AI性能比較で10月28日に1位になったGemini 4 Carbon(59点)は、日本ではまだ使えません。2位のClaude Opus 5.5には月22ドルのClaude Proで届きます。月2,900円のGoogle AI Proで届くのは13位のGemini 4 Argonです。
- AI性能比較の指数Artificial Analysis Intelligence Index v5で1位のGemini 4 Carbon(59点)を日本の個人が使えるか
- 2位のClaude Opus 5.5(58点)と13位のGemini 4 Argon(50点)に月いくらで届くか
- ChatGPT Plusの3,000円ではGPT-6 Astraを画面のチャットで選べないこと
- 日本語を含む順位表Multilingual Indexに最新の5モデルが1つも載っていないこと
- AI求人2,729件で名前が出る数はClaude 764件・ChatGPT 412件・Gemini 402件だったこと
- Claudeに同じ質問を投げて返ってきた答えのずれと、きょうからできる3つのこと
AIの性能を比べる指数として海外でいちばん引かれているArtificial Analysisが、2026年10月27日に指数を作り替えました。新しい版は「Intelligence Index v5」です。公開した日の1位はClaude Opus 5.5の58点でした。ところが翌日の10月28日に、GoogleのGemini 4 Carbonが59点で1位に入れ替わっています。
先に結論を書きます。1位のGemini 4 Carbonは、日本の個人がいま使えるモデルではありません。Googleは一部のサイバー防御担当者にだけ出していて、開発者や一般向けは「近く」とだけ書いています。日付は出ていません。一方で2位のClaude Opus 5.5は、月22ドルのClaude Proで使えます。月2,900円のGoogle AI Proで届くのは13位のGemini 4 Argon(50点)です。
AInformationは2026年10月30日に、順位表と各社の公式ページを自社のAIツールDB(507本)とAI求人DB(2,729件)に突き合わせました。同じ日にClaudeへ同じ質問を投げ、返ってきた答えも数えました。この記事では「AI性能比較で何位のモデルに、日本から月いくらで届くか」を公式の文と自社の数字だけで答えます。順位表の数字は英語の試験の点で、日本語の順位表には最新モデルが載っていない点も合わせて書きます。
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AI性能比較で1位のGemini 4 Carbonは日本の個人はまだ使えない
出ている相手は一部のサイバー防御担当者だけ
いちばん性能が高いAIを日本の個人が今日から使えるかと聞かれたら、答えは「使えない」です。Googleの発表ブログによると、Carbonはまず一部のサイバー防御担当者に出します。そのあとFairwind Programという枠で信頼できる相手へ少しずつ広げると書いてあります。開発者・企業・一般の利用者向けは「近く」で、日付は書かれていません。
Artificial Analysisは10月28日の記事で、Gemini 4 Carbonが59点で1位になったと書きました。2位のClaude Opus 5.5(max)との差は1点です。ただしこの1点の差は、触れる人がごく限られたモデルについての話です。順位表の1位を見てGeminiに申し込んでも、Carbonはアプリの選択肢に出てきません。

API料金は決まっているのに申し込む入口が無い
変わっているのは、使える人が決まっていないのに値段だけは先に出ている点です。Googleのブログでは、CarbonのAPI料金は導入期間が100万トークンあたり入力2ドル・出力10ドルで、その後は入力4ドル・出力20ドルになると書いています。後半の値段はClaude Opus 5.5の入力4ドル・出力20ドルと同じです。
CarbonをAPIで呼んでも見つからないと返ることは、AInformationもニュース記事で伝えました。10月30日に公式ブログを読み直しても、一般向けの日付は足されていません。いまAI性能比較の表で1位を探している人は、この1行を飛ばして2位以下から選ぶことになります。
Artificial Analysisの上位を月額で並べると届くのは2位と13位
順位と点数と日本からの入り口を1枚にした
Artificial Analysisの順位表で上にいるモデルを、日本の個人がチャットで使える一番安い入り口と並べました。順位と点数は2026年10月30日に順位表のページで読んだ値です。月額はAInformationのAIツールDBが10月28日に日本から開いて控えた料金と、各社の公式ページの文を使っています。ドルの額は1ドル157.63円(ツールDBの換算に使う値)で円に直しています。
