| 開発の試験の点数 | 80.52点 |
|---|---|
| 直近3日の成功率 | 71.71% |
Ripple-65Bは開発の試験で80.52点 費用は10分の1
米国のRicursive Intelligenceが、オープンウェイトのAIモデル「Ripple-65B Preview」を公開した。AIで半導体を設計する研究を進めている新興企業だ。
- 大きさは650億パラメーターで、12兆トークンで学習した
- 一度に読める長さは最大100万トークン
- 重みはHugging Faceで無償で配られ、ライセンスはApache 2.0
- Together AIやFireworksなど4つのAPIでも使え、OpenRouterへの登録は11月4日
売りはAIエージェントにコードを書かせる力だ。試験「Terminal-Bench 2.1」で80.52点を取り、米国のオープンモデルで最高としている。大きなモデルの点は次のとおりだ。
- Reflection Beam 501B(5010億パラメーター)は80.1点
- Meta Muse Spark Open(8160億パラメーター)は76.4点
- Thinking Machines Inkling 975B(約1兆パラメーター)は63.8点
開発費は研究の段階から全部で3200万ドル(約50億円)だった。前の最高点のモデルの約10分の1だという。点を上げるまでの試行も140万回で、Beamの約70分の1で済んだ。

- 11/4OpenRouterにRipple-65Bが登録された
- 11/8OpenRouterの直近3日の成功率は71.71%
首位は開発の試験2つだけ 数学と安全性はMuseが上
モデルカードに並ぶ21の試験のうち、Ripple-65Bが首位だったのは2つだけだ。どちらもAIにコードを直させる試験で、それ以外は大きなモデルに届かなかった。
| 試験 | Ripple-65B | Beam 501B | Muse Spark Open |
|---|---|---|---|
| Terminal-Bench 2.1 | 80.5 | 80.1 | 76.4 |
| SWE-bench Pro v2.0 Hard | 79.1 | 76.5 | 72.4 |
| HMMT Feb 2026(数学) | 90.5 | 93.9 | 93.9 |
| AutomationBench(実務) | 36.4 | 39.3 | 42.4 |
| FORTRESS Adversarial(安全性) | 83.8 | 92.1 | 94.2 |
| MMLU(知識) | 89.6 | 92.4 | 92.6 |
点はRicursiveがモデルカードに載せた値だ。他社が出していない欄はRicursiveが自分で測った。
数学・実務・安全性の3つでは3番手で、首位はどれもMetaのMuse Spark Openだった。知識を問うMMLUの89.6点は、比べた5本の中でいちばん低い。

OpenRouterは提供元1社 3日の成功率は71.71%
AInformationは11月8日の夜、多くのAIを1つの鍵で呼べるOpenRouterでRipple-65Bのページを開いた。提供元はGMI Cloudの1社だけだった。
エラーや空の返事を除くと、答えが返った割合は直近3日で71.71%だった。赤い時間帯は木曜から金曜に固まり、土曜からはほぼ緑に戻っている。
道具を呼び出す指示の失敗率も9.94%と出ていた。AIエージェントに組み込むなら、失敗した時の作り直しが要る。
OpenRouterには無料版の窓口が無い。前払いの残高が無い鍵で1回送ると、402のエラーで止まった。料金は次のとおりだ。
| モデル | 入力100万トークン | 出力100万トークン | 入出力100万ずつ |
|---|---|---|---|
| Ripple-65B Preview | 0.20ドル | 0.60ドル | 約127円 |
| Reflection Beam 501B | 0.30ドル | 1.00ドル | 約206円 |
| Meta Muse Spark Open | 1.25ドル | 4.25ドル | 約871円 |
| Claude Haiku 5.5 | 0.10ドル | 0.50ドル | 約95円 |
OpenRouterの11月8日の掲載額で、1ドル158.33円(欧州中央銀行・11月6日)で円に直した。Together AIも同じ額で出していて、稼働の約束は99.9%としている。
大型の2本よりは安い。ただしオープンモデルではないClaude Haiku 5.5のほうが、さらに安かった。

学習は英語とコード中心 日本語は自分で確かめる
Ripple-65Bの学習データは英語とコードが中心だと、モデルカードに書かれている。日本語への対応は、どの公式の説明にも書かれていない。
仕事で試すなら、次の順がよさそうだ。
- まず英語のコードや設定ファイルの修正で、今使っているAIと答えを比べる
- 日本語の社内文書は少ない件数で、要約や回答の質を自分で確かめる
- 本番に組み込むのは、提供元が増えるか成功率が落ち着いてからにする
- 社内で動かすなら、Apache 2.0の条件と載せる機材を先に確かめる
Together AIのページには、知識の区切りが2025年12月17日と書かれていた。それより後の出来事は知らない前提で使うことになる。
開発元はNVIDIAのDGX Sparkのような手元の機材でも動くとしている。社外へコードを出せない開発チームには、試す値打ちがある。
- Terminal-Bench 2.1
- AIエージェントにプログラミングの作業を任せて、どこまでこなせるかを点で比べる試験。Ripple-65Bは80.52点だった。
※記事の事実とは分けて、筆者の考えを書いています。
分析・考察65Bの大きさで大型モデルに並んだのは、社内のサーバーでAIを動かしたい会社には明るい話だ。日本の現場ですぐ効くのは、英語のコードを扱う開発チームに限られそうだ。
議事録や社内規程の要約に回す前に、日本語の答えの質は自分で測っておきたい。提供元が1社で成功率が71.71%のうちは、まず開発の手伝いから小さく試すのが現実的だとみている。
- Ripple-65Bは商用利用できる?
- Hugging Faceのモデルカードでは、ライセンスはApache 2.0になっている。Apache 2.0は商用での利用も認める一般的なオープンソースのライセンスだ。社内で動かす前に、ライセンスの原文で表示の条件などを確かめておきたい。OpenRouterやTogether AIのAPIで使うときは、各社の利用規約も別にかかる。
- Ripple-65Bは日本語で使える?
- 日本語に対応しているとは、どの公式の説明にも書かれていない。モデルカードでは学習データは英語とコードが中心とされている。AInformationはOpenRouterで試そうとしたが、前払いの残高が無い鍵では402のエラーで止まった。使うなら日本語の社内文書を数件投げて、質を自分で確かめてからにしたい。
- Ripple-65BのAPI料金はいくら?
- OpenRouterでは100万トークンあたり入力0.20ドル、出力0.60ドルだ。1ドル158.33円で直すと、入力と出力を100万トークンずつ使って約127円になる。Together AIの掲載額も同じだった。Reflection Beam 501Bは約206円で、Ripple-65Bのほうが安い。ただしClaude Haiku 5.5は約95円で、さらに安い。
- OpenRouterでRipple-65Bを使うときの注意は?
- 提供元がGMI Cloudの1社しかない点だ。AInformationが11月8日の夜に開いたページでは、エラーや空の返事を除いて答えが返った割合が直近3日で71.71%だった。ほかの提供元へ逃がせないので、止まった時の投げ直しを先に組んでおきたい。
【この記事の出典】
- GIGAZINE(この記事の元にした報道)補助資料・2026年11月8日に確認
