GeminiでPDFやスライドを作るには、会話の中で資料を添付して形式を名指しして頼むだけです。2026年11月2日に試すと決算資料からスライド5枚が163.3秒で出ました。一方で直したPDFには元の規程と違う金額が入り、スプレッドシートはドライブへの接続で止まりました。
- GeminiでPDFやスライドを作るには、会話の中で「PDFファイルで作って」のように形式を名指しして頼むだけでよい
- 決算資料からスライドを頼むと、163.3秒で5枚のプレビューが会話の中に出た
- 出張規程の直しを頼むと、165.9秒・690字で直した場所の一覧と文書のプレビューが返った
- 売上CSVからスプレッドシートを頼むと、178.4秒後にGoogleドライブへの接続を求められ、ファイルはまだ出なかった
- 前からあるCanvasを選んで同じ頼み方をすると、46.7秒でLaTeXの文書が返り「コード」と「プレビュー」の切り替えが付いた
- そのまま使えるプロンプト4つと、数字を確かめるときに見る場所
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GeminiでPDF作成する方法は形式を名指しして頼むだけで、スライドは163.3秒で5枚届いた
GeminiでPDFやスライドを作る方法はシンプルです。ふだんの会話の入力欄に資料を添付して、「PDFファイルで作ってください」「プレゼンテーションのファイルを作ってください」と形式を名指しして送ります。特別なモードを選ぶ必要はありません。答えの中にファイルのプレビューが出て、その上の「エクスポート」から書き出します。
AInformation編集部は2026年11月2日に、Google AI Pro の契約のアカウントでパソコンのブラウザからGeminiを開きました。画面のモデル表示は「Flash」です。架空の会社の資料を3種類用意して、スプレッドシート・PDF・スライドの3つを頼みました。いちばんはっきり結果が出たのはスライドです。決算資料のPDFを添付して頼むと、163.3秒で5枚のスライドが会話の中に表示されました。枚数は頼んだとおりの5枚で、表紙の会社名と対象期間も資料と同じでした。
手引きのPDFを頼むときに使った文はこれです。規程の文書を添付してから送ります。読者が自分の会社の規程で試すときは、会社名と項目名だけ入れ替えてください。
添付は架空の会社「サンプル青果」の国内出張旅費規程(抜粋)です。新しく入った社員向けの「出張の手引き」を、A4で1〜2ページのPDFファイルで作ってください。申請から精算までの流れを順番に書き、日当・宿泊費・交通費の決まりは表にしてください。規程に書いていないことは足さないでください。質問はせずにそのまま作ってください。
大事なのは最後の2文です。「規程に書いていないことは足さないでください」と「質問はせずにそのまま作ってください」を入れないと、AIは一般的な出張のルールを足しがちです。作る前に確認の質問を返すこともあります。後で見るように、今回の検証でも元の規程に無い項目が入った文書が返ってきました。数字の入った社内文書を作らせるなら、足さないでという1文は外さないほうが安全です。
うまくいかなかった形式もあります。売上のCSVからスプレッドシートを頼んだ回は、178.4秒待ったあとに「Google Drive に接続する必要があります」という41字の答えが返りました。ファイルは出ていません。この記事では、できたこととできなかったことを形式ごとに分けて書きます。
10月29日からGeminiの会話の中でPDF・スプレッドシート・スライドを作れる
Googleは2026年10月29日に公式ブログ(The Keyword)とGoogle Workspace Updatesで、Geminiアプリの会話の中でファイルを作り、その場でプレビューして直せるようになったと発表しました。公式ブログの説明は「PDFのプレビューと編集はウェブとモバイルの両方に対応し、ほかの形式はウェブだけ」です。対象は個人のGoogleアカウントを含む全ユーザーで、Geminiアプリが使える全言語です。日本語でもそのまま使えます。

