AI資格は意味ないのかを、AI求人2,722件の本文で確かめました。AI資格の名前が出てきた求人は144件(5.3%)で、いちばん多いG検定でも52件です。資格がないと応募できないAIの資格は1つもありませんでした。
- AI求人2,722件のうち資格の名前が出たのは144件(5.3%)。2,578件には資格の名前が1つも無い
- 資格がないと応募できない求人は2件だけで、どちらもAIの資格ではなかった
- 必須の欄に資格名を書いた21件のうち15件は「相当の知識」でよいという書き方だった
- G検定は52件で最多。歓迎の欄が31件で、会社が受験料を出す求人も15件あった
- AIを問う国内の検定10本のうち7本は、どの求人にも名前が出てこなかった
- 求人に多いのは「実務経験」1,246件と「Python」1,097件で、資格名の7倍を超えた
AInformation編集部が2026年11月1日にAI求人2,722件の本文を照らし合わせると、AI資格の名前が出てきたのは144件(5.3%)でした。いちばん多いG検定でも52件で、G検定がないと応募できない求人は0件です。
「AI資格は意味ない」と言われる理由の多くは「資格だけでは実務の力を示せない」という話です。この記事ではその話を求人の数字で確かめます。調べたのはAInformationのAI求人ナビに11月1日に載っていた2,722件(780社)です。企業の採用ページから集めた求人で、AIの仕事に関わるものを集めています。
照らし合わせた資格はAI資格ナビに載せている73本です。正式名と略称に加えて「ジェネラリスト検定」のような別の書き方でも探しました。職種名と同じ綴りになる試験名(プロジェクトマネージャなど)は、前後に「試験」「資格」「取得」などがあるときだけ数えています。

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AI資格は意味ない?求人で見た答えは
先に結論を書きます。AI資格は応募の条件としてはほとんど求められていません。2,722件のうち資格名が出たのは144件です。残りの2,578件(94.7%)には73本のどの名前も出てきませんでした。
名前が出た144件は、1件ごとに書かれ方を1つに決めて分けました。同じ求人で必須と歓迎の両方に出ていれば必須に数える、という強いほうを取る分け方です。いちばん多かったのは「歓迎」の欄で92件ありました。持っていればプラスに見てもらえる書き方です。
次に多いのは会社の支援の29件です。資格手当や受験料の補助として名前が出てきます。必須の欄に書いた求人は21件でした。

