TBS日曜劇場VIVANTの続編がVeo 3で爆破シーンや異国の街並みを作り地上波ドラマ初のAI映像として話題になった。Google DeepMindのVeo 3.1はFlowから無料で使えるが1日5本までで有料プランは月785円だ。AInformationが動画AI88本を調べた結果では月額の中央値は2,282円でVeoは安い方だが日本円では払えない。
- VIVANTが地上波ドラマで初めてVeo 3のAI映像を本編に使った
- Veo 3.1はGoogle Flowから無料で使えるが1日5本までだ
- 有料プランは月785円でAPIには無料枠がない
- 動画AI88本の月額の中央値は2,282円でVeoの785円は安い方にあたる
- 日本円で払える動画AIは88本中13本しかなくVeoは対象外だ
- 動画生成に関わる副業案件は1,641件中10件あった
Veoで動画を無料で作る手順は3ステップ
Google DeepMindが開発した動画生成AI「Veo 3.1」は3つの手順で動画を作れます。特別なソフトのインストールは要りません。ブラウザだけで完結します。

まずGoogleアカウントでGoogle AI Studio(Flow)にログインします。次にプロンプト欄に作りたい動画の内容を入力します。「砂漠を走る車の空撮」のように場所や被写体やカメラワークまで具体的に書くほど精度が上がります。最後に生成ボタンを押して数十秒待つと動画が出力されます。
公式サイトには「Veo generates high quality, 8+ second videos in a variety of cinematic and visual styles with native audio generation」と書いてあります(DeepMind公式・2026年9月25日確認)。8秒以上の動画を映画風のスタイルで作れます。音声もAIが自動で付けます。カメラコントロールやキャラクターの一貫性を保つ機能にも対応しています。シーンを指定すれば前のカットと同じ人物が同じ服装で動く動画を作れます。
無料で使えるのはVeo 3.1 Liteという軽量版です。Flowが1日50クレジットを無料で配り1本の動画に10クレジットを消費するため1日に最大5本まで作れます。6本目を作りたいときは翌日まで待つか有料プランに切り替えます。
プロンプトの書き方でVeoの出力は変わる
Veoのプロンプトは日本語でも英語でも入力できます。ただし公式のドキュメントやサンプルはすべて英語で書かれています。日本語プロンプトの精度が英語と比べてどの程度変わるかは公式に検証結果が出ていません(2026年9月25日時点)。

効果的なプロンプトにはいくつかの要素があります。場所(ビルの屋上・砂漠・東京の路地裏)、被写体(人物・車・動物)、カメラワーク(ズームイン・パン・固定)、照明(夕暮れ・蛍光灯・逆光)、雰囲気(緊張感・穏やか・ホラー風)です。これらを組み合わせるほど意図に近い動画が出ます。
たとえば「東京の路地裏を夜に歩く女性をカメラが後ろからゆっくり追う。ネオンの光が路面に反射している」と書けば場所・被写体・カメラ・照明のすべてが1文で指定されます。「砂漠で爆発が起き砂煙がスローモーションで広がる」のように映画的な演出も指示できます。
ただし1回で完璧な動画が出るとは限りません。同じプロンプトでも生成するたびに結果が変わります。気に入るカットが出るまで何度か試す前提で使うのが現実的です。無料枠の1日5本はこの試行の回数としては少ないです。プロンプトを練り込んでから生成ボタンを押す方がクレジットの無駄遣いを防げます。
VIVANTはVeo 3で地上波ドラマ初のAI映像を作った
Veoが急に話題になったのはTBS日曜劇場「VIVANT」の続編がきっかけです。VIVANTの制作陣がVeo 3を使い地上波ドラマとして初めて生成AI映像を本編に導入しました。爆破シーンや異国の街並みなど実写で撮るのが難しいカットにAI映像を当てています。

Google公式の記事では「TBS『VIVANT』制作陣が語る、GoogleのAIと描くエンタメの未来」というタイトルで制作の裏側が紹介されています(Google Gemini公式note・2026年9月25日確認)。VFXをAIで代替するという地上波ドラマ初の試みとして映像業界の内外で注目されました。具体的にどの話数のどのカットにVeoが使われたかは公式に明かされていません。
