7Bで32Bモデルを超えた 「Qwen-Image-2.1」の中身
AlibabaのAI開発チームQwenが9月20日に画像生成AI「Qwen-Image-2.1」をオープンウェイトで公開しました。Hugging FaceとModelScopeからダウンロードでき、ブラウザで試せるデモも用意されています。
画像の生成と編集を1つのモデルでこなします。画像生成の中核部分のパラメータ数は7B(70億)です。指示文を解釈する部分を含めた総パラメータ数は16.22B(162.2億)でファイルサイズは合計約33GBになります。正方形で最大2,048×2,048ピクセル、横長では最大2,752×1,536ピクセルまで生成できます。
透過画像と参照画像10枚に対応した
今回の目玉は透過画像への対応です。ステッカーやロゴのような背景なしの素材を1回で生成できます。背景を透明に保ったまま人物の表情を変えたり透過レイヤー内の文字を書き換えたりする編集もできます。写真から被写体だけを透過画像として切り抜く処理にも対応しています。参照画像は最大10枚まで入力できるため、複数の人物写真から1枚の集合写真を合成するような使い方もできます。
Qwenの自社ベンチマーク「Qwen-Image-Bench」の総合スコアは60.28でした。首位のGPT Image 2.5(67.01)には届きませんが、32BのFLUX 2 Max(55.33)を7Bで上回っています。プレフィックスKVキャッシュの再利用により参照画像が多い場面でも生成速度を維持しメモリ消費を抑えるとのことです。
「研究・評価」以外は使えない 商用利用にはQwenへの申請が要る
ライセンスは「Qwen Research License」で、無償で使えるのは研究と評価の目的に限られます。商用利用にはQwenへの申請と別途の商用ライセンス契約が必要です。
制限の対象はモデルを使う行為そのものです。たとえば社内のプレゼン資料に入れるイラストをこのモデルで作ることも商用利用にあたります。UIは英語と中国語のみなので、日本語話者は制限事項を読み飛ばすリスクが高くなります。

仕事で使える画像AIは77本 日本円で払えるのは22本だけだ
AInformationが調べた496本のAIツールのうち画像生成AIは77本あります。月額料金の中央値は1,856円です。ただし日本円で支払えるのは22本にとどまります。商用利用の可否はツールごとに異なり利用規約を1本ずつ確認する必要があります。Qwen-Image-2.1のように無料でダウンロードできても商用利用に別の契約が要るケースは珍しくありません。
Qwen-Image-2.1は33GBある 試す前に3つ確かめておく
1つ目はライセンスです。研究・評価以外の用途で使うとライセンス違反になります。社内で使う場合でも先に商用ライセンスの申請をしてください。
2つ目はハードウェアです。モデル本体が約33GBあるためVRAM 40GB以上のGPUが必要です。一般的なゲーム用GPUでは動きません。クラウドのGPUインスタンスを使うなら時間単位の料金がかかります。
3つ目は補助モデルです。編集の精度を上げるには別モデル「Qwen-Image-2.1-PE-I2I」(9Bパラメータ)をダウンロードして組み合わせます。本体と合わせると42GB以上の空きが要ります。まずデモページで動きを確かめてからのダウンロードが安全です。
AInformation調べ画像を作るAIツールはいくらで使えるか
| ツール | 月あたり | 無料 |
|---|---|---|
| Figma AI最安 | 450円/月プロフェッショナル(コラボシート) | × |
| BringRitera(リテラ) | 500円/月ライト | ○ |
| GeminiGoogle AI プラン | 725円/月Google AI Plus | ○ |
| MiriCanvas | 790円/月Pro/年払い | ○ |
| ElevenLabs | $6/月スターター/約928円 | ○ |
| GrokX Premium | 980円/月プレミアム | × |
| remove.bg | 990円/月定期プラン | × |
| Monica | $8.3/月Pro/約1,284円 | ○ |
2026年9月17日時点でAInformationが調べたもの。金額はそのツールを使える一番安い有料プランの月あたり。画像を作るAIツール77本のうち、日本円で払えるのは22本、無料で試せるのは33本。表に出したのは画面が日本語のもの。外貨は1ドル154.69円で換算
- オープンウェイト
- AIモデルの重みデータが公開されていること。コードだけでなくモデルの学習結果をダウンロードして手元で動かせる。オープンソースとは異なり訓練データや訓練コードは非公開の場合が多い
研究・評価専用のライセンスは仕事では使えないという意味だ。社員が無料だからと業務用の画像をこのモデルで作ればライセンス違反になる。UIが英語と中国語だけなので制限を見落としやすい。情報システム部門は「研究専用のAIモデルを業務に使わない」というルールを周知しておきたい。画像生成AIは使い始めるハードルが低いぶん管理の目が届きにくい。
- Qwen-Image-2.1は無料で使えるのか
- ダウンロードは無料ですがライセンスは「Qwen Research License」で研究・評価目的に限られます。商用利用にはQwenへの申請と別途の商用ライセンス契約が必要です。UIは英語と中国語のみで日本語には対応していません。ブラウザで試せるデモページは誰でも無料で使えます。
- Qwen-Image-2.1を動かすにはどんなハードウェアが要るか
- モデル本体のファイルサイズは約33GBでVRAM 40GB以上のGPUが必要です。編集精度を高める補助モデル「Qwen-Image-2.1-PE-I2I」(9B)を併用すると合計42GB以上の空きが要ります。一般的なゲーム用GPUでは動きません。自前で用意できない場合はブラウザのデモページで試せます。
- GPT Image 2.5とQwen-Image-2.1はどちらが上か
- Qwenの自社ベンチマーク「Qwen-Image-Bench」の総合スコアはGPT Image 2.5が67.01でQwen-Image-2.1が60.28です。ただしQwen-Image-2.1は7Bで32BのFLUX 2 Max(55.33)を上回っておりパラメータ数あたりの効率は高いです。GPT Image 2.5はChatGPTのPlus以上で使えるのに対しQwen-Image-2.1はローカル環境を自分で用意する必要があります。
この記事の出典
補助資料
- [1]PC Watchこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年9月21日
