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デジタル庁が職員6,439人に調査 週1回以上使うのは47.8%
デジタル庁が10月30日に公表した利用状況アンケート調査では、源内を週1回以上使う職員は47.8%だった。ほとんど使わないか全く使わない職員は31.2%いた。これとは別に、利用登録そのものをしていない職員も21.0%いる。
源内は政府職員向けの生成AIの利用環境で、正式にはガバメントAI 源内と呼ぶ。調査は8月21日から9月18日に行い、各府省庁などの職員6,439人が答えた。デジタル庁が公開した調査結果の概要によると、今回は効果と課題をつかむための1回目の調査になる。

- 8/21源内の利用状況調査を9月18日まで実施
- 10/20AIエージェント利用環境の導入が始まる
- 10/30デジタル庁が調査結果を公表
毎日使う職員は70%が時短 週1〜2回では45%にとどまる
週1時間以上の短縮を実感した割合は、使う回数で大きく分かれた。ほぼ毎日使う669人では70%だった。週3〜4回の711人では62%で、週1〜2回の1,698人では45%まで下がる。
業務時間が2割以上減ったと答えた割合も、ほぼ毎日の48%に対して週1〜2回は19%だった。週1回以上使う3,078人の全体では54.4%が週1時間以上の短縮を実感し、満足と答えた人は71.7%いた。デジタル庁は1人あたりの短縮を週平均約110分と見積もるが、作業時間を測った数字ではなく答えの幅から出した推計だ。
自由記述には、使えない職員や使おうとしない職員の業務が「AIを使える職員に回されて仕事が増える」という声もあった。浮いた時間でより難しい仕事に取り組み、結果として業務時間が増えたという前向きな声もある。同じ時間の増え方でも、中身は人によって正反対だった。
使わない理由の最多は「使い方がわからない」 1,166人が選ぶ
ほとんど使わない職員と登録していない職員の3,361人に理由を聞くと、最多は「使い方がわからない」の1,166人だった。次が「源内以外の他のAIサービスを常時利用している」の994人で、「業務で使う必要性を感じない」の925人が続く。上司や組織から勧められていないという理由は53人しかいなかった。
使っている側の悩みは答えの質だ。回答の精度や信頼性が低い場面があったという職員は949人いた。出力をそのまま使えず直す手間がかかったという職員も627人いる。
デジタル庁は答えの根拠を確かめやすい仕組みを整え、使う回数の少ない職員には研修をする。職員が作ったスキルやデータを省庁の間で共有する源内ライブラリも年度内に出す。10月20日に導入が始まったAIエージェント利用環境の効果は、2027年1月ごろの2回目の調査で確かめる。
時短に効いたアプリは公開版にあるか
| 調査で挙がったアプリ | 回答数(デジタル庁) | GitHubの公開版(AInformation確認) |
|---|---|---|
| チャット | 670 | ある |
| 文章を生成 | 195 | ある |
| 音声ファイルから文字起こし | 189 | ある |
| 会議記録を作成 | 186 | 文字起こしからの議事録作成がある |
| 法制度に関する調査 | 171 | Google Cloud向けの再現版がある |
| 公用文を校正 | 168 | 見当たらない |
| 国会答弁を調査・分析 | 54 | 見当たらない |
| ネ申エクセルを最低限の機械処理が可能な状態に変換 | 12 | 見当たらない |
源内の画面はGitHubで公開済み 国会答弁のアプリは入っていない
源内の仕組みは政府の外からも見られる。AInformationが11月1日にデジタル庁の公式リポジトリを開くと、職員が触る画面の源内WebがMITライセンスで公開されていた。最後の更新は10月30日で、調査の公表日と同じだった。
調査では時短に効いたアプリも聞いている。904人の答えでは「チャット」の670人が最も多く、「文章を生成」の195人と「音声ファイルから文字起こし」の189人が続いた。「会議記録を作成」は186人で、「法制度に関する調査」は171人だった。
「公用文を校正」も168人が挙げている。ただし調査で時短に効いたと挙がったアプリが、公開版に全部そろっているわけではない。
公開版の画面にあるのはチャット・文章生成・翻訳・画像生成・ダイアグラム生成と、音声の文字起こしから議事録を作る機能だ。国会答弁を調べるアプリや公用文を校正するアプリ、ネ申エクセルを機械で読める形に直すアプリは見当たらなかった。
行政実務用のアプリで公開されているのは、法令を調べるアプリの再現版など3つの雛形だけだ。画面を動かすには自社のAWSに組み立てる必要があり、今回はそこまで試していない。
社内向けのAIを組む会社は、まずチャットと議事録づくりの2つが週に何回使われているかを数えておきたい。週1〜2回で止まっている層が見えれば、研修や頼み方の見本を配る先が決まる。

- ガバメントAI 源内
- デジタル庁が政府職員向けに用意した生成AIの利用環境。府省庁の職員が資料のたたき台づくりや調べものに使う
- 源内ライブラリ
- 職員が作ったスキルやデータを省庁の間で共有する仕組み。デジタル庁が2026年度内に出す予定
社内にAIを配った会社でよく起きるのが、使える人にだけ仕事が寄る形だ。今回の調査はそれを数字で見せた。毎日使う人の70%に効果が出る一方で、週1〜2回の層は45%にとどまる。情報システム部門は登録者数を追うより、週1〜2回の層に業務ごとの頼み方を配るほうが効きそうだ。もう1つ見ておきたいのは、使わない理由に他のAIを常時使っているという答えが994人あった点だ。公式のAIを使わない人が別のAIに業務の資料を入れていないか、入れてよい範囲を先に決めておかないと後から止めにくい。
- ガバメントAI 源内は民間の会社でも使える?
- 職員が使う源内そのものには入れないが、画面の部分は誰でも手に入る。デジタル庁はGitHubで源内WebをMITライセンスで公開しており、AInformationが11月1日に確かめると最後の更新は10月30日だった。公開版にはチャットや文章生成など5つの汎用アプリと、音声の文字起こしから議事録を作る機能が入っている。動かすには自社のAWSに組み立てる必要がある。
- 源内で業務時間はどれくらい減った?
- 週1回以上使う職員3,078人の54.4%が、源内を入れた業務で週1時間以上の短縮を実感した。デジタル庁は1人あたり週平均約110分と見積もるが、作業時間を測った数字ではなく答えの幅から出した推計だ。ほぼ毎日使う職員では70%が週1時間以上の短縮を実感し、週1〜2回の職員では45%だった。
- 源内を使わない職員の理由は何?
- 最も多い理由は「使い方がわからない」で、ほとんど使わない職員と登録していない職員の3,361人のうち1,166人が選んだ。次が「源内以外の他のAIサービスを常時利用している」の994人で、「業務で使う必要性を感じない」の925人が続く。デジタル庁は使う回数の少ない職員に研修をするとしている。
この記事の出典
補助資料
- [1]CNET Japanこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年11月1日
