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OpenAI、Decisions APIを開放 外部の指標で8位と14位だ

読了 約5分
応答速度は100ミリ秒まで縮んだ。Decisions APIは外部指標で8位
この記事の要点

OpenAIは選択肢から答えを選ぶだけのDecisions APIを10月22日に全顧客へ開放した。応答は100〜180ミリ秒まで縮んだが、外部の指標では8位と14位にとどまり先行のJevに及ばない。編集部が日本語で36回試した結果も載せる。

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100ミリ秒縮んだ後の応答の速さ
8位外部の指標での順位
0.13秒Speakの動作の間隔

Decisions API正式版 10月22日に全員へ開放

OpenAIは10月22日、選択肢から答えを選ぶだけのAPI「Decisions API」をすべての顧客に開放した。9月29日の開発者向けイベントで発表したもので、公開版では音声と画像の入力が加わった。世界の各地域で待ち時間が短くなるよう、推論の置き場所も地域ごとに分けたという。

中身は新しく作ったモデルではない。OpenAIのAPI責任者ニクンジ・ハンダ氏はTechCrunchに対し、ChatGPT Lunaの設定を変えて速く安く動くようにしたと話した。応答は1〜3秒かかっていたものが100〜180ミリ秒に縮んだという。

先行して試したのはBox・Datadog・Ramp・Speakの4社だ。語学AIのSpeakは、動作と動作の間が1.4秒から0.13秒に縮んだと明かした。OpenAI自身も音声アシスタントのDotsの反応を速くするのに使った。

OpenAIのDecisions APIの公式発表
OpenAIのDecisions APIの公式発表 / 出典:openai.com / 制作:AInformation
これまでの流れ
  1. 9/29OpenAIが開発者向けイベントでDecisions APIを発表
  2. 10/22Decisions APIをすべての顧客に開放
  3. 10/22公開版で音声と画像の入力を追加

外部の指標では8位と14位 先行のJevは7位と3位

速さは出たが、外部の順位表ではOpenAIは上位に入っていない。TechCrunchが挙げた指標はAIM System One IndexとArtificial Analysis Decision Indexの2つだ。OpenAIのモデルはそれぞれ8位と14位だった。

モデル 開発元 2つの指標での位置
D1 Ultra Liquid 上位に来やすい(先週公開)
Elephant-1 Base Lab 上位に来やすい
Jev(最新版) TypeSafe 7位と3位
Decisions API OpenAI 8位と14位

TechCrunch(10月22日)の記載を編集部が整理した公式外の順位。

この分野を作ったのは、OpenAIの元研究者が立ち上げたTypeSafeのJevだ。OpenRouterでいちばん多く呼ばれているのも今のところTypeSafeのモデルだという。TypeSafeのディオゴ・アルメイダCEOは順位表を信じず、自分の仕事で試すよう勧めている。

Speakの動作の間隔

乗り換える前 1.4秒
Decisions API 0.13秒
データ:TechCrunch(Speak CTOの発言) / 制作:AInformation

日本語の振り分け36回は全問正解 10万件で約229円

編集部は10月23日朝、日本語の社内問い合わせ12問を経理・システム・人事・法務の4択で3回ずつ、合わせて36回投げた。36回とも正しい部署を選び、返事までの中央値は0.236秒だった。いちばん遅い1回は最初の呼び出しで1.141秒かかった。

項目 AInformation独自検証の結果
正しく振り分けた数 36回中36回
返事までの中央値 0.236秒
1回あたりの入力 平均146トークン
10万件を流したときの費用 約229円(入力だけ)

2026年10月23日・gpt-6-luna・12問×3回。費用は公式の説明書にある入力100万トークン0.10ドルと、1ドル157.05円(10月22日)で計算した。出力は料金がかからない。

画像の入力も試した。Googleのロゴ画像のURLを渡すと、領収書かどうかの確率は3回とも0だった。ロゴかどうかの確率は0.76で返った。一方でウィキメディアの画像URLは3回とも「ファイルを取得できない」と弾かれた。公開されている画像でも、置き場所によっては読めない。

日本語の振り分け10万件の費用。10万件。振り分けの件数。146トークン。1件の入力。0.10ドル。100万トークンあたり。約229円。入力だけの費用。出力は料金がかからない。1ドル157.05円で計算した。36回中36回を正しく振り分けた。AInformation編集部が作ったイラスト図解(計算式+例)
日本語の振り分け10万件の費用 / 制作:AInformation

LLMで振り分けている現場は呼び出し1件の費用から見直す

問い合わせの振り分けや優先度付けを普通のチャットAIのAPIでこなしている会社は、置き換えの候補になる。文章を書かせる必要がない処理なら、待ち時間と費用の両方が下がる。逆に答えの理由を文章で残したい処理には向かない。

  • 今LLMに投げている処理のうち、答えが選択肢か0〜1の確率で足りるものを数える
  • 自社の問い合わせ文を数十件使い、正答と待ち時間を自分で測る
  • 画像を渡すなら、置き場所のURLがAPIから読めるかを先に確かめる
  • Jevなど他社の判断モデルとも同じ問題で比べる

順位表で8位と14位という結果は、どの仕事でも負けるという意味ではない。自社の問い合わせで36問ほど流せば、乗り換えるかどうかは1日で決められる。

この記事に出てくることば
Decisions API
文章を書かず、渡した選択肢から1つを選んで確率や信頼度を返すOpenAIのAPI。振り分けや分類の処理に使う
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

企業の導入を手伝っていると、問い合わせの仕分けや承認の振り分けにチャットAIのAPIをそのまま使っている現場が多い。そうした処理は答えが4択で足りるので、Decisions APIへ移すと費用の見積もりが読みやすくなりそうだ。ただ順位表で8位と14位に並んだように、判断モデルは仕事ごとに得手不得手が出る。情報システム部門は自社の問い合わせ文を数十件用意して、JevとOpenAIの両方に同じ問題を流してから決めておきたい。

よくある質問
Decisions APIはいくらかかる?
編集部の測定では日本語の問い合わせ10万件を振り分けて約229円だった。1件の入力は平均146トークンで、公式の説明書にある入力100万トークン0.10ドルと1ドル157.05円で計算した。出力には料金がかからないので、費用はほぼ入力の長さで決まる。
Decisions APIとJevはどちらが上か?
外部の2つの指標ではJevが上だった。TechCrunchによるとJevの最新版は7位と3位、OpenAIのモデルは8位と14位に並んだ。OpenRouterで最も多く呼ばれているのもTypeSafeのモデルだ。ただ判断モデルは仕事によって向き不向きが変わるので、自社の問題で比べるのが確実だ。

この記事の出典

補助資料

  • [1]TechCrunchTechCrunch・補助的な二次資料・確認 2026-10-23この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年10月23日

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