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AIツールのセキュリティ対策7選!情報漏えいを防ぐ設定と通信環境の整え方

読了 約18分
AIツールのセキュリティ対策7選!情報漏えいを防ぐ設定と通信環境の整え方
この記事の要点

AIツールで情報漏えいが起きる4つの経路と今日から実行できるセキュリティ対策7つを解説しています。ChatGPTやGeminiの学習オフ設定の手順からNordVPNのリンクチェッカーを使ったフィッシング判定、公共Wi-Fiでの通信暗号化まで具体的にわかります。

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ChatGPTをはじめとするAIツールは、資料づくりから顧客対応まで幅広く使われるようになりました。議事録の要約やメールの下書き、企画のたたき台づくりまで任せている方も多いはずです。

一方で気になるのが、入力した情報がどこへ渡るのかという点です。社名や顧客名をそのまま貼り付けた文章を送っていないか。外出先のWi-Fiでやり取りしていないか。使う頻度が上がるほど、確認しておきたい場面は増えていきます。

本記事では、AIツールで情報漏えいが起きる経路と今日から実行できるセキュリティ対策7つを解説します。設定の見直し方から通信環境の整え方まで具体的に紹介するので、社内で利用ルールを決めるときの参考にしてみてください。

AInformation編集部/藤井俊太のアバター

AI導入コンサルタント

藤井俊太(Shunta Fujii)

AIのスペシャリストとして、最新のAI情報を常にキャッチ、アップデートしている。自らもAI導入コンサルタントとして活動し、主に生成AIを駆使した業務効率化、生産性向上、新規事業開発を行なっている。
AIの総合情報サイト「AInformation」は、AIに関する専門的な情報やサービス・プロダクトを解説、紹介するWebメディア。AIの専門家集団の編集部がAIの活用法、最新ニュースやトレンド情報を分かりやすく発信していいます。藤井俊太のプロフィール

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AIツールの利用で情報漏えいが起きる4つの経路

AIツールの利用で情報漏えいが起きる4つの経路

AIツールをめぐる事故の多くは、高度なサイバー攻撃ではなく日常の使い方から起きています。まずはどこに穴があるのかを整理します。

AIツールで情報漏えいが起きる4つの経路の図

4つの経路は、大きく2種類に分かれます。1つ目と3つ目は自分が入力する内容の問題。2つ目と4つ目は通信やアカウントの守りの問題です。どちらか片方だけ対策しても穴が残ります

入力した内容がAIの学習に使われる

生成AIの多くは、入力された内容をサービス改善や学習に使う場合があります。個人向けプランは学習に使う設定が初期状態でオンになっていることがあり、法人向けプランやAPI経由では学習に使わない扱いが一般的です

同じサービスでも契約形態によって扱いが変わります。無料版で試したあと、そのまま業務に使い続けているケースは特に注意が必要です。いま使っているプランの設定画面を一度開いて、どうなっているか確かめておくと安心です。

学習に使われた内容が、そのまま他人の回答に出てくるわけではありません。ただし提供元のサーバーに保存されている状態には変わりないため、社外に出せない情報を預けている自覚は必要です。

公共Wi-Fiでの通信の盗み見

カフェやホテル、空港のWi-Fiは誰でも同じネットワークに入れます。暗号化されていないアクセスポイントは通信がそのまま流れます。正規のものに似せた偽アクセスポイントにつないでしまえば、やり取りの中身を第三者に覗かれる恐れもあります。

店名と同じ名前のWi-Fiが2つ並んでいても、どちらが本物か画面からは判断できません。パスワードなしでつながるアクセスポイントほど、誰でも同じ条件で入れると考えてください。

AIツールへ送る文章には社名や顧客名、見積金額がそのまま含まれていることも珍しくありません。出先で使う機会が多い人ほど気をつけたい経路です。

偽のAIツールサイトやフィッシング

生成AIの話題性に便乗した偽サイトが増えています。人気ツールとよく似たドメインを取得し、ログイン情報やクレジットカード番号を盗む手口です。

手口はいくつかのパターンに分かれます。本物のサービス名で検索したときに広告枠へ表示させるもの。無料で使えると書いたSNS投稿から誘導するもの。新機能の案内を装ったメールを送るもの。どれも入口はURLひとつなので、開く前に確かめる習慣があるかどうかで結果が変わります

