AI4体がエンダードラゴン撃破 かかったのは27時間14分
Google DeepMindの研究者が、4体のAIエージェントに『Minecraft(マインクラフト)』を遊ばせる実験をした。目標はラスボスの「エンダードラゴン」を倒すことだ。攻略の手順や役割の分け方は、研究者からは指示していない。
それでも4体は協力して冒険を進め、開始から27時間14分後にドラゴンを倒した。撃破までに死んだ回数は605回にのぼる。ギズモード・ジャパンが10月25日に実験の中身を紹介した。

Gemini 4 Argonで動く4体 操作は自作のプログラム
実験に使ったのは、GoogleのAIモデル「Gemini 4 Argon」を積んだAIエージェント4体だ。ゲームの難易度はEasyから始めている。
4体は周りの様子を文字の情報で受け取る。キャラクターを動かすときは、JavaScriptのプログラムを自分で書いて実行する。プログラムがうまく動かなければ原因を調べて書き直す。
役割はゲームの中のチャットで決めた。開始から約10分で分担が始まり、それぞれが自分の仕事を見つけて動いている。
| 担当 | していたこと |
|---|---|
| 食料とベッド | 食料やベッドを集める |
| 採掘 | ダイヤモンドを掘る |
| 道具 | 道具を作る |
| ネザーの準備 | 別の世界「ネザー」へ向かう支度をする |

605回死んでも続けた 敵と炎でアイテムも失った
攻略は手際のよいものではなかった。敵に襲われたり炎に焼かれたりして、集めたアイテムを失うこともたびたびあった。それでも4体は挑み直しを続け、605回の死の先でドラゴンにたどり着いている。
ギズモード・ジャパンの記者も「AIならもっとスマートに攻略するのかと思ってました」と書いている。実際は失敗と書き直しを何度も繰り返す泥臭い進み方だった。
会社でエージェントに任せるときに効く2つの点
1つ目は、手順を書かなくてもゴールだけで分担が始まった点だ。業務に置き換えると、エージェントに渡すのは細かい手順書より目標と使える道具になる可能性がある。
2つ目は、たどり着くまでの失敗の多さだ。ゲームなら倒れても生き返れるが、業務では誤ったメールの送信や消してはいけないファイルの削除になりうる。エージェントを試すなら、失敗しても元に戻せる場所で動かしておきたい。

Gemini 4 Argonは月2,900円から 無料版は対象外
実験と同じGemini 4 Argonは、日本でもGeminiアプリで使える。AInformationは2026年10月26日にGeminiの日本向け料金ページを開いて確かめた。Argonが付くのは月2,900円のGoogle AI Proと、月14,500円からのGoogle AI Ultraだけだった。
| プラン(Google公式の料金ページ・10月26日確認) | 月額 | Geminiアプリで使えるモデル |
|---|---|---|
| 無料 | 0円 | Flash-Lite |
| Google AI Plus | 725円 | Flash(Argonの記載なし) |
| Google AI Pro | 2,900円 | Gemini 4 Argon・Pro・Flash(上限は無料版の4倍) |
| Google AI Ultra | 14,500円か32,000円 | Gemini 4 Argon(上限はProの5倍か20倍) |
無料版と月725円のAI Plusには、Argonの名前が載っていない。マイクラの実験を見て試したくなっても、触れるのは月2,900円からになる。
実験に使ったエージェントそのものを試せるかは分からない。元記事には、一般の人が使える形で公開したとは書かれていない。製品としてエージェントを使うなら、Googleが別に出しているGemini Agentの提供状況を確かめたい。
- Argonを試すなら月2,900円のGoogle AI Proから入る
- エージェントに渡すのは手順より目標と使える道具にする
- 失敗しても戻せる試験用のフォルダやアカウントで動かす
ゴールだけで役割を分けたAIがどこまで仕事の場に入るかは、失敗をどこまで許せるかで決まりそうだ。
- エンダードラゴン
- マインクラフトのラスボス。今回の実験で4体のAIエージェントが倒す目標にした相手。
- ネザー
- マインクラフトの中にある別の世界。実験では4体のうち1体がここへ向かう準備を担当した。
注目したいのは撃破より605回の失敗のほうだ。ゲームなら生き返れるが、会社の業務でAIが失敗すると取り消せない操作になることがある。エージェントに仕事を任せる部署は、AIが書いたプログラムを人がどこで読むかを先に決めておかないと、試す段階で止まりやすい。4体を27時間動かした費用も元記事には出ていない。試すならまず1体を短い時間だけ回し、使った量を見てから台数を増やすのがよさそうだ。
- Gemini 4 Argonは無料で使える?
- Geminiアプリの無料版では使えない。AInformationが2026年10月26日に日本向けの料金ページを確かめると、Argonが付くのは月2,900円のGoogle AI Proと月14,500円からのGoogle AI Ultraだった。無料版はFlash-Liteで、月725円のGoogle AI PlusはFlashまでだ。
- AI4体はマイクラをどうやって操作した?
- 周りの様子を文字の情報で受け取り、JavaScriptのプログラムを自分で書いてキャラクターを動かした。プログラムがうまく動かなければ原因を調べて書き直している。役割はゲームの中のチャットで決め、開始から約10分で分担が始まった。
- 実験のAIエージェントは自分でも試せる?
- 元記事には、実験に使ったエージェントを一般の人が使える形で公開したとは書かれていない。試せるのは中で使われたモデルのGemini 4 Argonまでだ。日本ではGeminiアプリの月2,900円のGoogle AI Proから使える。製品のエージェントを使いたいなら、GoogleのGemini Agentの提供状況を別に確かめたい。
この記事の出典
補助資料
- [1]ギズモード・ジャパンこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月26日
