ChatGPT・Gemini・Claude・Microsoft Copilotに同じ決算PDFを付けて、易・中・難の3問を聞きました。4つとも3問すべて正解で、差が出たのは速さです。販管費の問いはClaudeが13.9秒、利益率の計算はChatGPTが17.3秒で最速でした。
- ChatGPT・Gemini・Claude・Microsoft Copilotに同じ決算PDFを付けて、易・中・難の3問を2026年10月4日に聞いた
- 正しさは4つとも同点だった。売上高68,200百万円や人件費+440百万円を取り違えたAIは無く、3問すべてが基準と合っていた
- 差が付いたのは速さだった。Claudeは販管費の問いに13.9秒で答え、利益率の計算はChatGPTの17.3秒が最速だった
- Geminiは3問とも4つの中でいちばん遅く、利益率の計算に32.0秒かかった。そのかわり2問目と3問目の答えはいちばん短かった
- 根拠の見せ方は4つで違った。ChatGPTは根拠ごとに出典の札を付け、Geminiは行ごとにPDFの札を付けた。Microsoft Copilotは決算PDFの表の切り抜き画像を貼った
- そのまま使える3つのプロンプトと、PDFが読み込めないときに見る4社の上限を載せた
AIにPDFを読み込ませる方法は+でファイルを付けて単位まで書いて聞く
ChatGPT・Gemini・Claude・Microsoft Copilotの4つは、どれも入力欄の左の[+]からPDFを付けて質問できます。送ったあとの画面では、質問の上に付けたPDFの札やサムネイルが出ます。AInformation編集部は2026年10月4日に、架空の会社の決算資料のPDFを4つのAIへ付けて次の3つの文を送りました。どれもそのままコピーして、自分の資料で試せます。
コツは、知りたい数字に年度と単位まで付けて聞くことです。今回のPDFは業績の要点の文で売上高を682億円と書き、損益計算書の表では68,200百万円と書いています。単位を指定しておけば、答えの数字を元の資料と見比べやすくなります。
1問目(易)売上高と営業利益を単位つきで聞くプロンプト
文と表のどちらにも出ている数字を、単位つきで答えさせる文です。基準は売上高68,200百万円(682億円)と営業利益4,170百万円(41.7億円)の2つで、百万円でも億円でも単位が合っていれば正解にしました。
この決算資料の2025年度の売上高と営業利益を、単位つきで教えてください。
2問目(中)表から増えた費目を順に挙げさせるプロンプト
販売費及び一般管理費の内訳の表を読ませて、前の年より増えた費目を額の大きい順に並べさせる文です。正解は人件費+440・物流費+340・その他+210(百万円)の順でした。減った広告宣伝費を入れたら誤りとしています。
販売費及び一般管理費のうち、前年度より増えた費目を、増えた額の大きい順に3つ挙げてください。増えた額も書いてください。
3問目(難)利益率を式つきで計算させるプロンプト
表の数字から2つの率を計算させて、前の年との差もポイントで出させる文です。正解は売上総利益率38.9%(前年度38.5%・+0.4ポイント)と営業利益率6.1%(前年度5.4%・+0.7ポイント)でした。式も書かせると、どの数字を使って計算したかを確かめられます。
2025年度の売上総利益率と営業利益率を計算し、前年度との差をポイントで示してください。計算式も書いてください。

