2025年4月、日本初のアニメ制作に特化したAI動画生成プラットフォーム『Animon.ai(アニモン・エーアイ)』が、日本国内の一般ユーザー向けサービスとして開始しました。静止画からアニメーションを自動生成してくれるアニメ版AI革命とも言われており、日本初、かつ世界初となるアニメ専用AIとして注目されています。
この記事では、実際にこの『Animon.ai』で動画生成をしてその実力や活用方法、便利なプロンプトなどを解説します。
Animon.aiとは
『Animon.ai』は、日本国内で設計、開発されたアニメ制作に特化したプラットフォームです。CreateAI社のグローバルAIチームとの技術連携や、日本を代表するアニメプロデューサー陣との共創により、開発初期から世界最先端のAI技術と日本のアニメ塊が融合されています。AGC(アニメ・コミック・ゲーム)分野に求められている高度な映像品質と演出力を手軽に実現できる高度な動画生成機能が搭載されているのが特徴です。
Animon.aiの開発体制・開発の背景

日本のアニメ業界は、世界に誇る文化を生み出し続けていますが、長時間労働や低賃金、社会保障の未整備など、厳しい労働環境に直面しています。平均年収は約300万円、週労働時間は60〜90時間、離職率が37%に達しているのが現状です。
『Animon.ai』は、このような深刻な問題を解決するために、日本のアニメクリエイターの知恵と夢を結集し開発されました。現場の声に応えるために、「課金不要」「個人ユーザーは利用回数無制限」「完全無料」を実現しています。思いついたアイデアを何度でも、すぐに、自由に形にすることが可能です。
Animon.aiの活用先

『Animon.ai』は、アニメ制作の自動化と効率化を実現する日本発のアニメ特化型のプラットフォームとして、多岐にわたる分野での活用が進んでいます。
YouTubeやTikTokなどの動画配信プラットフォームでは、視聴者と独自の世界観を築く手段として、教育現場では理解や興味を促す手段として、企業では商品紹介や採用広報、マニュアル動画などに活用されています。このように、『Animon.ai』は娯楽や教育、ビジネスなど幅広い分野で新しい表現の可能性を切り開いています。
Animon.aiを活用するメリット
『Animon.ai』は日本発のアニメ制作に特化したツールです。動画を無制限で生成でき、手軽に、自由に動画制作を楽しめます。以下では、活用するメリットを紹介します。
制作時間の大幅短縮とコスト削減

『Animon.ai』は、アニメ制作にかかる時間とコストが大幅に削減できるのが大きなメリットです。実際に活用できる状態になるまで多くの工程と専門的なスキルが必要ですが、『Animon.ai』は必要なプロセスがすべて自動化されています。そのため、制作時間を大幅に短縮することが可能です。
そして、従来であればアニメーターや音響編集者、動画編集者などスタッフの人数が必要な工程も少人数、もしくは個人で完結できるため、人件費や外注費などのコストも削減できます。
これにより、個人クリエイターでも予算を抑えて量産でき、YouTubeやTikTok、SNS運用などのスピードが求められる場にも有効です。
専門知識がなくても使いこなせる

従来のアニメ制作には、専門的なソフトウェアの操作スキルやキャラクターの動き、構図に関する知識が求められます。しかし、『Animon.ai』は専門知識がなくても直感的に操作できるユーザーインターフェースが備えられており、初心者でも手軽にアニメ制作を始められるのがメリットです。
『Animon.ai』では、画像をアップロードし、動きの指示を入力するだけで動画を自動生成できます。複雑なライムライン編集やモーション設定を行う必要がありません。他のユーザーが作成した作品も見られるため、演出の方向性が定まらなくても安心して進められます。
このように、『Animon.ai』は専門知識がなくても、自分でアニメを制作できるという新しい表現の自由を実現しています。
多様なクリエイティブ表現に対応している

『Animon.ai』は、アニメ制作における幅広い表現に対応できる柔軟性を持っています。そのため、多様なクリエイティブを実現できるのがメリットです。
キャラクターデザインや背景演出、モーションパターンの選択肢が豊富で、ファンタジーやSF、学園などジャンルごとの演出にも対応しています。また、キャラクターの感情表現やリアクションも細かく設定でき、物語性のあるアニメや感情移入を促すアニメ制作にも最適です。
このように、『Animon.ai』は特定の目的に縛られず、自由に作品を制作できます。
Animon.aiの特徴
『Animon.ai』は、アニメ制作に特化した日本初の動画制作のプラットフォームとして、多くのクリエイターやコンテンツ制作者から注目されています。高品質かつ操作の簡単さを兼ね揃えているツールです。以下では、『Animon.ai』の特徴を紹介していきます。
イラストにテキストを組み合わせてアニメを生成できる

