AIの進化に伴い、情報の透明性と中立性がますます重要視されています。政府や企業による情報操作のリスクが指摘される中、Perplexityは「R1 1776」というオープンソースモデルを公開しました。
このニュースのポイント
・Perplexityは、検閲を排除したオープンソースモデル「R1 1776」を公開
・DeepSeek-R1をベースに、偏りのない知識提供と高い推論能力を両立
・Hugging FaceリポジトリおよびSonar APIで利用可能。
R1 1776とは

R1 1776は、DeepSeek-R1をベースに、Perplexity AIが検閲を取り除くために調整した推論モデルです。高い推論能力を持つDeepSeek-R1をベースに、検閲を排除し、より自由で偏りのない情報を提供できるよう調整されました。
DeepSeek-R1には、中国共産党(CCP)によって検閲されたトピックに関して、回答を拒否する傾向がありました。Perplexityは、このような「必要以上の検閲」がAIの知識提供能力を損なっていると考え、開発されたのが「R1 1776」です。同モデルでは、特定の視点や立場に偏ることなく、事実に基づいた情報を提供するように設計されています。
DeepSeekについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
▶︎ DeepSeekとは?実際に使用して性能や使い方、活用例などを紹介
R1 1776の特徴
R1 1776の特徴は、検閲を排除しながらも、元の推論能力を維持している点です。
従来のDeepSeek R1は、すでに高い推論能力があり、o1やo3-miniと並ぶ性能を持っています。しかし、中国政府の規制に準拠するため、一定の話題に関して回答を拒否することがあります。
R1 1776はこうした制限を取り払い、知識を制限することなく、純粋な論理思考を提供するAIへと進化しました。検閲の影響を排除するため、1000以上の多言語テストを作成し、LLMを活用して評価を行いました。
R1 1776の利用方法
現在R1 1776はHugging Faceのリポジトリで公開されていて、誰でもダウンロードできます。また、PerplexityのSonar APIを通じて利用することも可能です。
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