AI技術が急速に進化した現代で、特に注目を集めているのが高性能AIチャットボット「Claude」です。現在ではPCはもちろんのこと、スマホでも簡単に使用できる「Claude」アプリも存在しています。
生成AIを普段から使用している方や、これから取り入れようとしている方であれば「Claudeアプリの使い方が知りたい!」「実際にどんな活用法があるの?」と気になることが多いでしょう。
この記事では、Claudeアプリのインストール方法から使い方、実用的な活用法までご紹介します。また生成AI初心者の方でも安心して使いこなせるよう、使用時の注意点も分かりやすく解説しています。
「Claude」アプリを使えば、仕事でも趣味でもさまざまなシーンでクリエイティブな創作活動が実現できます。最後まで読んで、Claudeアプリの便利さを体感してみてください。
Claudeとは?

Claudeアプリの解説をする前に、そもそもClaudeとは?について解説します。Claudeとは、Anthropic社が開発した次世代型AIチャットボットです。その最大の特徴は、生成AI業界ではトップシェアを誇るOpenAI「GPT-4」に匹敵する自然言語処理能力を持ちながら、倫理的な問題にも配慮が行き届いている点にあります。
Anthropic社はAIの安全性と倫理的な問題を最重要課題としており、Claudeの開発においてもその理念が反映されているため、倫理的に問題のある回答や差別的な発言を生成しにくいのが最大のメリットです。
もちろんClaudeのすごさは、それだけにはとどまりません。文章生成やプログラミングのコード生成分野は折り紙付きで、どの生成AIツールよりも高い能力を発揮します。ビジネスシーンでは文章作成や翻訳、データ分析から顧客対応まで、教育分野では学習における総合的なサポート役としての活用が期待できます。
Claudeついてもっと詳しく知りたい方は「Claudeとは?」の記事も、ぜひ参考にしてください。
Claudeアプリとは?

どんなツールでも同様なことが言えるのですが、Claudeもアプリを使用すれば、アイコンをワンクリックするだけで、すぐに目的の作業が行えるためとても便利です。
ClaudeはiOS版・Android版ともにアプリ版がリリースされていて、それぞれAppStore・Play Storeの両方でダウンロードが可能です。そのためスマホ・PC・タブレットなど、ネット環境が使用できる媒体を持っていれば、誰でも使用できます。
また、Claudeアプリの最初に出てくるホーム画面は英語のみ対応ですが、実際にチャットボット機能を使用する際は日本語入力が可能です。回答文もきちんと日本語で返ってくるので、安心してください。
Claudeアプリの言語モデルは?
ClaudeをWebブラウザやAPIなから使用する場合は、以下の一覧表にある3種類の言語モデルが搭載されていますが、Claudeアプリでは最も高性能な「Claude3.5 Sonnet」のみ使用可能です。
<Claude(Webブラウザ版)で使用される3種の言語モデル)>
Claude 3.5 Sonnet | Claude 3 Opus | Claude 3.5 Haiku | |
特徴 | Claudeシリーズの中では最も高性能最大20万トークン(15万文字)までの読み取りが可能「アーティファクト機能」が使用可能 | 正確な情報処理が期待できるより深いデータ分析が可能論理的でより構造化された文章生成が得意 | 「Claude 3 Opus」より性能が高いAmazon Bedrockなどのさまざまなツールと連携可能 |
処理速度 | 高速 | やや高速 | 最速 |
Claudeアプリだとこの1種類の言語しか使用できないですが、最新かつ最上位モデルが標準装備されている点は、とても魅力的です。情報処理速度についても「高速」となっているため、アプリでも十分ストレスなく活用できるでしょう。
Claudeアプリのできること・できないことは?スマホ/PCで比較

Claudeアプリは、スマートフォン(iOS・Android)とPC(Windows・MacOS)の両方に対応しているため、出先や移動中どこでも好きなところで使用できるのが利点ですが、スマホ・PC上それぞれで使用したときのできること・できないことに違いがあるのか気になります。
以下では、スマホで使用する場合とPC上使用する場合とで、できること・できないことを比較していますので、ぜひ参考にしてください。