上の画面は、ChatGPTに1問目を送ったときのものです。質問の上に付けたPDFの札が出て、根拠の各行の後ろにはkessan_2025という出典の札が付きました。4つのAIの答え方の違いは、このあと問題ごとに書きます。
PDF読み込みの精度は4つとも同点で速さはClaudeが2問で1位だった
先に結論です。同じ決算PDFを付けた3問は、4つのAIとも答えの基準と合っていました。売上高や人件費の増えた額を取り違えたAIは無く、正しさは同点です。差が付いたのは答えが出るまでの秒数でした。
いちばん速かったのはClaudeです。Claude Maxで送ったときの画面のモデル表示は「Fable 5.1 中」でした。1問目は14.0秒で答え、2問目は13.9秒でした。どちらも4つの中で最速です。13.9秒は今回測った中でいちばん短い時間でした。
3問目の利益率の計算だけは、ChatGPTが17.3秒で最速でした。ChatGPTは有料プランで、画面のモデル表示はMediumです。記録した字数は3問ともいちばん多く、表と出典の札を付けて返しています。
Geminiは3問とも4つの中でいちばん時間がかかりました。Google AI Proで送り、画面のモデル表示はProです。秒数は25.8秒・22.4秒・32.0秒で、答えは要点だけの短い形でした。Microsoft Copilotは20.4秒・20.2秒・20.1秒で、3問とも秒数がほとんど変わっていません。
総合の1位はClaudeにします。3問とも正解したうえで、易と中の2問で最速だったからです。2位は3問目で最速になり、答えの根拠ごとに出典の札を付けたChatGPTでした。速さは1回ずつ測った値なので、同じ文でも回によって順位が入れ替わることはあります。
4つのAIへの送り方は問題ごとに新しい会話を開いて同じPDFを付け直した
比べ方の手順です。4つのAIとも、編集部の月額アカウントを使ってパソコンのブラウザから操作しました。プランはChatGPTが有料プラン・GeminiがGoogle AI Pro・ClaudeがClaude Max・Microsoft CopilotがMicrosoft 365 Personalです。モデルは選ばず、新しい会話を開いたときの表示のまま送っています。
- 4つのAIで新しい会話を開く。モデルは選ばずに開いたときの表示のまま使う
- 入力欄の[+]から同じ決算PDFを付ける
- 1問目の文を送り、答えが出るまでの秒数と答えの文字数を記録する
- 2問目と3問目も、問題ごとに新しい会話を開いてPDFを付け直してから送る
- 答えを基準の数字と照らして、正しいかどうかを判定する

問題ごとに会話を分けたのは、前の答えに出た数字を次の問題で使い回させないためです。送ったのは各問1回ずつで、2026年10月4日の午後に4つのAIを順に回しました。秒数は送ってから答えが出そろうまでの時間で、文字数は記録した答えの字数です。

上はGeminiに1問目を送ったときの画面です。質問の上にkessan_2025という名前のPDFの札が付き、答えの行の後ろにはPDFという出典の札が並びました。
使ったPDFは、AInformation編集部が検証のために作った架空の会社「株式会社サンプル商事」の決算の概要です。業績の要点の文と損益計算書(要約)の表、販売費及び一般管理費の内訳の表などが入っています。文字を選べる普通のPDFで、紙をスキャンした画像だけのPDFは今回試していません。
記録について2つ断っておきます。文字数には出典の札の文字なども混ざるので、答えの長さの目安として読んでください。Microsoft Copilotの画面とClaudeの2問目・3問目の画面は、写り込みの確認で外したため載せていません。その分の答えの中身は、記録した文と画面から書いています。
1問目の売上高と営業利益は4つとも単位つきで正しく答えた
1問目は、売上高と営業利益を単位つきで答えられるかを見る問題です。基準は売上高68,200百万円(682億円)と営業利益4,170百万円(41.7億円)でした。4つのAIとも、2つの数字を単位つきで正しく答えています。
速さはClaudeが14.0秒で1位でした。続いてChatGPTが17.4秒・Microsoft Copilotが20.4秒・Geminiが25.8秒です。記録した文字数はChatGPTの279字がいちばん多くなりました。

Claudeは百万円と億円を並べた1文で返した
Claudeの答えは「2025年度の売上高は68,200百万円(682億円)、営業利益は4,170百万円(41.7億円)です。」の1文だけでした。表の単位の百万円を先に書き、億円をかっこで添えています。どの表を読んだかは書いていませんが、聞いたことにまっすぐ答える形です。
記録した文字数は121字でした。ただし記録には「Claudeが返答しました」という札と同じ1文が2回入っていて、画面に出た答えは上の1文だけです。画面の質問の上にPDFが2枚並んでいるのは、編集部の操作で同じファイルが2回付いたためでした。
ChatGPTは表と根拠の3行で返した
ChatGPTは17.4秒で、売上高682億円と営業利益41.7億円を表にして返しました。その下に根拠を3行並べています。3行目では「損益計算書(要約)では単位が「百万円」となっており」と書き、表の数字を億円に直す式まで示しました。根拠の各行の後ろにはkessan_2025という出典の札が付いています。最後は「したがって、回答は:」から始まるまとめで終わりました。
GeminiとCopilotは億円と百万円の両方を書いた
Geminiは25.8秒で「売上高: 682億円(損益計算書の表での表記は68,200百万円)です。」と答えました。文の数字と表の数字を両方書き、行ごとにPDFという出典の札を付けています。答えは140字です。
Microsoft Copilotは20.4秒で、682億円(68,200百万円)と41.7億円(4,170百万円)を箇条書きにしました。続けて「資料の損益計算書および業績要点に記載されています。」と書き、PDFの損益計算書の表を切り抜いた画像を答えの中に貼っています。最後に「※資料の単位は「百万円」です。」と添えて、答えは107字でした。
2問目の販管費は4つとも人件費と物流費とその他の順で正しく挙げた
2問目は販売費及び一般管理費の内訳の表から、前の年より増えた費目を額の大きい順に3つ挙げる問題です。正解は人件費+440・物流費+340・その他+210(百万円)の順でした。減った広告宣伝費(-280)を入れたら誤りです。
4つのAIとも、この3つを正しい順で挙げました。額も百万円の単位で合っています。3つ目は「その他」と「減価償却費(+30)」のどちらを選んでも正解にする決まりでしたが、4つとも「その他」を選びました。速さはClaudeが13.9秒で1位で、ChatGPTの14.3秒がすぐ後に続きます。Microsoft Copilotは20.2秒、Geminiは22.4秒でした。