作れる形式として公式が挙げているのは、PDF・Googleドキュメント・Googleスプレッドシート・スライド・Markdown・TXT・コードです。Workspace Updatesにはこれに加えてLaTeXも出てきます。直し方は3つあると書かれています。全画面に広げて直接打ち直す・文字を選んでGeminiに質問する・Geminiに直してもらう、です。
これまでもGeminiにはCanvasという、会話の横に文書やコードを広げる機能がありました。今回の変更はCanvasを選ばなくても、ふだんの会話でファイルの形の答えが返るようになった点です。では実際にCanvasと何が違うのか。公式の発表には比べた説明がありません。そこでAInformation編集部は同じ頼み方をCanvasを選んだ状態でも送り、返り方を比べました。結果は後半の章に書きます。
なお、Workspace Updatesには「この機能には管理者の設定が無い」とも書かれています。会社のGoogle Workspaceでも、管理者が個別に止めることはできません。Geminiアプリそのものを止めるかどうかだけで決まります。社内で使い方の決まりを作るなら、この点を先に知っておくと話が早いです。
Geminiでファイルを作る手順は4つで、プレビューの上にエクスポートが出る
AInformation編集部が試した手順をそのまま並べます。どの形式でも流れは同じです。違うのは2番目に送る文だけです。
- 新しいチャットを開き、元の資料を添付する。入力欄の左の「+」からファイルを選びます。今回はCSV・テキスト・PDFの3種類を添付しました。
- 作りたい形式を名指しして送る。「スプレッドシートのファイル」「PDFファイル」「プレゼンテーションのファイル」のように書きます。モデルは既定のままにしました。
- 会話の中のプレビューで中身を確かめる。スライドなら「1 of 5」のようにページ送りが付きます。文書は任意の場所をクリックすると直接打ち直せます。
- プレビューの上の「エクスポート」から書き出す。公式の説明ではスライドはGoogleスライドで開く・PPTXやPDFでダウンロードができ、文書はドライブへ上げられます。

手順3のプレビューには、最初に「直接編集または Gemini で編集」という案内の吹き出しが出ました。文は「任意の場所をクリックして直接入力や編集を行うか、テキストを選択して Gemini に変更を指示します」です。細かい直しは自分で打ち、まとまった直しはGeminiに頼むという使い分けが前提になっています。
手順4のエクスポートのボタンは、PDFの文書でもスライドでも同じ位置に出ました。プレビューの右上にはほかに、ドライブへの保存らしい雲の印・元に戻す・やり直す・共有・全画面・閉じるのボタンが並びます。エクスポートを開いた中の一覧は、今回の検証では撮っていません。書き出せる形式は公式の説明に頼っています。
Geminiでスプレッドシートを頼むとGoogleドライブへの接続を求められた
最初に試したのはスプレッドシートです。読者が自分で試すなら、次の文と一緒にCSVを添付してください。
添付のCSVは架空の会社の2025年の月別・商品別の売上(単位は千円)です。これを集計して、スプレッドシートのファイルを作ってください。1枚目のシートは元の月別の表、2枚目のシートは四半期(1〜3月・4〜6月・7〜9月・10〜12月)ごとの商品別の合計と年間の合計の表にしてください。数字は計算で出し、推測で埋めないでください。
合格の線は、会話の中にスプレッドシートのファイルとGoogleスプレッドシートで開く出口が出ることです。中身は2枚目のシートの四半期の合計が137,200千円・136,200千円・144,100千円・141,400千円で、年間が558,900千円になれば正解と決めていました。結果はファイルが出なかったので、中身の答え合わせまで進めていません。
Geminiは178.4秒考えたあとに、41字の答えを返しました。「この拡張機能を有効にするには、Google Drive に接続する必要があります。」です。その下にGoogle Driveの説明と「キャンセル」「接続」のボタンが並び、答えの上には「コードを表示」のリンクがありました。Geminiは集計のコードまでは書いていて、ファイルにする手前でドライブの許可を求めた形です。

AInformation編集部の検証用のアカウントは、Geminiのアプリ連携でGoogleドライブをつないでいませんでした。今回は「接続」を押さずに記録しています。押せば先へ進んだ可能性はありますが、この検証では確かめていません。公式のWorkspace Updatesもスプレッドシートについて「Geminiでプレビューし、そのままGoogleスプレッドシートで開ける」と説明しています。ドライブとのつながりが前提の形式と読むのが自然です。

自分で試して同じ画面が出たら、「接続」を押してからもう一度同じ文を送ってください。仕事のアカウントで使うなら、ドライブの中身をGeminiに読ませてよいかを社内で確かめてから押すのが安心です。PDFやスライドではこの接続の画面は出ませんでした。ドライブにつないでいない人は、まずPDFから試すと詰まりにくいです。
GeminiでPDFの数字を直すと165.9秒で直した場所の一覧が返った
PDFは2段に分けて試しました。1段目で規程から手引きのPDFを作り、2段目でその数字を直させます。今回は編集部の操作の都合で、1段目の答えは画面に残せませんでした。そのまま同じ会話で2段目の文を送っています。
規程が変わりました。いま作ったPDFの中で、日当を1日4,200円に、精算の期限を帰着した日から10日以内に直してください。同じ数字が出てくる所は全部直し、ほかの所は変えないでください。直した場所を一覧で教えてください。
合格の線は2つです。1つ目は日当が3,800円から4,200円に、精算の期限が7日以内から10日以内に変わること。古い数字がどこにも残らないことも含みます。2つ目は3営業日前・50km・11,000円・100kmが元のまま残ることです。直したと言った場所と実際の直しが合わなければ×にします。
Geminiは165.9秒で690字の答えを返しました。頭の1文は、日当1日4,200円と精算期限10日以内を「反映した」文書を生成します、という内容です。そのあとに「出張旅費規程および旅費精算書」という題の文書のプレビューが出て、続けて直した場所の一覧が章と項目の番号つきで並びました。最後は「その他の項目や文言、書式レイアウトは一切変更せず保持しています」で締めています。

