ChatGPTでジブリ風画像を生成してみた!コピペOKのプロンプト付き

「ジブリのような世界観の絵を描いてみたい」「自分で撮った写真をジブリのイラストのような雰囲気にしたい」このように思ったことがある方もいるのではないでしょうか。

ChatGPTに搭載された画像生成機能を使えば、簡単にジブリ風のイラストが作れてしまいます。まるでプロのイラストレーターが描いたような仕上がりに驚く人も多く、SNSでも話題になっています。その一方で、「著作権は大丈夫?」「商用利用できるの?」といった不安の声もあります。

この記事では、ChatGPTを使ってジブリ風画像を生成する方法を、初心者にもわかりやすくステップごとに解説。気をつけるべき法的な注意点や実際のユーザーの声も紹介するので、ジブリ風イラストを生成する前に確認してみてください。

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AI導入コンサルタント

藤井俊太(Shunta Fujii)

AIのスペシャリストとして、最新のAI情報を常にキャッチ、アップデートしている。自らもAI導入コンサルタントとして活動し、主に生成AIを駆使した業務効率化、生産性向上、新規事業開発を行なっている。
AIの総合情報サイト「AInformation」は、AIに関する専門的な情報やサービス・プロダクトを解説、紹介するWebメディア。AIの専門家集団の編集部がAIの活用法、最新ニュースやトレンド情報を分かりやすく発信していいます。藤井俊太のプロフィール

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目次

ChatGPTの画像生成機能とは

ChatGPTは対話型の人工知能として多くのユーザーに使用されていますが、その機能がさらに進化し、画像生成にも対応するようになっています。この機能により、ユーザーはテキストで簡単に指示を出すだけで、まるでプロのイラストレーターが描いたかのような画像を自動で作成することができます。注目を集めているのが、アニメ風や絵本風、そしてジブリ風といわれる幻想的で温かみのあるイメージの再現です。

画像生成は、従来のテキスト対話と同じくチャット形式で操作できるため、初心者でも直感的に使うことができます。画像のスタイルや構図を言葉で細かく指定することで、オリジナル作品を作ることが可能です。

画像生成AIの仕組みやサービスについては以下の記事で解説しています。画像生成の機能について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。

画像生成AIとは?仕組みとおすすめのサービス4選も紹介!

ChatGPTの画像生成の特徴

ChatGPTの画像生成の特徴の1つは、ユーザーとの会話を通じて、イメージの調整や再生成が柔軟におこなえる点です。単に「画像を1枚出力する」という機械的な機能にとどまらず、「白の背景にして」「右上に太陽を入れて」など、対話を重ねながら納得のいく作品を作れるのが魅力でしょう。

日本語による指示にも高い精度で対応していて、「温泉街の夜景をジブリ風で」「海辺の町を背景に、空を飛ぶ少女を描いて」など、日本語ならではの繊細なニュアンスも自然に反映されます。

「温泉街の夜景をジブリ風に生成して」と指示して出力した画像が以下になります。

また、描写スタイルも幅広く、アニメ風・水彩風・リアル風・油絵風など、さまざまなタッチに対応しています。プロンプトの言葉選びひとつで雰囲気が大きく変わるため、試行錯誤を重ねながら、自分の理想に近い画像を生成する過程も楽しみのひとつです。

ChatGPTの画像生成の料金プラン

プラン無料版PlusプランProプラン
料金無料月額:20ドル月額:200ドル
特徴基本的な文章生成と限定的な画像生成が可能画像生成の制限なし最新モデルの使用が可能優先アクセスPlusプランをさらにグレードアップさせ、拡張アクセスが可能

ChatGPTで画像生成機能を利用する際には、無料プランと有料プランが用意されています。それぞれに利用できる範囲や制限があるため、使い方や目的に応じて自分に合ったプランを選んでください。

無料版

無料プランでは、ChatGPTの基本的な対話機能に加えて、画像生成機能も限定的であれば利用できます画像の生成回数には制限があり、4月7日現在では1日に3回までとされています。(使用状況などによって変更あり)ちょっとした試し使いや、アイデアのスケッチ程度であれば十分に活用できます。

