このニュースのポイント
・OpenAIは最新AIモデル「o3-mini」を公開した
・o3-miniは、無料ユーザーも一部利用でき、市場競争が一層激化する見込み
・関数呼び出しや構造化出力に対応し、開発者向けの機能も強化されている
OpenAIは31日(現地時間)、推論能力に優れた最新AIモデル「o3-mini」の提供を開始しました。本モデルは高速かつ高精度な推論が可能で、特に数学、科学、コーディングといったSTEM分野での活用が期待されています。無料ユーザーにも利用可能な形で公開され、生成AI市場における競争がさらに加熱する見込みです。
目次
o3-miniの特徴
o3-miniは、OpenAIのo1-miniの後継モデルで、推論能力が強化されました。特徴は以下の通りです。
- 高い推論能力と精度
o3-miniは、従来のo1-miniと比較して、数学、科学、コーディングにおけるパフォーマンスが向上しており、博士レベルの科学分野でもo1-miniを上回る結果を示しています。 - 無料ユーザーも利用可能
OpenAIは、無料ユーザー向けにもo3-miniを開放しました。ただし、通常のモデル選択画面には表示されず、チャット画面で「推論」または「理由(Reason)」を選択することで利用できます。 - 速度とコストの最適化
o3-miniは高速な処理能力を備えつつ、低コスト・低レイテンシを維持しています。 - 関数呼び出しや構造化出力の対応
o3-miniは、関数呼び出し(Function calling)やJSON・XMLといった構造化出力に対応しており、開発者向けの機能も搭載されています。
o3-miniの活用例
実際に無料プランとo3-miniモデルに同じ質問をしてみました。
![](https://ainformation.jp/wp-content/uploads/2025/02/スクリーンショット-2025-02-02-15.00.44-1024x832.png)
「AIはこれから人間のどんな仕事を奪いますか?」と聞いたところ、無料プランでは箇条書きで簡素な回答でした。
![](https://ainformation.jp/wp-content/uploads/2025/02/スクリーンショット-2025-02-02-15.01.25-1024x832.png)
一方、o3-miniでは具体的な情報を含み説明的な回答でした。
OpenAIはo3-miniのほかに、より高性能なo3-mini-highも提供し、利用を促進する狙いがあります。技術革新の加速により、AIの推論能力はさらに向上し、より多くのユーザーにとってアクセスしやすいものとなるでしょう。