Grok Voice 3.0は10月14日公開 APIは1分0.08ドルのまま
SpaceXAIが10月14日に音声対話AIの新モデルGrok Voice 3.0を発表した。同社は「世界で最も知的な音声対音声モデル」とうたっている。
同じ日からVoice Agent APIで使える。API料金は1分0.08ドル(約12円)で、前の版のGrok Voice 2.0と変わらない。入力音声1時間あたりでは4.80ドル(約756円)になる。
grok-voice-latestを指定しているエージェントは、何も変えずに3.0へ切り替わった。テスラの車内でのハンズフリー操作やStarlinkのコールセンターでもすでに使われている。

応答0.81秒で首位 GPT-Live-1は1.34秒だった
第三者の評価機関Artificial AnalysisのSpeech to Speech Indexで、Grok Voice 3.0は86.9点の1位に入った(記事作成時点)。モデル名を伏せて人が会話を比べる好みの評価では3位、タスク成功率では1位だった。
差がいちばん大きいのは速さだ。Big Bench Audioで最初の音声が返るまでの平均は0.81秒だった。同じ指数で次に並ぶGPT-Live-1(Astra medium)は1.34秒だった。Gemini 3.8 Live(Extended Thinking High)も1.35秒で、Grok Voice 3.0のほうが速い。
指数の上位5モデルのうち、1秒を切ったのはGrok Voice 3.0と2.0の2つだけだった。音声の品質や推論の項目でも、GPT-Live-1とGemini 3.8 Liveを上回ったとしている。
雑音や割り込みのある電話では互角
アクセントの違いや背景の雑音、話の割り込みがある問い合わせ電話を想定したτ-Voiceでは71.6%だった。SpaceXAIによると出来はGPT-Live-1(Astra medium)と同じくらいだ。そのうえで待ち時間は40%短い。答える力は並び、速さで抜けた形だ。
1秒切りは電話窓口に効く 日本語の数字はまだ無い
いちばん関係するのは、問い合わせ電話の一次対応をAIに任せたいコールセンターだ。1秒を切る応答なら、電話口で相手が黙って待つ時間を短くできる。料金が1分単位で前の版と同じなので、今の通話時間から費用を見積もりやすい。
一方で、今回紹介された評価の数字に日本語の会話を測ったものは入っていない。日本語の電話で同じ速さと正確さが出るかは、発表からは判断できない。
AIに問い合わせや交渉を任せる例は、ChatGPTの値下げ交渉のようにすでに出てきている。Grokの音声モデルはそこへ「速さ」で割って入る立ち位置になる。

試すならgrok-voice-latest 前の版と聞き比べる
すでにGrok Voice 2.0を窓口で使っているなら、料金はそのままで中身だけ3.0に替わっている。切り替わった10月14日の前後で、通話の記録を比べておきたい。
- よくある問い合わせを日本語で5本ほど用意する
- 応答までの秒数と聞き返しの回数を数える
- 答えられない問い合わせを人へ渡す条件を決めておく
ベンチマークの首位は英語圏の評価機関の数字だ。自社の電話で同じ結果が出るかは、上の3つを確かめてから決めても遅くない。
- Speech to Speech Index
- 評価機関Artificial Analysisが音声で聞いて音声で答えるモデルを分析し、点数にまとめた指数。
- τ-Voice
- アクセントの違いや背景の雑音、割り込みがある問い合わせ電話にAIがどれだけ対応できるかを測る評価。
電話の一次対応をAIに任せる相談で、つまずくのは速さより人への引き継ぎだ。AIが答えられない問い合わせを担当者へ回す条件と、回したあとに会話の中身をどう渡すかを決めておかないと、0.81秒の応答で稼いだ時間が転送待ちで消える可能性がある。料金が1分単位で据え置きなのは試算しやすい。ただ日本語の電話でどこまで聞き取れるかは数字が出ていないので、まず社内の内線や折り返しの案内のような失敗しても困らない窓口から試すのがよさそうだ。
- Grok Voice 3.0のAPI料金はいくら?
- Voice Agent APIの料金は1分0.08ドル(約12円)だ。入力音声1時間あたりでは4.80ドル(約756円)で、前の版のGrok Voice 2.0と同じ値段に据え置かれた。grok-voice-latestを指定しているエージェントは、設定を変えなくても自動でGrok Voice 3.0に切り替わっている。
- GPT-Live-1やGemini 3.8 Liveより速いのか?
- 最初の音声が返るまでの時間はGrok Voice 3.0のほうが短い。Big Bench Audioの平均でGrok Voice 3.0は0.81秒、GPT-Live-1(Astra medium)は1.34秒、Gemini 3.8 Live(Extended Thinking High)は1.35秒だった。Speech to Speech Indexの上位5モデルで1秒を切ったのはGrok Voice 3.0と2.0の2つだけだ。
- Grok Voice 3.0はいつからどこで使える?
- 2026年10月14日からVoice Agent APIで使える。SpaceXAIによると、テスラの車内でのハンズフリー操作やStarlinkのコールセンターでもすでに使われている。Grok Voiceは両社で1日に数百万件の会話を受け持っているという。
この記事の出典
補助資料
- [1]GIGAZINEこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月15日