新しいAIツールを試す機会が多い人ほど、知らないドメインを開く回数も増えます。便利なツールを探す行動そのものが狙われていると考えて構いません。

アカウントの乗っ取り

AIツールのアカウントには過去のやり取りが会話履歴として残ります。パスワードを使い回していると、別のサービスから漏れたIDとパスワードの組み合わせで侵入されます。履歴ごと中身を読まれることになります。

業務の相談を続けてきたアカウントほど、中身は社内資料に近い状態になっています。数か月分の会話には、提案書の下書きや取引先とのやり取りが積み上がっているはずです。入口の守りは軽く見ないほうが安全です。

AIツールに入力してはいけない情報

AIツールに入力してはいけない情報

対策の話に入る前に、そもそも何を渡してはいけないのかをはっきりさせます。判断に迷う場面が多いのは、ここが曖昧なままだからです。

区分具体例代わりの書き方
個人情報顧客の氏名、住所、電話番号、メールアドレスA様、B社担当者などに置き換える
取引の情報見積金額、原価、契約条件、未公開の取引先名金額は概算の桁だけにする
社内の数字公表前の売上、利益率、人事評価、採用の合否比率や傾向だけを伝える
認証の情報パスワード、APIキー、社内システムのURLそもそも貼らない
開発の情報自社サービスのソースコード、設計書該当箇所だけを抜き、固有名を外す

迷ったときの基準はひとつです。その文章をそのままメールで社外へ送れるかどうかで判断してください。送れない中身なら、AIツールにも貼らないほうが安全です。

実務では、伏せ字に置き換えたところで指示の精度はほとんど落ちません。文章の推敲や要約であれば、固有名詞が無くても十分に使えます。

AIツールを安全に使うためのセキュリティ対策7選

AIツールを安全に使うためのセキュリティ対策7選

ここからは実際に手を動かせる対策を7つ紹介します。上から順に効果が出やすい並びにしています。

AIツールのセキュリティ対策7選の一覧図

右端の印は手間の目安です。最初だけと書いたものは一度設定すれば終わります。使うたびと書いたものは作業のたびに意識が要ります。最初だけの4つは、今日まとめて片づけてしまうのが早いです

1. 機密情報と個人情報は入力しない

もっとも確実な対策は、そもそも渡さないことです。顧客の氏名や連絡先、未公開の売上データは貼り付ける前に伏せ字へ置き換えます。パスワードやソースコードの一部も同じ扱いにしてください。

固有名詞をA社・B様に置き換えるだけでも、指示の大半はそのまま通ります。要約や文章の推敲であれば、固有名詞が無くても精度はほとんど落ちません

資料をまるごと貼りたくなったときは、必要な段落だけを抜き出してください。全文を渡さなくても、目的の作業はたいてい進みます。

2. 学習に使わせない設定へ変更する

主要なAIツールには、会話をモデルの改善に使うかどうかを切り替える設定があります。多くは設定画面のデータ管理に関する項目にまとまっています。

サービス探す場所の目安補足
ChatGPT設定のデータ管理に関する項目会話をモデルの改善に使うかどうかを切り替える
Geminiアクティビティの保存に関する項目保存期間の指定やオフの選択ができる
Claudeプライバシーに関する項目プランごとに扱いが異なる

設定の名称や置き場所はアップデートで変わります。表は探す手がかりとして使い、実際の操作は各サービスのヘルプページで最新の名称を確認してから進めてください。

切り替えたあとは、既に残っている会話履歴の扱いも確認しておくと安心です。過去のやり取りを削除する項目が別に用意されている場合があります。

3. 業務で使うなら法人向けプランを選ぶ

法人向けプランは、入力内容を学習に使わない扱いが標準になっています。管理者がメンバーの利用状況を把握でき、退職時にアカウントを止められる点も個人契約との違いです。