従来、静止画からアニメーションを作るには、キャラクターを分解・リグ付けし、動きを1つずつ設定していく工程が必要でした。しかし、『Animon.ai』はアップロードした画像にテキストを組み合わせて、アニメ動画を生成できます。そのため、静止画からアニメ制作に必要なプロセスをすべて自動処理してくれるのが特徴です。
作画やモーション制作などの専門的なスキルがなくても、画像の選定と動作の指示だけで動きのあるコンテンツを作れるため、短時間で高品質なアニメ制作が可能です。
直感的な操作性と圧倒的な表現力

従来のツールは、複雑な操作や専門知識を要求されることが多く、使い始めるまでに高いハードルがありました。しかし、『Animon.ai』は、操作画面がシンプルかつ分かりやすく設計されているため、初心者でも簡単にコンテンツを生成できます。プロでも数十時間かかっていた作業が短時間で完了できるのが特徴です。
そして、キャラクターの細かな表情変化や体の動き、セリフと口の同期などの繊細な演出にも対応しており、高度な表現力も持ち合わせています。操作の簡便さと高品質な出力が備わっているため、手軽にアニメ制作できます。
たった3分でアニメを生成できる

従来、動画制作で必要な絵コンテや原画、中割、着色、撮影などの工程に70時間以上の時間が必要でした。『Animon.ai』はたった3分で動画を自動生成できるという圧倒的なスピードを持っているのが特徴です。
画像をアップロードし、動きの指示を入力するだけというシンプルな工程だけで、動画を生成できます。操作や過程も簡単でツールの操作方法を学習する必要はありません。手軽にアニメ制作ができるため、現代のデジタルクリエイターにとって革命的なツールといえます。
多様な演技・ダイナミックな演出・繊細な動きも自由自在に生成

『Animon.ai』のAIには、細かい演出ポイントを徹底的に学習させ、組み込まれています。そのため、複雑な動きや構図、ダイナミックなカメラワーク、細かなモーションまで自動生成できるのです。これにより、制作時間と労力が大幅に削減されています。
例えば、キャラクターの喜怒哀楽といった感情は顔の表情や目の動き、体全体の姿勢まで微調整できるため、感情の変化を視覚的に伝えやすくなるのがメリットです。
『Animon.ai』では、イメージに沿った演技やダイナミックな演出を簡単に高精度で生成できるため、幅広いジャンルのコンテンツに適しています。
静止画から5秒のアニメ動画を自動生成できる

通常、アニメ制作には多くの手間と時間がかかります。しかし、『Animon.ai』は1枚の静止画からたった3分ほどで5秒間のアニメーションを自動生成できるのが特徴です。これにより、完成度の高い動画を効率良く生成できます。
自然な動きを実現できるかはプロンプト次第ですが、単純な拡大縮小や揺らしではなく、しっかりと骨格や重心を意識したリアリティのあるアニメーションが作れます。手作業であれば数時間以上かかるものが、数分で完了できるため便利です。
Animon.aiの料金プラン

『Animon.ai』の料金プランは「無料版」「スタンダード版」「プロ版」の3種類と、とてもシンプルです。追加課金や複雑なオプションもないため、初心者でも利用しやすいです。
プラン | 月額 | ストレージ容量 | 同時に実行できる動画生成タスク | 内容 | ロゴの透かし |
---|---|---|---|---|---|
無料プラン(初心者/スターター向け) | 無料 | 5GB | 1件まで | * **無制限で動画を生成できる** | 表示あり |
有料プラン(スタンダード版) | 1,408円 | 50GB | 最大2つ | * **無制限で動画を生成できる*** **追加課金不要なし*** **高速生成可能** | 表示さなし |
有料プラン(プロ版)※近日公開予定 | 未定 | 500GB | 無制限 | * **高速生成可能*** **スタジオクレジットの提供*** **HD解像度(最大1080P)での出力に対応*** **継続的な成功支援プログラムの提供*** **優先サポートの提供** | 表示なし |
無料版でもハイクオリティな動画が生成できます。しかし、ウォーターマークが表示されてしまうため、表示させたくない場合は、有料版の利用を検討してみてください。
Animon.aiの始め方・登録方法
『Animon.ai』はアカウント登録すれば、すぐに利用を開始できます。
まずはアカウント登録です。メールアドレス、もしくはGoogleアカウントのどちらかで登録します。

ログインすると、以下のような画面が表示されます。トップ画面はとてもシンプルで、ユーザーが作った動画が表示されている「発見」と動画を生成する「クリエイト」、作った動画を管理する「リリース」の3つの欄があります。