スマホ版 | PC版 | |
できること | 場所を選ばず、どこでも使用可能音声入力に対応しているため、移動中のハンズフリー操作が可能 スマホのカメラで撮影した画像をすぐに「ビジョン機能※」を利用して解析が可能 「アーティファクト機能※」でさまざまなコンテンツを生成可能 | 画面が大きく、かつキーボードが使えるため、長文の入力や編集、複雑なタスクの処理が簡単 PDFや画像などのファイルを直接アップロードできるため大量のドキュメントの要約やデータ抽出が可能「 アーティファクト機能※」使用したさまざまなコンテンツが簡単に生成可能 |
できないこと | 画面サイズや処理能力の規模から、大量のドキュメント処理や複雑なタスクが難しい 画面の分割や細かい作業には向いていない Claudeの設定の変更をする「コンピュータ利用機能」に制限あり | スクリーンショット・音声入力機能に一部制限あり PCに接続された特定のハードウェアへのアクセスがセキュリティの観点で一部制限あり |
※「ビジョン機能」とは・・・カメラで撮影した画像や保存された画像をアップロードし、Claudeに内容を分析させること。例えば、風景写真から観光情報を抽出したり、商品画像から詳細情報を取得したりできます。
※「アーティファクト機能」とは・・・クロードとの会話の中で生まれたアイデアを「目に見える形」にすること。例えば、「企画のアイデアをまとめた表を作って」と指示すると、表を作成してくれたり、「簡単なウェブサイトを作って」と指示すれば、ウェブサイトの設計図やコードを画面上に表示してくれたりします。
スマートフォンは持ち運びに適しているため、日常的に使用することや外出先での利用にはとても便利です。PC 版では叶えられない、即効性と手軽さが最大の魅力と言えます。
一方で、PC版は大量の情報を一度に処理するときや、細かい作業をするのに向いていて、Claudeの能力を最大限に期待できるのは、やはりPC版だと言えます。
ClaudeをスマホでもPCでもどちらでも使用できる状態にしておけば、自動で同期もしてくれるので活用の幅が無限大に広がります。
Claudeアプリの料金プラン
Claudeアプリは、基本的には無料で誰でも使用可能です。もちろん無料で使用できるプランのほかに、課金すればより魅力的な内容のプランに加入することも可能です。
そもそもClaudeアプリは、Webブラウザで使用する際に登録したアカウントと連携することを前提として作られています。したがって、Webブラウザで使用できるプランは、アプリ版でもすべて使用可能というわけです。
それでは以下で、Claudeの全プランを4つを一覧表で紹介します。
<Claudeの料金プラン一覧表>
プラン名 | 無料プラン(個人向) | Proプラン(個人向け) | Teamプラン(法人向け) | Enterpriseプラン(法人向け) |
利用可能モデル | Claude 3.5 Sonnet | Claude 3.5 SonnetClaude 3 OpusClaude 3.5 Haiku | Claude 3.5 SonnetClaude 3 OpusClaude 3.5 Haiku | Claude 3.5 SonnetClaude 3 OpusClaude 3.5 Haiku |
おすすめの人 | Claudeを試してみたい人AIチャットボットを気軽に利用したい人日常的なタスクや比較的簡単な作業で活用を検討している人 | 利用頻度が高い人より高度なタスクや複雑なデータ分析に活用したい人(※無料プランの約5倍のメッセージ利用が可能) | 最低5人からのチームで共同作業する際に利用したい人管理機能を活用したい人(※Proプランよりも多くのメッセージ利用が可能) | 大規模なデータを扱う企業高いセキュリティ基準を求める企業それぞれの要望を叶えられるカスタマイズ性に富んだサービスを必要とする企業 |
料金 | 無料 | 月額:20ドル(約2,990円) | 1人のユーザーにつき月額:30ドル(約4,700円) | 問合せ要 |
Claudeアプリの使い勝手を試してみたい人なら、迷わず無料プランから使ってみることをおすすめします。例えば、日常で気になったことを調べる際、例えばニュースなどを見ていてもっと詳しく知りたい時事ネタがあったときや聞きなれない言葉を尋ねたいときなど、日常的な用途で使用するには無料プランで十分満足できるでしょう。
