AI求人2,470件を1件ずつツール名で数えた。AIコーディングツールではClaude Codeが395件で1位になりCursorの340件を抜いた。一方で「プロンプトエンジニア」は2,470件中たった1件。月260回検索される職種なのに求人がほぼない。CursorのOpenAIモデルが11月12日で止まる中、いま学ぶべきツールを数字で整理した。
AI求人2,470件を1件ずつツール名で数えた。AIコーディングツールではClaude Codeが395件で1位になりCursorの340件を抜いた。一方で「プロンプトエンジニア」は2,470件中たった1件。月260回検索される職種なのに求人がほぼない。CursorのOpenAIモデルが11月12日で止まる中、いま学ぶべきツールを数字で整理した。
AI求人2,470件をツール名で1件ずつ数えた
AInformationでは2026年9月19日時点でAI関連の求人2,470件をデータベースに集めている(AInformation調べ)。掲載元はHRMOS採用が1,470件で最も多い。HERP Careersが681件、Talentioが273件と続く。ジョブカン採用管理は46件だ。求人を出している企業の数は736社ある。
この2,470件を1件ずつ読み、求人票の中に書かれているAIツールの名前を抜き出した。ツール名が少なくとも1つ書かれていた求人は1,190件で全体の48%だった。残りの1,280件にはツール名の記載がなかった。登場したツールは全部で90種類ある。AInformationが独自に収集・分類した496本のAIツールのデータベースと突き合わせて1件ずつ判定した。
ツール名で多い順に並べるとClaude(Claude Codeを含む広義の言及)が667件で最も多い。次がChatGPTの398件だ。3位にClaude Codeの395件が入った。Geminiの348件、Cursorの340件と続く。Notionが320件、GitHub Copilotが236件、Google Workspaceが168件と業務ツールも上位に入る。AIコーディングに特化したツールに限るとClaude Codeが395件で1位になりCursorの340件を55件上回る。
コーディングツール1位はClaude Codeの395件だった
AIコーディングツール別の求人件数を棒グラフにまとめた。
Claude Codeの395件は2位のCursorを55件上回った。3位がGitHub Copilotの236件で、Claude Codeの約6割の水準だ。4位のDifyは72件。ノーコードでAIアプリを作れるオープンソースツールとして開発チーム以外の部門でも名前が出る。5位のClineは23件でVS Code上でAIを呼び出すオープンソースの拡張機能だが求人への浸透はまだこれからだ。
上位2つの合計に注目する。Claude CodeとCursorだけで735件あり、AIコーディングツールが登場する求人のうち大きな割合を占めている。求人票が名指しするのはこの2つが中心だ。GitHub Copilotは企業の標準ツールとして導入されることが多く求人票に明記せずに使っているケースもあるため実態はもう少し多い可能性がある。それでもClaude CodeとCursorが求人票に書かれる頻度は突出している。
Claude Codeが1位になった背景にはAnthropic社のモデル性能がある。Claude Opus 4.6のSWE-bench Verifiedスコアは80.65%で、25回の試行平均でこの数値を出した(Anthropic公式発表)。プロンプトを調整すると81.42%に達する。コーディング能力のベンチマークでトップクラスのモデルがClaude Codeの中核にある。求人が増えるのは当然の流れだ。
「claude code プロジェクト」の検索は1年で540%増えた
Googleキーワードプランナーの実測値で「claude code プロジェクト」の月間検索数を見た(AInformation調べ)。1年前は月20回だった検索が直近3か月の平均では320回に増えた。前年比540%の伸びだ。
月ごとの推移はこうだ。2025年9月が40、10月が20、11月と12月が20と40。2026年に入って1月50、2月110、3月260と加速した。4月も260、5月210を経て6月から8月は320で安定している。右肩上がりが続いたまま高い水準で横ばいに入った。