個人アカウントを持ち寄る運用には、見えにくい問題があります。担当者が辞めたあと、その人の会話履歴に社内情報が残ったままになる点です。会社側からは中身を確認することも削除することもできません。

部署単位で使い始めているなら、早めに切り替えたほうが管理はラクになります。費用は増えますが、退職や異動のたびに個別対応する手間は減ります。

4. URLの安全性を開く前に確認する

怪しいリンクは、クリックする前に安全かどうかを判定できます。無料で使えるものとしてはNordVPNのリンクチェッカーがあります。URLを貼り付けて確認を押すだけで、偽サイトやマルウェアの配布、フィッシングの疑いがないかを調べてくれます。

NordVPNのリンクチェッカーでURLを入力する画面
出典:NordVPN公式サイト(2026年8月時点)

使い方は3ステップです。ログイン登録もインストールも不要で、ブラウザから開いてすぐ使えます。

リンクチェッカーの使い方3ステップの図

気になるリンクをコピーして入力欄へ貼り付け、確認ボタンを押します。数秒でスキャンが終わり、結果が表示されます。危険の兆候が出たリンクは、開かずにそのまま閉じてください。

実際に当サイトのURLを入れて試したところ、数秒で判定が返ってきました。問題がない場合は下の画面のように表示されます。

リンクチェッカーでURLを判定した結果の画面
出典:NordVPN公式サイト(2026年8月時点)

公式サイトの説明によると、判定には独自の機械学習モデルと危険なサイトのリアルタイムリストが使われています。フィッシングの試みの95%程度をカバーするとしています。

知らない差出人から届いたAIツールの案内や、SNSで回ってきた短縮URLを開く前のひと手間として使えます。開いてしまってから気づくより、5秒で確かめるほうが被害はずっと小さく済みます

ただし判定だけに頼らないでください。作られたばかりの偽サイトは、どの判定ツールでも検出が追いつかないことがあります。ドメインの綴りが本物と同じかどうかも、あわせて自分の目で確認してください。

無料で使えるので、気になっているURLで一度試してみてください。

5. 2段階認証をかける

ChatGPTやGeminiのアカウントには2段階認証を設定できます。パスワードが漏れても、認証アプリのコードが無ければログインされません。

認証コードをSMSで受け取る方式より、認証アプリを使う方式のほうが安全です。電話番号を乗っ取る手口を避けられます。

AIツールのログイン方法をGoogleアカウント連携にしている場合は、Google側の2段階認証も合わせて確認しておいてください。連携元が破られると、つないでいるサービスがまとめて開いてしまいます。

設定のときに表示されるバックアップコードは、印刷するかパスワード管理アプリへ保存しておいてください。スマホを機種変更したあとにログインできなくなる事故を防げます。

6. 外出先の通信を暗号化する

公共Wi-Fiを使う機会があるなら、VPNで通信を暗号化する方法が手堅い対策になります。VPNは端末とVPNサーバーの間に暗号化された通路を作り、途中の経路にいる第三者から中身を読めなくする仕組みです。

アプリを入れて接続ボタンを押すだけなので、専門知識は要りません。設定の手間に対して守れる範囲が広い対策です。

仕組みと選び方はこのあとの章でくわしく解説します。

7. 社内の利用ルールを決める

個人の心がけだけに任せると、担当者が変わったタイミングで運用が崩れます。使ってよいツール、入力してはいけない情報、承認が要るケース。この3点を文書にしておくだけで判断はぶれなくなります。

書き方の例を挙げます。そのまま使える粒度にしておくのがコツです。

  • 使ってよいツールは会社が契約した法人向けプランのみとする
  • 顧客名と金額は伏せ字にしてから貼る
  • 社外秘の資料は要約してから使う。全文は貼らない
  • 新しいツールを業務で使うときは事前に申請する
  • 公共Wi-Fiで作業するときはVPNをつなぐ