ビジネスマンや学生の方など、より幅広いタスクや専門的な用途での活用を考えているなら、Proプランを契約するとより快適にClaudeのサービスを利用できます。Claudeアプリをどんな用途で活用したいのかをはっきりさせたうえで、自分にぴったり合ったプラン選びをしていきましょう。
Claudeアプリの始め方と使い方
ClaudeアプリをスマーとフォンやPC上で使用する際の始め方と使い方を解説します。
スマホでの始め方
まずはスマートフォンからClaudeアプリを始める方法です。今回はAndoroid版の場合のみ解説していますが、iOS版でも行う動作はほぼ変わりません。
1.Playストアの検索窓に「Claude」と入力すると、以下の画面が表示されます。「開く」をタップしてください。iOS版であれば、AppStoreからダウンロードしましょう。
2.Claudeアプリが起動したら、以下の画面が表示されるのでメールアドレスとパスワードを入力して新規アカウントを作成 しましょう。
3.アドレスを入力すると、そこにSMS認証のためのコードが送られてきます。そのコードを入力してSNS認証を済ませます。
※すでにGoogleアカウントを持っている方なら、「Continue with Google」をクリックすると、ClaudeアプリがGoogleアカウントと連携するため比較的すぐに使用可能です。
4.以下の画面が表示されたら、Claudeアプリが使用可能です。赤枠のプロンプト入力窓に指示文を入力してみましょう。
スマホでの使い方
Claudeアプリをスマホで使用する際の使い方を解説します。今回はAndoroid版での使い方を紹介しています。iOS版でも操作の仕方もほぼ変わらないので、ぜひ参考にしてください。
①:Claudeに指示したい内容を入力します。回答される文章は、中央部分に出力されます。※日本語入力に対応 ②:プランをアップグレードするなら「Upgrade」をタップし、プランの選択をします。 ③:マイクのアイコンをクリックすると、画面下に音声で指示出しをできる小窓が現れます。 ④:「+」マークをタップすると、画像やデータを取り込むための「Camera」「Photos」「Files」のアイコンが集約されています。 |
PCでの始め方
ClaudeアプリをPCで使用する際の始め方を解説します。今回はWindowsの場合のみ解説していますが、Macでも行う動作はほぼ変わりません。
1.PCで使用する場合は「Claudeダウンロードページ」をクリックして、以下の“Claude for Desktop”画面からダウンロードしましょう。
“Claude for Desktop”画面が表示されたら、使用しているOSがWindowsなら、そのスペックに合わせて「Windows」もしくは「Windows(arm64)」をクリックします。
使用しているOSがMacなら「mac」をクリックします。
2.以下の画面でダウンロードが完了したら、WindowsのファイルからClaudeのアプリケーションファイルをクリックし起動させます。
3.アプリが起動すると、次にログイン画面が表示されます。すでにClaudeのアカウントを持っていれば、そのメールアドレスとパスワードを入れます。
4.ログインが完了すると、いよいよ利用開始です。
PCでの使い方
①:Claudeに指示したい内容を入力します。回答される文章は、中央部分に出力されます。※日本語入力に対応 ②:過去にチャットのやり取りをした履歴が残ります。 ③:「Start new chat」をクリックすると、新しいチャット画面に切り替わります。 |
Claudeアプリの活用事例

Claudeアプリは、外出先や移動中でも気軽に使用できるのが最大の魅力です。以下は日常で使える活用例と、ビジネスの現場でも実際に使える活用法を紹介します。
日常生活での活用事例
Claudeアプリは特にスマホで気軽に活用できることから、日常生活で些細な疑問や心配事を解決するにはうってつけの存在です。身近な家族や友人に尋ねるときのように、何でも気軽に聞いてみましょう。
簡単な調べものをする
試しに「明日動物園に行きたいんだけど、どんな服装で行ったらいいと思う?」と聞いてみました。
動物園は広いため、特に歩きやすさをポイントにした服装を箇条書きを使ってわかりやすく提案してくれました。さらに天気について考慮された内容もあります。さまざまな視点からいろんなアイテムを挙げてくれました。
アイデア出しに活用する
小学生の夏休みの宿題によくありがちな自由研究についても、Claudeアプリに尋ねてみましょう。
