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OpenAI、請求書はLunaに回せと勧める 会議メモは9回中1回誤った

読了 約8分
請求書10万件さばいて1,505円。Astraの117,263円よりLunaが安い
この記事の要点

OpenAIは10月2日にGPT-6の使い分けを公開し、請求書の読み取りなどは安いLunaに回せと勧めました。AInformationが試すとLunaは請求書を18回とも正しく読み、費用はAstraの78分の1でした。会議メモの「来月5日」は9回中1回だけ11月と読んでいます。

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請求書や問い合わせの処理をGPT-6 Lunaに任せますか?

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1,505円Lunaで請求書10万件
117,263円Astraで同じ処理
8/9回Lunaの会議メモ正解

OpenAIのGPT-6ガイド 請求書と振り分けはLunaに回す

OpenAIは10月2日、GPT-6の3つのモデルをどの仕事に使うかをまとめたガイドを公開しました。最上位のGPT-6 Astraは最も高い知能が要る難しい推論に、9月29日に出たGPT-6.1 Solは複雑なコーディングや調べものとパソコンの操作に充てるとしています。

いちばん安いGPT-6 Lunaに回すのは、目的のはっきりした仕事を大量に繰り返す作業です。例には請求書の項目の抜き出し・問い合わせの振り分け・決まった形の要約の3つが挙がっています。

考える量も仕事に合わせて変えるよう勧めています。APIで選ぶ推論の深さの目安は次のとおりです。

  • low:事実の抜き出しや小さな修正
  • medium:機能の計画や選択肢の比較のように判断が要る仕事
  • high:難しいデバッグや深い分析、念入りな見直し
  • extra high・max:highで足りないときに試し、時間と費用に見合うときだけ残す

AInformationがAPIで確かめると、3つのモデルとも何も指定しなければmediumで動きました。応答を速くするFastモードは単価が上がり、Ultrafastを使えるのはGPT-6 Astraだけだとも書かれています。

これまでの流れ
  1. 9/29OpenAIがGPT-6.1 Solを公開
  2. 10/2OpenAIがGPT-6のモデルガイドを公開
  3. 10/3AInformationが3つの仕事を6つの設定で試す

Lunaは請求書18回とも正解 会議メモは9回中1回誤った

請求書と問い合わせの仕事では、GPT-6 Lunaも最上位のAstraと同じく全問正解でした。AInformationは10月3日にガイドが挙げた3つの仕事を日本語で作り、6つの設定へ3回ずつ投げています。

  • 請求書6枚から7項目(請求元・番号・日付2つ・金額3つ)を抜き出す。和暦・翌月末払い・軽減税率・源泉徴収・全角の数字を混ぜた
  • 問い合わせ12件を4つの窓口に振り分ける
  • 会議メモ3本から、担当と期限が決まった宿題だけを拾う。「来週の金曜」「来月5日」「明後日」を日付に直す必要がある
設定 請求書 振り分け 会議メモ 秒数の中央値
GPT-6 Luna(既定のmedium) 18/18 36/36 8/9 1.90秒
GPT-6 Luna(low) 18/18 36/36 8/9 1.49秒
GPT-6.1 Sol 18/18 36/36 9/9 3.05秒
GPT-6 Astra 18/18 36/36 9/9 2.17秒
Claude Haiku 4.5 18/18 36/36 2/9 0.74秒
Gemini 3.8 Flash 18/18 36/36 9/9 2.19秒

AInformation独自検証(2026年10月3日午前2時27分)。数字は正解した回数/試した回数です。APIは各社の既定の設定のままで、Lunaのlowだけ推論の深さを指定しました。請求書は文字で渡しており、画像やPDFからの読み取りは試していません。

会議メモで9回とも正解できたのは、GPT-6.1 Sol・Astra・Gemini 3.8 Flashの3つです。Lunaは9月28日の会議で出た「来月5日」を、3回のうち1回は11月5日と取り違えました。lowでも既定のmediumでも同じ所でつまずいています。

