文章AIの月額の中央値は2,568円。品質チェックに使う相談AIも同じ2,568円でした。AInformationが494本の公式料金ページを見て集めた数字から、文章AIの「書いた後」にかかる費用の実態を出します。
- 文章を書くAI109本の月額の相場と、チェック用の相談AI69本の月額が同じ2,568円であること
- ChatGPTとClaudeに「AI文章の見分け方」を聞いたら4つの共通点が出たこと
- ChatGPTに月次報告書を書かせたら具体的な数字がゼロだった実測結果
- ChatGPTなら月1,400円で書きもチェックも1本で兼ねられること
- 日本円で払える文章AIは109本中26本しかなく無料率は37%であること
AI文章は「読みたくない」と2026年9月に話題になった
2026年9月15日のはてなブックマーク テクノロジーカテゴリで「生成AIが書いたドキュメントを読みたくない」という記事が1位になりました。同じ日にLedge.aiではMicrosoftのOffice担当者がAI文書の品質を問題にした記事が26位に入っています。
AIで文章を書くツールは増える一方です。AInformationのAIツールデータベースには2026年9月16日時点で494本のAIツールが載っています。そのうち「文章を書く」に対応するツールは109本です。書く側はこれだけ揃っていますが、書いた文章の品質チェックにいくらかかるかはほとんど語られていません。
「文章を書くAIにはお金を払うのにチェックのAIの予算は取っていない」。この状態で導入を進めると、AIが書いた文章がチェックされないまま社内に流れたり、人が時間をかけて手直しすることになります。文章AI109本と相談AI69本の料金を並べることで「書いた後にかかるお金」が見えてきます。
ここから先はAInformationが494本の公式料金ページを直接見て集めたデータをもとに、文章AIの料金と品質チェックの費用の実態を出します。

文章AI109本の月額の中央値は2,568円だった
AInformationが2026年9月16日時点で494本の公式料金ページを見て集めた結果、「文章を書く」に対応するAIツールは109本ありました。月額の中央値は2,568円です。
109本の内訳を見ると、日本円で払えるツールの月額中央値は1,650円でした。ドル建てのツールの月額中央値は2,939円です。通貨によって月額の水準が変わります。
文章AIと相談AIの料金を並べると
| 項目 | 文章AI | 相談AI |
|---|---|---|
| 本数 | 109本 | 69本 |
| 月額の中央値 | 2,568円 | 2,568円 |
| 無料率 | 37%(40本) | 35%(24本) |
| 日本円で払える | 26本(24%) | 13本(19%) |
| 日本円ツールの中央値 | 1,650円 | 1,599円 |
| ドル建てツールの中央値 | 2,939円 | 3,094円 |
日本円で払える文章AIを安い順に並べると、DeepL Write(月1,150円)、Craft(月1,233円)、ChatGPT(月1,400円)、Notion AI(月1,650円)、Paperpal(月2,090円)です。高い側ではCatchy(月3,000円)やラクリン(月4,980円)があります。
月額2,568円という数字は中央値です。109本の半分はこれより安く半分はこれより高い。安い側には月1,150円のDeepL Writeがあり高い側にはラクリンの月4,980円があります。月額がいくらであっても「書いた文章が正しいか」「読みやすいか」を確認する費用はこの中に入っていません。
文章AIの月額2,568円はあくまで「文章を書く」機能の料金です。たとえばDeepL Writeは文章の言い回しを直す機能がありますが、書かれた内容が事実かどうかの確認は対象外です。事実確認や論理のチェックには別のAIが必要になります。
チェックに使う相談AI69本も同じ月2,568円だった
AIが書いた文章の品質をチェックするには「相談・調べもの」用途のAIが現実的な選択肢です。2026年9月16日時点でAInformationのデータベースに載っている相談AIは69本。月額の中央値は2,568円でした。
文章AIの月額中央値と同じ数字です。書く側のAIに月2,568円、チェックする側のAIに月2,568円。書く機能と確認する機能を別々のツールで持つと同水準の費用が2つかかります。

