REAはMCPでAIにつなぐ解析ツール 根拠つきで仕組みを返す
REA(Reverse Engineer Anything)は、アプリやソフトの仕組みを解き明かすリバースエンジニアリングのためのオープンソースのツールだ。ソースコードが公開されていないアプリでも、バイナリの段まで機能を調べて根拠と一緒に説明する。そのうえで自分のプロジェクト用に似た機能を作るところまで、AIエージェントに進めさせられる。
呼び出し方は2通りある。Claude Code・Codex・Cursor・Gemini CLI・Grok BuildなどのAIエージェントからMCP経由で使うか、ターミナルからコマンドで直接動かす。解析の処理はどちらも手元のPCの中で走る。
テクノエッジが挙げた頼み方の例は恐竜ゲームだ。なぜ速くなるのかをREAで調べさせ、速度を変えられる小さな版まで作らせる。

JavaScriptは追加なし ネイティブはGhidraなどが要る
解析できる相手はネイティブのバイナリからAndroidのアプリまで幅広い。ただし相手によって、REAのほかに入れておくものが変わる。
| 解析する相手 | REAのほかに要るもの |
|---|---|
| ネイティブのバイナリ | Hopper・Ghidra・IDAのどれか |
| JavaScript・Electron | 静的解析だけなら要らない |
| .NETアセンブリ | 静的な調査なら要らない(公式FAQ) |
| Webサイト | Chrome系のブラウザ(公式GitHub) |
| Android APK・ファームウェア・EVMバイトコード | 対象には入る。条件は相手ごとに違う |
REA本体はNode.jsで動く。公式GitHubによると、Node.js 22.19以上の22系か24.11以上の24系、または26以降が要る。準備は「npx rea-agents setup」の1行で、使うエージェントを選ぶとMCPの登録と作業の手順書が入る。
Macで試したREA ネイティブは2秒で止まりJSは39秒
AInformationは10月12日にAppleシリコンのMacでREA 6.4.0を動かした。試す相手はライセンスで解析が問題にならないものに絞り、MITライセンスのREA自身とNode.js本体を選んだ。結果は次のとおりで、どれも1回ずつの結果だ。
| 試したこと | 結果(AInformation調べ・10月12日) |
|---|---|
| 準備の点検(rea doctor) | 不合格。Node.js 25.2.1が対応の版から外れていた |
| Node.js本体のネイティブ解析 | 2秒で止まった。Hopper・Ghidra・IDAのどれも無いため |
| REA自身のJavaScript解析 | 39秒で通った。1,118ファイルを読み、読めなかったのは0件 |
| 解析結果の大きさ | 81MBのJSON。網羅の判定は「partial(一部)」 |
ネイティブの解析ができなかったのは、解析エンジンを1つも入れていなかったからだ。REAはエラーの中で、Ghidraなら12.1系を入れて置き場所を指定するよう案内してきた。点検は不合格でもコマンド自体は動き、npmの警告が出るだけだった。
JavaScriptのほうは追加の道具なしで最後まで通った。ただ結果は81MBあり、人が目で追える量ではない。丸ごとAIエージェントに渡すとトークンを多く使いそうなので、聞きたい機能を先に絞っておきたい。
setupはエージェントの設定ファイルを書き換えるため、今回は流していない。公式は書き換える前にバックアップを取ると説明しているが、社内のPCなら情報システム部門に一声かけてからにしたい。
REAの解析は手元でも結果はAIへ渡る 許可は利用者の責任だ
会社で使う前に見ておきたいのは、データの流れと法的な線引きの2つだ。公式のFAQは、REAがアプリを外へ上げることはなく手元で解析すると答えている。
ただし解析の結果を受け取るのはAIエージェントで、その先のモデルを提供する会社にはそれぞれのデータの決まりがあるとも断っている。Claude CodeやCodexで使えば、結果はそのエージェントのAIへ送られる前提で考えておきたい。
公式GitHubの日本語版には「必要な許可を得て、適用される法律に従う責任は利用者にあります」と書かれている。違法な使い方や許可のない使い方は支持しないとも明記した。REAの名前を使った暗号資産のトークンとは関係がないという断り書きもある。
試すなら、まず自社で作ったアプリか解析の許可が出ているソフトから始めたい。他社の製品に当てるときは、その製品の利用規約が解析を禁じていないかを法務と確かめておくとよさそうだ。Node.jsを対応の版にそろえておけば、最初の点検で止まらずに済む。
- リバースエンジニアリング
- 完成したアプリやソフトの中身を、ソースコードを見ずに調べて仕組みを解き明かすこと。REAはこれをAIエージェントに任せる道具だ。
現場でまず起きそうなのは、開発者が個人の判断でsetupを流し、会社のClaude CodeやCodexにMCPが1本増えることだ。解析結果はそのままAIのモデルへ送られるので、社外秘のアプリを手元で解析したつもりでも中身の一部は外へ出る。情報システム部門はMCPの追加を申請制にするか、解析してよい対象を自社開発のものに限るかを先に決めておきたい。競合製品のまね作りに使えば、知財の争いにもなりかねないとみている。
- REAで他社のアプリを解析してもよい?
- 許可を取るのも法律を守るのも利用者の責任だ。公式GitHubはREAを合法的な研究や分析のための道具だと書き、違法な使い方や許可のない使い方は支持しないと明記している。他社の製品に当てる前に、その製品の利用規約が解析を禁じていないかを確かめておきたい。
- REAは解析したアプリを外部へ送る?
- REA自体はアプリを手元で解析し、外へ上げない。ただし解析の結果はClaude CodeやCodexなどのAIエージェントが受け取る。その先でモデルを提供する会社には、それぞれのデータの決まりがあると公式FAQは断っている。社外秘のアプリを扱うなら、エージェントの契約の中身まで見ておきたい。
- REAはNode.jsのどの版で動く?
- 公式の条件はNode.js 22.19以上の22系か24.11以上の24系、または26以降だ。AInformationが10月12日にNode.js 25.2.1で試すと、準備の点検(rea doctor)は不合格になった。それでもnpmの警告が出るだけで、JavaScriptの解析は39秒で最後まで通った。
- REAでスマホアプリやネイティブのアプリも解析できる?
- 解析の対象にAndroid APKとネイティブのバイナリは入っている。ただしネイティブの解析にはHopper・Ghidra・IDAのどれかが要る。AInformationが10月12日に解析エンジンなしで試すと、Node.js本体のネイティブ解析は2秒で止まった。JavaScriptの静的解析だけなら追加の道具は要らない。
この記事の出典
補助資料
- [1]テクノエッジこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月12日
