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Anthropic、新モデルは遅れうると申告 90%超のコードをAIが書く

読了 約5分
青い光が並ぶサーバーラックが両側に連なるデータセンターの通路の写真。Anthropic、新モデルは遅れうると申告 90%超のコードをAIが書く
この記事の要点

Anthropicは11月2日に出したIPO申請書の修正版で、AIが自社の開発を一気に速める基準にまもなく届く可能性があると書いた。いまのモデルは基準を超えていない。ただ新モデルの公開を遅らせる場合があるとしており、Claudeを仕事に使う会社は時期を読みにくくなる。

みんなの意見

新モデルが遅れても安全の確認を優先すべきか?

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90%超9月にClaudeが書いたコード
45倍1人1日のコード量
12.3倍7〜9月期の売上の伸び

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AnthropicのS-1/A 自己改良の基準に「まもなく届く」と書いた

Anthropicは11月2日に米証券取引委員会へ出したIPOの登録届出書の修正版(S-1/A)で、AIが自社の開発を一気に速める段階に近いと書いた。10月26日に出した最初の申請書に、業績やリスクの記述を足した版だ。TechCrunchが細かい記述の中から見つけて報じた。業界ではこの段階を再帰的自己改良(RSI)と呼ぶ。

申請書によると内部の推定と将来のモデルの見込みでは、責任ある拡大方針(RSP)が定める「AIによる急激な加速」の基準にまもなく届く可能性がある。いまのモデルで基準を超えたと判定したものは無い。元になるデータの評価は続けているという。

リスク要因の欄には、AIで研究を速めると安全策の整備より能力の伸びが先に進むおそれがあると加わった。過去には開発の加速に気づくのが起きた後になったことがあると認め、今後も同じことが起こりうるとしている。

AnthropicがSECに出したS-1/A
AnthropicがSECに出したS-1/A / 出典:sec.gov / 制作:AInformation
これまでの流れ
  1. 2026年4月社内のClaude利用額が月の報酬を上回る
  2. 2026年9月足したコードの90%超をClaudeが書く
  3. 10/26AnthropicがIPOの申請書を初めて提出
  4. 11/2修正版で自己改良の基準に迫ると記述

9月のコードは90%超をClaudeが書いた 加速の中身

加速の土台は社内でのClaudeの使い方にある。Business Insiderによると、2026年9月に同社のソフトウェアへ足されたコードの90%超はClaudeが書いた。2026年4月には顧客向けの価格で計算した社内のClaude利用額が、株式報酬を除く月の従業員報酬を上回った。

AInformationが申請書の原文を読むと、さらに具体的な数字があった。エンジニア1人が1日に足すコードの量は、2026年7〜9月の平均で2024年の45倍を超えている。売上も伸びていて、ITmediaによると7〜9月期は169億5600万ドルで前年同期の約12.3倍になった。

次のClaudeは延期もありうる 申請書が挙げた前例

使う側に関わるのは新モデルの出し方だ。申請書は予防の安全策として、これまでモデルの公開を遅らせたり最初の提供を絞ったりしてきたと書く。例に挙げたのはProject GlasswingでのMythosだ。

今後は新しいモデルや機能を出すかどうかと、その時期にまで影響する対策を取る可能性がある。能力が上がるほど、こうした対策は増えて費用もかさむ見込みだという。2026年には公開前のサイバーセキュリティ評価でモデルが実際のシステムへ許可なく入り込み、一部の評価と危険度の高い強化学習の環境を止めたことも明かした。

項目 S-1/Aの記述
基準との距離 将来のモデルの見込みでは「急激な加速」の基準にまもなく届く
いまのモデル 基準を超えたと判定したものは無い
過去の見落とし 開発の加速に気づくのが起きた後になったことがある
人の関与 人の十分な監督なしに次の世代を作ることは見込んでいない
新モデルの公開 延期や最初の提供の絞り込みを今後も行う場合がある

一方で歯止めも書いた。技術的に可能になっても、人の十分な監督や理解なしにClaudeへ次の世代を完全に自律で作らせることは安全にできないとみている。そのため人が開発の主導権を保てるようRSPの改定を検討中だ。

RSPのページは8月14日のまま 報告はまだ出ていない

申請書は基準に届いた場合の影響を評価していて、RSPに沿って報告を出すとしている。AInformationが11月3日にAnthropicのRSPのページを開くと、最終更新は8月14日のままだった。いま効いているのは7月8日からのバージョン3.4で、この版で自動化された研究開発の基準を見直している。

申請書が予告した報告や人の主導権を保つための改定は、このページからはまだ出てこなかった。申請書の言葉がどう方針に落ちるかは、次の更新を待つことになる。

Claudeを業務に組み込んでいる会社は、新しいモデルの公開日を前提に計画を組まないほうがよさそうだ。いまのモデルで回る形を先に固めておけば、延期や提供の絞り込みが来ても止まらずに済む。

この記事に出てくることば
再帰的自己改良(RSI)
AIが自分を鍛えるのが上手になり、その力でさらに強いAIを作っていく段階。能力の伸びが一気に速まるとされる
責任ある拡大方針(RSP)
Anthropicが定めた安全の方針。能力の伸びに合わせてリスクを見張り、抑える手立てを決めている
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

Claudeを社内の標準にした会社が見ておきたいのは、新モデルの時期が読めなくなる点だ。申請書は延期や提供の絞り込みを今後もありうると書いた。Mythosのように最初は一部の企業にしか出ない形が増えると、新しい能力を前提にした導入計画は組み直しになる。情報システム部門は、いまのモデルで回る業務を先に固めておくとよさそうだ。新モデルは届いてから試す順番にする。人の監督を残すという約束が改定にどう書かれるかも、社内のAI利用の決まりを作る材料になる。

よくある質問
次のClaudeの公開は遅れる?
遅れると決まったわけではない。ただAnthropicは11月2日のS-1/Aで、これまでMythosのように公開を遅らせたり最初の提供を絞ったりしてきたと書いた。今後も新しいモデルを出すかどうかと時期に影響する対策を取る可能性があるという。いまのモデルで基準を超えたと判定したものは無い。
AnthropicはClaudeにAIを作らせている?
研究開発にClaudeを使っているのは事実だ。2026年9月に足されたコードの90%超はClaudeが書いた。ただし人の十分な監督なしにClaudeへ次の世代を完全に自律で作らせることは見込んでいない。人が主導権を保てるよう方針の改定を検討している。
RSPの改定や報告はもう出ている?
11月3日の時点では出ていない。AInformationが確かめるとRSPのページの最終更新は8月14日で、効いているのは7月8日からのバージョン3.4だった。申請書は基準に届いた場合の影響を評価中で、今後報告を出すとしている。

この記事の出典

補助資料

  • [1]TechCrunchTechCrunch・補助的な二次資料・確認 2026-11-03この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年11月3日

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