ChatGPTが新機能「deep research」をリリース!性能やできることを紹介

このニュースのポイント
・OpenAIはChatGPTの新機能「deep research」をProユーザー向けに公開
・PlusとTeamユーザーは今後利用可能
・専門分野の情報収集に適しており、出典が明確で信頼性の高い調査結果が提供可能

OpenAIは2日(現地時間)、ChatGPTの新機能「deep research」を公開しました。オンライン上の膨大な情報を自動で検索・分析し、詳細なレポートを作成することが可能になります。専門的な調査や情報収集を効率化し、信頼性の高いデータを短時間で得ることができるため、多くのユーザーにとって有益なツールとなるでしょう。

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AI導入コンサルタント

藤井俊太(Shunta Fujii)

AIのスペシャリストとして、最新のAI情報を常にキャッチ、アップデートしている。自らもAI導入コンサルタントとして活動し、主に生成AIを駆使した業務効率化、生産性向上、新規事業開発を行なっている。
AIの総合情報サイト「AInformation」は、AIに関する専門的な情報やサービス・プロダクトを解説、紹介するWebメディア。AIの専門家集団の編集部がAIの活用法、最新ニュースやトレンド情報を分かりやすく発信していいます。藤井俊太のプロフィール

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目次

deep researchとは?

deep researchは、複雑なタスクにおいてマルチステップのオンライン調査を自動で行い、膨大な情報を統合してレポートを作成します。通常、人間が数時間かかる作業を数十分で完了できるのが特徴です。テキスト、画像、PDFなどの情報を解析し、必要に応じて情報を統合・推論しながら作成します。結果として、調査結果をより正確で詳細にまとめることが可能となります。

deep researchでできること

具体的には以下のようなことができます。

  • オンライン情報の自動検索・統合
    複雑なマルチステップ調査を短時間で実行し、完了
  • 専門分野のリサーチ
    金融、科学、政策、エンジニアリングなどの分野に対応
  • 出典付きレポートの作成
    情報の信頼性を確保し、検証しやすい形で提供
  • データの分析・可視化
    グラフや図表を作成
  • リアルタイム情報の更新
    新しいデータをもとに適宜検索範囲を調整
  • 時間の節約
    数時間かかる調査を数十分で完了

この機能を活用することで手間のかかる調査を効率的に行うことができ、リサーチ作業の強力な味方となるでしょう。

人類最後の試験(Humanity’s Last Exam)での成績

「Humanity’s Last Exam」というAIの知識を評価する試験では、deep researchを支えるモデルが26.6%の正答率を達成しました。これは、従来のモデルと比較して圧倒的な向上を示しています。

モデル正答率 (%)
GPT-4o3.3
DeepSeek-R19.4
OpenAI o3-mini (medium)10.5
OpenAI o3-mini (high)13.0
OpenAI deep research26.6

プランごとの提供スケジュール

deep researchは現在、Proユーザー限定で提供されています。

  • Proユーザー:月最大100回利用可能
  • Plus・Teamユーザー:近日中に提供予定
  • Education・Enterpriseユーザー:順次提供予定

より高速でコスト効率の良いバージョンも開発中で、全有料ユーザーに向けて拡大予定です。

今後の展望

deep researchは現在、ChatGPTのWeb版のみで提供されていますが、今後1カ月以内にモバイルおよびデスクトップアプリにも展開される予定です。将来的には、専門的なデータベースや内部リソースへの接続機能も検討されており、さらに高度な調査を可能にする計画です。deep researchの進化により、人間の知的活動をさらに支援する未来が実現するでしょう。

出典:Introducing deep research

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