相談AIの中で日本円で払えるのは13本で全体の19%です。文章AIの26本(24%)より少なく日本円で払える選択肢がさらに絞られます。無料で試せるのは24本(35%)で文章AIの40本(37%)とほぼ同じ水準です。
日本円の相談AIに限ると月額中央値は1,599円です。ドル建てだと3,094円になります。相談AIのほうが文章AIよりドル建ての月額が高い傾向にあります。
具体的にはGeminiが月725円で相談に使えます。ChatGPTなら月1,400円、Feloは月1,750円、Microsoft Copilotは月3,200円です。安い側から選べば月1,000円以下でチェック環境は手に入ります。ただしこれは文章AIの料金とは別の出費です。
書くAIと確認AIを含む211本の中央値は2,939円だ
「相談・調べもの」「文章を書く」「翻訳」「作業の自動化」のいずれかに分類されるAIツールは211本あります。全494本の42.7%がこのカテゴリです。211本の月額中央値は2,939円でした。
211本のうち無料で試せるのは94本です。有料プランだけのツール57本に限ると月額の中央値は3,558円に上がります。文章まわりのAIに月3,000円前後を払うのが相場です。
有料プランだけの57本の月額中央値3,558円は「無料ツールを使い切った後にかかるお金」として押さえておく数字です。最初は無料の94本から選んで始め、機能や回数の上限に達したら有料に切り替える。そのときにこの金額が目安になります。この金額は文章を書くだけの話で品質チェックの費用は別です。
この211本はAIツール全体の4割以上を占めます。残りの6割は「画像を作る」「動画を作る」「音楽を作る」「データ分析」など目に見える成果物が出る用途です。文章まわりのAIは成果物の見た目が地味なぶん費用が見えにくいという面があります。
ChatGPTとClaudeにAI文章の弱点を聞いたら答えが重なった
AInformationは2026年9月16日にChatGPTとClaudeへ同じ質問を投げました。「AIが書いた文章の見分け方を5つ教えて」です。
ChatGPTは18.2秒で529文字を返した
ChatGPTの答えには5つの特徴が並びました。文章が整いすぎている。似た表現を繰り返す。具体的な体験談が少ない。当たり障りのない内容が多い。接続詞やまとめの表現が規則的に出る。ChatGPTは自分自身が書く文章の弱点を的確に挙げています。
Claudeは30.2秒で644文字を返した
Claudeの答えも5つでした。表現が均質で無難。「〜と言えるでしょう」のような定型フレーズが多い。構造がきれいすぎる。具体性に欠けるか事実に微妙な誤りがある。文脈やトーンにズレがある。Claudeは前提として「傾向であって確実な判別法ではない」とも付け加えました。

2社の答えに共通する4つの指摘
2社の答えを突き合わせると4つの共通点がありました。
1つめは「構成が整いすぎる」です。ChatGPTは「結論→理由→具体例→まとめの流れが妙にきれい」と言いました。Claudeは「左右対称に整いすぎて両論併記で締める傾向がある」と言いました。人が書いた文章には偏りや脱線がありますがAIにはそれがありません。
2つめは「同じような表現が繰り返される」です。ChatGPTは「重要です」「効果的です」「〜することができます」を例に挙げました。Claudeは「〜と言えるでしょう」「多角的な視点から」を挙げました。表現は違いますがどちらも「意味の薄い座りのいいフレーズ」を指しています。
3つめは「具体的な経験や数字がない」です。ChatGPTは「本人しか書けない具体的な体験が少なく一般論になりがち」と答えました。Claudeは「固有名詞や数字が曖昧でハルシネーションが混ざることもある」と答えました。
4つめは「意見が弱い」です。ChatGPTは「メリット・デメリットをバランスよく並べるが独自の視点が弱い」と指摘しました。Claudeは「語彙や文の長さのばらつきが少なく当たり障りない」と指摘しました。
この結果から分かるのは「AIが書いた文章の弱点をAI自身が把握している」ということです。裏を返せば「弱点を教えて」と聞けば答えてくれるので「この文章の弱点を指摘して」と頼めばチェックの入口にはなります。ただし2社が共通して挙げた弱点を2社とも自分では直せていないという矛盾も見えています。ChatGPTが書いた文章にも「整いすぎ」「具体性がない」が出る。弱点は知っているのに自分で書くときには直せないのです。
ChatGPTに月次報告書を書かせたら数字が1つもなかった