AI性能比較の上位と日本から届く一番安い入り口
| 順位と点数 | モデル | 日本の個人がチャットで使う入り口 | AI求人で名前が出る数 |
|---|---|---|---|
| 1位・59点 | Gemini 4 Carbon(high) | 一般向けは未提供(日付なし) | Gemini 402件 |
| 2位・58点 | Claude Opus 5.5(max) | Claude Pro 月22ドル(約3,468円) | Claude 764件 |
| 3位・57点 | Claude Opus 5.5(xhigh) | Claude Pro 月22ドル(約3,468円) | Claude 764件 |
| 3位・57点 | GPT-6 Astra(max) | ChatGPT Pro 100ドルから(PlusはWorkとCodexだけ) | ChatGPT 412件 |
| 55点 | GPT-6.1 Sol(max) | ChatGPT Plus 3,000円(思考は高まで・名前の食い違いあり) | ChatGPT 412件 |
| 13位・50点 | Gemini 4 Argon(high) | Google AI Pro 月2,900円 | Gemini 402件 |
| 15位・50点 | Muse Wonder Full(max) | 日本での提供は確かめられなかった | 上位20本に入らない |
表を見ると、上位5つで月3,000円前後の払いで画面から選べるのは2位のClaude Opus 5.5だけです。3位のGPT-6 Astraは月100ドルのChatGPT Proから先でないと、画面のチャットでは選べません。55点のGPT-6.1 SolはChatGPT Plusでも使える見込みです。ただし画面の名前と順位表の名前が食い違っています(後の章で書きます)。
月22ドルのClaude Proで2位のOpus 5.5に届く
Anthropicの料金ページでは、無料プランで使えるのはSonnetとHaikuだけです。Opusを使うにはProより上のプランが要ります。Proの欄に並ぶのはSonnet・Haiku・Opus・Fableの4つです。Claude Opus 5.5は2026年9月22日に出たモデルで、Proに入れば画面で選べます。
AIツールDBが10月28日に日本から開いたとき、Claude Proの月額は22ドルと出ました。1ドル157.63円で直すと約3,468円です。米国から見た料金ページは20ドルと出るので、日本からの表示とは2ドルずれています。上位10モデルには同じAnthropicのClaude Fable 5.1(max)も入っていて、こちらもProの欄に名前があります。
ただし順位表の2位は「Opus 5.5(max)」で、思考の強さを最大にした設定の点です。Claude Proの画面で同じ強さを選べるかは、公式に書かれていません。順位表には「with fallback」という断りも付いていますが、中身の説明は見つかりませんでした。月22ドルで「2位のモデル」には届きます。それが「2位の点数」と同じ力で動くかは分かっていません。
ChatGPT Plusの3,000円ではAstraを画面のチャットで選べない
OpenAIの日本語のヘルプによると、GPT-6 Astraを積んでいるのはGPT-6 Proです。使えるのはPro 100ドル・Pro 200ドル・Business・Enterpriseのプランです。Plusでは、ChatGPT WorkとCodexの中でだけAstraを使えます。普段のチャット画面でAstraに相談したいなら、Plusでは足りません。FreeとGoで動くのはGPT-5.6 Lunaです。
思考の強さにも差があります。同じヘルプの表では、Plusで選べるのは「中程度」と「高」までです。「超高」と「Pro」はPro・Business・Enterpriseだけです。順位表の点は(max)の設定で測っているので、Plusの画面で出る力とは同じではありません。AIツールDBに載るChatGPT Plusの月額は3,000円です。3,000円で上位のOpenAIのモデルに触れられますが、触れ方には上の2つの線があります。

月2,900円のGoogle AI Proで届くのは13位のArgon
Googleの日本向けの料金ページでは、Google AI Proは月2,900円です。Ultraは月14,500円からです。日本語の発表では、13位のGemini 4 ArgonはGeminiアプリでProとUltraの利用者に世界で順次出すと書いています。月725円のGoogle AI PlusはFlashモデルまでで、Argonは入っていません。無料のGeminiでも使えません。