プレビューの日当の欄は「1日あたり 4,200円」でした。第3章の期限も「帰着した日から10日以内」になっています。頼んだ2つの数字は入っています。ただし同じ表の宿泊費の欄には、元の規程の11,000円とは違う上限の金額が入っていました。文書には「第1章 総則および旅費支給基準」や「参考様式 旅費精算書」も並んでいます。食事の提供があった場合の日当の扱いなど、元の規程の抜粋には無い項目です。
1段目のPDFが会話に残っていなかったので、Geminiは直すのではなく新しく文書を作り直したように見えます。この会話でGeminiが添付の規程を読めていたかどうかは、この検証では分かりません。いずれにしても、ほかの所は変えていないという答えの文と画面の数字は合っていませんでした。答え合わせは×です。
PDFの直しの答え合わせ
| 見た所 | 正しい答え | Geminiのプレビュー |
|---|---|---|
| 日当 | 1日4,200円 | ○ 1日あたり4,200円 |
| 精算の期限 | 帰着した日から10日以内 | ○ 10日以内 |
| 宿泊費の上限 | 1泊11,000円のまま | × 違う金額 |
| 規程に無い項目 | 入れない | × 章立てや参考様式が入った |
| 直した場所の一覧 | 画面の直しと合う | × ほかは変えないと答えた |
| 判定 | 全部合えば正解 | × |
直した場所の一覧は便利ですが、一覧だけを信じずにプレビューの表を元の規程と見比べてください。前の版が残るか上書きされるかは、今回は比べられていません。
Geminiで決算資料からスライドを頼むと163.3秒で5枚になった
3つ目はスライドです。架空の株式会社サンプル商事の決算資料(PDF)を添付して、次の文を送りました。
添付は架空の会社「株式会社サンプル商事」の2025年度の決算資料です。社内の報告会で使う5枚のプレゼンテーションのファイルを作ってください。1枚目は表紙、2〜4枚目で売上高・利益・費用の増減・ECの比率を数字つきで説明し、5枚目に2026年度の見通しを入れてください。資料に無い数字は使わないでください。
合格の線は、会話の中にスライドのファイルと書き出しの出口が出て枚数がちょうど5枚であることです。中身は売上高68,200百万円・営業利益4,170百万円・当期純利益2,800百万円・営業利益率6.1%・EC比率35.0%・2026年度の売上見通し71,000百万円などが資料どおりなら正解とします。
Geminiは163.3秒で389字の答えを返しました。会話の中に「株式会社サンプル商事 2025年度 決算報告」という題のスライドのプレビューが出て、左上のページ送りは「1 of 5」でした。枚数は頼んだとおりの5枚です。1枚目の表紙は紺の地に白い大きな文字で「2025年度 決算報告」とあり、会社名と対象期間が添えられていました。会社名と期間は添付の資料と同じです。

気になったのは前置きの1文です。日本語で頼んだのに、答えの頭は「I will now generate the 5-slide presentation file」と英語で始まりました。そのあとの締めの文は「資料内の正確な数値のみを抽出し」と日本語に戻っています。スライドそのものは日本語でしたが、答えの文が英語まじりになる場面はあると思っておいたほうがよいです。

2枚目から5枚目の数字は、今回はページを送って撮っていません。売上高や営業利益が資料どおりかは、この検証では確かめていません。会話の答えには「資料内の正確な数値のみを抽出し」とありますが、これはGeminiの自己申告です。社内の報告会で使う前に、売上高・利益・比率の数字を元の資料と1つずつ見比べてください。
Canvasを選ぶと46.7秒でLaTeXの文書が返りコードとプレビューの切り替えが付いた
最後に、前からあるCanvasを選んだときと比べました。入力欄の「+」からCanvasを選び、規程の文書を添付しました。送ったのは手引きのPDFを頼んだ文とまったく同じ文です。どれが返っても×にはせず、返り方の違いを記録する決まりにしました。
Canvasでは46.7秒で228字の答えが返りました。頭の1文は「出張の手引き」のLaTeXドキュメントを作成します、です。PDFを頼んだのに、Canvasの中身はLaTeXという組版用のコードの文書でした。上のバーには「コード」と「プレビュー」の切り替えが付き、エクスポートのボタンは画面を撮った時点で薄い色になっていました。プレビューの面もまだ読み込み中の灰色でした。