「私は、小学3年生の男の子の母親です。子どもの夏休みの自由研究の課題をどうしようか悩んでいます。本人はカブトムシが大好きです。カブトムシを題材にした研究課題のアイデアをいくつか挙げてください。」と指示出しをしてみました。
ざっくりと5つのテーマに分けて、たくさんのアイデアを出してくれました。最後には「研究を進める際のポイント」も書かれていて、有効な研究結果を出すための具体的なアドバイスまで提示してあるので、これなら意欲的に取り組めそうな気がします。
ビジネスでの活用事例
Claudeアプリは、もちろんビジネスのシーンでも大いに活用できます。以下に具体的な活用事例を紹介します。
新商品開発に向けたニーズ調査や競合商品のリサーチ
特定の商品カテゴリーに関する最新のトレンドや消費者レビューを収集し分析することや、競合の製品やサービス、価格戦略、マーケティング活動などを比較検討し、自社の戦略に取り組むことも可能です。
例えば、以下のように「プロテインバーの新商品開発に向け、市場のニーズや類似商品の特徴を調査してください。」と指示を出してみます。
これらを踏まえて、さらに「プロテインバー市場における主要な人気製品の特徴と、それぞれの対象層を教えてください。」と指示出しをし、さらに新商品開発に向けた具体的なターゲット層を絞っていきます。
実際に売れ筋のプロテインバーを挙げ、その商品が対象としているターゲット層についても具体的に示してくれました。新商品を開発するうえで、どの商品をライバルとして取り上げるのか、それらが対象としているターゲット像はどんな人なのかなどを瞬時に集められるので、リサーチの時間が大幅に短縮できます。
さらにClaudeアプリなら、商品を実際に試したことがある顧客のレビューや評価を分析したり、それを踏まえた商品の改善点を洗い出すことも可能です。
例えば、上記内容のプロテインバー「SOYJOY(大塚製薬)」に関して、「プロテインバー「SOYJOY(大塚製薬)」に対するAmazonのレビューを分析し、顧客が特に評価している点と、改善を期待している点をそれぞれ3つ挙げてください。」と指示出しをしてみます。
Amazonなどのネット市場では、たくさんの顧客レビューや口コミが転がっています。それら一つひとつに目を通し、なおかつまとめることをすべて人間の手でやっていると、それだけで数日ないしは、数か月を要することもあるでしょう。
Claudeアプリなら、その一連の作業をまるごと任せられるのです。リサーチに関する作業をすべて自動化できるので、その浮いた時間や費用をすべて商品開発に回せるなど、ほかにもメリットがたくさんありそうです。
マニュアルの作成
Claudeアプリなら、さまざまな用途に対応したマニュアルを瞬時に作成することも可能です。
例えば「新入社員向け研修マニュアル」を作成するとします。Claudeアプリに「私は保険会社の営業部に配属されている新人教育を任されたチームリーダーです。保険商品を販売するときのロープレで使用できる新入社員向けのマニュアルを作成してください。特にお客様に失礼がないような話し方に重点を置いてください。」と指示出しをします。
まずは指示文に合ったように、お客様に対して失礼のないよう、身だしなみや言葉遣いについて言及されています。そこから保険商品を販売するための商談の流れを意識したヒアリングの方法や言い回しを注意すべきポイントとともに提示してくれました。
どんなマニュアルも1から作成するのはとても大変な作業ですが、Claudeアプリが作成したものをベースとして取り入れて、そこから会社ごとで大事にすべきところを加えながらブラッシュアップしていくこと、オリジナルのマニュアルを比較的簡単に作成することもできます。
コードの生成
Claudeアプリは、プログラミングの領域でも高い能力を発揮してくれます。
簡単なスクリプトやプログラムの自動生成、コードのデバッグ、プログラミング学習のサポートなど、多岐にわたる用途に活用できます。 特にプログラミング初心者にとっては、コード学習のサポート役として心強い味方となってくれるでしょう。
例えば「シンプルな自己紹介ページを作成するためのHTMLとCSSのコードを生成してください。」と指示出しをしてみます。
一部省略していますが、ネットに掲載する自己紹介ページのコードを瞬時に作成してくれました。プログラミングのコード作成知識をまったくもたずして一つのサイトを作れるとは、とても画期的です。上記に挙げたコードはもちろん、プレビューとして本来の画面で見ることも可能です。