ただし、アクセスが集中している時間帯には生成までに時間がかかったり、機能自体が一時的に利用できなくなることもあります。それでも、「まずはどんなものか試してみたい」という方にとって、無料で画像生成を体験できるのはメリットです。

有料版

一方、有料プランに加入すると、画像生成機能を本格的に使いこなすことができます。ChatGPT Plusという月額20ドルのプランでは、画像生成回数の制限が緩和されるだけでなく、サーバーに優先的にアクセスも可能です。

より高度な使用を求める方向けには、上位プランであるChatGPT Pro(月額200ドル)も用意されていて、こちらでは画像生成に限らず、AIの処理スピードや高度な機能への早期アクセスなどの環境が整えられています。頻繁に画像を生成したい、仕事にChatGPTを活用したいという方は、有料プランを検討しましょう

ChatGPTでジブリ風画像を生成する方法

ChatGPTでジブリ風の画像を生成するには、特別な技術やツールを用意する必要はありません。基本的にはChatGPTと会話する際と同様のステップと操作で誰でも簡単に生成できます。以下で、具体的な手順をご紹介します。

ステップ1:ChatGPTにログインする

まずは、ChatGPTの公式サイトにアクセスし、ログインします。アカウントをまだ持っていない場合は、メールアドレスやGoogleアカウントなどを使って数分で登録できます。ログイン後は、チャット画面が表示されるので、すぐにやりとりを始められます。

ステップ2:プロンプトを入力する

新規ページを開き、生成したい画像のイメージを文章で入力します。このとき、「ジブリ風」というキーワードを含めることで、その世界観を意識した画像が生成されます

ジブリ風というキーワードの有無でどれくらい異なるか比較するためにまずは「日本人4人家族と犬1匹の集合写真を生成してください」と入力しました。

AIは入力したテキストをもとに画像を構築するため、プロンプトの質が仕上がりを左右します。生成したい画像が具体的に決まっている場合は、色は背景、どんなテイストの画像が良いか明確に指示してください

ステップ3:画像が生成されたらダウンロードする

満足できる仕上がりのものができたら、そのまま画像を保存しましょう。保存方法も簡単で、画像の上にマウスを持っていき、右上に表示されるダウンロードボタンをクリックしてください。

スマートフォンから利用している場合は、画像を一度タップし、画面下の「保存する」を選択しましょう。

ステップ4:プロンプトを調整して理想に近づける

最初に生成された画像が思い通りの仕上がりでない場合でも、何度でもプロンプトを調整して再生成することができます。たとえば「もう少し明るい色合いで」「キャラクターを中央に配置して」「背景に夜空を追加して」など、具体的な指示をチャットに書き加えることで、より理想に近い画像になります。

まずは先ほどの画像を「ジブリ風にしてください」と指示した結果がこちらです。

トトロ風にする

ジブリの中でも「となりのトトロ」は森の情景と温かみのあるキャラクターが人気の作品です。まずはシンプルに「となりのトトロ風にしてください」と指示しました。

となりのトトロには、どこか懐かしく、素朴で昭和レトロな世界観、子どもと自然が共存する、温かみのある風景が感じられるでしょう。今回は「緑あふれる森の中を背景にしたジブリ風のイラストにして」と指示してみました。

千と千尋の神隠し風にする

同じ画像を「千と千尋の神隠し風にして」と入力した結果は次のとおりです。

夕暮れ時の温泉街に灯る提灯の明かりと、不思議な建物が並ぶ通りを背景にしてジブリ風で描いてください」という指示を出せば、幻想的で異世界感のある風景になります。

具体的な指示を出さない場合、縦横比や画像の大きさが変更されることもあります。

魔女の宅急便風にする

単に「魔女の宅急便風にして」と入力した結果はこちらです。

魔女と宅急便の爽やかで少しレトロな雰囲気を表現したい場合には、「海沿いの街並みを背景に、ジブリ風でお願いします」といったプロンプトがおすすめです。空の広がりや海の輝き、街の屋根瓦の表現など、細部にまでこだわると、より「魔女の宅急便」らしい世界観が再現されます。