ChatGPTは前年と今年の額まで表にした
ChatGPTは14.3秒で、順位・費目・2024年度・2025年度・増えた額の5列の表を返しました。人件費は9,420百万円から9,860百万円へ、物流費は6,180百万円から6,520百万円へ増えたと読めます。増えた理由も資料から引いていて、人件費は「EC担当の採用(6名)と賃上げにより4.4億円増加。」と書きました。最後に販管費の合計が21,640百万円から22,380百万円へ+740百万円増えたことも添えていて、答えは454字です。

Geminiは3行の番号つきで短く返した
Geminiは22.4秒で、「人件費: 440百万円(4.4億円)増」のような3行の番号つきの答えを返しました。答えは160字で、増えた理由や前年の額は書いていません。どの行の後ろにもPDFという出典の札が付いています。聞いたことにだけ答える、いちばん短い形でした。
ClaudeとCopilotは4位や減った費目まで書き添えた
Claudeは13.9秒で3つの費目に前年と今年の額を並べ、人件費と物流費には増えた理由も付けました。最後の1文は「4位の減価償却費は+30でした。」です。3つ目をその他にした理由は書いていませんが、迷いやすい4位を自分から示しています。記録した文字数の248字は、冒頭の1文が2回入った分も数えた値です。
Microsoft Copilotは20.2秒で3つを挙げたあと、残りの費目も「減価償却費は+30百万円」「地代家賃は増減なし」「広告宣伝費は▲280百万円」と書きました。減った費目まで見せたのは4つの中でCopilotだけで、答えは180字でした。
気をつけたい点もあります。Copilotは「内訳表は以下のページに掲載されています。」と書き、PDFのページを切り抜いた画像を出しました。ところが画像に写っていたのは内訳の表ではなく、その下の販売チャネル別の売上の表です。答えの数字が正しくても、添えた根拠の画像がずれることがあります。

3問目の利益率の計算はChatGPTが17.3秒で式と表を出して最速だった
3問目は売上総利益率と営業利益率を計算させて、前の年との差をポイントで出させる問題です。正解は売上総利益率38.9%(+0.4ポイント)と営業利益率6.1%(+0.7ポイント)で、四捨五入の差は許しました。4つのAIとも、2つの率と差を正しく答えています。
速さはChatGPTが17.3秒で1位でした。ClaudeとMicrosoft Copilotはどちらも20.1秒で並び、Geminiは32.0秒かかっています。Geminiの秒数は、3問の中でこの問題がいちばん長くなりました。
このPDFには、損益計算書の表の下に2年分の売上総利益率と営業利益率がそのまま書いてあります。そこで表の数字から計算したのか、書いてある率を写したのかも見ました。
ChatGPTは計算式の表と計算の手順を両方出した
ChatGPTは指標・計算式・2024年度・2025年度・前年度との差の表を返しました。表のセルには「26,550 ÷ 68,200 × 100 = 38.9%」のように、使った数字と答えが並びます。その下の計算詳細では38.93%や38.52%まで出してから丸めていました。最後に「資料上でも」同じ率が書かれていると添えて、結論の2行で締めています。