Claude Haiku 4.5は秒数の中央値が0.74秒と最も短い一方で、会議メモは9回中2回しか正解しませんでした。金曜日の会議で出た「来週の金曜」を、3回とも土曜日の10月10日にしています。JSONだけを返すよう頼んだのに、27回すべてにコードブロックの記号を付けた点もほかの5つと違いました。

指示に1行足しても直りきりません。「来週」「来月」は会議の日を基準に数えるよう書き足したlowのLunaも、9回中1回は同じ所を間違えていました。

AInformationの検証結果の画面。請求書と問い合わせの振り分けは6つの設定とも全問正解。会議メモはLunaが8/9回、Claude Haiku 4.5が2/9回。Lunaが来月5日を2026-11-05と返した返事に黄色の印
GPT-6 Lunaなど6つの設定に3つの仕事を投げた結果(10月3日)

Lunaなら請求書10万件で1,505円 Astraの78分の1だ

請求書10万件をさばく費用は、GPT-6 Lunaなら1,505円で済みます。同じ処理をGPT-6 Astraに任せると117,263円かかり、Lunaはその78分の1です。

設定(10万件あたり) 請求書 振り分け 会議メモ
GPT-6 Luna(既定) 1,505円 393円 2,764円
GPT-6 Luna(low) 1,392円 349円 2,663円
GPT-6.1 Sol 21,718円 4,678円 47,049円
GPT-6 Astra 117,263円 22,796円 251,361円
Claude Haiku 4.5 15,115円 2,801円 23,018円
Gemini 3.8 Flash 32,690円 7,443円 65,927円

AInformation独自検証。各社の公式の料金ページの単価(標準・短い文脈・キャッシュ割引なし)に、試験で使ったトークン数の平均を掛けました。1ドルは157.67円(欧州中央銀行の10月2日の参照値)で計算しています。

会議メモを9回とも正しく読んだ3つのうち、10万件の費用が一番安いのはGPT-6.1 Solの47,049円です。Gemini 3.8 Flashは考えるぶんのトークンが多く、請求書10万件でもLunaの約22倍の32,690円かかりました。その単価も2027年1月1日から入力と出力とも2倍に上がると、Googleの料金ページに書かれています。

差の元は単価にあります。OpenAIの料金ページを10月3日に開くと、100万トークンあたりの単価はAstraがLunaのちょうど100倍でした。

モデル(公式の単価) 入力 キャッシュ済みの入力 出力
GPT-6 Astra 10ドル(1,577円) 1ドル(158円) 50ドル(7,884円)
GPT-6.1 Sol 2ドル(315円) 0.10ドル(16円) 10ドル(1,577円)
GPT-6 Luna 0.10ドル(16円) 0.01ドル(1.6円) 0.50ドル(79円)

OpenAI公式のAPI料金ページの値(標準・短い文脈・100万トークンあたり)。円はAInformationが1ドル157.67円で直しました。

ガイドはプロンプトキャッシュを使えば入力が最大95%安くなると書いていますが、95%引きになるのはGPT-6.1 Solだけです。AstraとLunaは90%引きで、キャッシュに書き込むぶんは通常の入力の1.25倍の単価がかかります。

OpenAIのAPI料金ページの画面。GPT-6 Lunaの行に赤枠。入力0.10ドル・キャッシュ済み0.01ドル・出力0.50ドル。GPT-6 Astraは入力10ドル・出力50ドル
OpenAIのAPI料金ページ(10月3日・GPT-6の3モデル)

Lunaへ移す前に自社の書類で試す 見るのは正解1件の費用

Lunaへ移すかどうかは、自社の書類で正解1件あたりの費用を測って決めるのが近道です。ガイドも本番の前に代表的な仕事を投げ、成功の割合と待ち時間と成功1件あたりの費用を測るよう勧めています。