Argonの点数は50で、15位のMuse Wonder Full(max)と同じ点です。Googleで円のまま払えて、為替で請求額が動かないのは安心できる点です。ただ1位のCarbonと同じ会社だからといって、2,900円で1位に届くわけではありません。ここを取り違えると、契約してから「思っていたモデルと違う」となります。


月3,000円前後で届くのは何位までかをAIツール507本の相場と比べる
相場の真ん中は2,364円
月3,000円前後という額が高いのか安いのかを、AIツールの相場で確かめました。AInformationのAIツールDBは10月28日の更新で507本を載せていて、料金の分かるツールの月額の真ん中(中央値)は2,364円でした。安いほうから4分の1の位置は1,575円、高いほうから4分の1の位置は4,098円です。
この相場で見ると、Google AI Proの2,900円とChatGPT Plusの3,000円は真ん中より少し上です。Claude Proの約3,468円も、高いほうの4分の1の4,098円より下にあります。つまり上位のモデルに触れる値段は、AIツールのふつうの値段の範囲内です。画像や動画の専用ツールを1本足すのと、ほぼ同じ額で上位のチャットAIに届きます。
円で払えるかで請求額のぶれが変わる
払い方の違いもあります。507本のうち日本円で払えるのは90本です。Google AI Proは円で表示され、為替が動いても2,900円のままです。Claude Proは22ドルの表示なので、円安が進めば請求額は増えます。ChatGPT Plusの3,000円はツールDBの控えの値で、表示の通貨は日によって確かめ直す必要があります。
月3,000円前後の予算でまとめると、届くのは次の3つです。
- 2位のOpus 5.5(Claude Pro・設定の強さは不明)
- 点の高いOpenAIのモデルの一部(ChatGPT Plus・思考は「高」まで)
- 13位のGemini 4 Argon(Google AI Pro)
3位のGPT-6 Astraを普段のチャットで使うには、月100ドルのProから先が要ります。1位のCarbonは、いくら払っても今は届きません。
Intelligence Index v5は9つの英語の試験で点を付けている
4分野に25%ずつ割って平均する
そもそもこの点数は何を測っているのでしょうか。Artificial Analysisの説明ページによると、指数は9つの試験の結果を平均したものです。知的作業・コーディング・科学・一般の4つの分野に25%ずつ割り当てています。ページには、主に文字で問う英語の試験だと書いてあります。
つまり点数が高いのは、英語で出された難しい問題をよく解けたモデルです。日本語の文章の自然さや、日本の制度や商習慣の知識はこの点に入っていません。議事録の要約や取引先へのメールといった日本の会社での使い方は、別に確かめる必要があります。

v5では60%が答えを伏せた試験になった
10月27日のv5で大きく変わったのは、試験問題の扱いです。公式の記事には、指数の60%が非公開の試験問題か答えを伏せた試験でできていると書いてあります。問題と答えが出回っていると、モデルが学習の段階で答えを覚えてしまうおそれがあります。伏せた問題を増やせば、覚えた答えでは点を取りにくくなる仕組みです。
そのぶん、前の版と点数を並べて比べることはできません。v5の58点や59点を、9月までに見た別の版の点数と比べて「伸びた」「落ちた」と読むのは誤りです。LLMランキングを見るときは、点数の横に版の名前と日付を必ず確かめてください。
日本語を含む順位表Multilingual Indexに最新の5モデルは0件
首位はGemini 3.1 Pro Previewの93点
日本語で使うならどれが一番賢いのか、という問いに答える順位表は今ありません。Artificial Analysisには日本語を含む16言語で測る別の順位表「Multilingual Index」があります。10月30日に開くと、首位はGemini 3.1 Pro Previewの93点でした。
この表に、Claude Opus 5.5・GPT-6 Astra・GPT-6.1 Sol・Gemini 4 Carbon・Gemini 4 Argonは1つも載っていません。英語の総合指数で上位にいる最新のモデルが、多言語の表ではまだ測られていない状態です。ページには最後に更新した日も、最新モデルを足す予定も書かれていません。

英語の1位を日本語の1位と読まない
ここで起きやすいのは、英語の総合指数の順位をそのまま日本語の順位として受け取ることです。英語で1点差の2つのモデルが、日本語でも同じ並びになるとは限りません。日本語での強さを知りたいなら、今は自分の仕事の文章で2つを試すしかありません。そのやり方は最後の章に書きました。