記録した文字数は794字で、4つの中でいちばん長い答えです。ただし記録には数式が2回ずつ入っていて、画面に出た答えより多く数えています。
Geminiは今年の分だけ式を書いた
Geminiは32.0秒で、率ごとに今年の値・計算式・前の年との差を3行で返しました。計算式は「売上総利益(26,550百万円)÷ 売上高(68,200百万円)× 100 = 38.9%」の形で、単位まで入っています。前の年の38.5%と5.4%には式が無く、「2024年度の38.5%から上昇」のように書いて行の後ろにPDFの札を付けました。答えは329字です。

ClaudeとCopilotは丸め方で小数第2位が分かれた
ClaudeとMicrosoft Copilotは、どちらも両方の年の式を書いて計算しました。Claudeは小数第3位まで出して「5.428% → 6.114%(+0.69pt)」と書きました。Copilotは「6.11% − 5.43% = +0.68ポイント」です。
Copilotは小数第2位で丸めた率どうしを引いたので、Claudeの+0.69ポイントとは最後の桁が違います。丸めればどちらも+0.7ポイントで、基準とも合います。細かい桁まで使う資料では、AIごとに丸め方が違うことを覚えておくと安心です。
Claudeは理由まで書きました。「これは、販管費が売上ほどには増えなかったためです。」と述べ、販管費率が33.1%から32.8%に下がったことと広告宣伝費を2.8億円減らしたことを挙げています。答えの上には英語で「Calculating gross margin percentages for both years.」という作業中の表示が1行残りました。Copilotは答えの頭に損益計算書の表の切り抜き画像を出しています。記録した文字数はClaudeが571字で、Copilotが543字でした。
4つのAIの採点表は正しさが同点で速さと答えの長さに違いが出た
3問の結果を1つの表にまとめました。秒数と文字数は会話の画面で測った値で、どれも1回ずつの結果です。
同じ決算PDFの3問の採点表
| 項目 | ChatGPT | Gemini | Claude | Copilot |
|---|---|---|---|---|
| 1問目の秒数(易) | 17.4秒 | 25.8秒 | 14.0秒 | 20.4秒 |
| 2問目の秒数(中) | 14.3秒 | 22.4秒 | 13.9秒 | 20.2秒 |
| 3問目の秒数(難) | 17.3秒 | 32.0秒 | 20.1秒 | 20.1秒 |
| 文字数(易・中・難) | 279字・454字・794字 | 140字・160字・329字 | 121字・248字・571字 | 107字・180字・543字 |
| 正しさ | ○ 3問とも正解 | ○ 3問とも正解 | ○ 3問とも正解 | ○ 3問とも正解 |
| 根拠の見せ方 | 根拠ごとに出典の札 | 行ごとにPDFの札 | 札なし | 表の切り抜き画像(2問目は別の表) |
| 日本語 | 自然・まとめの前置きが硬い | 自然・増で切るメモ調 | 1文で言い切り自然 | 自然・▲で減少を書く |
| 画面のモデル表示 | Medium | Pro | Fable 5.1 中 | 表示なし(自動) |
| 制限(公式) | 3時間で80ファイル・無料は1日3ファイル | 1回10ファイル・動画以外100MBまで | 1ファイル500MB・1会話20ファイル | 無料でも上げられる |
表の数字を文でも書いておきます。1問目の秒数はClaudeが14.0秒・ChatGPTが17.4秒・Microsoft Copilotが20.4秒・Geminiが25.8秒でした。2問目はClaudeが13.9秒・ChatGPTが14.3秒・Copilotが20.2秒・Geminiが22.4秒です。3問目はChatGPTが17.3秒・ClaudeとCopilotが20.1秒・Geminiが32.0秒になりました。
- 文字数はChatGPTが279字・454字・794字で、3問ともいちばん多かった
- Geminiは140字・160字・329字で、2問目と3問目はいちばん少なかった
- Claudeは121字・248字・571字で、Copilotは107字・180字・543字だった
- ClaudeとChatGPTの字数には、記録に重なって入った札や数式も含まれる
速さは易と中の2問でClaudeが1位だった
1問目と2問目はClaudeが最速で、3問目だけChatGPTが1位でした。Geminiは3問とも4位です。Microsoft Copilotは3問とも秒数がほとんど変わらず、1問目と2問目は3位で3問目は2位に並びました。

