Decisions APIが一般公開 出力は0円で入力だけ払う
OpenAIは、決めた選択肢の中から答えを選ぶことに絞ったDecisions APIを公開しました。すべての開発者が使えるパブリックベータで、正式な提供は数週間以内の予定です。料金は入力100万トークンあたり0.10ドルだけで、出力には払いません。
10月6日の欧州中央銀行の参照値(1ドル158.09円)で直すと、入力100万トークンで約15.8円です。似た仕組みのJevは4.2セントで、出力が無料なのは同じです。OpenAIは普通のResponses APIでGPT-6 Lunaを呼ぶより、最大10倍速く判断できると説明しています。
問いの形は3つあります。条件に当てはまる確率を返すpredicateと、用意した候補から1つ選ぶchoiceです。残る1つのscoreは段階の基準で採点し、0・1・2の段階に対して1.1のような中間の値も返します。

- 10/6OpenAIがDecisions APIをパブリックベータで公開
- 10/7AInformationが36回ずつ測り中央値0.25秒
使えるのはgpt-6-lunaだけ 画像はURLで渡せない
呼べるモデルは今のところgpt-6-lunaの1つだけで、専用の窓口(POST /v1/decisions)から使います。Jevと違って文章に加えて画像も判断の材料にでき、商品の写真から「へこみがあるか」を確率で返せます。
ただし公式の説明書では、画像はbase64に変えて本文に埋めて送る決まりです。ネット上の画像のURLやアップロード済みのファイルIDは受け付けません。手元の写真をそのまま判定したい現場では、送る前に変換する処理を1段かませることになります。
同じ材料に複数の問いをまとめて投げることもできます。1つ目の答えで次の問いを変えたいときは、リクエストを分ける決まりです。データを処理する地域を選べるのは米国と欧州だけで、日本は入っていません。

12問×3回で測った 返事は0.25秒で普通のAPIの7倍速い
AInformationが10月7日に測ると、Decisions APIの返事は中央値0.25秒でした。同じLunaを普通のAPIで呼ぶと1.77秒かかったので、約7倍の速さです。発表の10倍には届きませんでしたが、こちらの手元からの往復で測っているため通信の時間も入っています。
| 呼び方(AInformation独自検証) | 正解 | 返事まで(中央値) | 10万件の費用 |
|---|---|---|---|
| Decisions API(gpt-6-luna) | 36/36 | 0.25秒 | 269円 |
| 普通のAPI(gpt-6-luna) | 36/36 | 1.77秒 | 406円 |
| 普通のAPI(Gemini 3.7 Flash) | 36/36 | 2.08秒 | 7,384円 |
AInformation独自検証(2026年10月7日19時22分)。問い合わせを「請求・料金/解約・プラン変更/不具合・エラー/その他」の4つに振り分ける12問を、3回ずつ投げました。費用は公式単価と実際に使ったトークン数から出し、1ドル158.09円で直しています。試験の前に1回だけ投げたときは4.2秒かかり、この回は数に入れていません。
正解は3つとも36回中36回で、差は速さと費用に出ました。10万件の費用はDecisions APIが269円と一番安く、GoogleのGemini 3.7 Flashは7,384円です。選択肢の説明を送る分だけ入力は1回あたり中央値170トークンと、普通のAPIの102トークンより多くなりました。
信頼度0.8で線を引く 人に回すのは36回中3回だった
Decisions APIは答えと一緒に信頼度を返すので、迷った問い合わせだけを人の確認へ回せます。今回の36回で信頼度が0.8を下回ったのは、「領収書をPDFでもらうことはできますか。」の3回だけでした。請求・料金が0.62でその他が0.37と割れ、3回とも同じ数字が返っています。
答え自体は合っていても、窓口の分け方しだいで迷う問い合わせはこうして数字に表れました。OpenAIは、実際のアプリで集めた正解つきのデータで線を決めるよう勧めています。誤って振り分けたときの手間と、見逃したときの痛手を比べて決める考え方です。
- 選択肢に「その他」を入れて、どれにも当たらない問い合わせの逃げ道を作る
- 正解の分かっている過去の問い合わせを流し、信頼度がどこから下がり始めるかを見る
- 普通のAPIで動いている振り分けがあれば、同じ問い合わせで秒数と費用を並べて測る
正式な提供の時点で料金と使えるモデルが変わらないかは、もう一度確かめておきたいところです。
- 信頼度
- Decisions APIが答えと一緒に返す0〜1の数字。低いほど候補の間で迷っており、人の確認へ回す目安に使う
- Decisions APIの料金はいくら?
- 入力100万トークンあたり0.10ドルで、出力には料金がかかりません。10月6日の為替(1ドル158.09円)で約15.8円です。AInformationが問い合わせの4択の振り分けで測ると、10万件で269円でした。選択肢の説明を送る分だけ入力が増えるため、1回あたり中央値170トークンを使っています。
- Decisions APIで画像は判定できる?
- できます。使えるモデルのgpt-6-lunaは文章に加えて画像も判断の材料にでき、商品の写真に傷があるかを確率で返せます。ただし画像はbase64に変えて送る決まりです。ネット上の画像のURLやアップロード済みのファイルIDは受け付けません。
- Decisions APIは普通のAPIと何が違う?
- 答えを選択肢・確率・採点に絞っている点が違います。OpenAIは普通のResponses APIでGPT-6 Lunaを呼ぶより最大10倍速いと説明しています。AInformationの10月7日の試験では中央値0.25秒と1.77秒で、約7倍の差でした。文章を書かせる用途や自由な形の答えには使えません。
この記事の出典
補助資料
- [1]GIGAZINEこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月7日