このほかにも活用例を詳しく知りたい方は、「Claudeとは?」の記事も参考にしてください。
Claudeアプリを使いこなすコツ

Claudeからより質の高い回答を得たいなら、指示を出す文章(プロンプト)を工夫することが重要です。以下では、プロンプトを工夫する前と後で回答結果に違いが出たものをいくつか挙げています。Claudeアプリを上手く使いこなせるコツを押さえておきましょう。
役割を与える
Claudeに特定の役割や立場を指定することで、より状況に適した回答を得られます。
例えば「私はプログラミングを初心者に教える先生です。」や「マーケティングの専門家として〜」といったように、そのときの状況に応じてプロンプトの冒頭に役割を明記してあげると、その視点からの専門的なアドバイスや説明をより詳しく提示してくれます。
実際に”Claudeの特徴を解説した文章”を作成してみます。以下のような2つのパターンでプロンプトを入力して、それぞれどのような回答が得られたのかを比較してみましょう。
① 「Claudeの特徴を簡単に説明してください。」
② 「私は生成AIに特化した記事を書く、Webライターです。Claudeの特徴を説明してください。」
①は特に役割を設定せず、ただざっくりと「Claudeの特徴を説明して」と投げかけたせいか、最初が「私は~」から始まっていて、まるでClaude自身が説明しているかのような書きだしになっています。文字数は308文字で、その内容もとても端的にまとめられています。
②は冒頭に「私は生成AIに特化した記事を書くWebライターです。」と役割を加えました。パッと見た感じでも文字数が増えたことが分かります。カウントしてみると392文字でした。「Webライター」という役割が指定されただけで、①にはない「文脈を理解し~」「倫理的な配慮を~」がプラスされて、よりClaudeの良さが伝わる内容が付け加えられました。確かに、具体的な条件を1つプラスするだけで、回答がより充実したものに変化することが分かります。
具体的に指示する
Claudeアプリに、初めから具体的な指示を出すように心がけることで、より有益な回答が返ってきます。
実際に”子どものしつけ”に関する教育論を展開させてみようと思います。以下のような2つのパターンでプロンプトを入力して、それぞれどのような回答が得られたのかを比較してみましょう。
①「親の言うことを聞かない子どもに、どんなしつけをしたら効果的なのか説明してください。」
②親の言うことを聞かない子どもに、どんなしつけをしたら効果的なのか、教育評論家の観点から300文字程度で説明してください。
まず①は文字数を指定していないので、636文字にもわたる文章で解説してくれました。箇条書きを使用しながら、どんな人が読んでもわかりやすいような言葉遣い、かつ易しい文章で書かれている印象です。
②では300文字と指定したところ、368文字でオーバーはしたものの先ほどよりはコンパクトな文章で返ってきました。また「教育評論家の観点で」という具体的な条件付けも加えたところ「自己肯定感」「共感的理解」「適切な境界設定」という、あたかも教育評論家が使いそうな難しい表現を使った文章に変化しました。
専門的な内容が欲しいときなどに、求めている回答内容に応じてより具体的な指示出しをすることで、そのイメージに合った文章を生成してくれることが分かります。
順序立てて説明する
Claudeアプリに順序立てた指示出しを行うと、より複雑なタスクや複数のステップが必要なタスクを依頼することも可能になります。
例えば、ただ「〇〇に関するレポートを作成してください。」とするよりも「以下のステップに従って、〇〇に関するレポートを作成してください。ステップ1:レポートの構成案を作成してください。ステップ2:各章の概要を作成してください。ステップ3:各章の詳細内容を作成してください。」といくつかの段階に分けた指示出しをすると、長くて複雑なタスクでもきちんと回答を提示してくれます。
実際に「ここ数年の物価上昇」に関するレポートを作成するよう、2つの異なるプロンプトを使って指示出しをしてみます。
①「ここ数年の物価上昇に関するレポートを作成してください。」
②「以下のステップに従って、ここ数年の物価上昇に関するレポートを作成してください。
ステップ1:レポートの構成案を作成してください。
ステップ2:各章の概要を作成してください。
ステップ3:各章の詳細内容を作成してください。」