Claude Codeの仕事を探す検索も立ち上がっている。「claude code 仕事」は2025年9月にはゼロだったが2026年3月に月110回を記録し、直近は月50前後で推移している。「claude code 案件」もゼロから始まり直近3か月の平均は47回だ。英語の「claude code projects」も月間110回あり前年比80%増になっている。「claude code プロジェクト」と「claude code projects」を合わせると月430回を超える検索がある。Claude Codeのプロジェクト機能に関心が集まっている。
対照的に下がっているのが「プロンプトエンジニア 求人」だ。2025年9月に月320回あった検索が2026年8月には110回まで落ちた。前年比マイナス66%。直近3か月の平均は140回で、3か月前の243回から42%減っている。「コードを書くAIツールを使う仕事」への関心が伸び、「プロンプトを書く専門職」への関心は縮んでいる。

プロンプトエンジニアの求人は2,470件中1件しかなかった
検索の動きは求人の実態と合っている。AInformationの求人データベース2,470件を職種で分類した結果を見てみる。
AIエンジニアが819件で最多だ。その他のAI職種が558件、AIコンサルタントとAI営業・事業開発がともに305件。データサイエンティストが160件、AIプロダクトマネージャーが132件と続く。機械学習エンジニア124件とAIリサーチャー62件もある。アノテーター・データ整備は4件だ。
一番下がプロンプトエンジニアの1件だ。2,470件中1件。全体の0.04%しかない。「プロンプトエンジニア 求人」は月に260回検索されている。検索260回に対して求人が1件という状態だ。260人に1人分の椅子しかないとも言える。
なぜこうなったか。プロンプトを書くスキルが不要になったわけではない。求人票を読むとAIエンジニアやAIコンサルタントの業務内容にプロンプト設計が含まれている。「Claude CodeまたはCodexのCLIを100時間以上利用」「Claude CodeのSkill作成経験」を必須にしている求人も出てきている。つまりプロンプトエンジニアという独立した職種が消えて他の職種の中に吸収された。専門職としてのプロンプトエンジニアを探しても求人は見つからない。AIエンジニアの一部として吸い込まれたのだ。
AInformationが調べた生成AIパスポートの記事でもAI資格の求人への反映度を検証したが、資格名が求人票に出る頻度と検索数はかみ合わないことが多い。プロンプトエンジニアはその最たる例だ。
CursorはOpenAIモデルが11月12日で止まる
コーディングツール2位のCursorに大きな変化が迫っている。2026年8月14日にCursorの開発元がSpaceXに買収された(Cursor公式ブログ)。「世界最大のGPU群にアクセスできるようになり、より強力で経済的なモデルを構築できる」と説明されている。同日にGrok 4.6がCursorに搭載された。
しかしOpenAIはSpaceXによるCursor買収を受けてモデル提供を2026年11月12日で終了すると発表した(OpenAI公式ブログ)。契約の所有権変更条項を行使した形だ。公式ブログには「AIの能力が進化する中、次のモデルAstraが我々の規約に沿って使われることを保証する新たな責任がある」と書かれている。

11月12日まであと54日だ。CursorでGPT-4系やGPT-5.6系のOpenAIモデルを使っている開発者は代替を考える必要がある。Cursor自体が使えなくなるわけではない。CursorにはGrok 4.6とClaudeモデルが残る。AnthropicのTom BrownはSpaceX傘下のCursorでClaudeモデルの提供を続けると表明している(Anthropic公式ブログ)。
ただしOpenAIモデルをメインで使っていた人は操作感が変わる可能性がある。Claude CodeはCursorの外で単体で動く独立したツールだ。ターミナルから起動してコードの生成・編集・実行・テストまで自律的にこなす。CursorからClaude Codeに乗り換えても併用しても、Claude Codeのスキルを持っておく価値は大きい。11月12日が近づくほどこの判断を迫られる人は増える。
コーディングツール4つの料金とスコアを比較した
主要なAIコーディングツール4つの料金・性能・求人件数を表にまとめた。
AIコーディングツール4つの比較
| ツール | 月額料金 | 主なモデル | SWE-bench Verified | 求人件数 |
|---|---|---|---|---|
| Claude Code | 月20ドル〜(Pro) | Claude Opus 4.6 | 80.65% | 395件 |
| Cursor | 月20ドル(Pro) | Grok 4.6 / Claude(11月12日以降はOpenAI系なし) | 非公表(推定65%) | 340件 |