AInformationがSNS投稿を追跡しているバズワード分析ではVeoに言及した投稿の勢いが3.8件/時に達しています。これまでの中央値0.9件/時の4.2倍です(AInformation調べ)。一緒に出てくる言葉にはVIVANT・Gemini・ドラマ・VFX・映像制作が並んでいます。9月20日と9月27日のVIVANT放送がアジア大会で休止している間にAI映像への関心が膨らんだ形です。10月4日の放送再開を前にVeo自体に触ってみたいという声が広がっています。
AInformationのAI活用事例ナビにもVeoを使った事例が載っています。ITNT Media Groupはn8nとVeo(Google Flow)を組み合わせてECの商品説明からAIインフルエンサー動画までを自動で作る仕組みを構築しました。映像制作会社のナオ株式会社はGensparkとGoogle AI Studioで提案書の型作りを2〜3日から2〜3時間へ縮めています。
Veoの無料枠は1日5本でAPIには無料枠がない
Veoには2つの使い方があります。1つはGoogle AI Studio(Flow)経由で使う方法です。もう1つはGemini API経由でアプリやサービスに組み込む方法です。無料で使えるのはFlow経由だけです。

Flowの無料枠はVeo 3.1 Liteが対象です。1日に50クレジットが配られ1本の動画生成に10クレジットを使います。つまり1日に最大5本です。クレジットは翌日にリセットされますが使い切らなかった分は繰り越せません。毎日コツコツ使って1週間で35本が上限です。

API経由にはFree tierがありません。公式のドキュメントには「Video generation in the Gemini API」として従量課金の仕組みが説明されています(Gemini API公式ドキュメント・2026年9月25日確認)。1秒あたりの正確な単価は変動するため本記事では具体的な数字を出しません。アプリやサービスにVeoの動画生成を組み込みたい場合はAPIの従量課金が別途かかります。
有料プランに切り替えるとFlowで使えるクレジットが増えます。AInformationのAIツールナビにはVeo(Google Flow)の月額が785円で記録されています(2026年9月21日時点・AInformation調べ)。ドル建ての料金を1ドル=157.4円で換算した金額です。日本円での直接決済には対応していません。
Veoの月785円は動画AI88本の中央値2,282円より安い
Veoの月785円は動画AI全体の中でどの位置にあるのか。AInformationがAIツールナビに収録している493本のAIツールのうち「動画を作る」に分類されるものは88本です(2026年9月21日時点・AInformation調べ)。88本の月額の中央値は2,282円でした。
Veoの785円は中央値の約3分の1です。動画AIの中では安い方に入ります。AIツール493本全体の中央値は2,833円なので動画AIは全体平均より安い分野です。同じGoogleのGemini(Google AIプラン)は月725円でVeoより60円安いです。GeminiはチャットAIですが動画生成機能も内蔵しているためAIツールナビでは「動画を作る」にも分類しています。
主な動画AIの月額を比べるとGenmoが1,574円、Runwayが2,361円、Higgsfield が2,991円です。Veoの785円はどれよりも安いです。ただし安い理由のひとつはVeoがまだ比較的新しいサービスで有料プランのラインナップが限られていることです。Runwayは長い動画や高解像度の出力に対応した上位プランを複数持っています。用途によってはRunwayの方が合っている場合もあります。
88本のうち無料プランがあるのは38本で43%です。動画AIの4割以上は0円から試せます。Veoも含めてまずは無料で触ってみて足りなければ有料に切り替える流れが一般的です。中央値の2,282円はランチ約5回分の金額です。月にそれだけの価値を動画AIから引き出せるかを考えてから契約しても遅くはありません。
