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デジタル庁、源内の利用調査を公開 職員の31.2%はほぼ使っていない

読了 約7分
Digital Agency」のロゴが並ぶ壁を背に女性と男性がそろって立っている写真。デジタル庁、源内の利用調査を公開 職員の31.2%はほぼ使っていない
この記事の要点

デジタル庁は10月30日、政府職員向けの生成AI「ガバメントAI 源内」の利用調査を公表した。答えた6,439人のうち31.2%はほとんどか全く使っていない。毎日使う職員は70%が週1時間以上の短縮を実感しており、使う回数で効果がはっきり分かれた。

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6,439人調査に答えた職員
71.7%利用者のうち満足
110分週あたりの短縮の推計

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デジタル庁が職員6,439人に調査 週1回以上使うのは47.8%

デジタル庁が10月30日に公表した利用状況アンケート調査では、源内を週1回以上使う職員は47.8%だった。ほとんど使わないか全く使わない職員は31.2%いた。これとは別に、利用登録そのものをしていない職員も21.0%いる。

源内は政府職員向けの生成AIの利用環境で、正式にはガバメントAI 源内と呼ぶ。調査は8月21日から9月18日に行い、各府省庁などの職員6,439人が答えた。デジタル庁が公開した調査結果の概要によると、今回は効果と課題をつかむための1回目の調査になる。

デジタル庁が公表した源内の利用調査
デジタル庁が公表した源内の利用調査 / 出典:digital.go.jp / 制作:AInformation
これまでの流れ
  1. 8/21源内の利用状況調査を9月18日まで実施
  2. 10/20AIエージェント利用環境の導入が始まる
  3. 10/30デジタル庁が調査結果を公表

毎日使う職員は70%が時短 週1〜2回では45%にとどまる

週1時間以上の短縮を実感した割合は、使う回数で大きく分かれた。ほぼ毎日使う669人では70%だった。週3〜4回の711人では62%で、週1〜2回の1,698人では45%まで下がる。

業務時間が2割以上減ったと答えた割合も、ほぼ毎日の48%に対して週1〜2回は19%だった。週1回以上使う3,078人の全体では54.4%が週1時間以上の短縮を実感し、満足と答えた人は71.7%いた。デジタル庁は1人あたりの短縮を週平均約110分と見積もるが、作業時間を測った数字ではなく答えの幅から出した推計だ。

自由記述には、使えない職員や使おうとしない職員の業務が「AIを使える職員に回されて仕事が増える」という声もあった。浮いた時間でより難しい仕事に取り組み、結果として業務時間が増えたという前向きな声もある。同じ時間の増え方でも、中身は人によって正反対だった。

使う回数ごとの週1時間以上の時短

ほぼ毎日(669人) 70%
週3〜4回(711人) 62%
週1〜2回(1,698人) 45%
源内を入れた業務で週1時間以上の短縮を実感した割合。週1回以上使う職員3,078人が対象 / データ:デジタル庁 ガバメントAI 源内 利用状況アンケート調査結果 概要 / 制作:AInformation

使わない理由の最多は「使い方がわからない」 1,166人が選ぶ

ほとんど使わない職員と登録していない職員の3,361人に理由を聞くと、最多は「使い方がわからない」の1,166人だった。次が「源内以外の他のAIサービスを常時利用している」の994人で、「業務で使う必要性を感じない」の925人が続く。上司や組織から勧められていないという理由は53人しかいなかった。

使っている側の悩みは答えの質だ。回答の精度や信頼性が低い場面があったという職員は949人いた。出力をそのまま使えず直す手間がかかったという職員も627人いる。

デジタル庁は答えの根拠を確かめやすい仕組みを整え、使う回数の少ない職員には研修をする。職員が作ったスキルやデータを省庁の間で共有する源内ライブラリも年度内に出す。10月20日に導入が始まったAIエージェント利用環境の効果は、2027年1月ごろの2回目の調査で確かめる。

時短に効いたアプリは公開版にあるか

調査で挙がったアプリ 回答数(デジタル庁) GitHubの公開版(AInformation確認)
チャット 670 ある
文章を生成 195 ある
音声ファイルから文字起こし 189 ある
会議記録を作成 186 文字起こしからの議事録作成がある
法制度に関する調査 171 Google Cloud向けの再現版がある
公用文を校正 168 見当たらない
国会答弁を調査・分析 54 見当たらない
ネ申エクセルを最低限の機械処理が可能な状態に変換 12 見当たらない
データ:回答数はデジタル庁の調査結果概要(904人・複数回答)。公開版の有無はAInformationが2026年11月1日にGitHubの公式リポジトリ2つで確かめた / 制作:AInformation

