ChatGPTのLocked Chats 4桁のPINで会話を閉じる
OpenAIは米国時間10月20日、ChatGPTの会話に鍵をかけられるLocked Chatsを発表しました。開くときは4桁のPINを入れる形で、対応する端末ならFace IDかTouch IDも使えます。友人や家族にスマホを渡して別の会話を見せるときに、個人的な相談やサプライズの計画をのぞかれないようにするための機能という説明です。
ロックした会話は専用の「Locked Chats」の欄へ移る仕組みです。ふだんの履歴やピン留めの一覧には並ばず、チャットの検索にも出てきません。一時チャットと違って履歴から消えるわけではなく、ロックした会話にはいつでも戻れます。
メモリ機能をオンにしている人に関わる変化はもう1つです。Locked Chatsの中には専用のメモリができ、ロック後に送った内容はそちらだけに覚えられます。ふだんのメモリは更新されないので、ロックした話がほかの会話に漏れ出すことはありません。
- 10/20OpenAIがLocked Chatsを発表し順に配り始めた
- 10/21編集部のPlusでは会話メニューにまだ出ない
Free版からEduまで対象 一時チャットとグループの会話は外れる
使えるのはFree・Go・Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduのプランです。1円も払っていないFree版でも対象に入り、日本円で払える一番安いGoは月1,400円です。医療向けのChatGPT for Healthcareだけは対象から外れています。
どの会話でも鍵をかけられるわけではありません。対象外になる会話は次の6種類です。
| 会話の種類 | ロックできるか(OpenAIの発表) |
|---|---|
| ふだんの会話 | できる |
| 一時チャット | できない |
| アーカイブした会話 | できない |
| グループの会話 | できない |
| 共有リンクから始めた会話 | できない |
| スケジュールしたタスクがある会話 | できない |
| 会議の録音がある会話 | できない |
会議の録音つきの会話が外れるので、打ち合わせの中身こそ隠したい人には物足りない作りです。メモリ機能を使っていても、ロックする前に覚えた内容は消えません。

編集部のPlusでは10月21日朝の時点でメニューに出なかった
AInformationは10月21日の朝6時台に、編集部のChatGPT Plusアカウント(日本・ブラウザ版)で新しい会話を作って確かめました。右上の「その他」を開くと、並んだのは名前を変更・ピン留め・プラグイン・チャットのファイル一覧を表示・アーカイブ・削除・プロジェクトに移動の7項目です。ロックの項目は出てこなかったので、設定のセキュリティの画面も開きました。
そこにもLocked Chatsにあたる項目はありませんでした。OpenAIは10月20日から順に配っているとしており、まだ全員には届いていない可能性があると断っています。日本のアカウントで使えるようになるまでは、数日ずれる前提で待つのがよさそうです。

ロックは暗号化ではない PINを再設定すると全部消える
ロックは画面をのぞかれないための仕組みで、保存のされ方は変わりません。OpenAIは、エンドツーエンドの暗号化や別の金庫を作るものではないと明記しています。会話を残す期間も変わらず、モデルの改善に使うかどうかの設定もそのままです。学習に使われたくない人は、学習させない設定を別にオフにする必要があります。
いちばん気をつけたいのはPINの扱いです。PINを再設定すると、ロックした会話とファイルなどの中身が全部消え、元に戻せません。仕事の記録をLocked Chatsの中だけに置くのは避けたほうが安全です。
ロックの項目が出たら、まずは捨てても困らない会話で鍵のかけ方と戻し方を試しておくとよさそうです。PINを紙に控えるかFace IDに寄せるかを先に決めておくと、消してしまう事故を防げます。

- 一時チャット
- ChatGPTで履歴に残らない別の会話として始める使い方。あとから同じ会話に戻ることはできず、Locked Chatsでロックする対象にもならない
会社で見ると、Locked Chatsは画面をのぞかれる場面への手当てで、情報の扱いそのものは変わりません。人事評価や顧客の相談をロックしても、保存期間も学習の設定も今のままです。情報システム部門は「ロックしたから機密を入れてよい」と受け取られないよう、社内ルールに1行足しておきたいところです。PINの再設定で中身が全部消えるので、引き継ぎに要る記録をロックの中に置かせない決めごとも要りそうです。
- ChatGPTのLocked Chatsは無料版でも使える?
- 無料のFree版でも使えます。対象はFree・Go・Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduの各プランで、医療向けのChatGPT for Healthcareだけが外れています。OpenAIは10月20日から順に配っているため、まだ出ていない人もいます。AInformationが10月21日朝に日本のPlusアカウントで確かめた時点では、会話のメニューにロックの項目はありませんでした。
- ChatGPTの会話をロックすれば学習に使われない?
- ロックしても学習の扱いは変わりません。OpenAIはロックがモデルの改善に使う設定を変えないと明記しています。会話を残す期間も同じで、エンドツーエンドの暗号化もされません。学習に使われたくない会話は、設定でモデルの改善への提供を別にオフにする必要があります。
- Locked ChatsのPINを再設定するとどうなる?
- ロックした会話はすべて消えます。OpenAIによると、PINを再設定した時点で前のPINで守っていた会話やファイルなどの中身が完全に削除されます。PINを忘れそうな人は、対応する端末ならFace IDやTouch IDで開く形にしておくと安全です。
- 一時チャットとLocked Chatsは何が違う?
- あとから同じ会話に戻れるかどうかが違います。一時チャットは履歴に残らない別の会話で、閉じると戻れません。Locked Chatsは専用の欄に移るだけで、PINかFace IDで開けばいつでも続きを書けます。一時チャットにはロックをかけられないので、2つを組み合わせて使うことはできません。
この記事の出典
補助資料
- [1]TechCrunchこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月21日