日本円で払える動画AIは88本中13本でVeoは対象外だ
動画AI88本のうち日本円で支払えるのは13本だけです。全体の15%にとどまります(AInformation調べ)。Veoはこの13本に入っていません。ドル建てだからです。
動画AI5本の料金・無料枠・日本円対応の比較
| ツール名 | 月額(円換算) | 無料枠 | 日本円払い |
|---|---|---|---|
| Gemini(Google AIプラン) | 725円 | あり | ○ |
| Veo(Google Flow) | 785円 | あり(1日5本) | × |
| Genmo | 1,574円 | あり | × |
| Runway | 2,361円 | あり | × |
| Higgsfield | 2,991円 | なし | × |
日本円で払える動画AIの中で最も安いのはGemini(Google AIプラン)の月725円です。Geminiは動画生成だけでなくチャットや画像生成にも使えるため1本で複数の用途をカバーできます。日本円対応で無料プランもあるので試しやすさはトップクラスです。
Veoの月785円は日本円換算では安い金額に見えます。しかし実際の支払いはドルです。クレジットカードの明細にはドル建ての金額が載りカード会社の為替レートで円に変換されます。月によって請求額が変わるため予算が読みにくいです。法人で経費にするときもドル建ての請求書を経理に説明する手間がかかります。
493本のAIツール全体でも日本円で払えるのは84本で17%です(AInformation調べ)。動画AIの15%はこの全体平均よりさらに低く日本円対応が遅れている分野です。日本円で払える動画AIにはGenmo(1,574円)やRunway(2,361円)も含まれていません。為替のリスクを避けたいなら日本円対応のGemini月725円から始めるのが無難です。AIツール493本の料金調査でも日本円対応ツールの少なさを報告しています。
無料のVeo Liteで映画級のVFXを作るのは難しい
VIVANTが使ったのはVeo 3です。いまFlowから無料で使えるのはVeo 3.1 Liteです。Liteは軽量版で生成速度を優先した設計です。VIVANTのような映画級のVFXをLiteだけで再現するのは現実的ではありません。
理由は3つあります。1つ目は品質です。Liteは処理を軽くするために解像度やフレーム数を抑えています。爆破シーンのように細かい粒子の飛散やリアルな光の反射を出すにはフルモデルが必要です。
2つ目は試行回数です。プロの映像制作ではイメージに合うカットが出るまで何十回も生成をやり直します。1日5本では全然足りません。仮に1シーンに20カット必要なら4日間かかります。そのあいだにプロンプトを直したくなることもあり実際にはさらに日数が延びます。
3つ目は尺です。Veoは8秒以上の動画を作れますがドラマの1シーンには複数のカットをつなぐ必要があります。5本の8秒動画を並べても40秒です。それだけでシーンが成立するとは限りません。
有料プランに切り替えれば生成回数は増えます。仕事で使う場合はAPI経由の従量課金の方が回数制限に縛られません。ただしAPIには無料枠がないため映像制作にVeoを使うなら費用は避けられません。個人が趣味で短い動画を作る程度なら無料の5本で十分楽しめます。VIVANTと同じことをやろうとするなら予算と時間の両方を確保してください。
AI動画の副業案件は1,641件中10件見つかった
Veoのような動画AIを使って仕事にできるのかも気になるところです。AInformationが運営するAI副業ナビで「動画生成」「映像制作」「ドラマ」を含む副業案件を検索すると1,641件中14件がヒットしました。バナー制作やSEOライティングなど動画生成と直接関係のないものを除くと10件が残りました(2026年9月25日時点・AInformation調べ)。