日本語はどれも自然でClaudeがいちばん言い切った
日本語は4つとも、敬語の崩れや不自然な言い回しは見当たりませんでした。いちばん読みやすかったのはClaudeで、1問目は百万円と億円を並べた1文で終わっています。ただしClaudeの3問目では、答えの上に英語の作業中の表示が1行出ていました。ChatGPTのまとめの前置きの「したがって、回答は:」は少し硬く感じます。
Geminiは「440百万円(4.4億円)増」のように語尾を増で切る、メモに近い書き方です。Copilotは減った額を「▲280百万円」と書き、日本の会計の資料で見かける形でした。どれも意味を取り違える書き方ではないので、好みで選んでかまいません。
PDF読み込みAIのおすすめは速さならClaudeで根拠を見るならChatGPTだった
正しさは4つとも同じだったので、選ぶ決め手は速さと根拠の見せ方と使えるプランです。今回の結果から用途ごとのおすすめをまとめます。

数字をすぐ知りたいならClaude
速さで選ぶならClaudeです。1問目は14.0秒で2問目は13.9秒と、4つの中の最速でした。答えも聞いたことだけを短く返すので、数字を1つ確かめたいときに向いています。ただしClaudeの答えには出典の札が付かず、どの表を読んだかは書かれていませんでした。大事な数字は自分でPDFを開いて照らしてください。
Claudeの画面の下には、週の利用上限をどれだけ使ったかの表示も出ていました。長いPDFを何度も読ませる日は、残りを見ながら使うと安心です。上限に当たったときの動き方はClaudeの上限に当たったときの対処にまとめています。
正確さを根拠で確かめたいならChatGPT
答えの数字を元の資料と見比べたいなら、ChatGPTが合います。根拠ごとにkessan_2025という出典の札を付け、1問目では表の数字を億円へ直す式まで書きました。3問目は17.3秒で最速だったので、計算を頼むときも待ち時間は短めです。答えが長くなるぶん、読む時間はほかのAIより多くかかります。
Microsoft Copilotも根拠を目で確かめやすい答え方でした。損益計算書の表を切り抜いた画像を答えに貼るので、元の表の見た目のまま確かめられます。ただし2問目では別の表の画像が出たので、画像だけを信じずに元のPDFも開いてください。
短い答えで要点だけ欲しいならGemini
Geminiは3問とも4つの中でいちばん時間がかかりましたが、2問目と3問目の答えはいちばん短くまとまりました。行ごとにPDFの札も付いていました。GeminiのヘルプはGoogle AI ProとUltraで100万トークンまで扱えると書いており、長い資料をまとめて渡したいときの候補になります。
無料で試したいならMicrosoft CopilotかChatGPT
Microsoftのサポートページは、Copilotは無料でも容量と制限の範囲でファイルを上げられると書いています。ChatGPTも無料プランでファイルを付けられますが、1日3ファイルまでです。今回は4つとも有料プランで試したので、無料版で同じ速さや答えになるかは確かめていません。


PDFが読み込みできないときはファイルの数と大きさを4つのAIの上限と比べる
PDFを付けても読まれないときは、まずファイルの数と大きさが上限を超えていないかを確かめます。4社の公式ヘルプに出ている上限を1つの表にしました。どれも2026年10月4日に各社のページで確かめた内容です。
PDFを付けるときの4社の公式の上限
| AI | ファイルの数 | 大きさ・ページ | 無料・プランの条件 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 3時間で80ファイルまで | 今回は確かめていない | 無料は1日3ファイルまで |
| Gemini | 1回の質問に10ファイルまで | 動画以外は1つ100MBまで | Google AI ProとUltraは100万トークン |
| Claude | 1つの会話に20ファイルまで | 1ファイル500MB・101〜1,000ページは文字だけ | 今回は確かめていない |
| Microsoft Copilot | 今回のページに記載なし | 今回のページに記載なし | 無料でも容量と制限の範囲で上げられる |
表の中身を文でも書きます。ChatGPTは3時間で80ファイルまでで、無料のプランは1日3ファイルまでです。Geminiは1回の質問に10ファイルまで付けられ、動画以外のファイルは1つ100MBまでです。Claudeは1ファイル500MBまでで、1つの会話に20ファイルまで付けられます。Microsoft Copilotのページは無料でも上げられるとだけ書いていて、数の上限は出ていませんでした。