同じ2026年9月16日にChatGPTへ「社内の月次報告書を200字で書いて」と投げました。21.8秒で268文字が返ってきました。200字の指示に対して文字数が多めでした。
返ってきた文章の冒頭は「今月は、主要案件の進行管理と既存業務の改善を中心に取り組みました」です。続けて「関係者との連携強化」「対応のスピードと精度を高める」「業務品質の向上と成果創出に注力」と並びます。
どの案件のことか分かりません。数字が1つも入っていません。期限も実績も書かれていません。前の節で2社が挙げた「具体性がない」がそのまま再現されています。
この報告書を上司に出したらどうなるか。おそらく「何が終わったのか」と聞き返されます。結局この文章を手直しするか別のAIに「この報告書の問題点を指摘して」と投げることになります。文章AIの月2,568円を払ってもそのままでは使えない場面があるということです。
AIが書いた文章の中で問題なのは「それっぽく見える」ことです。文法の誤りはなく接続詞の使い方も丁寧で一読しただけでは違和感がありません。問題は中身が空っぽだということです。「主要案件」「関係者」「業務品質」といった言葉はすべて抽象語です。具体的な案件名やクライアント名、達成した数字や次月の目標がどこにもありません。
これは文章AIの構造的な限界です。AIは社内の実績データを持っていないため「っぽい」文章は書けても「正しい」文章は書けません。正しさを足すのは人の仕事かあるいは社内データと連携したAIの仕事です。ChatGPT自身も答えの最後に「内容を送ってもらえれば実績に合わせて書き直せます」と付け加えていました。AI自身が中身の不足を分かっています。
Microsoftも「AIで書いてAIで要約する循環」を指摘した
2026年9月15日にLedge.aiで26位に入った記事でMicrosoftのOffice担当者がAI文書の問題を取り上げました。AIが書いた長い文書を別のAIで要約し、その要約をさらにAIで書き直す。この循環を「doom loop」と呼んでいます。
この記事で取り上げた数字で見ると、文章AIの月額中央値2,568円で書いた文を相談AIの月額中央値2,568円でチェックする流れはこの循環の入口にあります。書く側のAIも確認する側のAIも同じような表現の癖を持っている以上、AIどうしで回しても品質は上がりにくい面があります。
最終的に人の目で確認する工程は外せません。AIが書いた文章をAIにチェックさせるとしても最後に数字と固有名詞が正しいかを人が見る必要があります。Microsoftが問題にしたのは品質だけではありません。AIが書いた文書の量が増えて社内にあふれると読む側もAIを使わないと追いつかなくなる構造です。
「書くAIにお金を払い読むAIにもお金を払う」。この構造はAIツール市場の拡大とともに深まります。文章AIの109本と相談AIの69本はそれぞれ独立した製品として売られていますが、使う側から見れば「書いた文章が使い物になるかどうか」は1つのまとまった問題です。書く側だけの料金を見て導入を決めると確認の費用が後から追いかけてきます。

ChatGPTなら月1,400円で書きもチェックも1本で済む
文章AIとチェック用AIを別々に持つ代わりに両方の用途に対応するツールを1本使う方法があります。
ChatGPTは2026年9月16日時点で月1,400円です。「相談・調べもの」「文章を書く」「作業の自動化」の3用途に対応しています。文章を書かせた後に「この文章の問題点を5つ挙げて」と同じチャットで聞けば1本の月額で書きとチェックの両方をまかなえます。
Notion AIとMicrosoft Copilotでも兼ねられる
Notion AIは月1,650円で「文章を書く」と「仕事の管理・共有」に対応します。文書の作成と管理を同じ画面でやる使い方ができます。
Microsoft Copilotは月3,200円で「文章を書く」「資料・スライド」「仕事の管理・共有」に対応します。WordやPowerPointの中でAIが使えるため別のツールを開く手間が省けます。ただし月額はChatGPTの月1,400円より高めです。
AIツールの月額を日本円とドル建てで比べた調査でも書きましたが、日本円で払えるツールを選ぶと月額が下がる傾向があります。1本で複数の用途をカバーするツールを日本円で選べば費用をまとめられます。
大事なのは「文章を書くAI」と「品質をチェックするAI」を別々に契約しないことです。1本で兼ねるだけで月額の水準が変わります。ただしChatGPT1本に絞ると先ほどの実測で見たように同じAIが書いた文章を同じAIがチェックする形になります。盲点が共通するリスクは残ります。