  • 請求書や問い合わせのように答えが1つに決まる仕事は、Lunaのlowから試す
  • 「来週」「来月」のような書き方が出る仕事は、日付を人が確かめるか9回とも正解したGPT-6.1 Solに回す
  • APIは何も指定しないとmediumで動くので、lowにするなら設定に書く
  • 同じ前置きを使い回す仕事は、Solが95%引き・AstraとLunaが90%引きになるキャッシュの割引も入れて見積もる

社内ツールの既定を最上位のAstraにしたままだと、請求書10万件ごとに11万円あまりを余分に払う計算です。

仕事ごとのGPT-6の選び方。任せる仕事。選ぶモデル。請求書の項目を抜き出す。Luna(low)。全問正解・10万件1,392円。問い合わせを振り分ける。Luna(low)。全問正解・10万件349円。会議メモの期限を拾う。6.1 Sol。9回とも正解・Lunaは8回。いちばん難しい推論。Astra。ガイドの割り振り。安いLunaは日付だけ人が確かめる。AInformation編集部が作ったイラスト図解(状況→目安の早見表)
仕事ごとのGPT-6の選び方 / 制作:AInformation
この記事に出てくることば
推論の深さ
答えを返す前にAIがどれだけ考えるかの設定。OpenAIのAPIではlow・medium・highなどから選び、深いほど時間と費用が増える
プロンプトキャッシュ
毎回同じ前置きを送るとき、2回目以降の入力を安く数える仕組み。GPT-6では通常の入力の1割か5%の単価になる
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

請求書や問い合わせの仕分けのように答えが1つに決まる仕事は、Lunaに寄せるだけで費用が78分の1になります。つまずくのは会議メモの「来月」や「来週の金曜」を日付に直すところで、ここはLunaでもHaiku 4.5でも読み違いが出ました。現場で先に決めておきたいのは、AIが書いた期限を誰が確かめるかです。どの仕事をLunaに回すかはその後でも間に合います。経理の締めや取引先への期日がずれると、浮いた費用より高くつく可能性があります。

よくある質問
GPT-6 Lunaで請求書の読み取りはできる?
文字になった請求書から項目を抜き出す仕事なら、GPT-6 Lunaで足ります。AInformationが10月3日に架空の請求書6枚を3回ずつ読ませると、和暦の日付や軽減税率の合計を含めて18回とも7項目すべてが合っていました。10万件あたりの費用は1,505円で、GPT-6 Astraの117,263円の78分の1です。画像やPDFからの読み取りは今回試していません。
GPT-6の推論の深さはどれを選べばいい?
OpenAIのガイドは、事実の抜き出しや小さな修正ならlowを勧めています。判断が要る仕事はmedium、難しいデバッグや深い分析はhighです。extra highとmaxはhighで足りないときだけ試す形になっています。APIは何も指定しないとmediumで動き、AInformationの試験ではLunaをlowにしても正解の数は変わらず秒数の中央値が1.90秒から1.49秒に縮みました。
GPT-6はキャッシュで入力が95%安くなる?
95%引きになるのはGPT-6.1 Solだけです。OpenAIの料金ページではSolの入力が100万トークンあたり2ドルで、キャッシュ済みなら0.10ドルになります。GPT-6 AstraとGPT-6 Lunaは90%引きです。キャッシュに書き込むぶんは通常の入力の1.25倍かかるため、毎回同じ前置きを送る仕事ほど割引が効きます。
Claude Haiku 4.5やGemini 3.8 Flashと比べるとどう?
請求書と問い合わせの振り分けは3社とも全問正解で、差が出たのは会議メモの期限でした。Claude Haiku 4.5は中央値0.74秒と最も速い一方で、「来週の金曜」を土曜日にするなどして9回中2回しか合いませんでした。Gemini 3.8 Flashは9回とも正解しましたが、請求書10万件の費用は32,690円とGPT-6 Lunaの約22倍でした。

この記事の出典

補助資料

  • [1]OpenAIOpenAI・補助的な二次資料・確認 2026-10-03この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年10月3日

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