Claudeに同じ質問を投げたら月額3か所と日本語の順位を取り違えた
1問目は順位が合い月額が3か所ずれた
AIに「いま一番性能が高いAIは」と聞けば済むのではないか、と考える人もいるはずです。AInformationは2026年10月30日の夜に、Claudeへ次の質問を投げました。「いま性能がいちばん高いAIモデルはどれですか? Artificial Analysisなどのランキングで上位5つのモデル名と点数、日本から個人で使うときの月額を表にしてください。」
答えが返るまで75.4秒で、文字数は1,485字でした。Claudeはウェブを検索してv5の順位表を読みました。挙げたのは1位Gemini 4 Carbon(59)・2位Claude Opus 5.5(58)・3位GPT-6 Astra(57)・4位GPT-6.1 Sol(55)です。5位にはClaude Sonnet 5.5(54)を置いています。順位と点数は、私たちが順位表で読んだ値と合っていました。
ずれたのは月額です。1位のCarbonに「Google AI Pro 約2,900円」と書きましたが、Carbonは一般向けに出ていません。3位のGPT-6 Astraには「ChatGPT Plus 約3,000円」と書きましたが、Plusでは画面のチャットでAstraを選べません。Claude Proは1ドル150円の目安で約3,000円としていて、日本から開いたときの22ドルとも違っていました。表の5行のうち3行は「その額でその順位のモデルに届く」とは言えない内容でした。
2問目は日本語の1位に前の世代のモデルを挙げた
続けて「日本語で使うならいちばん賢いAIはどれですか? 根拠になる日本語のベンチマークの名前と順位も教えてください。」と聞きました。答えは78.4秒で1,486字です。Claudeは「2026年10月時点ではGemini 3.1 Pro・Claude Opus 4.6/4.7・GPT-5.2/5.5の3強がほぼ横一線」と答えました。
根拠に挙げたのはWeights & Biases JapanのNejumiリーダーボードと、Artificial Analysisの多言語の表の日本語の結果です。Nejumiについては、公開の順位が2025年末の時点で新しいモデルを反映していないと自分で断っていました。ところが多言語の表に、自分自身であるOpus 5.5を含む最新の5モデルが載っていない点には触れていません。結果として1問目で2位に置いたOpus 5.5の名前は、日本語の答えに1度も出てきませんでした。
AIに聞くと、もっともらしい表がすぐ出てきます。ただ順位表と料金と提供範囲は別々のページに書かれていて、AIはそれをつなぐところで間違えやすいことが分かりました。
ChatGPTは2回とも答えが取れなかった
同じ2つの質問をChatGPTにも投げる予定でした。1回目はこちらのブラウザが途中で閉じてしまい、2回目は122.7秒待っても答えが取れませんでした。ログインが切れていた可能性があります。ChatGPTが自社のモデルを上に置くかどうかは、今回は確かめられていません。

AI求人で名前が出るのはClaude 764件で1位のGeminiは402件
仕事で求められるAIは順位表の並びと違う
性能の順位とは別に、仕事で実際に名前を挙げられているAIはどれでしょうか。AInformationのAI求人DBは2026年10月30日の時点で、776社の求人2,729件を集めています。求人の文にAIツールの名前が出る数を数えると、1位はClaudeの764件でした。
2位以下はClaude Codeの486件とChatGPTの412件、Geminiの402件が続きます。開発向けではCursorが349件でした。GitHub Copilotは255件、Codexは171件です。順位表で1位と13位を持つGoogleのGeminiは、求人ではClaudeの半分ほどにとどまります。順位表の15位にいるMetaのMuseやxAIのGrokは、求人で名前が出る上位20本に入っていません。
求人は道具の名前で数えている
この数え方には限りがあります。求人の文に出るのは「Claude」「ChatGPT」といった道具やサービスの名前で、「Opus 5.5」のような個別のモデル名ではありません。ですから「求人でOpus 5.5が764件求められている」と読むのは誤りです。読めるのは、仕事の現場でどの会社のAIに触れた経験が求められているかまでです。
もう1つ大事な点があります。2,729件のうち1,416件は、どのAIツールの名前も出していません。道具の名前を挙げる求人は半分ほどです。それでも、名前を挙げる求人の中ではClaudeとClaude Codeが目立っています。性能の順位表で1点を争うより、仕事で何を使うかを先に決めたほうが払うお金はむだになりにくいです。