金額帯はばらつきがあります。手軽なのは「AIショートドラマの作成と作成方法を教えてくれる方」(ココナラ)で5,000〜10,000円の1案件です。「ComfyUIワークフロー構築」(ランサーズ)は1案件2万〜5万円で継続すると月10万〜30万円になります。最も高いのは「AIコンテンツ量産基盤構築における動画生成の業務委託」(ITプロパートナーズ)で月100万円です。「AI動画生成ツールを用いた採用PR動画制作」(シューマツワーカー)は月16万〜24万円で動画AIの実務経験がある人を求めています。
正社員の求人も見ておきます。AI求人ナビで動画生成や映像制作を含む求人を探すと2,567件中2件ヒットしました。株式会社ギークピクチュアズの「生成AI映像制作(アルバイト)」とTuring株式会社の「MLエンジニア/動画生成モデル開発」です。「Veo」を指定している求人は0件でした。動画生成AIの求人市場はまだ小さく特定のツール名で仕事が来る段階には至っていません。
副業も正社員も動画AIを扱える人材は求められ始めています。ただし件数はまだ少ないです。Veoを無料で触って動画生成の基本を身につけておけば案件が増えたときに対応しやすくなります。
Veoで動画を作る前に確かめておく3つのこと
Veo 3.1はVIVANTで注目されたGoogleの動画生成AIでFlowから無料で試せます。ただし始める前に3つの点を確かめてください。

1つ目は支払い通貨です。Veoの有料プランはドル建てで日本円には対応していません。月785円はあくまでドル建ての料金を1ドル=157.4円で換算した金額です。為替が動けば請求額も変わります。日本円で払いたいなら動画も作れるGemini(月725円・日本円対応)から始める方法もあります。
2つ目は無料枠の制限です。1日5本でLite品質です。趣味で短い動画を作るには十分ですが仕事で使うには足りません。映像制作の現場ではイメージに合う1カットを出すのに数十回の生成を繰り返します。APIにも無料枠がないため業務利用は有料が前提です。
3つ目は日本語プロンプトの精度です。Veoは日本語でも動きますが公式のサンプルはすべて英語です。日本語と英語で出力にどのくらい差が出るかは公式には検証されていません。正確な指示を出したいなら英語のプロンプトを試す価値はあります。
AInformationのAIツールナビには493本のAIツールが用途別に整理されています。動画AIは88本ありそのうち38本(43%)は無料で試せます。Veo以外にもRunwayやGenmoやHiggsfieldなどの選択肢があります。1つのツールに絞る前に複数を触って自分の用途に合うものを選ぶのが失敗を防ぐ方法です。
VIVANTの放送休止中にVeoへの関心が急上昇しバズワード分析で勢い4.2倍に達した。VIVANT自体の解説は1章に抑え残りはVeoの使い方・料金・データベース比較に充てた。動画AI88本の中でVeoが月785円で中央値の3分の1という位置づけはうちのAIツールナビ493本のデータがないと出せない数字だ。ハンズオンはChatGPTとClaudeの両方でブラウザがクラッシュしたため今回は見送った。副業と求人のデータもAI副業ナビ1,641件とAI求人ナビ2,567件から直接引いている。
- Veoは無料で使えるか
- Google AI Studio(Flow)経由なら無料で使えます。Veo 3.1 Liteが対象で1日に最大5本まで生成できます。1日50クレジットが配られ1本あたり10クレジットを消費します。APIには無料枠がありません(2026年9月25日時点・Gemini API公式ドキュメントより)。
- VIVANTはどうやってVeoを使ったか
- TBS日曜劇場VIVANTの続編はVeo 3を使い地上波ドラマとして初めて生成AI映像を本編に導入しました。爆破シーンや異国の街並みなど実写撮影が困難なカットにAI映像を当てています(Google Gemini公式note・2026年9月25日確認)。具体的にどの話数のどのカットに使われたかは公式に明かされていません。
- Veoは日本円で払えるか
- Veoの有料プランはドル建てで日本円には対応していません(2026年9月21日時点・AInformation調べ)。動画AI88本のうち日本円で払えるのは13本(15%)です。日本円で払える動画AIの中ではGemini(Google AIプラン)の月725円が最安です。
