Claude Haiku 5.5は10分の1 条件は10万トークン以下
Anthropicは10月7日(現地時間)に小型モデル「Claude Haiku 5.5」のAPI提供を始めた。プロンプトが10万トークン以下なら料金は前の版のHaiku 4.5の10分の1になる。モデル名は「claude-haiku-5-5」で、AWSとGoogle CloudとMicrosoft Azureでも使える。
10万トークン以下の単価は100万トークンあたり入力0.1ドルと出力0.5ドルだ。10月7日の欧州中央銀行の参照値(1ドル158.23円)で直すと入力は約16円、出力は約79円になる。Haiku 4.5は入力1ドル(約158円)と出力5ドル(約791円)だった。
ただし10万トークンを超えると入力0.5ドルと出力2.5ドルに上がり、下げ幅は半額どまりになる。AInformationが公式の料金ページを開いて確かめると、Haiku 5.5の行だけがプロンプトの長さで2行に分かれていた。
Claudeアプリでは無料を含むすべてのプランで選べる。Haikuでは初めて推論の深さを変える「effort」設定に対応した。同じ日にSonnet 5.5のキャッシュ読み込みも100万トークンあたり0.2ドルから0.1ドル(約32円から約16円)に下がっている。

- 10/7Haiku 5.5を全プラットフォームで提供開始
- 10/7Sonnet 5.5のキャッシュ読み込みを半額に
「平均で約75%安い」は10分の1ではない トークン数が増える
Anthropic自身の試算は「平均の利用コストが約75%下がる」だ。10分の1にならない理由は2つある。10万トークン超の料金と、新しいトークナイザーだ。
Haiku 5.5はSonnet 5.5やOpus 5.5と同じトークナイザーを使うので、同じ作業でも数えるトークンが少し増える。開発者のSimon Willison氏は自分の計測で、同じ長いプロンプトがHaiku 4.5の約1.25倍のトークンになったと書いている。同氏はこれを「隠れた値上げ」と呼んだ。
同社によると、Haiku 4.5へのリクエストの約90%は10万トークン以下だった。長い契約書や議事録を丸ごと読ませる使い方では、値下げの効きが弱くなる。
GPT-6 Lunaと同じ単価 10万トークンを超えるとLunaの5倍
10万トークンまでならHaiku 5.5の単価はOpenAIのGPT-6 Lunaとちょうど同じだ。Willison氏によるとLunaは27万2,000トークンまで0.1ドルと0.5ドルのままで、その先も0.2ドルと0.75ドルまでしか上がらない。10万から27万2,000トークンの間は、Haiku 5.5のほうが入力も出力も5倍の単価になる。
手元の仕事でいくらかかるかは、実際に投げてみるのがいちばん早い。
向く作業もはっきり分かれる。エージェント型のコーディングを測るTerminal-Bench 4.0は39.2%で、Sonnet 5.5の70.6%に届かない。Anthropicも要約や会話履歴の圧縮やサブエージェントなど、範囲の限られた作業に向くと説明している。
Willison氏の試しでは、推論の深さをlowにした絵の生成は7秒で0.0936セント(約0.15円)だった。maxでは5分9秒かかったが、3.3826セント(約5.4円)で済んでいる。Haiku 5.5は推論を切ることができず、既定はmediumだ。
ブラウザ操作に使うなら先に決めること
同時にSDKへ足されたブラウザ操作のツールセットは、開くURLを制限する決まりを開発者が書かないと何もチェックしない。Amazon Bedrock経由のこのツールセットには、いまは同社のプロンプトインジェクション検知が効かない。システムプロンプトの無いAPIでは自殺などの会話で不適切な応答が出やすいとも書かれている。
Maxは月100ドル分のAPI枠がつく Claude Codeには使えない
MaxとTeamの契約者には、Claude Platformで使える月額のAPIクレジットが今週から順次つく。Max 5xは月100ドル(約15,823円)で、Max 20xは月200ドル(約31,646円)だ。Teamはシート数に応じて最大月500ドルになる。
使える先はClaude APIとClaude Managed AgentsとClaude Agent SDKだ。対話型のClaude Codeと、AWSなど他社クラウド経由の利用には使えない。余った分は翌月に繰り越せない。
- いまHaiku 4.5で回している処理の1回あたりのプロンプトが10万トークンに収まっているか
- 長い資料を渡す処理は、10万トークン超でもLunaより高くつかないか
- Max契約者は設定の請求の画面で、クレジットを受け取るAPIの組織を選んだか
- Bedrock経由でブラウザ操作を組むなら、URLの制限と人の承認を自前で入れたか
Haiku 4.5からの乗り換えは、まず10万トークンの線の内側に収まる仕事から試すのが手堅い。
- effort
- 答える前にどこまで深く考えるかを選ぶ設定。上げるほど精度は上がるが、時間と料金が増える。Haikuでは今回が初対応
導入の現場では「Haikuは安いが物足りない」と外されていた問い合わせの振り分けや議事録の要約が、Haiku 5.5で戻ってきそうだ。分かれ目は1回に渡す長さだとみている。社内規程や過去のやり取りを丸ごと貼る作りのままだと10万トークンを超え、Lunaの5倍を払うことになる。もう1つ気になるのは、問題のない依頼を断る過剰な拒否がテストした中で最も多かった点だ。窓口に入れるなら、断られた問い合わせを人へ回す道を先に作っておきたい。
- Claude Haiku 5.5のAPI料金はいくら?
- 10万トークン以下のプロンプトなら100万トークンあたり入力0.1ドルと出力0.5ドルだ。10月7日の為替(1ドル158.23円)で入力約16円と出力約79円になる。10万トークンを超えると入力0.5ドルと出力2.5ドルに上がる。Haiku 4.5は入力1ドルと出力5ドルだった。
- Claudeの無料プランでもHaiku 5.5は使える?
- 使える。Anthropicは10月7日からClaudeアプリの無料を含むすべてのプランでHaiku 5.5を選べるようにした。APIではモデル名claude-haiku-5-5で呼び出せる。AWSとGoogle CloudとMicrosoft Azureでも同じ日に提供が始まった。
- Maxプランの月額APIクレジットはClaude Codeに使える?
- 使えない。Max 5xの月100ドルとMax 20xの月200ドルのクレジットは、Claude APIとClaude Managed AgentsとClaude Agent SDKに使える。対話型のClaude Codeと、AWSなど他社クラウド経由の利用は対象外だ。使い切れなかった分は翌月に繰り越せない。
- Haiku 4.5から乗り換えれば必ず安くなる?
- 必ずではない。Anthropicの試算は平均で約75%減で、10分の1ではない。新しいトークナイザーで同じ作業のトークン数が増え、10万トークンを超えるプロンプトは半額どまりになるためだ。Haiku 4.5へのリクエストの約90%は10万トークン以下だったと同社は説明している。
この記事の出典
補助資料
- [1]ITmedia AI+この記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月8日