Claudeはページ数で読み方が変わる
Claudeのヘルプは、PDFのページ数で読み方が変わると書いています。100ページ以下なら文字に加えて図や表の見た目まで読み、101〜1,000ページは文字だけを読みます。それより多いPDFは付けられません。図やグラフが大事な長い資料は、100ページ以下に分けて渡せばヘルプの決まりの上では見た目まで読む範囲に入ります。

エラーが出たらファイルを上げ直す
Geminiのヘルプは、正しく分析できなかったというエラーが出たらファイルをもう一度上げるよう勧めています。同じページには、ファイルを含むチャットの上限に達したときの表示なども載っていました。今回は4つともPDFを付けて答えが返ったので、エラーの表示は見ていません。
PDFをAIで読み込むときの注意点4つは単位と根拠と率と社外秘の扱い
4つとも正解だったとはいえ、答えの読み方を間違えると数字を取り違えるおそれがあります。今回の答えから見えた注意を4つにまとめました。
単位は百万円と億円が混ざって返る
今回のPDFは同じ売上高を、文では682億円で表では68,200百万円と書いています。4つのAIとも取り違えはしませんでしたが、答えには百万円と億円が混ざって出てきました。Geminiは億円を先に書いて百万円をかっこに入れ、Claudeは逆の順でした。表へ書き写すときは単位をそろえてから使ってください。
根拠の札や画像は元のPDFで確かめる
ChatGPTとGeminiは出典の札を、Microsoft Copilotは表の切り抜き画像を答えに付けました。札や画像があると確かめやすくなりますが、Copilotの2問目のように別の表が出ることもあります。会議の資料に数字を載せる前に、元のPDFの表を1回開いて照らしてください。
書いてある率と計算した率は分けて読む
今回のPDFには利益率がそのまま書いてありました。AIの答えが計算した値なのか資料の値を写したものなのかで、確かめ方が変わります。ChatGPTとClaudeは計算したうえで資料の値と同じだと書き、Microsoft Copilotは資料に書かれた丸めた値も並べました。Geminiは前の年の率を式なしで示しています。率を自分の資料に使うときは、式の中の数字が表と合っているかを見てください。
社外秘のPDFは学習の設定を見てから渡す
決算書や見積書のような社外秘のPDFは、渡す前に各AIの学習に使わせない設定を確かめておくと安心です。設定を切っていても会話が使われる場合があることは、ChatGPTに学習させない設定の記事で書きました。今回のPDFは架空の会社の資料なので、この点は気にせず試しています。
もう1つ、今回試したのは文字を選べるPDFだけです。紙をスキャンした画像だけのPDFや図やグラフが中心のPDFでも同じ結果になるかは、この検証では分かりません。
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今回の決算PDFでは、4つのAIのどれを選んでも数字は合っていました。選ぶ決め手は速さと根拠の見せ方です。社内でPDFを読ませるなら、答えの数字を元の表で1回確かめる手順を先に決めておくのがおすすめです。Microsoft Copilotのように根拠の画像を出すAIでも、別の表が写ることがありました。決算書や見積書のような社外秘の資料を渡す前には、学習に使わせない設定も確かめてください。
- PDFの読み込みが速いAIはどれですか?
- 2026年10月4日に同じ決算PDFで試した結果では、Claudeがいちばん速く答えました。販管費の増えた費目を聞く問いは13.9秒で、4つの中の最速です。利益率を計算させる問いだけはChatGPTが17.3秒で最速でした。Geminiは3問とも最も時間がかかり、販管費の問いは22.4秒です。どれも1回ずつ測った値なので、回によって順位が入れ替わることはあります。
- ChatGPTやGeminiはPDFの表の数字を正しく読めますか?
- 今回の決算PDFでは、ChatGPT・Gemini・Claude・Microsoft Copilotの4つとも3問すべて正しく答えました。売上高68,200百万円と営業利益4,170百万円を単位つきで答え、販管費で増えた費目も人件費+440・物流費+340・その他+210(百万円)の順で合っています。ただし試したのは文字を選べるPDFです。紙をスキャンした画像だけのPDFは試していません。
- AIにPDFを読み込ませるときのプロンプトのコツは?
- 知りたい数字の年度と単位まで書いて聞くのがコツです。今回は「この決算資料の2025年度の売上高と営業利益を、単位つきで教えてください。」と送り、4つのAIとも単位つきで正しく答えました。計算を頼むときは「計算式も書いてください」と添えると、どの数字を使ったかを確かめられます。今回は前の答えの数字を使い回させないよう、問題ごとに新しい会話で送りました。
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