくないはずです。そして、作成したプログラムの大筋は合っていても、些細な点が原因となってエラーが出てしまい、修正に膨大な時間がかかることも多々あります。
そのような時にGitHub Copilotがあれば、AIにチャットで質問したり、コードの提案をしてもらうことで、効率的に作業を進めることができます。
学生がGitHub Copilotに登録する方法
次に、学生がGitHub Copilotに登録する方法について説明します。
GitHubアカウントを作成する
最初に、GitHubアカウントを作成します。GitHubの公式サイトを開いて、「Get standard for free」をクリックしてください。
次に、「Create an account」をクリックします。
利用者情報の入力画面が表示されれば、「メールアドレス」と「パスワード」と「ユーザー名」を入力して、「Continue」をクリックしてください。
すると、ロボットでないことの確認とメールアドレスでの本人確認を求められるので、それらを完了させます。
次にメールアドレスでの本人確認があり、入力したメールアドレスにワンタイムパスワードが送られてくるので、そちらを認証画面で入力して「Continue」をクリックしてください。
アカウントのログインページが表示されるので、ユーザーネーム(またはメールアドレス)とパスワードを入力してログインしてください。
このようなページが表示されれば、アカウントの作成が完了し、ログインしている状態です。
GitHub Student Developer Packのページを開く
学生としてGithub copilotを使用するには、GitHubアカウントにログインしている状態で、「GitHub Student Developer Pack」のページを開き、「Sign up for Student Developer Pack」をクリックしてください。
Studentにチェックが入っていることを確認する
「Access free GitHub Education benefits」のページで、Studentにチェックが入っていることを確認します。
学校名を入力する
そして、Applicationの箇所で学校名を入力して、「Continue」をクリックしてください。学校名を途中まで入力すると、候補が表示されるので、その中から該当するものを選択します。
この次の画面で登録手続きを行っている場所の位置情報を共有する必要があるため、その設定をあらかじめ済ませておいてください。
そして、学校が発行しているメールアドレスを入力して、「Continue」をクリックします。
次の画面で現在地の確認や学校情報の入力画面になるので、必要な情報を行ってください。
学生証をアップする
最後に、学生証をアップロードします。学生証に記載されている内容がはっきりと見える写真を撮影して、画像をアップロードしてください。暗かったり、光が反射して不鮮明な写真は、正しく読み取ることができず、申請が通らない可能性があります。
こちらのページを下にスクロールしてください。
画像のアップロードができたら、「Process my application」をクリックしてください。
これで学生として登録する手続きは完了です。
学生がGitHub Copilotに登録する時の注意点
学生がGitHub Copilotに登録する時に注意しなければいけないことについて説明します。
申請は学校で行う
1つは、申請を行う時は大学などの学校から行う方がよいです。何故かというと、申請を行う時に申請場所の位置情報がGitHub Copilotの運営元に把握されるのですが、学校が近くにあることが確認できないと、学生なのかどうかを不審に思われて、申請が通らなくなるケースがあるからです。よほど特別な事情がない場合は、学校の施設を利用して申請するようにしてください。
GitHubアカウント名は本名を使用して英語で入力する
2つ目は、GitHubアカウント名を本名(英語)で入力することです。申請を行う時に学生証をアップロードすることになりますが、学生証に記載されている名前とアカウント名が一致していないと、本人の確認が取れずに、申請が通らないことがあります。
また、アカウント名を英語で入力しないと申請が通らないケースもあるため、英語で入力してください。アカウント名は後から変更できるので、本名を公開することに不安な場合は、申請を行う時は本名を使用して、申請が通ってから別のものに変更してみてください。
GitHub Copilotを使ってコードを書く方法
実際にコードを書くには、画面上部の「ファイル」から「新しいテキストファイル」をクリックすると、コードを書けるようになります。
GitHub Copilotの特徴であるAIを用いた使い方の1つとして、チャット機能があります。画面上部の「表示」をクリックして、「チャット」を選択します。
すると、チャット欄が表示されます。
ここでAIに質問したり、プログラムを作ってもらえるように指示を出すことも可能です。例えば、月のカレンダー表を作成するプログラムを作ってもらったところ、このようになりました。
また、コードを編集しているスペースでも、「Ctrl+I」のコマンドを使用すると、AIとチャットを行うことができます。例えば、プログラムを作成してもらうための指示を出してみます。
すると、このようなプログラムができます。
コードを確認の上、「同意する」、「再実行」、「その他の操作」の中から希望のものを選択します。そして、コード内で「Ctrl+I」のコマンドを使用することで、コードを追加したり、修正を加えることも可能です。例えば、このようなコードの追加を要求してみます。
すると、コードが提案されて、こちらを採用する場合は、「同意する」をクリックしてください。
すると、コードが反映されます。