まずは、ステップ1を示してくれました。
画面が自動で2分割され、右側に構成が書かれたドキュメントが現れました。そして左側では「構成案について何かご意見やご要望はありますでしょうか?」とあり、この構成に何か問題があれば指摘できるようClaudeが質問を投げかけてくれています。
ここでは、これで良さそうなので「問題ないので、ステップ2に進んでください。」と入力しました。すると今度は、ステップ2の指示通り各章の概要がずらっと生成されました。
※画像編集上の都合で、7.結論は省略しています。
ここでも問題なさそうなので、最後のステップ3に進んでもらい、最終的には以下のようなレポートが完成しました。
①でざっくりとした指示出しをしたときと比較して、その結果は一目瞭然です。Claudeはいくつかの段階に分けて指示出しをすることで、かなり長い文章を一定の品質を保ったまま瞬時に作成してくれます。
学生のレポート課題でのたたき台を作成する際や、ライターが記事を書く際などには、このような”段階的な指示出し”がかなり重宝しそうです。
Claudeアプリ使用時の注意点

Claudeアプリは、使いこなせるようになれば、日常でもビジネスの場でも、とても役に立つ心強い存在になるでしょう。しかし、Claudeアプリに限らず、生成AIツールはまだまだ発達途上の段階です。Claudeアプリを使用する際は、以下にある注意点を意識して活用するようにしましょう。
1.プロンプトを具体的かつ明確なものにする
その時の状況に応じて、プロンプトを具体的かつ明確なものにしましょう。文字数、形式、トーン、対象読者などを明確に示し、曖昧な表現は避けたほうがより有益な結果が期待できます。また、構造化された指示を出すことで、より適切な結果が得られます。
2.情報セキュリティへの配慮をする
チャットの会話内容は保存されないとはいえ、万が一の事態を想定し、機密情報や個人情報、顧客データなどの共有は控えるようにしましょう。
3.情報の整合性を取る
Claudeは最新の情報には弱いです。そのため、2024年4月以降の情報については特に注意が必要です。重要な事実やデータ、専門的な情報や統計データは必ず別のソースで検証するようにしましょう。
4.必ず編集や推敲をする
AI生成コンテンツの特徴を理解しうえで、人間の視点で適切に編集・推敲を行い、なるべく生成されたそのままの文章を使用することは控えましょう。必要に応じて表現の調整や情報の追加をし、作成者の付加価値をつけることこそ、必要とされる文章になります。
これらの要素をきちんと意識していくことで、Claudeをよりいっそう効果的なツールとして活用できます。生成AIツールは、あくまでも人間がタスクを効率的に行っていくための相棒的存在だということを忘れてはいけません。最終的な品質管理は人間が行ってこそ、質の高いコンテンツ作成が可能になります。
Claudeアプリのよくある質問
ここではClaudeアプリについて、よくある疑問や質問をピックアップしお答えしています。Claudeアプリにを使用する際に、ぜひ参考にしてみてください。
Claudeにログインできないときはどうすればいい?

Claudeにログインできない場合は、まず以下の手順で確認してください。
1.インターネット接続が安定しているか確認する
2.アプリを完全に終了して再起動してみる
3.それでも解決しない場合は、アプリの再インストールをする
※パスワードを忘れた場合は、ログイン画面の「パスワードを忘れた方」から再設定が可能です。上記の対応でも解決しない場合は、Anthropicのサポートページに問い合わせましょう。
Claudeに文字数・回数制限はありますか?
具体的な文字数制限については、Anthropicのサポートページで最新の情報を確認してみましょう。日常的に使用する場合のように、一般的な会話や質問であれば、制限を気にせず使用できます。
Claudeアプリは、長文の入力や複雑な質問にも対応していますが、システムに負荷がかかるため、場合によっては応答速度が変わる場合があります。より快適に使うためには、質問はより具体的かつ簡潔に伝えましょう。
Cluadeでアップロードできるファイルサイズは?
最大30MBまで、そして最大8000×8000ピクセルまでとされています。万が一、ファイルのアップロードに失敗してしまう場合は、ファイルサイズを小さくする、または複数に分割するなどの対応を試してみましょう。
機密性の高いファイルは、なるべく避けることをおすすめします。