| GitHub Copilot | 月10ドル〜(Individual) | GPT-4系 / Claude | 非公表 | 236件 |
| Cline | 無料(API料金別) | 選択式(Claude API等) | 非公表 | 23件 |
Claude Codeは月20ドル(約3,094円)のClaude Proプランに含まれる(claude.com/pricing)。チャットと同じ利用枠を消費する仕組みだ。Max 5xプラン(月100ドル)やMax 20xプラン(月200ドル)にすると利用枠が増える。Claude Opus 4.6のSWE-bench Verifiedスコアは80.65%で現時点のコーディングベンチマークのトップクラスだ。
CursorはPro版が月20ドルだ。11月12日以降はGrok 4.6とClaudeが中心になる。CursorのSWE-bench Verified公式スコアはCursor社から公表されていない。比較サイトの推定では約65%とされているが一次ソースがないため参考値だ。GitHub CopilotはIndividualが月10ドル、Businessが月19ドルで最も安い。ただしClaude Codeのようにターミナルから自律的にコードを書いて実行する使い方とは性質が異なり主にコード補完とチャットが中心だ。ClineはVS Codeの拡張機能でツール自体は無料だがAPI利用料が別途かかる。Claude APIを使う場合の入力は100万トークンあたり15ドル(Opus 4.6)、出力は75ドルだ。
4つのツールの中でClaude Codeは「固定月額・高いベンチマークスコア・求人件数1位」の3つが揃っている。AInformationの別の記事で紹介したように高いAIと安いAIの分業でコストを39%下げる使い方もある。月20ドルから始められる点は個人の学習コストとしても手が出しやすい。
AIに求人件数を聞いても正確な数字は出ない
AInformationでは実際にChatGPTとClaudeに求人件数を聞いて回答の正確さを確かめた(AInformation調べ・2026年9月19日実施)。

ChatGPTに「日本のAI求人でClaude Codeのスキルを求めている件数は何件くらいですか」と質問した。回答までに54.9秒かかった。返ってきた推定は「AIエンジニアに絞れば約121件、Claude Code関連の正社員等全職種で986件、フリーランス案件が約107〜113件」だった。AInformationのデータベースでは395件だ。ChatGPTの「986件」は転職サイトの検索ヒット数に基づいており、Claude Codeを実際に使う求人だけを数えた数字ではない。求人サイトのキーワード検索はClaude Codeが必須でない求人や関連キーワードで引っかかる求人まで含むため実数とは大きくズレる。
Claudeに「2026年9月時点でプロンプトエンジニアの求人は日本に何件くらいありますか」と聞いた。回答までに33.8秒。返ってきた推定は「純粋なプロンプトエンジニア専任職は数十〜100件程度、生成AI・LLM活用を含めた広義では数百〜1,000件規模」だった。AInformationのデータベースでは1件だ。100倍の差がある。Claudeも求人ボックスやハイクラス人材紹介の検索件数を引用しており、求人票の中身を読んで職種を判定したわけではない。
どちらのAIも求人サイトの表面的な数字をもとに推定している。AIに聞いて返ってくる件数と、求人票を1件ずつ読んで分類した件数は別物だ。正確な市場規模を知りたければ自分で求人票を確認するか、AInformationのように全件を読んで分類したデータベースを参照する必要がある。
Claude Code案件の年収中央値は600万円で62%がリモート対応だ
AI求人2,470件の全体像を数字で確認する。年収が記載されている求人は1,783件あり年収の中央値は600万円だ(AInformation調べ)。最低は66万円から最高は1億2,000万円まで幅がある。リモートワーク(フルリモートまたは一部リモート)に対応している求人は1,548件で全体の62%を占める。フルリモートに限ると254件で10%だ。
勤務地は東京が1,940件で78%を占める。大阪133件、愛知90件、神奈川65件、福岡60件、京都56件と続く。AI求人は東京に集中しているがリモート対応が62%あるため地方在住でも応募できるClaude Code案件は多い。未経験・初心者歓迎の求人は74件で全体の3%にとどまる。AI求人はほぼ経験者採用だ。ただしClaude Codeのようなツールの使用経験を歓迎条件に挙げている求人は増えている。Forkwell Jobsに絞ってもClaude Codeを使う求人が130件以上ある。

