AI資格を最短で取得!未経験から目指すAIエンジニアの完全ロードマップ

AI資格を最短で取得!未経験から目指すAIエンジニアの完全ロードマップ

「AI資格ってどれから取ればいいの?」
「独学で取れる?それとも講座を受講した方がいい?」
「取得後のキャリアアップの可能性は?」

AI業界への転職やキャリアアップを考えるなかで、AI資格の取得を検討している方は多いものの、具体的な学習方法や資格選びに悩むんでいる方は多いのではないでしょうか。

そのような方に向けて、「AI資格の種類と特徴」や「効率的な学習方法」、「資格を活かしたキャリアパス」について、詳しく解説します。

この記事を読めば、あなたにぴったりのAI資格と取得方法が明確になり、効率的なキャリアプランを立てられます。AI業界でのキャリアを実現したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

AI資格が注目される理由

AIは多くの分野で効率化や新たな可能性を生み出しており、企業だけでなく個人にとっても欠かせない存在です。
そのため、AI関連の資格取得は、時代のニーズに応えるスキルを証明する手段として注目されています。

ここでは、AI資格が注目される理由を以下の2点から解説していきます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

① AI市場は急成長中

AI市場の伸び
引用元:アイ・ティ・アール「 ITRがAI主要8市場規模推移および予測を発表」

AI市場は急速に成長しており、今後もその勢いが続くと予測されています。

アイ・ティ・アールの調査によると、2020年度のAI関連8市場の売上額は513億3,000万円で、前年から19.9%増加しました。なかでも、機械学習プラットフォーム市場は前年比44.0%もの高い成長率を記録しています。
また、翻訳市場も38.0%の伸びを示し、企業の国際業務を支える重要なツールとなっています。

AI市場は多くの産業で成長分野として期待されており、今後も市場規模の拡大が続くでしょう。

②未経験者にチャンスはある!AI資格取得がカギ

AI業界では深刻な人材不足
参照:経済産業省D X レポート

現在、AI業界では深刻な人材不足が続いています。
経済産業省の発表によると、2025年にはAI人材が約43万人不足すると予測されており、この状況は未経験者にとって大きなチャンスです。

企業側も即戦力にこだわらず、基礎的なAIの知識とスキルを持った人材を積極的に採用する傾向にあります。
特にAI資格を保有している人材は、基本の知識があると証明できるため、採用時に高く評価されます。

また、資格取得の過程で得られる基礎知識は、入社後の実務でも大きな強みになるでしょう。

AI業界で注目の職種と必要な資格

近年のAI業界では、技術の進化でさまざまな専門職が生まれています。
職種ごとに求められるスキルや資格は異なるため、あなたのキャリアプランにあわせて目指す職種を選択するのが重要です。

ここでは、AI業界で主要の2つを紹介します。

それぞれ詳しく見ていきます。

AIエンジニア

AIエンジニアは、機械学習モデルの設計から実装まで、AI開発の中核を担う職種です。
AIエンジニアでは、AIの理論的な理解だけでなく、実践的なプログラミングスキルも必要とされます。

以下にAIエンジニアにおすすめの資格をまとめました。

資格名内容役立つポイント
E資格(エンジニア資格)AIや機械学習の知識AIシステムの設計や開発スキルを証明できる
G検定(ジェネラリスト検定)AIの基本を学べる
初心者向け
AIプロジェクト全体を理解する力を養える
AWS Certified Machine Learning – SpecialtyAWSを使ったAI技術クラウド環境でのAI活用スキルを証明できる
Professional Data Engineerデータの管理や活用方法AI開発のためのデータ活用力を高められる
Pythonエンジニア認定試験Pythonの基本的な使い方AIプログラミングの基礎力を証明できる

業務は多岐にわたりますが、主に機械学習モデルの構築、データの前処理、アルゴリズムの最適化などがあります。
また、キャリアパスは、シニアAIエンジニアやテックリード、さらにはAI開発部門のマネージャーなど、技術力を活かしたステップアップが可能です。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、データを分析し、ビジネス上の意思決定に活かす重要な役割を担っています。
AIや機械学習の知識だけでなく、数字やデータを使って問題を解決するスキルが求められる職種です。