1問あたりの費用は0.96ドルから13.04ドルまで13倍ひらく
同じ上位10でも払う額が大きく違う
APIで使う会社にとっては、点数と同じくらい費用が大事です。Artificial Analysisはv5の記事で、指数の試験を1問解かせるのにかかった費用を出しています。上位10モデルの中で一番安いのはGPT-6.1 Terra(max)の0.96ドルです。一番高いのはClaude Fable 5.1(max)の13.04ドルで、13倍を超える差があります。
1位のGemini 4 Carbonは、標準の料金で1問7.76ドルでした。点数が1点高いモデルが、費用ではずっと上の位置にいることもあります。社内のシステムに組み込むなら、点数の順ではなく「この仕事を何回させるといくらか」で選ぶほうが現実的です。
無料で配られるモデルとの差は12点にひらいた
重みを公開しているオープンウェイトのモデルにも動きがありました。公開済みの中で首位のDeepSeek V4.1 Flash 1017とGLM-5.3は32点です。v5の記事によると、非公開のモデルとの差は3点から12点にひらきました。自社のサーバーで動かせるモデルで十分かどうかを考えている会社は、この差を頭に入れておく必要があります。
LLMランキングの1位は10月27日から1日で入れ替わった
9月22日から10月28日までの流れ
順位表の上のほうは、ひと月ほどで顔ぶれが変わっています。9月22日にAnthropicがClaude Opus 5.5を出しました。10月27日にArtificial Analysisが指数をv5へ作り替え、公開時の1位はOpus 5.5の58点でした。翌10月28日に1位へ入ったのは、59点のGemini 4 Carbonです。

LLMランキングは、新しいモデルが出るたびに上が入れ替わります。今日の1位を基準に年間の契約を決めると、数週間で前提が崩れかねません。月払いで始めて、順位表と各社の提供範囲を月に1回見直すくらいが合っています。
同じことを調べる人は1年で増えた
こうした入れ替わりを追う人は増えています。AInformationは10月30日にGoogleのキーワードプランナーで検索数を測りました。「ai 性能 比較」の月間検索数は2025年10月の260回から2026年9月の1,000回へ増えています。前年比は+213%でした。「artificial analysis」という名前そのものも、2025年10月の1,000回から2026年9月の9,900回へ伸びています。前年比は+662%です。「llm ランキング」は260回前後で横ばいでした。
順位表の名前で調べる人は急に増えています。一方で10月30日に「AI 性能 比較」の検索上位9本のタイトルを見ると、その順位のモデルにいくらで届くかまで書いたものはありませんでした。上位に並ぶのは、ChatGPT・Gemini・Claude・Copilotの違いを説明する記事が中心です。
Artificial Analysisと各社が公表していない5つのこと
先回りで書く記事なので、分かっていないことも分けて書いておきます。2026年10月30日の時点で、次の5つは公式の文で確かめられませんでした。
- Gemini 4 Carbonを日本の一般の利用者やGeminiアプリで使える日:Googleは「近く」とだけ書いています
- Claude ProでOpus 5.5の思考の強さ(maxやxhigh)を順位表と同じに選べるか:順位表の「with fallback」の中身も説明がありません
- ChatGPTの画面の「GPT-6 Sol」と順位表の「GPT-6.1 Sol」が同じモデルか:ヘルプはGPT-6 Sol、順位表はGPT-6.1 Solと書いています
- Multilingual Indexに最新モデルを足す予定と、最後に更新した日:ページに日付がありません
- Claude Proの日本からの月額:公式の料金ページは米国の表示が20ドルで、日本から開くと22ドルと出ます。この記事は10月28日の控えの22ドルを使いました
とくに1つ目は、日付が出た日に読者の判断が大きく変わります。CarbonがGoogle AI Proに入るかUltraだけになるかで、2,900円の価値が変わるからです。AInformationは公式の発表が出たらこの記事を書き直します。
AI性能比較を見て契約する前にきょうからできる3つのこと
1. 順位表の版と日付とモデル名の設定を確かめる
順位表を見るときは、点数の横にある版(いまはv5)を必ず読んでください。モデル名のかっこの中の設定(max・xhigh・high)も同じくらい大事です。同じOpus 5.5でもmaxは58点で、xhighは57点です。自分が契約するプランでその設定を選べるかを、各社のヘルプで確かめてから払います。