ハウルの動く城風にする

こちらが「ハウルの動く城風にして」と入力した結果です。

機械的でありながらどこか温かみのあるデザインに仕上げると、ハウルのような世界観が伝わる画像になるでしょう。「広大な草原の中で、機械的な要素と温かみのある要素を合わせて、ジブリ風で描いてください」と工夫してみました。

もののけ姫風にする

こちらが「もののけ姫風にして」と入力した結果です。

自然と神秘性を融合させた表現をしたい場合は、「深い緑の森の中に佇む神秘的な生き物を背景にもののけ姫風の雰囲気でお願いします」と伝えてみてください。暗く静寂な森、存在感のある動物たち、そして緊張感ある空気感が表現された画像が出力されやすくなります。

ただし、以下のようにコンテンツポリシーに該当し生成できない場合もあるので、生成したい画像のイメージを表現する語句や方法を増やして試してみましょう

ChatGPTでジブリ風画像を生成する際の注意点

ジブリ風の画像をChatGPTで生成することは簡単でとても楽しい体験ですが、利用にあたって気をつけるべきポイントもあります。著作権や商用利用に関する知識が曖昧なまま利用すると、思わぬトラブルに発展する可能性もあるため、しっかり理解してから利用しましょう

著作権・肖像権に注意する

日本の文化庁は、作風・画風は「著作物ではないもの」としています。そのため、「ジブリ風」は著作権法による保護の対象には含まれないということになります。しかし、「となりのトトロ」「千と千尋の神隠し」など、スタジオジブリが制作した具体的なキャラクターや背景、建物などはすべて著作権の対象です。たとえば、トトロをそっくりそのまま描写したり、湯婆婆やカオナシといったキャラクターを明確に模した画像を生成してSNSやWebサイトに投稿することは、著作権侵害とみなされる可能性があります。

また、肖像権に関しても配慮が必要です。実在の人物をジブリ風に描こうとする際には、その人物が有名人や公人である場合、肖像の無断使用に該当するおそれがあります。生成した画像の公開や共有の際には注意しましょう。

商用利用する際は条件を確認する

商用利用を検討する場合にはOpenAIの利用規約やライセンスの内容を確認しておく必要があります。ChatGPTを提供しているOpenAIでは、商用利用を許可している一方で、肖像権の侵害に当たる、他者の著作物やブランドを模倣した画像の販売は禁止されています。

たとえば、ChatGPTで生成したジブリ風イラストをTシャツやポスターにして販売した場合、その画像にスタジオジブリの要素が強く反映されていたとしたら、著作権侵害として法的措置を受ける可能性があります。AIが自動で描いたものであっても、それを商用利用する際の責任は使用者自身にあるのです

OpenAI自体の画像生成機能も、将来的に商用利用の規定が変更される可能性はあります。現在は許容されていても、ライセンスが改訂されれば、それに従わなければならないため、定期的に公式の利用規約を確認してください。

ジブリ風画像の生成に関する考え

AIを使ってジブリ風の世界観を再現することは、創作活動としての面白さや技術の進歩を実感できる反面、知的財産に対する理解やモラルの意識も求められます。ここでは、スタジオジブリ側の見解と実際に使っているユーザーの声について触れていきます。

スタジオジブリのコメント

現時点では、スタジオジブリがChatGPTやAIによるジブリ風画像の生成について公式なコメントは発表していません。しかし、クリエイターとして創作物に対するこだわりや思いは持っているはずです。そのため、どのようにAIを活用するかは私たちの判断が求められているといえるでしょう。

参考:【スタジオジブリの見解は?】ChatGPTで「ジブリ風の画像」を生成することが世界的な流行に

口コミとユーザーの声

実際にChatGPTを使ってジブリ風画像を生成したユーザーからは、多くの肯定的な声が聞かれます。「想像以上に高品質で驚いた」「似てる」「無料でできてすごい」など、AIとのやりとりを楽しみながら生成している様子がうかがえます。

https://twitter.com/maruko_mama8/status/1909098831431761940

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https://twitter.com/NORI_bad/status/1908746725382316507

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一方で、著作権侵害に当たらないのかといった声や、クリエイターの未来を危惧する意見もありました。

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