つまりAI資格は「無いと落とされるもの」ではなく「あると少し有利になるもの」として扱われています。意味がないのではなく、意味が出る場面が限られているというのが求人から見た答えです。
AInformation編集部は10月4日にも同じ数え方で数えています。そのときは2,616件のうち151件(5.8%)で、G検定は53件でした。求人は毎日入れ替わりますが、1か月たっても割合はほとんど変わっていません。
資格名が出た144件の書かれ方
| 書かれ方 | 書き方の例(求人の原文) |
|---|---|
| 92件 歓迎の欄 | 歓迎要件に「G検定、E資格」 |
| 29件 会社の支援 | 「資格受験費用補助(日商簿記、G検定、TOEICなど)」 |
| 21件 必須の欄 | 「AIの基礎知識(G検定相当、または同等の知識・経験)」 |
| 2件 そのほか | 仕事の中身(問題集の執筆)として出る |
AI資格が意味ないと言われる理由は本当?
GoogleのAIによる概要や検索の上位に並ぶ記事が挙げる理由をまとめると、主に次の4つです。AInformation編集部の数字で1つずつ当てはめてみます。
資格では実務の力が分からない
これは求人の書き方とも合っています。2,722件のうち「実務経験」が出る求人は1,246件で、資格名の144件を大きく上回りました。必須の欄に資格名を書いた求人でも、同じ欄にPythonでの開発経験や分析の実務経験の年数を並べる書き方が目立ちます。資格は実務の代わりではなく、実務に足すものとして読まれています。
合格率が高くて差が付かない
入門の資格は合格率が高めです。G検定は76.97%で、生成AIパスポートは81.21%でした。一方でE資格は67.04%で、DS検定は約49%です。差が付きにくいのは入門の資格の話で、受験の条件が重いE資格やデータ分析の検定は事情が違います。
AIの進化が速くて知識が古くなる
試験そのものが終わることもあります。AInformation編集部が10月4日に資格ナビを確かめ直したときは、JDLAのGenerative AI Testやマイクロソフトの試験など5本がもう受けられなくなっていました。今回の求人でも、マイクロソフトの入門の2件は6月30日に試験が終わったAI-900の名前で書かれていました。資格の名前は求人の中に残っても、試験の中身は入れ替わります。
求人で求められていない
これがいちばん数字ではっきり出た理由です。資格名が出た求人は5.3%で、資格がないと応募できないAIの資格は0件でした。ただし「求められていない」と「意味がない」は同じではありません。次の章から、必須の欄と歓迎の欄を1件ずつ見ていきます。
必須と書いた求人は資格がないと応募できない?
必須の欄に資格名が出た21件は、本文を1件ずつ読みました。資格を持っていないと応募できない書き方は2件だけでした。1件は必須の欄に「基本情報技術者などのIT資格」と書いた求人です。もう1件はサーバやネットワーク、セキュリティの資格を求める求人でした。どちらもAIの資格ではありません。前の求人ではG検定とE資格は歓迎の欄に入っています。
残りの19件は資格そのものを求めていません。15件は知識の目安として資格名を使う書き方です。たとえば「AIの基礎知識(G検定相当、または同等の知識・経験)」や「基本的な統計学(統計検定2級レベル)」と書いています。
4件は資格か経験のどちらかでよい書き方でした。ある求人は「以下3つのうち、いずれかの資格、もしくは、経験を有している方」として、G検定とDS検定とAIの業務経験1年以上を並べています。
宇宙防衛の分野の求人は「E資格、G検定、生成AIパスポート等の資格保有」を必須の欄に書いていました。ただし条件は「以下のうち、2つ以上の条件を満たす方」です。残りの2つはPythonなどでのデータ分析の実務経験3年以上と、生成AIの活用経験でした。資格を持っていなくても、経験の2つがあれば応募できます。
必須の欄に資格名を書いた21件の中身
| 書き方 | 例(求人の原文) |
|---|---|
| 15件 相当の知識でよい | 「基本的な統計学(統計検定2級レベル)」 |
| 4件 資格か経験のどちらか | 「以下のうち、2つ以上の条件を満たす方」 |
| 2件 資格が要る | 「基本情報技術者などのIT資格」(AIの資格ではない) |
求人は資格の代わりに何を求めている?
資格名の代わりに求人によく出てくる言葉も、同じ2,722件で数えました。「実務経験」は1,246件(45.8%)で、「Python」は1,097件(40.3%)です。どちらも資格名が出た144件の7倍を超えます。
「生成AI」か「LLM」が出る求人は1,806件でした。AWSやAzureのようなクラウドの名前は1,098件でした。SQLも364件あります。どれも資格名と同じく、題と本文のどこかに出た件数です。仕事の説明に出たものも含みます。
求人を出す会社が見ているのは、資格の名前よりも何を作ってきたかとどの道具を使えるかです。資格を取ったあとに何を作るかまで考えておくと、書類に書けることが増えます。
求人に名前が出たAI資格はどれ?
名前が出た資格は73本のうち33本でした。40本はどの求人にも名前が出てきません。いちばん多いのはG検定の52件(30社)で、E資格の41件(24社)が続きます。
3番目からはIPAの国家試験が並びます。情報処理安全確保支援士が24件で、応用情報技術者が23件です。基本情報技術者は17件でした。AIの仕事でもITの土台を見る会社が多いことが分かります。
AIそのものを問う国内の検定10本に絞ると、名前が出たのはG検定とE資格と生成AIパスポートの3本だけでした。残りの7本は2,722件のどこにも名前が出てきませんでした。生成AIアドバイザー(1級と2級)とAI検定、AI実装検定(S級とA級とB級)と生成AIリテラシー検定です。
まとまりで見ると、名前が出た求人がいちばん多いのは国家試験(IPA)の84件でした。AIを問う国内の検定が62件で続きます。海外のIT企業の認定は28本を載せていますが、名前が出た求人は7件でした。
まとまり別に見た求人に名前が出た件数
| まとまり | 資格の数 | 名前が出た資格 | 求人 |
|---|---|---|---|
| 国家試験(IPA) | 13本 | 11本 | 84件 |
| AIを問う国内の検定 | 10本 | 3本 | 62件 |
| 統計・データ分析の検定 | 13本 | 8本 | 34件 |
| 海外のIT企業の認定 | 28本 | 9本 | 7件 |
| そのほか(Python・画像処理・Excel) | 9本 | 2本 | 1件 |
G検定は意味ない?
G検定は求人に名前が出た数がいちばん多いAI資格です。52件のうち31件が歓迎の欄で、15件が会社の支援でした。必須の欄は4件あります。2件は「G検定相当」の知識でよい書き方で、残りの2件は資格か経験のどちらかでよい書き方です。G検定を持っていないと応募できない求人は0件でした。
会社の支援として出てくる15件は5社の求人です。「G検定・E資格など各種資格の受験費用全額負担」や「資格受験費用補助(日商簿記、G検定、TOEICなど)」のように、受験料を会社が持つ書き方が並びます。
あるリース会社の求人は、中期経営計画のAI推進に向けて「G検定」を入社後に取る資格にしていました。受験料とテキスト代には補助があると書いています。入ってから取ってもらう資格として名前が挙がるのは、意味がない資格の扱いではありません。
AIの資格3本の求人での書かれ方
| 資格 | 求人 | 必須の欄 | 歓迎 | 会社の支援 |
|---|---|---|---|---|
| G検定 | 52件 | 4件 | 31件 | 15件 |
| E資格 | 41件 | 1件 | 26件 | 12件 |
| 生成AIパスポート | 4件 | 1件 | 1件 | 2件 |
受験料は13,200円で、学生は5,500円です。11月1日に公式ページを開くと、次のオンライン試験は11月6日と7日でした。個人の申し込みは10月29日に締め切られています。その次は2027年1月15日から17日の会場試験で、申し込みは11月13日から始まります。