禁止事項を並べるより、代わりにどう使えばよいかを書いたほうが守られます。ルールは一度作って終わりにせず、半年に一度は見直してください。AIツールの設定項目もプランの内容も変わっていきます。

AIツールとVPNの相性が良い理由

AIツールとVPNの相性が良い理由 通信を暗号化する仕組み

7つの対策のうち、通信まわりを一手に引き受けるのがVPNです。何ができて何ができないのかを整理します。

VPNの仕組みをかんたんに

VPNは Virtual Private Network の略で、日本語では仮想専用線と呼ばれます。名前は難しく聞こえますが、やっていることは単純です。自分の端末とVPNサーバーの間に暗号化された通路を作り、その中に通信をまとめて通すだけです

VPNのありとなしで通信の見え方が変わることを示した図

VPNをつないでいない状態では、通信は経路上の機器を素通りしていきます。暗号化されていない公共Wi-Fiでは、同じネットワークにいる第三者から中身が見える恐れがあります。

VPNをつなぐと、その区間が暗号化されます。途中でデータを取り出しても中身は読めません。接続元のIPアドレスもVPNサーバーのものに置き換わるため、どこから何にアクセスしているかを追われにくくなります。

通信そのものを暗号化できる

AIツールへ送る文章は、打ち合わせの議事録や提案書の下書きに近い中身になりがちです。VPNをつないでおけば通信は暗号化された状態で送られます。同じWi-Fiにいる第三者に中身を読まれる心配が減ります。

最近のサイトはHTTPSで通信を暗号化しているため、VPNは不要だと考える方もいます。ただしHTTPSで隠れるのは中身だけで、どのサイトへつないだかは経路上から見えます。アクセス先の一覧が第三者にわかる状態は、それだけで業務の中身を推測させます

出張や海外滞在でも普段の接続環境を保てる

海外のホテルやコワーキングスペースでは、ネットワーク側の制限で特定のサービスにつながらないことがあります。日本のサーバーを経由すれば、普段と同じ感覚で作業を続けられます。

出張のたびに接続環境を確かめる手間が減る点も実務では助かります。空港のラウンジやカフェを渡り歩く移動日ほど、つなぐだけで守れる仕組みは有効です。

なお各サービスの利用規約で接続地域に条件が付いている場合があります。仕事で使うツールについては、規約を確認したうえで使ってください。

VPNでは防げないこともある

ここは誤解されやすい点です。VPNが守るのは通信の経路であって、AIサービスへ渡した内容そのものではありません。機密情報を入力すれば、その情報はサービス側に届きます。

VPNで守れることと守れないことを比べた図

入力内容の管理は前半の1〜3、通信の守りはVPN。役割を分けて考えてください。どちらか片方では穴が残ります。

自分から偽サイトへログイン情報を入力してしまえば、VPNをつないでいても防げません。URLの確認と2段階認証を組み合わせて、はじめて全体の守りになります。

VPNを選ぶときに見たい4つのポイント

VPNを選ぶときに見たい4つのポイント

VPNは数多くありますが、業務で使うなら見るところは絞れます。

見るポイント確認したい内容
ログを残さない方針か接続履歴や閲覧履歴を保存しない方針を掲げているか。第三者機関の監査を受けているとより安心
通信速度VPNを通すと速度は落ちる。動画会議やファイル共有に耐えるか
同時接続台数パソコンとスマホ、タブレットをまとめて守れるか
危険サイトのブロック機能暗号化だけでなく、マルウェアや偽サイトを止める機能があるか

無料VPNを業務で使わないほうがいい理由

無料VPNには、通信の記録を広告目的で売る事業者が混ざっています。守るために入れたものが漏らす側になっては本末転倒です。

サーバーの維持には費用がかかります。利用者から料金を取らずに運営できているなら、どこかで別の収入を得ているはずだと考えてください。業務で使うVPNは有料のサービスから選ぶのが基本です

NordVPNの特徴

NordVPNの特徴 世界中のサーバーへ安全に接続する

先ほどのリンクチェッカーを公開しているNordVPNは、VPNサービスの中でも利用者が多いサービスです。ここでは前の章の4つのポイントに沿って中身を見ていきます。