データサイエンティストにおすすめの資格は以下のとおりです。

資格名内容役立つポイント
G検定(ジェネラリスト検定)AIの基礎知識
初心者向け
データ分析の基礎やAIプロジェクトの全体像を把握するのに役立つ
統計検定データ分析で必要な統計の知識統計を使ったデータ処理や分析力を高められる
Professional Data Engineerデータの管理や活用方法に関するスキルAIや機械学習モデル構築のためのデータ処理力を養える
Pythonエンジニア認定データ分析試験Pythonを使ったデータ分析データ可視化や分析スキルを実務で活かせる
Microsoft Certified: Azure Data Scientist AssociateAzure環境でデータモデルを構築するスキルクラウド環境でのデータサイエンスプロジェクトをリードできる

主な業務として、顧客データの分析による売上予測や、センサーデータを用いた異常検知モデルの構築などをおこないます。
分析結果が会社の戦略に大きな影響を与えるため、ビジネスの知識も必要です。

企業内でのキャリアパスとしては、チーフデータサイエンティストやAI戦略部門のディレクターなど、データ分析のスペシャリストとして活躍の場が広がっています。

【未経験者向け】取得すべきAI関連資格5選

AI業界で活躍するためには、スキルアップが重要です。
ここでは、未経験者にもおすすめのAI関連資格を5つ紹介します。

それぞれ詳しく解説します。

① G検定

G検定(ジェネラリスト検定)は、AIの基本的な知識を学べる初心者向け資格です。
試験は、AIの概要や機械学習の基本を網羅し、AIプロジェクトの全体像を理解するための内容が中心です。
文系やIT未経験者でも挑戦しやすい内容で、これからAI分野で活躍したい人に最適です。

項目詳細
受験資格制限なし
受験料一般:13,200円(税込)
学生:5,500円(税込)
試験実施日年3回
試験方法オンライン受験(自宅受験)
試験時間、問題数120分、160問程度
試験範囲人工知能・AIに関する法律など(シラバスより出題)
合格率60〜70%
公式サイトhttps://www.jdla.org/certificate/general/

② E資格

E資格(エンジニア資格)は、AIの設計や開発に必要な知識を認定する資格です。
試験では機械学習や深層学習の応用力が問われ、実務に直結する内容が多いのが特徴です。AIエンジニアとしてのスキルを証明する資格として、業界内で高く評価されています。

項目詳細
受験資格JDLA認定プログラム修了者
受験料一般:33,000円(税込)
学生:22,000円(税込)
試験実施日年2回
試験方法試験会場
試験時間、問題数120分、100問程度
試験範囲数学的基礎、深層学習、開発・運用環境など(シラバスより出題)
合格率70%~80%
公式サイトhttps://www.jdla.org/certificate/engineer/

③ AWS Certified Machine Learning

AWS Certified Machine Learningは、AWS環境で機械学習モデルの構築や運用に必要な知識を問う資格です。
クラウドベースのAIプロジェクトに特化しており、実務でAIを活用するエンジニアにも有用です。

項目詳細
受験資格開発またはデータサイエンスの担当者で、AWSクラウドでの機械学習 (ML)/深層学習ワークロードの開発、アーキテクチャ設計、実行で 1 年以上の実践経験を持つ人
受験料300 ドル
試験実施日いつでも可
試験方法Pearson VUE テストセンターまたはオンライン(監督付き)
試験時間、問題数180分、65問
試験範囲機械学習モデルの構築、運用、AWSサービス
合格率非公開
公式サイトhttps://aws.amazon.com/jp/certification/certified-machine-learning-specialty/

④ Professional Data Engineer

Professional Data Engineerは、Google社が主催しているデータ処理やAIモデル構築のスキルを問う資格です。
データ活用力を高めたいエンジニアやデータサイエンティストに最適です。

項目詳細
受験資格制限なし(推奨:業界経験が 3 年以上)
受験料200ドル
試験実施日年1~2回
(不合格の場合、14 日が経過すると再度受験可。2 度目の不合格は、3 度目の受験まで 60 日間待つ必要あり。3 度目の不合格は、4 度目の受験まで 365 日間待つ必要あり。)
試験方法オンライン(遠隔監視)またはテストセンター
試験時間、問題数120分、50 ~ 60 問の多肢選択
試験範囲データ処理、モデル構築、Google Cloudサービス
合格率非公開
公式サイトhttps://cloud.google.com/learn/certification/data-engineer?hl=ja