上記は「発見」の画面です。『Animon.ai』で作られた動画が表示されています。

上記は「クリエイト」の画面です。この画面に画像を添付して、動画を生成します。以下で、実際に動画を生成する流れを解説していきます。
Animon.aiでのアニメ動画の作り方
『Animon.ai』はサイトがシンプルなので、基本を押さえておけば、誰でも使いこなせます。以下では、基本的な使い方について丁寧に解説していきます。
STEP1.画像をアップロード

アニメや漫画、ゲームなどのAGC作品に登録するキャラクターやイラストなど、AGC関連のキャラクターやシーンの画像を選び、アップロードします。画像のアップロードは「クリエイト」の画面からできます。
アニメ風ではない画像は動画にできないため、注意してください。アニメ風でない画像を使用したい場合は、chatGPTなどのツールでアニメ風に変換するとアップロードできます。
STEP2.説明文を入力

画像をアップロードしたら、動きの指示を入力するステップに進みます。アップロードした画像の動きやシーンのイメージをテキストで入力します。AIはこの指示に基づいて動画を生成するため、具体的に指示しましょう。
今回はキリンのキャラクターが楽しく散歩をしているというプロンプトを入れて作成してみました。
(例)「楽しく散歩している」「公園のブランコで遊んでいる」「笑顔で挨拶をする」など
STEP3.アニメ動画を自動生成
実際に生成した動画がこちらです。
説明文を入力したら、AIが指示に基づき、3分ほどでアニメーション動画を自動生成します。生成が完了したら、ダウンロードして利用できます。
Animon.aiで思い通りのアニメを生成するコツ
プロンプトに視点を加える

生成される動画は、プロンプト次第です。そのため、プロンプトに着目しましょう。
プロンプトに視点を加えると、映像表現の深みと意図をAIに伝えやすくなります。そのため、視点を意識することで、より具体的な演出意図をAIに伝えられ、理想に近い動画制作が可能です。「誰が、どこから、どのように見ているか」など具体的に指示してみてください。
▼プロンプトの参考例
- 低いアングルから見上げる視点で、キャラクターが両手を上げて喜ぶ
- バストアップの視点で、キャラクターが手を胸にあてお願いをする
- 背後からの視点で、キャラクターが海に向かって歩いていく
- キャラクターの目線に合わせた視点で、相手に手を差し伸べる
- 俯瞰視点でキャラクターが机に座り、仕事をしている様子
スムーズに動画制作を進めるために、使うプロンプトをストックしておくのも1つの方法です。英語に慣れていない場合は、Google翻訳などを活用しながら作成してみてください。『Animon.ai』で生成できる動画は5秒なので、シンプルな英語で十分伝わり、イメージに沿ったものが生成できます。
キャラクターについてのプロンプトを詳細にする

『Animon.ai』で理想に近い動画を生成するには、キャラクターに関するプロンプトを具体的に記述するのがポイントです。キャラクターを具体的な特徴を持つ存在としてAIに認識させることで、意図に沿った動画を生成できます。
▼プロンプトの参考例
- 小さくて、手足の短いクマが、笑顔で友達と話すシーン
- 関西弁を話す、陽気なゾウが、店頭で商品紹介をしている
- 短髪で目がくりくりの幼稚園の男の子が、とぼとぼと歩いている
- 森にすむ賢そうな白フクロウが、静かに羽を広げて木の枝から飛び立つ
- 笑顔が可愛い、ふわふわのアルパカが、手足を振りながらリズムに合わせて踊っている
指示する際は、キャラクターの声のトーンや感情などを詳細に組み込むことで、動画の中でキャラクターがどのように動き、変化していくのかを理解し、より自然で魅力的な動画の生成が可能です。
AIアニメーションツールとの比較