源内の画面はGitHubで公開済み 国会答弁のアプリは入っていない

源内の仕組みは政府の外からも見られる。AInformationが11月1日にデジタル庁の公式リポジトリを開くと、職員が触る画面の源内WebがMITライセンスで公開されていた。最後の更新は10月30日で、調査の公表日と同じだった。

調査では時短に効いたアプリも聞いている。904人の答えでは「チャット」の670人が最も多く、「文章を生成」の195人と「音声ファイルから文字起こし」の189人が続いた。「会議記録を作成」は186人で、「法制度に関する調査」は171人だった。

「公用文を校正」も168人が挙げている。ただし調査で時短に効いたと挙がったアプリが、公開版に全部そろっているわけではない。

公開版の画面にあるのはチャット・文章生成・翻訳・画像生成・ダイアグラム生成と、音声の文字起こしから議事録を作る機能だ。国会答弁を調べるアプリや公用文を校正するアプリ、ネ申エクセルを機械で読める形に直すアプリは見当たらなかった。

行政実務用のアプリで公開されているのは、法令を調べるアプリの再現版など3つの雛形だけだ。画面を動かすには自社のAWSに組み立てる必要があり、今回はそこまで試していない。

社内向けのAIを組む会社は、まずチャットと議事録づくりの2つが週に何回使われているかを数えておきたい。週1〜2回で止まっている層が見えれば、研修や頼み方の見本を配る先が決まる。

デジタル庁のGitHubにある源内AIアプリの説明画面。公開中の行政実務用AIアプリとしてAzure・Google Cloud・AWS向けの雛形が並ぶ
GitHubで公開されている源内AIアプリの説明(2026年11月1日に撮影) 出典:github.com(2026年11月1日時点の画面)
この記事に出てくることば
ガバメントAI 源内
デジタル庁が政府職員向けに用意した生成AIの利用環境。府省庁の職員が資料のたたき台づくりや調べものに使う
源内ライブラリ
職員が作ったスキルやデータを省庁の間で共有する仕組み。デジタル庁が2026年度内に出す予定
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

社内にAIを配った会社でよく起きるのが、使える人にだけ仕事が寄る形だ。今回の調査はそれを数字で見せた。毎日使う人の70%に効果が出る一方で、週1〜2回の層は45%にとどまる。情報システム部門は登録者数を追うより、週1〜2回の層に業務ごとの頼み方を配るほうが効きそうだ。もう1つ見ておきたいのは、使わない理由に他のAIを常時使っているという答えが994人あった点だ。公式のAIを使わない人が別のAIに業務の資料を入れていないか、入れてよい範囲を先に決めておかないと後から止めにくい。

よくある質問
ガバメントAI 源内は民間の会社でも使える?
職員が使う源内そのものには入れないが、画面の部分は誰でも手に入る。デジタル庁はGitHubで源内WebをMITライセンスで公開しており、AInformationが11月1日に確かめると最後の更新は10月30日だった。公開版にはチャットや文章生成など5つの汎用アプリと、音声の文字起こしから議事録を作る機能が入っている。動かすには自社のAWSに組み立てる必要がある。
源内で業務時間はどれくらい減った?
週1回以上使う職員3,078人の54.4%が、源内を入れた業務で週1時間以上の短縮を実感した。デジタル庁は1人あたり週平均約110分と見積もるが、作業時間を測った数字ではなく答えの幅から出した推計だ。ほぼ毎日使う職員では70%が週1時間以上の短縮を実感し、週1〜2回の職員では45%だった。
源内を使わない職員の理由は何?
最も多い理由は「使い方がわからない」で、ほとんど使わない職員と登録していない職員の3,361人のうち1,166人が選んだ。次が「源内以外の他のAIサービスを常時利用している」の994人で、「業務で使う必要性を感じない」の925人が続く。デジタル庁は使う回数の少ない職員に研修をするとしている。

この記事の出典

補助資料

  • [1]CNET JapanCNET Japan・補助的な二次資料・確認 2026-11-01この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年11月1日

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