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AIには広告680億ドルが出ないからAmazonは代行を4社止めた

読了 約5分

広告を載せており、そこから申し込みがあると紹介料を受け取ることがあります。

暗い天井と照明を背景に、白い壁へ立体的に設置されたAmazonの黒とオレンジのロゴの写真。AIには広告680億ドルが出ないからAmazonは代行を4社止めた
この記事の要点

AmazonはMetaのAIエージェント「Muse」による自社サイトでの代理購入をブロックした。AmazonがAI買い物代行を排除するのは4社目で、一方ShopifyはMuseの全店対応を発表した。AIエージェントの受け入れを巡りEC事業者の判断が分かれ始めた。

みんなの意見

AmazonのAIエージェント締め出しは正しいか

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680億ドル超Amazonの年間広告収入
4Amazonが排除したAI代行
1Museの米App Store順位

AmazonがMuseを止め「利用規約違反」と表示した

AmazonはMetaのAIエージェント「Muse」による代理購入をブロックした。MuseからAmazonで買い物をしようとすると「許可されていないAIエージェントによるアクセスは利用規約に違反する」という警告が出る。GeekWireが9月20日に報じた。

Museは9月8日に米国で提供が始まったAIエージェントだ。ネット買い物だけでなくメールの返信やカレンダーの予定入力など複数のサービスをまたいで作業できる。

AmazonはMetaにMuseの対象からAmazonを外すよう求めたが拒否された。Amazonが挙げた問題は3つだ。事前の通知がなかった。MuseがAIエージェントだと名乗らない。利用者の認証情報を取得・保存している疑いもある。Metaはパスワードや決済情報にMuseはアクセスしないと説明している。

MuseでAmazonにアクセスした際に出る警告画面
MuseでAmazonにアクセスした際に出る警告画面 / 出典:geekwire.com / 制作:AInformation
これまでの流れ
  1. 4月MetaがAWSのGravitonチップで数十億ドル規模の契約を結んだ
  2. 9/8Museが米国で提供を開始した
  3. 9/20AmazonがMuseの代理購入をブロックした

AIが買い物すると広告680億ドルが表示されなくなる

AmazonのWebサイトは昨年、広告だけで680億ドル超を稼いだ。AIエージェントが利用者の代わりに商品を検索して購入すれば、利用者が広告を目にする機会は消える。広告収入に頼るECサイトにとってAI買い物代行は売り場を迂回されるのと同じだ。

Amazonはフードデリバリーと飲食店の関係を引き合いに出した。代理購入するサービスは販売側と合意して運営されるべきだという立場だ。Amazon自身も5月にAI買い物エージェント「Alexa for Shopping」を出しているが、外部サイトで買う「Buy for Me」機能ではAIであることを明示しブランド側がオプトアウトできる仕組みにしている。

MuseはAPIが公開されていないサービスに対し「人間と同じようにブラウザで操作する」仕組みを持つ。Amazonはこの点も問題視しており、同意のないまま利用者のアカウントを通じて注文履歴にアクセスされる恐れがあると主張した。

AIの買い物代行に対して。AmazonとShopifyで真逆の対応。Museで買えない…。Shopify。全店舗でMuse決済に対応。Shop Pay経由で購入できる。AI経由でも売れればよい。Amazon。Museをブロック。4社のAI代行を締め出し。広告680億ドルを守る。広告への依存度で判断が分かれる。AInformation編集部が作ったイラスト図解(人物の悩み+◎△の2枚カード)
AmazonとShopifyで真逆の対応 / 制作:AInformation

Shopifyは全店対応 Amazonと真逆の判断を出した

Amazonが締め出す一方でShopifyは全店舗でMuseの決済に対応すると発表した。ShopifyのトビCEOとMetaのワンCAIOがXで同時に発表し、Shop Pay経由でMuseから購入できるようにした。MetaはMuse発表当初からShop Payとの連携を予定しており計画通りの展開だ。

AmazonのAI買い物代行の排除はMuseで4社目になる。2025年11月にPerplexityのCometを止めて提訴し、GoogleやOpenAIのAI買い物エージェントも締め出した。MetaとAmazonはビジネスパートナーでもある。Metaは4月にAWS上のGravitonチップで数十億ドル規模の契約を結んでおり、そのインフラで動くAI製品を止めている形だ。Amazonは法的措置については回答を避けた。

AmazonのBuy for MeとMuseの違い

項目 Buy for Me Muse
提供元 Amazon Meta
AIであることの開示 明示する 明示しない(Amazon主張)
販売側の拒否 オプトアウトできる Amazonは合意していない
データ:GeekWire / 制作:AInformation

Museは1週間で1位になったが日本からは使えない

MuseはiOSアプリ公開から1週間で米App Storeの無料アプリ1位になった。ChatGPTを上回った形だが日本からはまだ利用できない。

EC事業者の対応は二極化が進んでいる。Shopifyのようなオープンプラットフォームは歓迎しAmazonのように広告と販売を自社で握る事業者は拒む。ChatGPTのAmazon広告は9月10日に始まっておりAI側に広告を載せるという別の道もある。OpenAIやGoogleもAI経由の買い物に取り組んでいる。AIエージェントが商品を選んで買うという流れ自体は止まらない。

この記事に出てくることば
オプトアウト
利用者やサービス提供者が自分の意思で参加を取りやめること。AmazonはBuy for Meで外部サイト側が拒否できる仕組みを設けている
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

Amazonが止めたのはMuseだけでなくPerplexityやGoogleも含めて4社だ。広告で年680億ドルを稼ぐ企業にとってAIが利用者の代わりにサイトを見ると広告が出なくなる。この問題は日本のEC事業者にもいずれ降りかかるとみている。自社サイトにAIエージェントを受け入れるかは広告収入への依存度で判断が分かれそうだ。Shopifyのように「売れるならAI経由でもいい」と割り切れる事業者はまだ少ないだろう。

よくある質問
MuseでAmazonの買い物はもうできないのか
できない。9月20日以降、MuseでAmazonにアクセスすると「許可されていないAIエージェントによるアクセスは利用規約に違反する」と表示される。AmazonはMetaにMuseの対象からAmazonを外すよう求めたが拒否されたためブロックした。Shopify上のストアでは引き続きMuseで買い物ができる。
日本からMuseは使えるか
現時点では使えない。Museは9月8日に米国で提供が始まり、iOSアプリとAndroidアプリ、WhatsApp、muse.aiのWebサイトで利用できるが日本は対象外だ。無料プランと有料プランがあるが日本での提供時期は発表されていない。

この記事の出典

補助資料

  • [1]ITmedia AI+ITmedia AI+・補助的な二次資料・確認 2026-09-22この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年9月22日

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