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Gemini 3.8 Flash公開、単価は3.7と同じでも出力が30%増えて実費は40%高くなった

更新 2026/9/9 読了 約5分
黒い背景に青い光線でつながった複数のスマートフォン型デバイスが立体的に配置され、中央に白い文字で「Gemini 2.5」と表示されている。右上に明るく輝く青いプレート状の形が浮かぶ。
この記事の要点

Googleが9月2日にGemini 3.8 Flashを公開した。3.7 Flashからわずか3週間での後継で、コード生成のDeepSWE v1.1ではFable 5を上回った。単価は同じだが出力が30%増えるため実費は約40%高くなる。

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3週間前の版からの間隔
40%増3.7比の実費増加
650組織Fairwind参加団体

3.7から3週間で後継が出た コード生成はFable 5超え

Googleが9月2日にGemini 3.8 Flashを公開した。3.7 Flashの3週間後に出た後継で、6週間で3回目のFlash更新になる。

今回は汎用のベース版とサイバーセキュリティ特化の3.8 Flash Cyberの2つが出ている。ベース版は推論とコード生成を強化しており、ソフトウェア工学のベンチマークDeepSWE v1.1ではAnthropicのFable 5を含むフロンティアモデルを上回った。

金融のVals Finance Agent V2と法務のHarvey’s Legal Agent Benchmarkでも高い結果が出ている。学術分野の難問を解くHLE-Verifiedでは54.9%を記録した。Googleは3.8 Flashを「より熱心に動くモデル」と表現しており、複雑な処理では推論段階を自ら増やしてツールを繰り返し呼び出す設計になっている。

AInformationが同じ質問を実際に投げて測った結果が次のとおりだ。

Google の公式ページ
Google の公式ページ / 出典:blog.google / 制作:AInformation
これまでの流れ
  1. 9/2Gemini 3.8 FlashとFlash Cyberが公開された

単価は据え置きでも実費は40%増 出力トークンが多いため

トークン単価は3.7 Flashと同じだ。入力100万トークンあたり0.75ドル、出力100万トークンあたり3.75ドルになっている。

ただしAI評価プラットフォームArtificial Analysisの測定では、3.8 Flashは1回の処理で出力するトークン量が3.7 Flashより約30%多い。エージェント処理では呼び出し回数も増える。同じ作業を投げた場合の実費は約40%上がったとの報告が出ている。

Google自身も「高いeffortレベルではトークン消費が増える可能性がある」と説明している。開発者はeffortレベルを下げることでトークン消費を抑えることもできる。

3.7と3.8 Flashで変わったこと。3.7 Flash:効率優先の設計、出力トークンが少なめ。効率重視ならこのまま。3.8 Flash:推論の段階が増えた、出力が30%増加。実費は約40%増。データ:Google公式ブログ・Artificial Analysis。制作:AInformation。
3.7と3.8 Flashで変わったこと / データ:Google公式ブログ・Artificial Analysis / 制作:AInformation

3.7との使い分け effortレベルの設定がカギになる

Googleは効率が最優先の場面では3.7 Flashの継続利用を推奨しており、3.7は引き続きサポートされる。API経由ですべての処理を一律に3.8へ切り替えると請求が増える可能性がある。

Artificial Analysisは3.8 Flashを「このインテリジェンスのレベルで測定した中では最も安い」と評価している。3.7 Flashと同じ単価でありながら推論の質は上がっているため1トークンあたりの性能は向上した。ただしエージェント評価ではターン数の増加がコストに効いており、使い方次第で実費は大きく変わる。定型処理は3.7に任せて精度が足りない場面だけ3.8を指定するのが現実的だ。

AI Studioで今日から試せる Cyberは650組織限定

3.8 FlashはGoogle AI Studioからすぐに試せる。Google AI ProまたはUltraの加入者と開発者・企業ユーザーが対象だ。CBRN(化学・生物・放射線・核)とサイバー攻撃の領域にはセーフガードが設けてある。

もう1つの3.8 Flash Cyberは脆弱性の発見と修正を自動化するモデルで、Fairwind Programに参加する650の政府機関・セキュリティ企業だけが使える。CrowdStrikeやCenter for Internet Securityが参加しており、脆弱性を自動修正するCodeMenderエージェントと組み合わせて使う。先日にはGemini Notebookの利用上限も変更されており、Googleは有料と無料の差を広げる方向に動いている。

この記事に出てくることば
DeepSWE
ソフトウェア工学の実課題をAIが自律的に解く力を測るベンチマーク。複雑な問題を一連の工程で処理する能力を評価する
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

トークン単価が同じでも実費が上がる構造は、effortレベルを管理していないとAPI請求が膨らむ。社内でGemini APIを使っている企業は、モデルを切り替えただけで月の請求が4割近く上がりかねない。処理ごとに3.7と3.8を使い分ける運用設計が要る。6週間で3回のFlashリリースという速度は企業のモデル選定を難しくしているが、逆に言えば「いま最適なモデルを選ぶ」のではなく「入れ替え前提の仕組み」にしておくほうが楽だ。

よくある質問
Gemini 3.8 Flashの料金はいくらか?
トークン単価は3.7 Flashと同じで入力100万トークンあたり0.75ドル、出力100万トークンあたり3.75ドル。ただしArtificial Analysisの測定では3.8 Flashは出力トークン量が約30%多くエージェント処理の呼び出し回数も増えるため、同じ作業での実費は約40%上がっている。effortレベルを低く設定すればトークン消費を抑えることもできる。
Gemini 3.8 Flashと3.7 Flashの違いは?
3.8 Flashは3.7 Flashの後継でコード生成と推論を強化した。DeepSWE v1.1ではAnthropicのFable 5を含むフロンティアモデルを上回っている。一方で推論の段階が増えるため出力トークンが多くなり、effortレベルが高いほど実費は上がる。速さとコストを優先する場面ではGoogleも3.7 Flashの継続利用を推奨している。

この記事の出典

補助資料

  • [1]Google DeepMindGoogle DeepMind・補助的な二次資料・確認 2026-09-03この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年9月3日

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