⑤ AI-900:Microsoft Azure AI Fundamentals

AI-900は、Microsoft Azure環境でAIの基本を学ぶための初心者向け資格です。
AIの基礎知識やAzure AIサービスを理解すれば、実務でのAI活用に役立ちます。

項目詳細
受験資格制限なし
受験料99ドル
試験実施日いつでも可(オンラインまたはテストセンター)
試験方法選択問題
試験時間、問題数45分、40〜60問
試験範囲AIの基礎、Azure AIサービス
合格率非公開
公式サイトhttps://learn.microsoft.com/ja-jp/credentials/certifications/azure-ai-fundamentals/?practice-assessment-type=certification

AI資格を短期間で効率よく取得する勉強方法

資格取得を効率的に進めるには、計画的な学習と適切な教材選びが重要です。
特にAI関連の資格は技術進歩が早いため、最新の情報に基づいた学習が必要です。

ここでは、講座受講と独学で勉強する際のメリット・デメリットを紹介します。

① 講座受講で効率アップ

AI資格を短期間で確実に取得する方法のひとつが、認定講座の受講です。

例えば、G検定では認定講座の受講が必須ではありませんが、講座を利用すれば効率的にAIの基礎を学べます。
模擬試験や実践的な演習を通じて試験対策をおこなえるため、合格率を高めたい人に特におすすめです。

以下に、講座受講のメリットとデメリットを詳しくまとめました。

メリットデメリット
試験内容に合ったカリキュラムで無駄なく学べる受講費用が高額になる場合がある
講師に質問できるので、理解が深まるスケジュールにあわせる必要がある
模擬試験や実践的な演習でスキルを磨ける独学よりも自由度が少ない
資格取得後、実務に直結する知識が身につく通学が必要な場合、時間や移動の負担がある
講座受講が向いている人
  • 学習効率を高めたい人
  • AIの実務で使える知識も身につけたい人
  • 独学が苦手で、サポート環境を重視したい人

講座を選ぶ際は、費用やカリキュラム内容を比較し、試験対策に役立つだけでなく実務にも応用できるかを確認しましょう。

② 独学で学ぶ場合のポイント

独学は、自分のペースで進められる柔軟な学習方法です。
特に、動画やオンライン教材を活用すれば、視覚的・直感的に学べるのも大きなメリットです。
ただし、サポートがないため、自己管理が苦手な人には向かない場合があります。

以下に、独学のメリットとデメリットをまとめました。

メリットデメリット
自分のペースで学習を進められる理解が追いつかないときにサポートがない
費用を抑えられる(書籍や無料リソース、動画中心)試験対策に必要な情報を探す手間がかかる
好きな時間や場所で学べるモチベーションを維持するのが難しい
動画やオンライン教材で視覚的に学べる実践的な演習が不足する場合がある
独学が向いている人
  • 自分のペースで自由に学習したい人
  • 費用を抑えたい人
  • 動画や教材を活用しながら学べる人

独学では、信頼できる教材・動画を選ぶのが成功の鍵です。
公式ガイドブックや試験対策用の教材に加え、YouTubeや専門サイトの解説動画を活用すると、理解が進みやすいのでおすすめです。
また、模擬試験やオンラインツールを補助的に取り入れると、効率的な学習ができるでしょう。

まとめ|AI資格取得でキャリアを広げよう

本記事では、「AI資格の種類と特徴」や「効率的な学習方法」、「資格を活かしたキャリアパス」について解説しました。

AI資格取得は単なる転職のためのツールではなく、実務で活きる知識を身につける機会です。
また、資格の種類も豊富で、あなたのキャリアプランや目標にあわせて選べます。

特に未経験からAIエンジニアを目指す方は、まずG検定から始め、徐々にレベルアップしていくのをおすすめします。
AI業界は今後も成長が見込まれる分野であり、資格取得を通じて築いたキャリアは、将来の大きな強みとなるでしょう。

この記事を書いた人

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