NordVPNの公式サイトのトップページ
出典:NordVPN公式サイト(2026年8月時点)

ノーログ方針が第三者監査を受けている

NordVPNは、利用者の閲覧履歴や接続内容を記録しないノーログ方針を掲げています。公式サイトによると、この方針はPricewaterhouseCoopersとDeloitteによる独立監査を計6回受けています(2018年・2020年・2022年・2023年・2024年・2025年)。

NordVPNのノーログ方針と第三者監査について説明したページ
出典:NordVPN公式サイト(2026年8月時点)

運営拠点はパナマで、VPN事業者に通信記録の保存を義務づける法律がない地域です。掲げるだけでなく、守れる立地に置いている点が確認できます。

ノーログを名乗るサービスは多くありますが、外部の監査を定期的に受けている事業者は限られます。方針を確かめたいときは、監査の実施年と監査法人の名前が公開されているかを見てください。

224以上のロケーションに8,900台以上のサーバー

2026年8月時点の公式サイト表記では、224以上のロケーションに8,900台以上のサーバーを設置しています。近くのサーバーを選べるほど速度は落ちにくくなります。

同時接続は1契約で最大10台です。パソコンとスマホ、タブレットをまとめて守れます。家族や個人事業主の使い方にも合う台数です。

用途に応じた専用サーバーも用意されています。通信を2回暗号化するもの、制限の強いネットワークを通り抜けるもの、自分専用のIPアドレスを持てるものなどです。

危険なサイトやファイルをブロックする機能

上位プランには、次世代のウイルス対策と呼ばれる機能が付いています。アクセスしたサイトやダウンロードしたファイルを自動で調べ、危険と判断したものを止める仕組みです。

先ほど紹介したリンクチェッカーを手動で使う代わりに、常時自動で判定させるイメージになります。AIツールを探して新しいサイトを開く機会が多い人ほど、恩恵は大きくなります。

料金プラン

2026年8月時点の公式サイトに掲載されている2年プランの料金は下記のとおりです。

プラン月あたりの料金主な内容
ベーシック540円VPN、詐欺・フィッシング対策、10台まで同時接続
コンプリート690円ベーシックの内容+次世代のウイルス対策、パスワード管理、1TBのクラウドストレージ
エリート990円コンプリートの内容+固定IP
NordVPNの料金プランの一覧画面
出典:NordVPN公式サイト(2026年8月時点)

いずれのプランにも30日間の返金保証が付いています。料金と提供内容は変わることがあるので、申し込む前に公式サイトで最新の条件を確認してください。

危険サイトのブロック機能まで欲しい場合はコンプリート以上を選ぶ形になります。VPNの機能だけで足りるならベーシックで十分です。

場面別に見るAIツールの使い方

場面別に見るAIツールの使い方

対策を並べても、実際の場面に落ちないと続きません。よくある3つの場面で、どこに気をつけるかを整理します。

社内のパソコンで資料をまとめるとき

ここで気にするのは入力する中身です。社内ネットワークからつないでいるなら通信の心配は小さくなります。

議事録を要約させるなら、参加者の氏名と取引先名を伏せ字にしてから貼ります。A社・B様に置き換えるだけで、要約の質はほとんど変わりません。出てきた文章に固有名詞を戻せば完成です。

出先のカフェやホテルで作業するとき

気にするのは通信の経路です。まずVPNをつないでから作業を始めてください。アプリを開いて接続ボタンを押すだけで済みます。

店名によく似た名前のWi-Fiが複数見えるときは、店のスタッフに正しい名前を確かめてください。パスワードなしでつながるものは避けるほうが安全です。

新しいAIツールを試すとき

気にするのは提供元です。SNSや広告で見つけたURLは、開く前にリンクチェッカーへ通してください。

登録するときは、業務で使っているメールアドレスとパスワードの組み合わせを流用しないでください。まだ素性のわからないサービスに、本命のアカウント情報を預ける形になります。

試すのは公開情報だけにして、本格的に使うと決めてから業務のデータを入れる。この順番を守れば、外れを引いても被害は残りません。

AIツールのセキュリティ対策に関するよくある質問

無料のAIツールは業務で使わないほうがいいですか?

