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ソニーとワーナーがAnthropicを提訴、創業者個人も訴えられた

読了 約4分
ソニーとワーナーがAnthropicを提訴、創業者個人も訴えられた
この記事の要点

Sony Music PublishingとWarner Chappellなどの音楽出版社がAnthropicを米連邦地裁に提訴した。AIモデル「Claude」の学習に著作権で保護された楽曲や書籍を違法に取得して使用したと主張しており、損害賠償は数十億ドル規模に及ぶ可能性がある。

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500万取得したとされる書籍
15万ドル1作品あたりの請求上限
15億ドル先行訴訟の和解額

この記事の要点

  • Sony Music PublishingとWarner Chappellなどが米連邦地裁にAnthropicを提訴
  • 共同創業者のDario AmodeiとBenjamin Mannも個人として被告に名を連ねた
  • 争点は学習に使ったこと自体ではなく、そのデータをどう手に入れたか

音楽出版大手がAnthropicと創業者個人を訴える

Sony Music PublishingとWarner Chappellを含む音楽出版社のグループが米カリフォルニア北部地区連邦地裁にAnthropicを提訴した。共同創業者のDario AmodeiとBenjamin Mannも個人として被告に名を連ねている。

原告側はこの件を「歴史上最大級かつ最も露骨な知的財産の窃盗」と表現している。訴状によると、共同創業者のMannはBitTorrentで500万冊以上の海賊版書籍をダウンロードしたとされる。従業員もPirate Library Mirrorから少なくとも200万冊を取得したという。さらにMusixMatchやLyricFindから歌詞のスクレイピングも行ったと主張している。

Anthropic の公式サイト
Anthropic の公式サイト / 出典:anthropic.com / 制作:AInformation

損害賠償は数十億ドル規模になる可能性

原告側は1作品あたり最大15万ドル、著作権情報の削除1件あたり最大2万5000ドルの損害賠償を請求している。対象作品は「数万」規模とされ、裁判所が最大額を認めた場合は合計で数十億ドルに達する可能性がある。

Anthropicへの著作権訴訟はこれが初めてではない。ほかにもUniversal Music GroupやConcordなどから別の訴訟を起こされている。先行するBartz対Anthropic訴訟では15億ドルで和解が成立した。

Anthropicは「出版社の主張には同意できず法廷で断固として争う」との声明を出している。

訴状が主張している学習データの集め方

訴状の主張
共同創業者 Mann氏 BitTorrentで500万冊以上の海賊版書籍をダウンロードした
従業員 Pirate Library Mirrorから少なくとも200万冊を取得した
歌詞 MusixMatchやLyricFindからスクレイピングを行った

訴状の主張を整理した。裁判で確定した事実ではない / 出典:訴状 / 制作:AInformation

前例が引いた線はどこにあるか

今回の訴訟を読むうえで欠かせないのが、先行するBartz対Anthropic訴訟だ。作家3人がAnthropicを訴えた件で、カリフォルニア北部地区連邦地裁のアルサップ判事が2025年6月に判断を示している。

判決文の線引きははっきりしている。著作物をAIの学習に使うこと自体はきわめて変容的だとしてフェアユースと認められた。正規に買った紙の本をスキャンして電子化した分も、より便利な形に置き換えただけだとしてフェアユースとされた。

認められなかったのは海賊版で手に入れた分だ。裁判所はこの点について略式判決を退け、審理に回した。最終的に和解が成立し、和解額は15億ドル、対象は482,460作品とされた。1作品あたりにならすと約3,100ドルになる。

今回の音楽出版社の請求は1作品あたり最大15万ドルだ。Bartz訴訟の和解額とは桁が2つ違う。数字がそのまま通ることは考えにくいが、争点が同じ入手方法に置かれている点は共通している。AI各社が学習データをどこから手に入れたかを問われる流れは、この線引きの上で続いている。

学習データの取得方法が争点に

今回の訴訟で目立つのは「学習にデータを使ったこと」自体よりも「そのデータをどう手に入れたか」が争点になっている点だ。Bartz訴訟でも裁判所は著作物をAI学習に使うこと自体は合法と判断したが、海賊版での取得は違法とした。

AIサービスを業務に使っている日本の企業にも関わりがある話だ。訴訟の行方しだいでは、使っているサービスの料金やデータの扱いが変わる可能性がある。動きは見ておきたい。

よくある質問

何が争点になっているのか
データの入手方法だ。先行するBartz対Anthropic訴訟では、著作物をAI学習に使うこと自体は合法と判断された一方で、海賊版での取得は違法とされている。
損害賠償はどのくらいの規模か
原告は1作品あたり最大15万ドル、著作権情報の削除1件あたり最大2万5000ドルを請求している。対象作品は数万規模とされ、最大額が認められれば合計は数十億ドルに達する。
Anthropicはどう反応しているか
出版社の主張には同意できず法廷で断固として争うとの声明を出している。
Claudeを業務で使っているが影響はあるか
いまのところサービスは通常どおり動いている。ただし訴訟の行方しだいでは料金や学習データの扱いに変化が出る可能性がある。

写真:Michael Rivera / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

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