Foresightは0円の議事録AI 音声をMacの外へ出さない
Googleは10月8日(現地時間)、会議の文字起こしと要約をMacの中だけで済ませるアプリ「Google AI Edge Foresight」を公開した。料金は0円で、The Vergeは試験的なアプリだと伝えている。
使い方はAI議事録アプリのGranolaに近い。会議中に短い箇条書きを打っておくと、文字起こしをもとに整ったメモへ書き直してくれる。聞いた内容をアシスタントに質問することもできる。
手元の資料もつなげられる。公式ページによると、PDF・Googleドキュメント・Officeの形式・テキスト・Markdown・ウェブのブックマークを読ませておける。会話に資料の中身が出てくると、関係する所を出典つきのカードで示す「Live Assistance」もある。
中で動くのはGoogleの小型モデルだ。資料を探す役のEmbeddingGemma 2と答える役のGemma 4を組み合わせ、すべてオンデバイスで処理する。Google MeetやZoomの会議でも対面の打ち合わせでも使え、音声もファイルも「Macから出ない」とGoogleは書いている。

- 10/8GoogleがMac用のForesightを0円で公開
- 10/9編集部が配布ファイルを開いて中身を確認
動くのはAppleシリコンのMacだけ Windowsは対象外
公式のFAQは、ForesightをAppleシリコン向けに作ったと説明している。配布されているのはmacOS版だけで、Windows版は無い。
AInformation編集部は10月9日に公式ページの配布ファイルを落として中を開いた。大きさは160MBで、アプリ本体はarm64向けの1種類だけだった。Intel Macで動く部品は入っていない。アプリが求めるmacOSは14.2以上になっている。
ネットが要らないという点にも条件がある。配布ファイルにGemma 4のモデルは入っておらず、アプリの中には「Downloading Gemma 4 E2B…」と出す表示文があった。最初の設定でモデルを取りに行く作りとみられるので、オフラインで使えるのはその後からになる。
Foresightの公式説明と編集部の確認
| 項目 | 公式ページの説明 | 編集部が配布ファイルで確認 |
|---|---|---|
| 動くパソコン | Appleシリコン向けに最適化 | 本体はarm64だけ。Intel Mac用は無い |
| macOSの版 | 記載なし | 14.2以上を求める設定 |
| ネット | 完全にオフラインで動く | 最初にGemma 4を落とす表示文がある |
| 日本語 | 対応言語の記載なし | 日本語の通知音声が入っている |
| 音声と資料 | Macの外へ出ない | 送信の有無は測っていない |
議事録AIの相場は月2,371円 0円でも日本語は試すまで分からない
日本の会社で使えるかは、日本語の会議をどこまで書き起こせるかで決まる。公式ページとFAQを読んでも、対応する言語の記載はどこにも出てこなかった。
手がかりはアプリの中にあった。文字起こしが動いていると知らせる音声が英語を含めて42種類入っていた。日本語版は「Google AI Edge Foresightが音声を文字起こししています」と読み上げる4秒の音声だ。日本語の会議も想定しているとみられるが、聞き取りの精度は試すまで分からない。
AInformation調べでは議事録・文字起こしに使えるAIツールが45本あり、無料で試せるのは26本だった。料金が分かった37本は真ん中の半分が月1,580円から月3,148円で、中央は2,371円になる。日本円で払えるのは11本にとどまる。Foresightは0円でここに並ぶが、日本語の確かさが分かるまでは有料の置き換えになりにくい。
比べる相手も見ておきたい。The Vergeが似たアプリに挙げたGranolaは、AInformationが10月5日に見た時点で画面が英語でドル建てだった。ChatGPTやGeminiで議事録を作るやり方は録音をクラウドへ渡すことになる。社外秘の会議を記録するなら、音声をMacから出さないForesightのほうが社内の許可を取りやすそうだ。

Foresightを試す前に 会社のMacで確かめる3つのこと
試すなら、社内の定例のような外部の人がいない会議から始めるとよさそうだ。次の3つを先に確かめておくと、入れたのに動かないという手戻りが減る。
- 会社のMacがAppleシリコンで、macOS 14.2以上か
- 最初の設定でGemma 4を落とせるネットと空き容量があるか