使い方を決めれば問題ありません。公開情報の要約や文章の推敲であれば、無料版でも支障はありません。顧客情報や未公開の数字を扱う作業だけ、法人向けプランや社内環境に寄せる形が現実的です。

スマホのテザリングなら公共Wi-Fiより安全ですか?

公共Wi-Fiよりは安全です。通信事業者の回線を直接使うため、同じネットワークに知らない誰かがいる状況を避けられます。ただし通信量を消費するので、長時間の作業ではVPNを入れて公共Wi-Fiを使うほうが現実的な場面もあります。

VPNをつなぐとAIツールの動作は遅くなりますか?

多少は落ちます。通信がVPNサーバーを経由するぶん、速度は下がります。近い場所のサーバーを選べば体感の差は小さく収まるので、まずは返金保証の期間内に自分の環境で試してみてください。

リンクチェッカーで安全と出れば必ず安全ですか?

絶対ではありません。作られたばかりの偽サイトは、どの判定ツールでも検出が追いつかないことがあります。判定だけに頼らず、送信元に心当たりがあるかも見てください。ドメインの綴りが本物と同じかどうかの確認も有効です。

社内でAIツールを禁止したほうが安全ですか?

禁止だけでは安全になりません。使えないと分かると、個人のアカウントで隠れて使う人が出ます。会社が把握できない使い方が増えるぶん、かえって危険な状態になります。使ってよい範囲を決めて表に出すほうが、結果として守りは固くなります。

一度入力してしまった情報は取り消せますか?

会話の削除はできますが、完全に取り消せるとは限りません。多くのサービスには会話履歴を消す機能があります。ただし削除の反映には時間がかかる場合があり、既に学習に使われた分まで戻せるわけではありません。入力する前に判断するほうが確実です。

VPNは常時つないだままでいいですか?

つないだままで構いません。自宅や社内の回線でも、つないでおいて困ることはほとんどありません。社内システムがIPアドレスで接続を制限している場合だけ、業務中はオフにするなどの調整が要ります。

個人事業主でもここまでやる必要がありますか?

むしろ必要です。会社なら情報システム部門が用意してくれる守りを、自分で用意する立場になります。預かった顧客の情報を漏らせば、取引そのものを失います。設定は最初の1回で済むので、早めに済ませてください。

AIツールを使う前のチェックリスト

最後に、日々の作業で使える確認項目をまとめます。新しいツールを試すときや、外出先で作業を始めるときに一度目を通してみてください。

確認するタイミングチェック項目
入力する前顧客名や未公開の数字が文章に残っていないか
初回の設定時会話を学習に使う設定がオフになっているか
初回の設定時2段階認証をかけたか。バックアップコードを保存したか
新しいツールを試すとき提供元は本物か。ドメインの綴りに違いがないか
外出先で使うときつないでいるWi-Fiは信頼できるか。VPNは動いているか
担当が増えたとき利用ルールを共有できているか
半年に一度設定とルールを見直したか

全部を毎回やる必要はありません。最初の設定で済むものと、使うたびに見るものを分けておけば負担は小さく収まります

まとめ

AIツールの情報漏えいは、入力する内容と通信の経路という2か所から起きます。入力面は伏せ字と設定の見直し、経路面はVPNと2段階認証で塞ぐのが基本の形です。

どちらか片方だけでは穴が残ります。中身に気をつけていても公共Wi-Fiで丸見えになっていれば意味がありません。VPNをつないでいても、機密情報を自分から入力すれば同じことです。

まずは今日、使っているAIツールの設定画面を開いて学習の扱いを確認するところから始めてみてください。怪しいURLを開く前にリンクチェッカーへ通す習慣も、あわせて身につけておくと安心です

URLの判定はブラウザからすぐ使えます。ブックマークしておくと、怪しいリンクを見かけたときにその場で確かめられます。

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