代表的なAIアニメーションツールには、Runway、Kaiber、Pika、ML、Synthesiaなどが挙げられます。これらと『Animon.ai』を比較してみました。
Animon.ai | Runway | Kaiber | Pika | Synthesia | |
---|---|---|---|---|---|
プラン | ●無料プラン ●スタンダード版:1,408円 ●プロ版:未定 | ●無料プラン ●標準:2,169円 ●プロ:5,062円 ●無制限:13,740円 | ●冒険者:723円 ●プロ:1,446円 ●アーティスト:3,615円 | ●Basic:無料 ●Standard:1,446円 ●UNLIMITED:5,062円 ●PRO:10,124円 | ●Free:無料 ●Staeter:4,194円 ●Creator:12,872円 |
特徴 | 日本アニメ的な間や、キャラクター性を活かした演技に特化。 | 現実味のあるリアルな動画加工に優れている。 | クールでアーティスティックな表現が得意。 | 3Dアニメーションやカートゥーンなどの多種多様な動画を製作できる。 | 声のトーンやアクセント、方言などを設定でき、よりリアルな動画を生成できる。 |
動画の秒数 | 5秒まで | 40秒まで | 30秒まで | 10秒まで | 3秒~30分 |
他のツールではプロンプトの生成に追加課金が必要だったり、複雑なパラメーター調整が必要です。また、AIツールは月間生成回数制限や出力枚数制限が設けられていることが多いです。
『Animon.ai』は無料版でも無制限で動画を生成できます。初心者でもすぐに使いこなせる設計になっているため、使いやすさにおいても優れています。価格面、使いやすさの面が他のツールと違う点です。
Animon.aiを利用する際の注意点
『Animon.ai』は、日本発のアニメ制作に特化したツールです。アイデアを手軽にアニメ化できるのが魅力ですが、利便性の裏側には注意すべき点があります。以下で詳しく紹介していきます。
生成できる動画は5秒まで

『Animon.ai』は手軽に高品質なアニメ動画を生成できる便利なツールですが、現在の仕様では最大5秒までの動画しか生成できない点に注意してください。ストーリー性のある長尺の動画や会話が続くシーン、複雑な展開を含む映像の制作には不向きで、5秒ほどの短いワンシーンやワンフレーズの演出に特化しています。
連続したストーリーを生成するには複数のクリップを別々に作り、編集ソフトで繋げるなどの工夫が必要です。YouTubeやプレゼン資料、SNS投稿の一部として短く、印象的なアニメ動画を生成したい場合は有効ですが、長編コンテンツを生成したい場合には物足りないでしょう。
また、アップロードした画像によっても制限される場合があるため注意してください。選んだ画像で何をしたいのか、どんな動画を作りたいのかを具体的にイメージしておくと、スムーズに動画を生成できます。
不自然さが残り、再編集が必要な場合がある

『Animon.ai』はアニメ制作に特化した自動生成ツールですが、現時点の技術では完璧に自然な動きを再現できるとは限らず、不自然さが残る場合がある点に注意してください。
例えば、キャラクターの口の動きがセリフと微妙にずれていたり、表情の変化が過剰になる場合があり、イメージと違う仕上がりになることがあります。また、ジェスチャーがぎこちなくみえたり、キャラクターの動きと感情が一致していないケースもあります。
このような場合は、別の動画編集ソフトなどを使い、修正・調整が必要です。特に、商用利用やプロジェクトの一部として動画を用いる場合、仕上がりの品質を担保するためには、確認作業と再編集は必須といえます。
『Animon.ai』は短時間でアニメ動画を生成できる点では効率的ですが、AIによる自動生成ゆえの限界があることを理解しておきましょう。動画の完成度を高めるには、人の手による仕上げが求められる場合があることを念頭において利用することが大切です。
著作権・利用規約を確認しておく

『Animon.ai』を利用する際は、著作権や利用規約に関して必ず確認しておきましょう。特に、自作のイラストや音声をアップロードしてアニメ動画を生成する場合、素材が第三者の権利を侵害していないかを十分に確認しておくことが必要です。
また、『Animon.ai』が提供しているテンプレートやキャラクターデザイン、音声機能などにも利用範囲や制限が設けられている可能性があります。生成した動画を商用利用できるか、SNS公開に制限があるか、クレジット表記の必要の有無などの細かいルールは利用規約に明記されています。
確認せずに利用してしまうと、トラブルや法的リスクにつながる恐れがあるため、事前にしっかりと規約を確認しておきましょう。
個人情報や素材などの取り扱いについて確認しておく

『Animon.ai』を利用する際は、個人情報やアップロードする素材の取り扱いについてもしっかり確認しておきましょう。イラストや音声、テキストなどの素材はAIによる処理のために、サーバー上に一時保存されたり、今後のサービス改善のために活用される場合があります。
確認する際は、素材が第三者に開示されないか、個人を特定できる情報が適切に保護されているかなどの点についても、必ず確認しておきましょう。特に、顔写真や実名、住所などの個人情報を含む素材を扱う場合、注意が必要です。
商用利用や外部公開を予定している場合は、アップロード素材の権利や二次利用の可否がどのように規定されているかを確認しておくことで、トラブルを防げます。
『Animon.ai』はアニメ制作に特化した便利なツールですが、AIを介した制作はデータの扱いに関するリスクも伴います。安心して動画制作を行うためにも、利用前に必ず確認しておきましょう。