ふだんの会話で頼んだときとの違いは見た目にも出ています。ふだんの会話のファイルには「コード」と「プレビュー」の切り替えが無く、開いた時点で文書やスライドの完成形が見えていました。Canvasはコードを書いてから表示する作りです。そのぶん答えの文が返るまでは速く、46.7秒でした。ふだんの会話のファイルは163.3秒から178.4秒かかっています。

どちらを使うかは目的で分かれます。PDFやスライドの完成した形をすぐ見たいなら、Canvasを選ばずにふだんの会話で頼むほうが手順が少なく済みます。中身のコードを自分で直したい人や、数式の多い文書を作る人はCanvasのほうが向いています。Canvasの答えも「規程抜粋(第3条〜第8条)に記載されている事項のみを厳密に反映し」と書いていました。ただプレビューが出る前に撮ったので、中身の答え合わせはできていません。
Geminiのファイル作成はスライドとPDFが形になりスプレッドシートは止まった
合格の線は、会話の中にその形式のファイルのプレビューと書き出しの出口が出ることにしました。数字の答え合わせはその次の段です。この線で見ると、ファイルの形で返ったのはPDFの直しとスライドです。Canvasは文書の形で返りましたが、PDFではなくLaTeXでした。スプレッドシートはドライブの接続で止まりました。
Geminiに4種類のファイルを頼んだ結果
| 頼んだもの | 秒数 | 字数 | 返ったもの | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 売上CSV→スプレッドシート | 178.4秒 | 41字 | ドライブへの接続の確認 | △ ファイル出ず |
| 手引きPDFの数字の直し | 165.9秒 | 690字 | 文書のプレビューと直した所の一覧 | × 宿泊費が違う |
| 決算資料→スライド | 163.3秒 | 389字 | 5枚のスライドのプレビュー | ○ 枚数は合格・数字は未確認 |
| Canvasで手引きPDF | 46.7秒 | 228字 | LaTeXの文書 | 記録のみ |
答えが返るまでの秒数はスプレッドシートが178.4秒です。PDFの直しは165.9秒、スライドは163.3秒、Canvasは46.7秒でした。文字数はスプレッドシートが41字で、PDFの直しが690字でした。スライドは389字、Canvasは228字です。PDFの直しの答えが長いのは、直した場所の一覧を章ごとに並べたためです。
数字の正しさまで確かめられたのはPDFの直しだけです。頼んだ4,200円と10日以内は入ったものの、宿泊費の上限が元の規程と違っていたので×にしました。スライドは枚数と表紙は合っていましたが、2枚目からの数字は見ていません。今回の検証は各1回ずつで、2回目以降に同じ結果になるかは分かりません。

まとめると、GeminiのファイルはPDFとスライドなら資料を添付して1回頼めば形になります。ただ、中の数字はまだ人が確かめる前提です。ファイルを作る速さに期待して、確かめる時間を削らないようにしてください。
Geminiのファイル作成で気をつけることはドライブの接続とスマホの対応と数字の確認
スプレッドシートはドライブにつないでから頼む
今回のスプレッドシートは、ドライブへの接続を求める画面で止まりました。Geminiのアプリ連携でGoogleドライブがつながっていないと、同じ画面が出る可能性があります。接続してよいアカウントかを先に確かめてから「接続」を押してください。会社のアカウントなら、社内のルールで許されているかも見ておくと安心です。
スマホで作れるのはPDFだけ
公式ブログによると、プレビューと編集がスマホのアプリでもできるのはPDFだけです。Googleドキュメント・スプレッドシート・スライド・Markdown・TXT・コードはウェブだけの対応です。今回の検証もパソコンのブラウザで行いました。スマホのアプリでの動きは試していません。
「変えていない」という答えを信じ切らない
PDFの直しでは、答えの文に「その他の項目は一切変更せず」とありました。それでも表の宿泊費の欄は元の規程と違う金額でした。規程・決算・見積もりのように数字が命の文書は、一覧ではなくプレビューの中の数字を元の資料と見比べてください。とくに金額と期限は1つずつ確かめるのがおすすめです。
答えの文が英語になることがある
スライドを頼んだ回は、日本語で頼んだのに答えの頭の1文が英語でした。スライドの中身は日本語だったので実害は小さいです。それでも人に見せる前に、会話の文をそのまま貼らないようにしてください。
有料プランでなくても対象
公式の発表では、この機能は個人のGoogleアカウントを含む全ユーザーが対象です。今回はGoogle AI Proのアカウントで試しました。無料のアカウントでの動きや、回数の上限はこの検証では確かめていません。Geminiのプランの違いはGeminiの個別ページにまとめています。
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