- 今使っている有料の議事録AIと同じ日本語の会議を録り、文字起こしを見比べたか
もう1つは録音の断りだ。ForesightはMacで鳴っている音声を拾うので、MeetやZoomの相手の声も書き起こす。知らせる音声がアプリに入っている以上、会議の頭で一言断る決まりを先に作っておきたい。
TechCrunchは、Googleがクラウドのモデルを使う議事録機能をGeminiのアプリで出す可能性にも触れている。Windowsの会社が待つべきなのは、そちらの発表かもしれない。
AInformation調べ議事録や文字起こしのAIツールはいくらで使えるか
| ツール | 月あたり | 無料 |
|---|---|---|
| Google WorkspaceGemini最安 | 800円/月Starter/年払い | × |
| ElevenLabs | $6/月スターター/約948円 | ○ |
| Notta | 1,185円/月プレミアム/年払い | ○ |
| Doraverse | $8/月Starter/年払い/約1,264円 | × |
| Happy Scribe | $8.5/月Basic/年払い/約1,343円 | ○ |
| LINE WORKS AiNote | 1,440円/月ソロ/年払い | ○ |
| TurboScribe | $10/月無制限/年払い/約1,580円 | ○ |
| Notion | 1,650円/月プラス/年払い | ○ |
2026年10月7日時点でAInformationが調べたもの。金額はそのツールを使える一番安い有料プランの月あたり。議事録や文字起こしのAIツール45本のうち、日本円で払えるのは11本、無料で試せるのは26本。表に出したのは画面が日本語のもの。外貨は1ドル158.04円で換算
- オンデバイス
- AIの処理をクラウドへ送らず、手元のパソコンやスマホの中だけで済ませる動かし方。音声やファイルが外のサーバーへ出ない
- EmbeddingGemma 2
- Googleの小型モデル。文字・画像・音声を同じ物差しの数値に直し、手元の資料から関係する所を探す役を受け持つ
社外秘の会議はクラウドの議事録AIに渡せないという理由で、導入が情報システム部門の承認で止まる会社は多い。Foresightは音声をMacの外へ出さないので、その壁は低くなりそうだ。一方で社員が自分で入れられる0円のアプリなので、録音を断る決まりと保存先の決まりが無いまま広がる心配がある。導入する側は、使ってよい会議の種類と相手への断り方を先に決めておきたい。Windowsが中心の会社ではそもそも配れない点も見落とせない。
- Google AI Edge Foresightは無料で使える?
- 無料で使える。Googleは10月8日にMac用のアプリとして0円で公開した。ただし動くのはAppleシリコンのMacだけで、Windows版は無い。AInformation編集部が配布ファイルを開くと、本体はarm64向けだけでIntel Macで動く部品は入っていなかった。macOSは14.2以上が要る。
- Foresightは日本語の会議を文字起こしできる?
- 10月9日時点で公式ページに対応言語の記載は無い。手がかりとして、アプリの中には「文字起こししています」と知らせる日本語の音声が入っていた。英語を含めて42種類あり日本語の会議も想定しているとみられるが、精度は自分の会議で試して確かめるしかない。
- Foresightは本当にネットにつながずに使える?
- 公式FAQは、モデルも資料を探す仕組みも手元のMacで動くと説明している。ネットが無くても使えるという。ただし配布ファイルにGemma 4のモデルは入っておらず、アプリには「Downloading Gemma 4 E2B…」という表示文があった。最初の設定だけはネットにつないだ状態で済ませておきたい。
- Foresightは有料の議事録AIと何が違う?
- いちばんの違いは音声の行き先だ。Foresightは文字起こしもAIの処理もMacの中で済ませ、会議の音声や資料を外へ送らないと公式に書いている。AInformation調べでは議事録AIの月額の中央は2,371円なので、0円で済む点も大きい。一方で日本語の対応は書かれておらず、日本語の画面と日本円の支払いが要るなら国内向けのツールのほうが確実だ。
この記事の出典
補助資料
- [1]The Vergeこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月9日