合格率は2026年第5回で76.97%でした。14,908名が受験して11,475名が合格しています。4人に3人が受かる試験なので、持っているだけで周りと大きな差は付きません。求人で「相当の知識」の書き方が多いことと合わせると、G検定は知識の目安として使われる資格だと言えます。くわしい合格率の推移はG検定の個別ページに載せています。
生成AIパスポートは意味ない?
生成AIパスポートの名前が出た求人は4件(3社)でした。G検定の52件と比べると1割にも届きません。内わけは必須の欄が1件で、歓迎と会社の支援が1件と2件です。必須の1件は先ほどの宇宙防衛の分野の求人で、3つの条件のうち2つを満たせばよい形でした。
受験料は11,000円で、学生は5,500円です。試験はオンラインで60分・60問で、受験資格に制限はありません。2026年8月試験の合格率は81.21%でした。32,877名が受験して26,699名が合格しています。

求人での名前の出方を見るかぎり、転職の書類で目立たせる資格にはなっていません。生成AIを使うときの情報漏えいや著作権の注意を、社内で同じ言葉で話すための入門として使うのが合っています。くわしくは生成AIパスポートの個別ページにまとめています。
E資格や統計検定は意味ある?
AIを作る側の資格のE資格は41件(24社)に名前が出ました。26件が歓迎の欄で、12件が会社の支援です。必須の欄は1件だけで、これも3つの条件のうち2つを満たせばよい宇宙防衛の分野の求人でした。
E資格の受験料は33,000円で、学生は22,000円です。受験するには、試験日の過去2年以内にJDLA認定プログラムを修了している必要があります。プログラムの受講料は受験料とは別にかかります。

データ分析の求人では統計検定2級の名前が13件に出ました。うち4件は必須の欄でした。ただし4件とも「統計検定2級レベル」や「統計検定2級相当」のように、知識の目安として書かれています。受験料は7,000円で、学生は5,000円です。
国家試験の基本情報技術者は17件で、必須の欄が7件と多めでした。7件のうち6件は「基本情報技術者レベル」や「基本情報技術者相当以上」のような書き方です。資格が要るのは「基本情報技術者などのIT資格」と書いた1件だけでした。
AWSやGoogle Cloudの認定はAIの求人で意味ある?
海外のIT企業の認定は、AI資格ナビに28本を載せています。そのうち求人に名前が出たのは9本で、求人の数は合わせて7件でした。いちばん多いAWS SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)でも3件です。
AWS SAAの3件のうち1件は必須の欄でした。ただし3つの条件のどれかを満たせばよい書き方です。LPICかLinuCの資格と、AWS SAAとLinuxの学習と、サーバの実務経験1年以上の3つでした。AWSのAI PractitionerとGoogle CloudのGenerative AI Leaderは2件ずつで、どちらも会社の支援として名前が出ていました。
受験料はAWSのAI Practitionerが15,000円で、AWS SAAは20,000円です。Google Cloudの認定はドルで出ていて、Generative AI Leaderは99ドルでした。AIの求人ではクラウドの名前そのものは1,098件に出てきます。認定の名前よりも、実際にクラウドを使った経験が書かれる形です。
AI資格に意味がある人とあまり意味がない人
求人の数字から見ると、AI資格が役立つ場面は3つです。1つ目は歓迎の欄に資格名を書いている会社へ応募するときです。92件の求人がこの書き方でした。
2つ目は会社が受験料を出してくれるときです。G検定だけで15件の求人に受験料の補助や負担が書かれていて、自分のお金を使わずに学び直せます。3つ目はAIの仕事が初めての人が、知識があることを短く示したいときです。「G検定相当」のような書き方の求人なら、資格がその目安を満たす分かりやすい証明になります。
反対にあまり意味がないのは、資格だけで応募の条件を満たそうとするときです。必須の欄の21件のうち19件は、経験や「相当の知識」で代えられる書き方でした。資格を持っていても、実務経験やプログラミングの条件を満たしていなければ応募は難しくなります。
人で分けると次のようになります。営業や企画の仕事でAIを使う側に回りたい人は、G検定が歓迎の欄に書かれた求人で役立ちます。エンジニアとしてAIを作る側に移りたい人は、E資格だけでは足りません。作ったものを見せられる形にしておくと、資格と合わせて伝わります。データ分析の仕事では統計検定2級の「レベル」を求める求人が多くあります。受けておくと条件を満たしていると示しやすくなります。
今の会社でAIの担当を任された人は、転職よりも社内で使う場面を考えると意味が出ます。会社の支援として資格名が出た求人が29件あったように、AIの資格を社員に取ってもらう会社は少なくありません。社内でAIの話をするときの共通の言葉として、G検定や生成AIパスポートの範囲を学んでおく使い方です。