2. AIに順位を聞くなら出典と分からないことを書かせる
AIに順位や料金をまとめさせるのは便利ですが、上で見たように提供範囲を取り違えます。聞くときは、次の文をそのまま貼ってください。版と日付・公式の料金ページ・分からないことを分けて書かせる指示です。
Artificial Analysis Intelligence Indexの最新の版の名前と順位表を更新した日を、公式ページのURLつきで書いてください。そのうえで上位5モデルについて、点数・測ったときの設定(maxなど)・日本の個人がチャットの画面でそのモデルを選べる一番安いプランをURLつきの表にしてください。プランの根拠に使ってよいのは、各社の公式の料金ページかヘルプに書かれていることだけです。一般向けに提供されていないモデルは「提供されていない」と書き、公式の文で確かめられないことは「公表されていない」と書いてください。ドルを円に直した場合は、使ったレートを書いてください。
3. 自分の日本語の仕事で2つのモデルを比べる
日本語の順位表に最新モデルが無い以上、日本語での強さは自分で確かめるのが一番早いです。たとえばClaude ProとGoogle AI Proのように届く2つを選び、同じ仕事を同じ文で頼んで見比べます。次の文は、どちらの画面にもそのまま貼れる形にしました。
次の3つを順番にやってください。1つ目は、下に貼る会議のメモを出席していない上司向けに400字で要約することです。決まったこと・決まっていないこと・次に誰が何をするかを分けて書いてください。2つ目は、その要約をもとに取引先へ日程の変更をお願いするメールを書くことです。丁寧すぎない普通の敬語にしてください。3つ目は、1つ目と2つ目で自信のない箇所を箇条書きで挙げることです。
(ここに会議のメモを貼る)
3つ目の答えが大事です。不確かな箇所を正直に挙げられるモデルのほうが、仕事では手直しが少なく済みます。読み比べて気に入ったほうを残します。もう一方を翌月に解約すれば、払うのは1か月分の差だけです。順位表で1点を追うより、自分の仕事で1回比べるほうが払うお金に見合う答えが出ます。
求人の面から考えるなら、仕事で名前を挙げられる数が多いClaudeとChatGPTとGeminiのどれかに慣れておくのが無難です。AI求人2,729件のうち、名前が出る数はこの3つが上位を占めていました。上位の順位表は来月また変わる前提で、月払いのまま様子を見てください。
研修や導入の相談で「一番性能が高いAIはどれ?」と聞かれることが増えました。順位表は便利です。ただ1位が使えない・プランで設定が違う・英語の点数だという3つの線を知らずに契約すると、払ったのに思ったモデルではないということが起きます。私は順位表を候補を2つに絞るまでに使い、そこから先は自分の会社の文書で1回比べてもらっています。月払いで始めて翌月に残すほうを決めれば、損はほとんど出ません。
- AI性能比較で1位のGemini 4 Carbonは日本で使えますか?
- 2026年10月30日の時点では使えません。Googleは一部のサイバー防御担当者にだけ提供していて、開発者・企業・一般の利用者向けは「近く」とだけ書いています。日付は出ていません。Google AI ProやUltraに入っても、いまはGeminiアプリの選択肢にCarbonは出てきません。
- 月3,000円前後で一番順位の高いモデルに届くのはどのプランですか?
- Claude Proです。日本から開くと月22ドル(1ドル157.63円で約3,468円)で、順位表2位のClaude Opus 5.5を画面で選べます。ただし順位表の点は思考の強さを最大にした設定で、Proで同じ設定を選べるかは公式に書かれていません。Google AI Proの月2,900円で届くのは13位のGemini 4 Argonです。
- ChatGPT PlusでGPT-6 Astraは使えますか?
- 普段のチャット画面では使えません。OpenAIのヘルプでは、GPT-6 Astraを積んだGPT-6 ProはPro 100ドル・Pro 200ドル・Business・Enterpriseのプランだけです。Plusでは、ChatGPT WorkとCodexの中でだけAstraを使えます。Plusで選べる思考の強さも「中程度」と「高」までです。
- Artificial Analysisの点数は日本語の性能を表していますか?
- 表していません。Intelligence Indexは9つの試験を4分野に25%ずつ割って平均したもので、公式は主に英語の試験だと書いています。日本語を含む16言語の順位表Multilingual Indexは別にありますが、2026年10月30日の時点でOpus 5.5やGemini 4 Carbonなど最新の5モデルは載っていません。