対策としては「ChatGPTで書いてClaudeでチェックする」のように書く側と確認する側でAIを分けるやり方があります。Claudeの無料枠でチェックだけに使えば追加費用は0円です。2社の答えは4つ重なりましたが細かい指摘の切り口は違うため別のAIの目を入れる意味はあります。
日本円で払える文章AIは109本中26本しかない
文章AI109本のうち日本円で払えるのは26本です。全体の24%にあたります。4本のうち3本以上はドル建てかユーロ建てです。
日本円で払える26本の月額を安い順に並べるとDeepL Write(月1,150円)が安い側にありChatGPT(月1,400円)、Notion AI(月1,650円)と続きます。高い側ではラクリン(月4,980円)があります。
ドル建てのツールは為替レートが変わるたびに請求額が動きます。2026年9月16日時点で1ドル154.39円でした。為替が今より円安に進めば同じ月額でも日本円での支払いは増えます。日本円建てのツールにはこの変動がありません。月額を固定したい場合は26本の日本円ツールから選ぶのが安全です。
ドル建てツールの月額中央値は2,939円で日本円ツールの中央値1,650円より高めです。データ分析AIを日本語と日本円と無料で絞った調査でも同じ傾向が出ていますが日本円で払えるツールを選ぶことで月額を抑えられます。
109本の中には日本企業が作った文章AIもあります。ラクリンは日本企業が運営しており月4,980円で日本円払いです。海外企業でも日本円での決済に対応しているケースがあり、DeepL WriteやNotion AIがその例です。
文章AIの無料率37%は14用途で5番目に低い
文章AI109本のうち無料で始められるのは40本で全体の37%です。AInformationが分類している14の用途の中で5番目に低い数字です。
無料率が高い用途は音楽(72%)とスライド(70%)です。逆に低い用途は問い合わせ対応(21%)とデータ分析(22%)です。文章AIの37%は相談AIの35%と近い水準にあり、どちらも3本に1本しか無料で試せません。
14用途の無料率を並べると文章AI(37%)と相談AI(35%)はすぐ近くにいます。仕事の管理・共有(29%)やデータ分析(22%)はさらに無料が少なく、業務で使うAIツールほど有料への切り替えが早く来る傾向があります。
文章AIを無料で使い始めたとしてもチェック用の相談AIまで無料で済ませようとすると選択肢がさらに狭まります。無料のうちは費用を意識しにくいですが有料に切り替えるときに「書く」と「確認する」の両方の月額が加わることを頭に入れておくべきです。
文章AIを選ぶときは月額だけでなく無料枠で何ができるかを先に試すのが得策です。109本のうち40本に無料枠がある以上最初の1本は0円で始められます。ただし無料枠では生成回数や文字数に上限があるのが普通で仕事で日常的に使うなら有料への移行は避けられません。
書くAIの月額は見るのにチェックAIの費用を見落とすのは導入時のよくある盲点です。109本の文章AIも69本の相談AIも月額の中央値が同じ2,568円だったのはAIツール市場の価格帯が似通っていることの表れです。1本で書きもチェックも兼ねるChatGPTの月1,400円という選択肢を知っておくだけで年間の支出が変わります。
- AIで書いた文章はそのまま仕事で使えるか
- そのままでは使えない場面があります。AInformationが2026年9月16日にChatGPTへ月次報告書を書かせたところ「主要案件の進行管理」「業務品質の向上」のような抽象語だけが並び、案件名や数字は1つも入りませんでした。事実の確認と具体的な数字の追記は人が手を入れるか別のAIに頼む必要があります。
- 文章AIは無料で使えるか
- 109本のうち40本(37%)に無料枠があります。2026年9月16日時点のAInformation調べです。ただし無料枠では生成回数や文字数に上限があるのが普通で、仕事で日常的に使うなら有料プランへの移行が必要になります。有料の月額中央値は2,568円です。
- ChatGPTで文章を書いてチェックもできるか
- できます。ChatGPTは月1,400円で「文章を書く」と「相談・調べもの」の両方に対応しています。文章を書かせた後に同じチャットで「この文章の問題点を挙げて」と聞けば1本の月額で両方をまかなえます。ただし同じAIが書いてチェックする形なので盲点が共通するリスクは残ります。