雇用形態は正社員が2,162件で87%。インターンが62件、契約社員17件、業務委託16件だ。AI資格で最も求人票に名前が出るのはプロジェクトマネージャ試験の252件。AI系の資格ではG検定が55件、E資格が44件だった。AI資格が求人で求められる件数は限られている。AInformationの生成AIパスポートの記事でも指摘したとおり資格名が求人票に直接書かれるケースはまだ少ない。それよりもClaude CodeやCursorといったツールの実務経験が評価されている。
Claude Codeはprojectsの設定から始める
Claude Codeを学ぶには何から手を付ければいいか。AInformationの求人データと検索トレンドから見える答えは「Claude Code projectsの設定から始める」だ。
「claude code プロジェクト」と「claude code projects」の検索が合わせて月430回を超えている。これはClaude Codeのprojects機能に関心が集まっていることを示す。projects機能はチームで共通のルール・設定・プロンプトを管理する仕組みで、CLAUDE.mdやAGENTS.mdのファイルを通じてAIの動き方を制御する。求人票でもClaude Codeのprojects設定やSkillの作成経験を歓迎条件に挙げるケースが出始めている。
料金は月20ドル(約3,094円)のClaude Proプランで始められる(claude.com/pricing)。Max 5x(月100ドル)やMax 20x(月200ドル)にすると利用枠が増えるが、まず月20ドルで試すのが合理的だ。AInformationの別の記事で紹介したようにClaude Codeは月20ドルのProプランで使えるがチャットと同じ枠を消費するためヘビーに使うならMaxプランが要る。

プロンプトエンジニアの求人が1件しかない現実を見ると、プロンプトの書き方だけを学んでも転職市場での選択肢は広がらない。Claude Codeを使えるAIエンジニアなら求人は395件ある。検索トレンドも求人数もClaude Codeに向かっている。11月12日のCursorのOpenAIモデル終了が近づく中でClaude Codeに触れておく開発者はさらに増えるだろう。AI求人の62%がリモート対応で年収中央値は600万円。ツール代は月20ドルから。動き出すハードルは低い。
この記事ではAInformationが独自に収集・分類したAI求人データベース2,470件(2026年9月19日時点)を一次データとして使っている。求人の掲載元はHRMOS採用・HERP Careers・Talentio・ジョブカン採用管理の4サービス。ツール名は求人票の本文を1件ずつ読んでAInformationの496本のAIツールデータベースと突き合わせて判定した。検索数はGoogleキーワードプランナーの実測値(2025年9月〜2026年8月の12か月)。CursorのSWE-bench Verifiedスコアは公式発表がなく比較サイトの推定値(約65%)を参考として記載した。AIの回答検証は2026年9月19日に実際にChatGPTとClaudeに質問して得た結果。
- Claude Codeとは何か
- Anthropicが提供するAIコーディングツール。ターミナルから起動してコードの生成・編集・実行・テストまで自律的にこなす。月20ドルのClaude Proプランに含まれる。中核モデルのClaude Opus 4.6はSWE-bench Verified 80.65%のスコアを出している。
- Claude Codeの求人は何件あるか
- AInformationのAI求人データベース2,470件を集計した結果、Claude Codeのスキルが求人票に書かれている求人は395件あった(2026年9月19日時点)。AIコーディングツールの中では1位で、2位のCursor(340件)を55件上回る。
- プロンプトエンジニアの求人は本当に1件だけか
- AInformationのデータベース2,470件を職種で分類した結果、「プロンプトエンジニア」の求人は1件だけだった。プロンプト設計のスキル自体が不要になったわけではなくAIエンジニアやAIコンサルタントの業務内容に吸収されている。
- CursorのOpenAIモデルはいつ止まるか
- 2026年11月12日にOpenAIがCursorへのモデル提供を終了する。SpaceXによるCursor買収を受けた対応。CursorにはGrok 4.6とClaudeモデルが残るためCursor自体は使い続けられる。