取るならどれから?受験料と学割
AI資格ナビで円の受験料を出している61本の中央値は11,000円です。AIを問う国内の検定だけで見ても中央値は11,000円でした。安いものではAI検定が4,900円で、生成AIリテラシー検定は0円で受けられます。ただしこの2本はどちらも求人に名前が出てきませんでした。
学生ならG検定と生成AIパスポートとDS検定は5,500円で受けられます。E資格は22,000円で、統計検定2級は5,000円です。
主なAI資格の受験料と求人に名前が出た件数
| 資格 | 受験料 | 学生 | 合格率 | 求人 |
|---|---|---|---|---|
| G検定 | 13,200円 | 5,500円 | 76.97% | 52件 |
| E資格 | 33,000円 | 22,000円 | 67.04% | 41件 |
| 生成AIパスポート | 11,000円 | 5,500円 | 81.21% | 4件 |
| DS検定 | 11,000円 | 5,500円 | 約49% | 9件 |
| 統計検定2級 | 7,000円 | 5,000円 | 46.1% | 13件 |
| AI検定 | 4,900円 | なし | 82.3% | 0件 |
転職の書類に書くことを考えるなら、求人に名前が多いG検定(13,200円)から始めるのが無駄の少ない順番です。AIを作る仕事を目指すならE資格を、データ分析の仕事なら統計検定2級を足します。目的ごとの選び方はAI資格のおすすめの記事にまとめています。
申し込む前に、応募したい求人の本文を1件でも読んでおくと迷いが減ります。資格名が歓迎の欄にあるのか会社の支援にあるのか、そもそも出てこないのかで取る順番が変わるからです。

AI資格ナビとAI求人ナビで確かめるには
AI資格ナビを「求人に出る順」で開くと、73本を求人に名前が出る数の多い順に並べて見られます。受験料と学割、直近の合格率も同じカードに出ます。
なお資格ナビの「AI求人に名前が出る」の数は10月4日に数えたものです。この記事の数は11月1日に数え直したので、G検定は53件と52件のように少しずれています。求人そのものはAI求人ナビで職種や働き方から探せます。
まとめ
AI求人2,722件のうち、AI資格の名前が出た求人は144件(5.3%)でした。資格がないと応募できない求人は2件で、どちらもAIの資格ではありません。名前が出た求人の多くは歓迎の欄か会社の支援で、資格は「あると少し有利になるもの」として扱われていました。
AI資格が意味を持つのは、歓迎の欄に名前を書く会社へ応募するときと会社が受験料を出すときです。取るなら求人に名前が多いG検定から始めます。作る仕事ならE資格を、分析なら統計検定2級を足します。資格を取ったあとは、実務経験やPythonのように求人がもっと多く書いている力も一緒に示します。そうすると書類で伝わることが増えます。
- AI資格は意味ないですか?
- 応募の条件としてはほとんど求められていません。AI求人2,722件のうち資格名が出たのは144件(5.3%)で、資格がないと応募できない求人は2件でした。どちらもAIの資格ではありません。ただし92件は歓迎の欄で、29件は資格手当や受験料の補助でした(2026年11月1日・AInformation調べ)。
- G検定は転職で意味がありますか?
- AI資格の中では求人に名前がいちばん多く出ます(2,722件中52件)。31件が歓迎の欄で、15件は会社が受験料を出す書き方でした。G検定がないと応募できない求人は0件です。
- 生成AIパスポートは意味ないですか?
- 求人に名前が出たのは2,722件中4件で、G検定の1割にも届きません。転職の書類で目立たせるより、生成AIの注意点を社内で同じ言葉で話すための入門に向いています。受験料は11,000円です。
- 資格がないとAIの仕事に応募できませんか?
- ほとんどの求人は資格がなくても応募できます。必須の欄に資格名を書いた21件のうち15件は「相当の知識」でよい書き方で、4件は資格か経験のどちらかでよい書き方でした。資格名より多く出るのは「実務経験」(1,246件)と「Python」(1,097件)です。
